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石角 元志; 社本 真一; 鬼頭 聖*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 伊藤 利充*; 富岡 泰秀*
Physica C, 470(Suppl.1), p.S322 - S323, 2010/12
被引用回数:3 パーセンタイル:17.08(Physics, Applied)ベルト型高圧合成装置を用いて酸素欠損オキシニクタイド超伝導体PrFeAsOの単結晶試料を育成した。得られた単結晶試料の超伝導転移温度(Tc)は45Kであり、典型的な大きさは約800100030である。面内電気抵抗率は、銅酸化物高温超伝導体と同様にほぼ温度に比例する振る舞いを示しており、銅酸化物高温超伝導体と同様に強い非弾性散乱効果の存在が示唆される。さらにas-grownの単結晶試料を常圧下でアニールすることにより非超伝導の母相単結晶試料を得た。母層の試料の電気抵抗は、150K付近に構造相転移に相当するキンクと、12K付近のPrイオンの磁気秩序に起因すると考えられる構造で特徴付けられる。
石田 茂之*; 中島 正道*; 富岡 泰秀*; 伊藤 利充*; 宮沢 喜一*; 鬼頭 聖*; Lee, C.-H.*; 石角 元志; 社本 真一; 伊豫 彰*; et al.
Physical Review B, 81(9), p.094515_1 - 094515_6, 2010/03
被引用回数:21 パーセンタイル:64.47(Materials Science, Multidisciplinary)知られている鉄系超伝導体の中で、最も高い超伝導転移温度を持つ酸素欠損の鉄ヒ素化物FeAsO (: La and Nd)において、特長的な常伝導状態電荷輸送が見つかった。この系における「ドーピング」の効果はおもに、high- 銅酸化物におけるそれと異なり、おもにキャリア散乱によっている。最大の =28KのLa系の超伝導領域において、低温の抵抗は 項に支配される。一方で、40Kより高い を持つNd系ではキャリアはに比例する電気抵抗と小さな磁気抵抗を示す強い散乱を受ける。このような強い散乱が鉄系の高い 超伝導性にとって決定的なものとなっている。
MacDougall, G. J.*; Savici, A. T.*; Aczel, A. A.*; Birgeneau, R. J.*; Kim, H.*; Kim, S.-J.*; 伊藤 利充*; Rodriguez, J. A.*; Russo, P. L.*; 植村 泰朋*; et al.
Physical Review B, 81(1), p.014508_1 - 014508_7, 2010/01
被引用回数:11 パーセンタイル:45.9(Materials Science, Multidisciplinary)Transverse-field muon spin rotation measurements of overdoped LaSrCuO reveal a large broadening of the local magnetic field distribution in response to applied field, persisting to high temperatures. The field response is approximately Curie-Weiss-like in temperature and is largest for the highest doping investigated. Such behavior is contrary to the canonical Fermi-liquid picture commonly associated with the overdoped cuprates and implies extensive heterogeneity in this region of the phase diagram. A possible explanation for the result lies in regions of staggered magnetization about dopant cations, analogous to what is argued to exist in underdoped systems.
石角 元志; 社本 真一; 鬼頭 聖*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 伊藤 利充*; 富岡 泰秀*
Physica C, 469(15-20), p.901 - 904, 2009/10
被引用回数:23 パーセンタイル:66.18(Physics, Applied)酸素欠損オキシニクタイド超伝導体PrFeAsOの単結晶をベルト型アンビル装置を用いて高圧合成法で育成した。板状の単結晶は多結晶ペレットの中から機械的に取り出し、光沢状のab面を有している。典型的な結晶の大きさは10010015である。講演では詳細な育成条件と試料評価,X線回折,帯磁率,電気抵抗測定について報告する。
Shirage, P. M.*; 宮沢 喜一*; 石角 元志; 木方 邦宏*; Lee, C.-H.*; 竹下 直*; 松畑 洋文*; 熊井 玲児*; 富岡 泰秀*; 伊藤 利充*; et al.
