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トポロジカル電磁応答に起因した創発インダクタンス・キャパシタンス

Emergence of inductance and capacitance from topological electromagnetism

荒木 康史   ; 家田 淳一   

Araki, Yasufumi; Ieda, Junichi

トポロジカル絶縁体(TI)における電子と電磁場の結合は、量子異常ホール効果、電荷の断熱的ポンピング等、古典電磁気学から逸脱した電磁応答(トポロジカル電磁応答)を生み出す。特に、磁性体と結合したTIの場合は、トポロジカル電磁応答はスピン軌道相互作用を介して磁化ダイナミクスとも結合する。このようなトポロジカル電磁応答は、金属中における通常の電磁応答と異なり、電気抵抗(ジュール熱)によるエネルギー損失が無いという特徴を持つ。本講演では、このようなトポロジカル電磁応答と磁化ダイナミクスの結合により、磁性体と結合したTIが、インダクタ及びキャパシタ機能を得ることを示す。バルク電子によるエネルギー損失が無いことから、TIではエネルギー効率の極めて高いインダクタ・キャパシタを実現できることが期待される。その理論的な枠組みとして、トポロジカル電磁応答を記述するトポロジカル場の理論から、全系の電流-電圧特性を記述する有効理論を導出するプロセスを、系の次元性によらず一般的な形で示す。次に具体例として、3次元TIと強磁性絶縁体の接合界面に着目し、その複素インピーダンスを試算した結果を示す。磁性体の強磁性共鳴周波数(1-10GHz程度)以下ではインダクタンスが優位となり、そのエネルギー効率を特徴づけるQ値は最大で10-100程度となる。金属磁性体の磁化ダイナミクスを用いた「創発インダクタ」に関する先行研究と比較すると、Q値を1000倍以上向上することができ、商業流通する最高品質のインダクタとも遜色ない値となる。更に、小さい断面積で高いインダクタンスを得られるため、高周波信号処理回路の集積化・省電力化に高い威力を発揮することが期待される。

no abstracts in English

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