共鳴非弾性X線散乱によるSrCaCuOの電荷秩序と電荷励起

Charge order and charge excitations in SrCaCuO studied by resonant inelastic X-ray scattering

吉田 雅洋; 石井 賢司; Jarrige, I.; 池内 和彦*; 村上 洋一*; 水木 純一郎; 筒井 健二; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; 工藤 一貴*; 小池 洋二*; 熊谷 健一*; 遠藤 康夫*

Yoshida, Masahiro; Ishii, Kenji; Jarrige, I.; Ikeuchi, Kazuhiko*; Murakami, Yoichi*; Mizuki, Junichiro; Tsutsui, Kenji; Toyama, Takami*; Maekawa, Sadamichi*; Kudo, Kazutaka*; Koike, Yoji*; Kumagai, Kenichi*; Endo, Yasuo*

二本足梯子格子系銅酸化物SrCaCuOは圧力下で超伝導を示し、従来の銅酸化物高温超伝導体が有するCuO面を持たない超伝導体として注目されてきた。近年の軟X線回折実験から、母物質=0及び圧力下で超伝導を示す組成()における常圧の基底状態として、それぞれ5倍周期,3倍周期の電荷秩序が報告されている。また、マイクロ波伝導度測定から<9の組成において、基底状態としてCDW相が広がっているという報告もされている。これらが示す通り、この系でも電荷秩序状態が存在しており、ストライプ型電荷秩序同様、共鳴非弾性X線散乱(Resonant inelastic X-ray scattering: RIXS)から関連する電荷励起が期待される。そこで本研究では、幾つかの組成()に対するRIXS実験を行い、電荷秩序状態に関連する電荷励起を調べた。その結果、すべての組成で特徴的なピークをバンド内励起に観測し、バンド内励起強度やそのピークの温度依存性を比較すると、とで異なる電荷秩序状態となっていることが示唆された。本講演ではこれらの結果をより詳細に報告する。

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