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匂坂 明人; 内海 隆行*; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 高井 満美子; 林 由紀雄; 森 道昭; 余語 覚文; 加道 雅孝; et al.
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1281 - 1284, 2006/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Fluids & Plasmas)高強度レーザーと物質との相互作用により、高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線が生成される。ここで発生した高エネルギー粒子等は、さまざまな応用が提案されテーブルトップの放射線源として注目されている。このような高強度レーザーと物質との相互作用の物理過程を調べるうえで、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマを評価しておく必要がある。本研究では、高強度レーザーを金属ターゲットに照射した時のプラズマ密度プロファイルを干渉計測により測定し、測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較した。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を集光用のポンプ光と計測用のプローブ光に分け、ポンプ光をアルミターゲットに照射し、発生するプリプラズマをプローブ光の干渉計測によって測定した。ポンプ光の集光強度は510W/cmであり、干渉縞はバイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成した。ポンプ光とプローブ光の時間差を調整することにより、メインパルスの約10ps前からプリプラズマの測定を行った。測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較し、プリパルスとの関連性を調べた。
匂坂 明人; 内海 隆行*; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 林 由紀雄; 高井 満美子; 森 道昭; 余語 覚文; 加道 雅孝; et al.
レーザーエネルギー学研究センター平成17年度共同研究成果報告書(平成17年4月-平成18年3月), p.61 - 62, 2006/07
高強度レーザーと物質との相互作用により、高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線が生成される。ここで発生した高エネルギー粒子等は、さまざまな応用が提案されテーブルトップの放射線源として注目されている。このような高強度レーザーと物質との相互作用の物理過程を調べるうえで、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマを評価しておく必要がある。本研究では、高強度レーザーを金属ターゲットに照射した時のプラズマ密度プロファイルを干渉計測により測定し、測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較した。実験は、チタンサファイアレーザーを集光用のポンプ光と計測用のプローブ光に分け、ポンプ光をアルミターゲットに照射し、発生するプリプラズマをプローブ光の干渉計測によって測定した。干渉縞はバイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成した。ポンプ光とプローブ光の時間差を調整することにより、プリプラズマの測定を行った。測定結果を多次元流体シミュレーションコードによる計算と比較し、プリパルスとの関連性を調べた。
内海 隆行*; 青木 尊之*; Koga, J. K.; 山極 満
Communications in Computational Physics, 1(2), p.261 - 275, 2006/04
CIP(Constrained Interpolation Profile)基底関数法は、単純な多項式基底関数により、物理量を格子点での値と微分値を用いて近似する。また、関数に対する非線形作用については、微分代数が適用される。さらに、基底関数のスカラー積を導入し、微分方程式の両辺の差(剰余)が基底に直交することを要請することにより、線形及び非線形偏微分方程式は関数値とその空間微分値に対する常微分方程式に簡約化される。この方法は、結合非線形シュレディンガー方程式に対して安定で拡散性が少なく正確な結果を与えることがわかった。
内海 隆行*; 木村 英雄
JSME International Journal, Series B, 47(4), p.761 - 767, 2004/11
