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日本人成人の男女ファントムを用いたマルチスキャナーCT撮影における臓器線量の数値解析

Numerical analyses of organ dose in MSCT examination by using Japanese male and female human models

高橋 史明  ; 佐藤 薫   ; 遠藤 章   ; 小野 孝二*; 長谷川 隆幸*; 勝沼 泰*; 吉武 貴康*; 伴 信彦*; 甲斐 倫明*

Takahashi, Fumiaki; Sato, Kaoru; Endo, Akira; Ono, Koji*; Hasegawa, Takayuki*; Katsunuma, Yasushi*; Yoshitake, Takayasu*; Ban, Nobuhiko*; Kai, Michiaki*

国内のCT診断に伴う患者の適切な被ばく管理を目的として、webシステムWAZA-ARIの開発を進めている。WAZA-ARIの開発では、日本人の平均的な体格特性,撮影条件を考慮した線量評価を可能にするため、放射線輸送計算コードPHITSで臓器線量データを系統的に解析している。これまで、4つの16列機種による胴体部の撮影条件を考慮し、成人日本人男性の平均的特性を有するJM-103ファントムで解析した線量データをWAZA-ARIへ装備した。その後、より広範な撮影条件,女性の患者に対する正確な線量評価を可能にするため、64列機種,頭部撮影を含めたさまざまな条件について、X線放出を数値的に定義した線源モデルを整備し、成人日本人女性の平均的特性を持つJF-103ファントムを用いた解析を進めた。解析結果は、同じ撮影条件下でも、男女の患者間で臓器線量に差が生じる可能性があること等を明らかにした。以上のように、WAZA-ARIで、男女の体格差,国内における最近の撮影条件を考慮して解析した線量データを用いて、正確な被ばく線量評価が可能になった。

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