Physica C, 469(9-12), p.355 - 369, 2009/06
被引用回数:40 パーセンタイル:79.77(Physics, Applied)高圧合成を用いてLnFeAsO系超伝導体の合成を行いその評価を行い、特に酸素欠損,Lnイオン半径の変動,外圧のTcに与える影響を調べた。すべての実験データは結晶構造と超伝導の強い相関を示している。単結晶PrFeAsOの上部臨界磁場測定より異方性は5程度で銅酸化物より小さいことがわかった。また、高圧合成法は122系の物質合成・単結晶に対しても有効であることを示す。
MacDougall, G. J.*; Aczel, A. A.*; Carlo, J. P.*; 伊藤 利充*; Rodriguez, J.*; Russo, P. L.*; 植村 泰朋*; 脇本 秀一; Luke, G. M.*
Physical Review Letters, 101(1), p.017001_1 - 017001_4, 2008/07
被引用回数:60 パーセンタイル:88(Physics, Multidisciplinary)銅酸化物高温超伝導体に見られる擬ギャップの起源として、擬ギャップ温度以下で、時間反転対称性の破れた軌道電流パターンを持つ秩序状態が存在することが理論で提唱され、YBCOを用いた中性子回折実験によりその軌道電流から生まれるモーメントに起因すると考えられる磁気ピークが観測されている。本研究では、微小な内部磁場の観測に優れるミュウオンスピン緩和測定を用いて、LaSrCuOの組成を最適ドープから過剰ドープまで変化させて軌道電流秩序状態があるかを検証した。その結果、軌道電流秩序状態はすべての組成で存在せず、仮に存在したとしても内部磁場にして0.2G以下であり、中性子で報告されたモーメントの200分の1以下となる。よって、理論で提唱されているような時間反転対称性の破れた軌道電流パターンを持つ秩序状態は存在しないことを示した。
松田 雅昌; 加倉井 和久; 黒木 章悟*; 工藤 一貴*; 小池 洋二*; 山口 博隆*; 伊藤 利充*; 岡 邦彦*
Physical Review B, 71(10), p.104414_1 - 104414_8, 2005/03
被引用回数:13 パーセンタイル:49.87(Materials Science, Multidisciplinary)CaYCuOは辺共有CuO鎖を有する物質であり、低温において反強磁性相転移を示す。スピン構造は鎖内で強磁性的、鎖間で反強磁性的である。CaYCuOにおいて詳細な中性子非弾性散乱実験を行ったところ、鎖方向にはゾーン中心では鋭い磁気励起が観測されるが、中心から離れるに従って磁気励起のピーク幅の増加が見られた。また、この磁気励起の温度依存性,ホール濃度依存性について調べた結果、鎖に垂直方向の相互作用は温度上昇,ホールドープとともに減少するが、鎖方向の相互作用はほとんど変化しないことがわかった。さらに、高ホール濃度領域では、ホールの部分的秩序化を示唆する結果を得た。この結果から、高ホール濃度領域で見られるスピングラス的振る舞いの起源がフラストレーションによるものではなく、ホールの相分離により反強磁性クラスターができるためであることが明らかになった。
松田 雅昌; 中村 充孝; 武田 全康*; 加倉井 和久; 山口 博隆*; 伊藤 利充*; 岡 邦彦*
Physica B; Condensed Matter, 329-333(1-4), p.711 - 712, 2003/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0(Physics, Condensed Matter)CaYCuOは辺共有CuO鎖を有する物質であり、低温において反強磁性相転移を示す。磁気構造は鎖内で強磁性的,鎖間で反強磁性的である。これまでの非偏極中性子回折実験による強度解析からは、磁気モーメントが単純にCu位置に局在してCuO面に垂直方向(b面)を向いているのではく、O位置にもモーメントが存在することが示唆されていた。しかし、モーメントの方向が決まらないと磁気構造を確定することは困難であった。今回、偏極中性子回折実験を行い、この化合物の磁気構造を詳細に調べ、磁気モーメントの方向がb軸であることを決定した。その結果、モーメントがO位置に拡がった存在することが明らかになった。これは、強磁性CuO鎖におけるCuとOの強い電子軌道混成によるものである。
松田 雅昌; 加倉井 和久; 山口 博隆*; 伊藤 利充*; Lee, C.-H.*; 岡 邦彦*
Applied Physics A, 74(Suppl.1), p.S637 - S639, 2002/12