CIP-BS法を用いて3種類(方物型,楕円型,双曲型)の偏微分方程式を解き、解の精度と安定性について考察した。2次までの微係数を考慮するCIP-BS2法は1次までの微係数を考慮するCIP-BS1法よりも高い精度で解を得ることができ、放物型と双曲型の方程式に対してCIP-BS法は原理的に保存性を有することを示した。CIP-BS法は空間微分が不連続になる特異点を計算体系に有する問題を解くことが可能であることを示し、偏微分方程式の普遍的な解法であることを示した。
内海 隆行*; 矢部 孝*; 青木 尊之*; Koga, J. K.; 山極 満
JSME International Journal, Series B, 47(4), p.768 - 776, 2004/11
CIP-基底関数法は、数値流体解析技法として開発されたCIP法を基底関数の観点から定式化したものである。偏微分方程式は有限要素法と同様にガラーキン法にしたがって離散化変数の常微分方程式に変換される。ただし、CIP法の特徴である空間微係数も独立変数として扱われる。本論文では、非線形関数演算に微分代数を適用して双曲型偏微分方程式であるバーガーズ方程式,KdV方程式,流体方程式を離散化し、これらの方程式に対して高精度解が得られることを示す。
内海 隆行*; 松門 宏治*; 大道 博行; Esirkepov, T. Z.; Bulanov, S. V.*
Applied Physics A, 79(4-6), p.1185 - 1187, 2004/09
被引用回数:10 パーセンタイル:40.02(Materials Science, Multidisciplinary)近年、高強度・短パルスレーザーを薄膜に照射することにより高速に加速されたイオン,電子,陽子が観測されており、加速器へのイオン源や陽子線医療としての応用が期待されている。これらの粒子は、プリパルスにより生成されたプラズマに照射するメインパルスがプラズマ内に協力な電磁場を形成する過程から発生すると考えられている。したがって、プリパルス生成プラズマの状態制御は、この粒子生成を最適化するための重要なファクターである。このため、本報告では、プリパルスによるプラズマ生成過程を、光量子-物質相互作用シミュレーションの一環として開発したCIP法(3次補間擬似粒子法)に基づく解析コードにより、シミュレーションした結果を示す。本シミュレーションはイオン発生実験の条件で行ったものであるが、メインパルス到着直前に薄膜はプリパルスにより完全に溶融・蒸発し、サドル構造のアンダーデンスプラズマが生成されている状態となっており、実験結果と整合性のあるシミュレーション結果となっている。
匂坂 明人; 大道 博行; 小倉 浩一; 織茂 聡; 林 由紀雄; 西内 満美子; 森 道昭; 松門 宏治*; 福見 敦*; Li, Z.*; et al.
Applied Physics B, 78(7-8), p.919 - 922, 2004/05
被引用回数:26 パーセンタイル:71.16(Optics)現在、光量子利用研究グループにおいて、高強度レーザーと物質との相互作用によって生成される高エネルギー粒子(イオン,電子)やX線についての研究を行っている。また発生した高エネルギー粒子やX線については、さまざまな応用が提案されている。高強度レーザーと物質との相互作用過程においては、レーザーのプリパルスによって生成されるプリプラズマの存在を無視することができない。そこで本実験では、高エネルギー粒子やX線の計測と同時にプリプラズマの計測を行った。実験は、チタンサファイアレーザー(中心波長800nm,パルス幅50fs)を金属ターゲットに照射し、発生するイオン,電子,X線の計測と同時にプリプラズマを干渉計測によって調べた。干渉稿は、バイプリズムを用いてレーザービームの波面を傾けることによって生成している。その結果、レーザーの集光領域よりも広い領域にわたってプリプラズマが生成していることがわかった。このことより、高強度レーザーはプラズマと相互作用していることになる。さらに高エネルギー粒子等の最大エネルギーや効率を、プリプラズマとの相互作用としてシミュレーションを行い、比較することが可能となる。今後、より詳細にプリプラズマの状態を調べていく予定である。
長谷川 登; 河内 哲哉; 内海 隆行*; 佐々木 明; 田中 桃子; 加道 雅孝; 助川 鋼太*; Lu, P.; 岸本 牧; Tai, R.; et al.
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 43(5A), p.2519 - 2522, 2004/05
被引用回数:12 パーセンタイル:44.98(Physics, Applied)X線レーザーの発振波長の精密な情報は、X線レーザーの応用を行う際に極めて重要である。特にニッケル様銀X線レーザーの発振波長は高効率の反射鏡が既に開発されている応用に適した波長領域である。さらに、多電子系原子過程のシミュレーションによる発振波長の予測値と実測値との一致が十分に成されていない波長領域であり、その標準値として利用が可能である。今回、X線レーザー発振線の2次光を観測することで波長分解能の向上を行うとともに、波長校正用の光源としてヘリウムガスプラズマからの発光線を用いることで波長校正の精度の向上を行い、従来よりも高い精度で発振波長を決定することに成功した。測定されたX線レーザーの中心波長は13.887nmであり、われわれの行ったシミュレーションによる発振波長の予測値と測定誤差範囲内で一致した。これにより、他の発振線についても従来よりも高精度の予測が可能であることが示された。
