中性子捕獲反応における空間反転対称性の破れ測定
Measurements of parity violation in neutron induced reactions
Snow, W. M.*; Auton, C.*; 遠藤 駿典 ; 藤岡 宏之*; 井出 郁央*; 猪野 隆*; 後藤 優*; 河村 しほり*; 北口 雅暁*; 小林 龍珠*; 中部 倫太郎*; 奥 隆之 ; 奥平 琢也*; 奥泉 舞桜*; 嶋 達志*; 清水 裕彦*; 高田 秀佐*; 高橋 慎吾*; 吉岡 瑞樹*
Snow, W. M.*; Auton, C.*; Endo, Shunsuke; Fujioka, Hiroyuki*; Ide, Ikuo*; Ino, Takashi*; Goto, Yu*; Kawamura, Shiori*; Kitaguchi, Masaaki*; Kobayashi, Ryuju*; Nakabe, Rintaro*; Oku, Takayuki; Okudaira, Takuya*; Okuizumi, Mao*; Shima, Tatsushi*; Shimizu, Hirohiko*; Takada, Shusuke*; Takahashi, Shingo*; Yoshioka, Tamaki*
本研究では(n,)チャネルを通るparity-oddな断面積を測定する技術を使用して、いくつかの重い原子核における新しいp波共鳴を探索することを目指している。これらのいずれかの原子核において、大きなparity violationが発見されれば、NOPTREX collaborationによる偏極中性子-偏極原子核の透過測定 における時間反転対称性の破れ探索計画の新たな候補となる可能性がある。この情報は、重い原子核におけるparity oddな混合に関する既存の理論をテストするのにも役立つ。本研究では質量数がの核のうちスピンがゼロでない約15個の原子核において新しいp波共鳴、並びにparity violationの存在を探すことを目的としている。近年J-PARCにおいて開発された偏極中性子生成デバイス、Heスピンフィルタを用いた高い偏極率を持つ中性子、及びMLF・BL04のGe検出器群を用い、高感度なparity violationの探索が可能となっている。本年は測定のテストとして、すでに大きなparity violationの存在が知られているLa-139の0.75eV共鳴での測定を行い、先行研究と一致する10%程度の有意なparity violationを得た。さらに目的とするのうちの一部の原子核の中性子捕獲反応の測定を行なったとともに、2024年3月にはこれら核のparity violationの最初の測定を予定している。本発表ではNOPTREXをはじめとしたプロジェクトの概要、並びに最新の成果と今後の展望について発表する。
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