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論文

First observation of $$^{28}$$O

近藤 洋介*; Achouri, N. L.*; Al Falou, H.*; Atar, L.*; Aumann, T.*; 馬場 秀忠*; Boretzky, K.*; Caesar, C.*; Calvet, D.*; Chae, H.*; et al.

Nature, 620(7976), p.965 - 970, 2023/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:93.49(Multidisciplinary Sciences)

非常に中性子が過剰な原子核$$^{28}$$Oは、陽子、中性子ともに魔法数であることから古くからその性質に興味が持たれていたが、酸素の最後の束縛核$$^{24}$$Oよりも中性子が4個も多いため、これまで観測されてこなかった。この論文では、理化学研究所RIBFにて$$^{29}$$Fからの1陽子ノックアウト反応によって$$^{28}$$Oを生成し、そこから放出される中性子を測定することによって初めてその観測に成功した。核構造の観点からは、$$^{28}$$Oでは二重閉殻が保たれているか興味が持たれていたが、実験で得られた分光学的因子が殻模型計算で予言されて程度の大きいことから、閉殻構造をもたない可能性が高いことがわかった。

論文

Step-by-step challenge of debris characterization for the decommissioning of Fukushima-Daiichi Nuclear Power Station (FDNPS)

倉田 正輝; 奥住 直明*; 仲吉 彬; 池内 宏知; 小山 真一

Journal of Nuclear Science and Technology, 59(7), p.807 - 834, 2022/07

 被引用回数:11 パーセンタイル:95.69(Nuclear Science & Technology)

東京電力福島第一原子力発電所(1F)の廃炉に向けて、事故直後から、燃料デブリの特性評価について様々な試みが行われてきた。本レビューでは、それらを概説する。事故直後の数年間は、1F現場(特に損傷した1, 2, 3号機の建屋内部)から得られる知見は極めて限定的であった。燃料デブリのおよその所在はミューオントモグラフィーで調査され、その特性は、加圧水型軽水炉である米国スリーマイル原発事故調査の結果等の過去知見に基づいて概略推定された。その後、各種の内部調査ロボットが開発され、2017年より、原子炉格納容器内部の調査が開始された。その結果、3つの号機とも、当初、加圧水型軽水炉の典型的事故シナリオに基づいて予想されたものと異なる炉心破損状態とデブリ堆積状態であることがわかってきた。また、調査ロボットの付着物から微量のウラン含有粒子が回収され、燃料デブリにつながる情報を得るために、その特性分析が継続している。これらと並行して、OECD/NEAなどにおいて、事故シナリオの検討等について国際協力も進んでいる。今後は、典型事故条件に基づくイメージではなく、現場で得られた知見に基づいて、1F事故シナリオの理解を深め、1F燃料デブリの特性を評価していくことが重要である。

論文

「廃炉・汚染水対策事業費補助金(燃料デブリの分析精度の向上及び熱挙動の推定のための技術開発)」に係る補助事業; 2020年度最終報告

小山 真一; 中桐 俊男; 逢坂 正彦; 吉田 啓之; 倉田 正輝; 池内 宏知; 前田 宏治; 佐々木 新治; 大西 貴士; 高野 公秀; et al.

廃炉・汚染水対策事業事務局ホームページ(インターネット), 144 Pages, 2021/08

令和2年度に原子力機構が補助事業者となって実施した「廃炉・汚染水対策事業費補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発(燃料デブリの分析精度の向上及び熱挙動の推定のための技術開発))」の成果概要を、最終報告として取りまとめた。本報告資料は、廃炉・汚染水対策事業事務局ウェブサイトにて公開される。

論文

Spallation and fragmentation cross sections for 168 MeV/nucleon $$^{136}$$Xe ions on proton, deuteron, and carbon targets

Sun, X. H.*; Wang, H.*; 大津 秀暁*; 櫻井 博儀*; Ahn, D. S.*; 合川 正幸*; 福田 直樹*; 磯部 忠昭*; 川上 駿介*; 小山 俊平*; et al.

Physical Review C, 101(6), p.064623_1 - 064623_12, 2020/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:51.18(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて逆運動学法を使用し、核子当たり168MeVの陽子, 重陽子, 炭素イオン入射による$$^{136}$$Xeのスポレーションおよびフラグメンテーション反応からの同位体生成断面積を測定した。炭素イオンの場合は全運動エネルギーが高くなるため、質量数の小さな同位体の生成断面積が大きくなった。また、今回新たに測定されたデータを以前により高い入射エネルギーで測定されたデータと比較することで、同位体生成断面積の入射エネルギー依存性を調査した。さらに、測定データをPHITS, SPACS, EPAX, DEURACSの計算値と比較した。本研究で測定したデータは、理論計算の良いベンチマークになると考えられる。

論文

Enhancement of element production by incomplete fusion reaction with weakly bound deuteron

Wang, H.*; 大津 秀暁*; 千賀 信幸*; 川瀬 頌一郎*; 武内 聡*; 炭竃 聡之*; 小山 俊平*; 櫻井 博儀*; 渡辺 幸信*; 中山 梓介; et al.