内海 隆行*; 矢部 孝*; Koga, J. K.; 青木 尊之*; 関根 優年*; 尾形 陽一*; 松永 栄一*
Journal of Computational Physics, 196(1), p.1 - 7, 2004/05
被引用回数:3 パーセンタイル:20.51(Computer Science, Interdisciplinary Applications)高強度レーザーのガスやクラスターへの照射によるイオン化現象を利用して、高調波発生,X線レーザー発振,高Z多価イオン源といった応用が期待されている。強レーザー電場中のイオン化の解析には通常の摂動論的手法の適用には限界があるために、非摂動論的手法の開発が世界的に進められている。非摂動論的手法としては、時間依存シュレディンガー方程式を直接解く手法がある。本論文では、流体方程式などの双曲型偏微分方程式の数値解析手法として開発された3次補間擬似粒子法(CIP)を基底関数の観点から再構成することにより時間依存,非時間依存シュレディンガー方程式の高精度数値解法としてCIP-BS法を提案する。CIP-BS法は、偏微分方程式及び境界条件を一意的にスパース行列のみを用いた離散方程式に変換し、計算効率を向上させることができる。本手法の有効性を平面波,クーロン場,morseポテンシャル場における解析により示す。
山川 考一; 赤羽 温; 福田 祐仁; 青山 誠; 井上 典洋*; 上田 英樹; 内海 隆行*
Physical Review Letters, 92(12), p.123001_1 - 123001_4, 2004/03
被引用回数:68 パーセンタイル:88.03(Physics, Multidisciplinary)波長800nm, パルス幅20fsのレーザー光を集光強度10W/cmから10W/cmの範囲でキセノン原子に照射し、そのイオン化過程におけるダイナミクスについて研究を行った。レーザー照射強度に対するキセノン1価から20価イオンまでのイオン化収率を測定し、トンネルイオン化モデルとの比較を行った結果、(1)低価数イオンにおける予想外なイオン化収率の向上、(2)遮蔽効果による外殻と内殻電子群の非相互作用、(3)相対論レーザー強度及び数サイクルパルスによる多電子同時イオン化の抑制、等が明らかとなった。これらの新しい発見は、このような高強度場において多電子原子がどのように振る舞うかを知るうえで、新しい知見を与えるものである。
内海 隆行*; 矢部 孝*; Koga, J. K.; 青木 尊之*; 関根 優年*
Computer Physics Communications, 157(2), p.121 - 138, 2004/02
被引用回数:13 パーセンタイル:51.42(Computer Science, Interdisciplinary Applications)光量子科学の一環として開発されている高強度・短パルス・短波長レーザーを原子へ照射する際のイオン化現象を利用して、高調波発生,X線レーザー発振,高Z多価イオン源といった応用が期待されている。強レーザー電場中のイオン化ではイオン化安定化などの非線形現象が支配的となるが、この解析には通常の摂動論的手法の適用には限界があり非摂動論的手法の開発が重要となる。近年では、非摂動論的手法として時間依存シュレディンガー方程式を直接解く手法が最も有効な手段であると認識されはじめている。本論文では、流体方程式などの双曲型偏微分方程式の数値解析手法として開発された3次補間擬似粒子法(CIP)を基底関数の観点から再構成することにより、時間依存及び非時間依存シュレディンガー方程式の高精度数値解法としてCIP-BS法を提案する。CIP-BS法は、偏微分方程式及び境界条件を一意的に帯状対角行列のみを用いた離散方程式に変換し、計算効率を向上させることができる。本手法の有効性を調和振動子,平面波,クーロン場,morseポテンシャル場における解析により示す。また、この手法がさまざまな物理現象を記述する偏微分方程式の汎用的数値解法としての拡張性を有することを述べる。
山川 考一; 赤羽 温; 福田 祐仁; 青山 誠; 井上 典洋*; 上田 英樹; 内海 隆行*
JAERI-Research 2003-030, 14 Pages, 2003/12
波長800nm,パルス幅20fsのレーザー光を集光強度10W/cmから10W/cmの範囲でキセノン原子に照射し、そのイオン化過程におけるダイナミクスについて研究を行った。レーザー照射強度に対するキセノン1価から20価イオンまでのイオン化収率を測定し、トンネルイオン化モデルとの比較を行った結果、(1)低価数イオンにおける予想外なイオン化収率の向上,(2)遮蔽効果による外殻と内殻電子群の非相互作用,(3)相対論レーザー強度及び数サイクルパルスによる多電子同時イオン化の抑制、等が明らかとなった。これらの新しい発見は、このような高強度場において多電子原子がどのように振る舞うかを知るうえで、新しい知見を与えるものである。
松門 宏治*; Esirkepov, T. Z.; 木下 健一*; 大道 博行; 内海 隆行*; Li, Z.*; 福見 敦*; 林 由紀雄; 織茂 聡; 西内 満美子; et al.