被引用回数:3 パーセンタイル:16.08(Materials Science, Multidisciplinary)CaYCuOは辺共有CuO鎖を有する物質であり、低温において反強磁性相転移を示す。スピン構造は鎖内で強磁性的,鎖間で反強磁性的である。CaYCuOにおいて詳細な中性子非弾性散乱実験を行ったところ、鎖方向にはゾーン中心では鋭い磁気励起が観測されるが、中心から離れるに従って磁気励起のピーク幅の増加が見られるという古典スピン波理論では説明不可能な新しい現象を見いだした。またこの化合物のスピン構造を詳細に調べたところ、強磁性CuO鎖におけるCuとOの強い電子軌道混成により、Cuスピンの非局在化(Cu位置のみに局在せずに3割程度はO位置に拡がって存在)が見られることを示した。
松田 雅昌; 山口 博隆*; 伊藤 利充*; Le, C.*; 岡 邦彦*; 水野 義明*; 遠山 貴巳*; 前川 禎通*; 加倉井 和久*
Physical Review B, 63(18), p.180403_1 - 180403_4, 2001/05
被引用回数:25 パーセンタイル:74.93(Materials Science, Multidisciplinary)CaYCuOは辺共有CuO鎖を有する物質であり、29Kで反強磁性相転移を示す。スピン構造は鎖内で強磁性的、鎖間で反強磁性的である。このことから、この物質は1次元強磁性を研究するうえで重要な物質であると考えられる。今回、この化合物の単結晶を用いて中性子非弾性散乱実験を行った。その結果、ゾーン中心では鋭い磁気励起が観測されるが、中心から離れるに従って磁気励起のピーク幅が増加することがわかった。この実験事実は、古典的スピン波理論では説明できず、量子効果が大きく関わっていることが予想される。この現象は1次元強磁性体における量子効果という点で新しく興味ある現象であり、今後、実験と理論の両面から研究が進展することが期待される。
黒江 晴彦*; 浜崎 智幸*; 長谷 正司*; 金子 耕士; 目時 直人; 松田 雅昌; 加倉井 和久; 岡 邦彦*; 伊藤 利充*; 永崎 洋*
no journal, ,
低次元反強磁性体物質CuMoOの中性子非弾性散乱の結果を報告する。この系の磁気励起分散関係は、交換相互作用J3による孤立ダイマーによるフラットな分散関係(Et=J3=5.8meV,図中の点線)と、鎖間相互作用を考慮した擬一次元磁性鎖の分散関係との間に、波数に依存した相互作用を働かせることで再現できる。当日は、磁気励起の分散関係のほかに、低エネルギー励起の詳細を紹介する。
石角 元志; 社本 真一; 鬼頭 聖*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 伊藤 利充*; 富岡 泰秀*
no journal, ,
ベルト型高圧合成装置を用いて酸素欠損オキシニクタイド化合物超伝導体PrFeAsOの単結晶を育成した。育成した結晶は光沢状の表面を有する。典型的な結晶の大きさは800100020mmで、これまでに報告されているLnFeAs(O,F)単結晶より一桁程度大きい。磁場下電気抵抗測定から得た上部臨界磁場より異方性は5とわかったが、これは他のグループの報告している結果と一致している。講演では単結晶のドーピング制御の方法と異方性のドーピング依存性について話す。
石角 元志; 社本 真一; 鬼頭 聖*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 伊藤 利充*; 富岡 泰秀*
no journal, ,
前回の学会においてわれわれはベルト型高圧合成装置を用いて酸素欠損オキシニクタイド高温超伝導体PrFeAsOの単結晶育成を行い、磁場中電気抵抗率測定から異方性の評価を行った。上部臨界磁場(H)の異方性は 5程度であり他のグループにより報告されている値とも一致した。本研究では育成したPrFeAsO単結晶試料の酸素量を調整することによりドーピング量を制御することに成功した。われわれはドーピング量を制御した単結晶試料を用いて磁場中電気抵抗測定を行い、再びHの異方性を見積ったところ異方性はほぼドーピングによらないことがわかった。講演ではドーピング量の制御法,電気抵抗・XRDなどの試料評価,異方性の見積りについての詳細を報告する。
石角 元志; 社本 真一; 鬼頭 聖*; 伊豫 彰*; 永崎 洋*; 富岡 泰秀*; 伊藤 利充*
no journal, ,
鉄系超伝導体の発見以来、その超伝導機構解明を目指して盛んに研究が行われているが、物性研究の中でも特に輸送現象測定に関してはおもに単結晶ができやすい122系などで精力的な研究が行われている。ところが鉄系超伝導体の中でも一番Tcの高い系である1111系においては単結晶試料の育成が困難なことから系統的な研究は遅れている。これまでにわれわれは、1111系の一つである酸素欠損オキシニクタイド高温超伝導体PrFeAsOの単結晶試料を高圧合成法で育成に成功してきた。前回の講演では単結晶試料の酸素量を調整することによってドーピング量を制御することに成功し、磁場中電気抵抗率測定から異方性の評価を行い、銅酸化物高温超伝導体と違い異方性はドーピングによらないということを報告した。今回の講演では輸送現象、特にホール係数のドーピング依存性の測定を行い、特にアンダードーピング領域でのSDW転移との関係について議論する。