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ろ紙の放射能測定におけるダスト・水の影響及び不確かさの評価

Evaluation of dust/water effects and uncertainties in radioactivity measurement of filter paper

嘉藤 達樹; 平戸 未彩紀 ; 松尾 一樹; 高橋 映奈; 田村 健; 永岡 美佳  ; 山崎 巧 ; 中川 貴博 

Kato, Tatsuki; Hirato, Misaki; Matsuo, Kazuki; Takahashi, Akina; Tamura, Ken; Nagaoka, Mika; Yamazaki, Takumi; Nakagawa, Takahiro

【背景・目的】原子力施設における放射線管理において、スミヤろ紙や空気ろ紙試料の放射能を放射能測定装置で測定する際、ろ紙上に測定対象である$$alpha$$核種や$$beta$$核種とともにダストや水が付着した場合、低レベルの放射能測定ではその影響が問題となる。そこで本研究では、放射能評価の精度向上を目指し、ろ紙の放射能測定におけるダストや水分の影響及び不確かさの評価を行った。本発表では、模擬汚染試料を用いた試験から求めたダスト及び水分量と減衰率の相関関係、ろ紙測定に係る相対不確かさについて報告する。【方法】$$alpha$$核種(Am-241(1Bq、10Bq))、$$beta$$核種(Sr-90(10Bq、50Bq)、Cs-137(10Bq))の各RI標準溶液をろ紙(HE-40T)に染み込ませ、模擬汚染試料を作製した。作製した模擬汚染試料を乾燥させた後、ラミネートフィルムで覆い、その上からダストを模擬した試験用粉体(関東ローム(焼成品)、密度3.0g/cm$^3$)又は水を塗布し、粉体量又は水分量を変化させたとき(粉体量: 0$$sim$$8.5mg/cm$^2$、水分量: 0$$sim$$27mg/cm$^2$)の試料の計数値の減衰率を次式から算出した。減衰率[%]=(塗布量を変化させたろ紙の計数値/塗布なしのろ紙の計数値)$$times$$100また、得られた結果から算出した計数に係る不確かさと測定器の校正用線源の放射能の不確さより相対不確かさ(k=2)を求めた。【結果・考察】試験から、粉体量及び水分量の変化と減衰率の関係(図1)、放射能測定に係る不確かさを評価した。$$alpha$$線測定では$$beta$$線測定よりも、粉体・水分の影響を大きく受け、ろ紙上の粉体量が約6.5mg/cm$^2$のときには減衰率は約40%であった。また、$$beta$$線測定よりも$$alpha$$線測定では相対不確かさが大きくなった。以上のことから、$$alpha$$線測定はわずかなダストや水分でも影響を受け、放射能評価が過小になる恐れがあるため、試料の乾燥等の処理が重要と考える。また、$$beta$$線測定ではダスト・水分からの影響は小さいが、放射能の減衰は無視できないため、計数率とダスト・水分量の相関関係の実測に基づく補正が重要である。

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