Physical Review Letters, 91(21), p.215001_1 - 215001_4, 2003/11
被引用回数:136 パーセンタイル:95.21(Physics, Multidisciplinary)東京大学原子力工学研究施設の超短パルスレーザーを用いたイオン発生実験を行った。レーザーパラメーターは、波長800nm,パルス長50fs,ピーク強度610W/cmでコントラストは10程度,ターゲットは厚さ5mのタンタル箔を用いた。その結果、1MeVのプロトンと2MeVの電子の発生を確認した。この実験結果を解釈するために、ターゲットがプリパルスによって完全にプラズマ化した状態でメインパルスと相互作用をする低密度プラズマスラブを用いた新しいイオン加速機構を導入し、さらにそれに基づくシミュレーションを行った。実験結果とシミュレーション結果は良好な一致を示した。また、新しい加速機構が有する独自のレーザー強度に対するスケーリング側に基づいて、実用的なレーザープラズマイオン源の可能性が示される。
吉田 浩*; 青木 尊之*; 内海 隆行*
電子情報通信学会論文誌, A, 86(3), p.223 - 231, 2003/03
固体ターゲットへのレーザー照射に伴うプラズマ流体運動を数値的に解析するためには、高精度かつ安定的な数値解析手法の開発が必要である。プラズマ流体運動の連続体モデルは双曲型偏微分方程式で表され、この数値解法として局所補間微分オペレーター法(IDO)が提案されてきた。従来のIDO法では従属変数の時間積分をテーラー展開で行い時間微分を空間微分で置き換える方法をとってきた。しかし、この方法では補間関数の次数に時間精度が制限されるだけでなく多次元問題では計算の煩雑さから補間関数の持つ空間精度が十分に出ないということがおこる。また、数値安定性の面でもCFL数による安定領域は狭い。そこで、本論文では、空間・時間精度の確保を図るためにルンゲクッタ法による時間積分を適用することを提案する。結果として、多次元の場合についてルンゲクッタ法はテーラー展開より高い精度,安定性を得ることができ、有効性を確認した。
内海 隆行*; Koga, J. K.; 功刀 資彰*
Parallel Computational Fluid Dynamics; New Frontiers and Multi-Disciplinary Applications, p.539 - 546, 2003/00
高強度・短パルスレーザー照射によるプラズマのメゾスコピックレベルでの非線現象の解明には、ブラソフ-ポアソン方程式の高精度かつ高効率の数値解析手法が必要となる。このため、従来より粒子シミュレーション法,フーリエ-エルミート変換法,フーリエ-フーリエ変換法,有限要素法,スプリッティング法などが提案されてきたが、筆者等は数値流体解析手法として開発されたCIP法を拡張したDA-CIP法を提案してきた。DA-CIP法は、差分操作を含まず、場の量を支配方程式と整合性のある空間微分値を含めた状態量により推定し、時間発展を高精度数値積分法を用いて計算するために、安定で高精度な数値解を得ることができる。本報告では、DA-CIP法が局所的演算に基づく手法であるために、関西研の超並列計算機システムなどによる並列計算に適したアルゴリズムであることを示す。
内海 隆行*; Koga, J. K.
Computer Physics Communications, 148(3), p.267 - 280, 2002/11
被引用回数:6 パーセンタイル:31.9(Computer Science, Interdisciplinary Applications)レーザーの固体やプラズマへの照射におけるプラズマの状態解析においては、原子素過程データが重要であるために、現在、原子構造・衝突輻射断面積計算コードの開発を進めている。このコード開発においては原子核まわりの束縛電子と自由電子の波動関数,及び行列要素の高精度数値解が必要となる。このため、ここでは、シュレディンガー方程式,ディラック方程式の求解と内積計算のための新しい高精度数値解析法を提案する。この手法の特徴は、流体計算手法として開発されたCIP(Constrained Interpolation Profile)法、高精度常微分方程式積分法である最適刻み幅制御Runge-Kutta法、及び自由電子波動関数を位相と振幅の関数とするPA(Phase-Amplitude)法を組み合わせた点にある。提案した数値解法をクーロン場での解析に適用し、解析解と比較し良好な結果が得られ、コード開発のための基礎となる解法であることを確認した。
内海 隆行*; Koga, J. K.
Computer Physics Communications, 148(3), p.281 - 290, 2002/11
被引用回数:1 パーセンタイル:7.14(Computer Science, Interdisciplinary Applications)レーザーの固体やプラズマへの照射におけるプラズマの状態解析においては、大量・高精度な原子素過程データが必要であるために、現在、原子構造・衝突輻射断面積計算コードの開発を進めている。原子構造コードにおいては、Multiconfiguration Dirac-Fock(MCDF)方程式の解を高精度に求めることが重要な要件である。従来、2点境界値問題であるMCDF方程式の解法としては差分法による積分とシューティング法を組み合わせたものが用いられてきた。これは、適応範囲に制約があることが難点であった。このため、ここでは、Green関数によるMCDF方程式の求解という新しい高精度数値解法を提案する。この手法の特徴は、流体計算手法として開発されたCIP(Constrained Interpolation Profile)法により高精度Green関数を求める点にある。提案した数値解法を原子構造コードGRASP92に組み込み、良好な結果が得られ、本手法がコード開発のための基礎となる解法であることを確認した。
佐々木 明; 内海 隆行*; 森林 健悟; 加道 雅孝; 田中 桃子; 長谷川 登; 河内 哲哉; 大道 博行
Journal of Quantitative Spectroscopy & Radiative Transfer, 71(2-6), p.665 - 674, 2001/10
被引用回数:9 パーセンタイル:46.19(Optics)プラズマ流体コードと原子過程コードを用い、過渡利得型電子衝突X線レーザーの利得分布を解析する。原子過程コードは、Ni様イオンの詳細なエネルギー準位構造と衝突、輻射過程のレート係数をHULLACコードで計算し、またレベル構造を平均化する手法でPd様からAr様までのイオンを考慮して広いプラズマ温度、密度の範囲で計算できるようにした。計算と実験の結果を解析し、予備生成したプラズマの臨界密度面付近が急激に加熱、電離されて利得が生成することを示す。また4-3遷移の発光の分布から、プラズマのイオン化状態を解析する。さらに薄膜ターゲットを短パルスレーザーで励起すると、熱伝導などによるエネルギーの損失が少なく高温度が得られるので高利得が得られことを示す。内殻励起状態の電離過程のモデリングの改善、原子レベル構造をオプジェクト指向の手法で記述するプログラミングの改良についても述べる。
佐々木 明; 内海 隆行*; 森林 健悟; Zhidkov, A. G.; 加道 雅孝; 田中 桃子; 長谷川 登; 河内 哲哉
Journal de Physique, IV, 11(Pr2), p.Pr2_75 - Pr2_78, 2001/07
現在70~350Åの波長域でレーザー発振が得られている過渡利得型電子衝突励起X線レーザーの理論的・実験的解析を行っている。われわれはプラズマ流体コードと組み合わせて媒質プラズマの特性、イオン比やX線レーザー利得を求めるため、HULLACコードの原子データを用いた原子過程コードを開発した。そして、プリ・メインパルスの強度、パルス幅の種々の励起条件の検討を行った。メインパルスは強度が大きい程電離や励起に有利であるが、パルス幅の下限は電離に要する時間で制限される。高強度のプリパルスを用いあらかじめNi様イオンを生成することは利得の生成に有利であり、特に薄膜ターゲットを用いると電離が効率的に起こることと膨張がより速く再結合が抑制される利点をもつ可能性がある。これらをもとに最適な励起条件について議論する。
Zhidkov, A. G.; 佐々木 明; 内海 隆行*; 福本 一郎; 田島 俊樹; 斉藤 文一*; 弘中 陽一郎*; 中村 一隆*; 近藤 健一*; 吉田 正典*
Physical Review E, 62(5), p.7232 - 7240, 2000/11
被引用回数:51 パーセンタイル:85.86(Physics, Fluids & Plasmas)超短パルスレーザー照射固体ターゲットから放出されるkeV領域のX線の特性を解析した。実験では強度10W/cm,パルス幅42fsのレーザー光で照射されたCuターゲットから放出される、2~10keVのK線を含む領域と、10~40keV領域の制動放射のスペクトルを測定した。シミュレーションはASEプリパルスによるプラズマ生成を流体コードで、プラズマと高強度レーザーの相互作用をPICコードで、X線放射をモンテカルロコードで計算することで行った。計算は実験のスペクトルをよく再現し、高強度レーザー照射で高速電子が発生するが、照射時間が緩和時間より短いのでエネルギー分布の高エネルギー側(~30keV)にカットオフが生じることが初めて明らかになった。またより高強度域での吸収や高速電子生成機構について議論した。