Communications Physics (Internet), 2(1), p.78_1 - 78_6, 2019/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:55.27(Physics, Multidisciplinary)

陽子(あるいは中性子)過剰核の効率的な生成経路を探索することは、原子核反応研究の主な動機のひとつである。本研究では、$$^{107}$$Pdに対する核子当たり50MeVの陽子および重陽子入射による残留核生成断面積を逆運動学法によって測定した。その結果、重陽子入射ではAgやPd同位体の生成断面積が大きくなることを実験的に示した。また、理論計算による解析から、この生成断面積の増大は重陽子の不完全融合反応に起因することを示した。これらの結果は、陽子過剰核の生成において重陽子のような弱束縛核の利用が有効であることを示すものである。

論文

Magnetic and electronic properties of URu$$_2$$Si$$_2$$ revealed by comparison with nonmagnetic references ThRu$$_2$$Si$$_2$$ and LaRu$$_2$$Si$$_2$$

江見 直哉*; 濱端 良輔*; 中山 大将*; 三木 俊宙*; 小山 岳秀*; 上田 光一*; 水戸 毅*; 小堀 洋*; 松本 裕司*; 芳賀 芳範; et al.

Journal of the Physical Society of Japan, 84(6), p.063702_1 - 063702_4, 2015/06

 被引用回数:10 パーセンタイル:58.15(Physics, Multidisciplinary)

NMR/NQR measurements have been carried out on ThRu$$_2$$Si$$_2$$ and LaRu$$_2$$Si$$_2$$ which are the nonmagnetic references of the heavy fermion URu$$_2$$Si$$_2$$. Ru-NQR measurements suggest the relatively close electronic configuration between ThRu$$_2$$Si$$_2$$ and URu$$_2$$Si$$_2$$ at high temperature. However, significant delocalization was observed in URu$$_2$$Si$$_2$$ at low temperatures. Si-NMR experiments on URu$$_2$$Si$$_2$$ revealed Ising-like spin fluctuations in the hidden-order state.

論文

Development of a new continuous dissolution apparatus with a hydrophobic membrane for superheavy element chemistry

大江 一弘*; Attallah, M. F.*; 浅井 雅人; 後藤 尚哉*; Gupta, N. S.*; 羽場 宏光*; Huang, M.*; 金谷 淳平*; 金谷 佑亮*; 笠松 良崇*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 303(2), p.1317 - 1320, 2015/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:64(Chemistry, Analytical)

超重元素化学にむけ、ガスジェット法によって搬送された核反応生成物を連続溶解する新規方法を開発した。本方法では、疎水性メンブレンフィルターを用い、気相と水相を分離する。本手法を用いて短寿命放射性核種$$^{91m,93m}$$Moならびに$$^{176}$$Wの溶解効率を測定した結果、水溶液流速0.1-0.4mL/minで80%以上の収率が得られた。一方、1.0-2.0L/minの範囲内では、ガス流速への依存性は観測されなかった。以上の結果から、本手法が超重元素の溶液化学研究に適用可能であることが示された。

論文

Doping effect on charge ordered structure in Mn-doped YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

松本 圭祐*; 小山 司*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 神戸 高志*; 池田 直*

IOP Conference Series; Materials Science and Engineering, 18(9), p.092047_1 - 092047_4, 2011/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:52.46(Materials Science, Ceramics)

YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$は鉄イオンの電荷秩序により強誘電体となる物質である。本研究では、この物質のFeの一部をMnに置換した場合の電荷秩序構造を透過電子線回折により調べ、わずかなMn置換量により、電荷秩序構造が破壊されることを観測した。鉄の半分をMnで置換したYbFeMnO$$_{4}$$では、ハニカム状の散漫散乱を見いだし、これが中心対称を失った短距離イオン秩序構造を持つことを見いだした。本系は室温で1000程度の誘電率を示すが、この性質は、イオン秩序構造がランダムに分布することによると考えられる。

論文

Collapsing processes of charge ordered structure in charge- and spin- frustrated ferrite YbFe$$_{2}$$O$$_{4}$$

松本 圭右*; 小山 司*; 森 茂生*; 吉井 賢資; 池田 直*

Journal of Physics; Conference Series, 320, p.012085_1 - 012085_5, 2011/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.03(Physics, Condensed Matter)

表記酸化物はFe$$^{3+}$$とFe$$^{2+}$$が電荷秩序配列することによる新規なタイプの強誘電体である。本物質につき、Feの一部をMnに置き換えた場合の電荷秩序構造の変化を透過電子顕微鏡により観察した。10%ほどの置換により、電荷秩序構造は破壊され、Fe$$^{3+}$$とMn$$^{2+}$$の短距離イオン秩序が発生することがわかった。この系は室温で比誘電率が1000ほどの値を示すが、この性質は短距離イオン秩序による電気双極子を起源とすると考えられる。

論文

A Consideration on proliferation resistance of a FBR fuel cycle system

井上 尚子; 鍛治 直也; 須田 一則; 川久保 陽子; 鈴木 美寿; 小山 智造; 久野 祐輔; 千崎 雅生

Proceedings of INMM 51st Annual Meeting (CD-ROM), 10 Pages, 2010/07

FBR cycle concept has been selected as a promising option for the purpose of the efficient utilization of uranium resources. The innovative technologies and the concern of nuclear proliferation call the needs of the development of advanced safeguards and material accountancy technologies and of the proliferation resistance evaluation methodology that can evaluate as a whole system. In this context, the integrated studies are essential between the system designers and proliferation resistance experts including safeguards. Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has started this study for Japanese future nuclear energy system. This is not concluded, however, this joint step-by-step activity provided many benefits and variable findings. This paper describes this activity and its status, and an example of their discussions.

論文

Chemical form of released tritium from solid breeder materials under the various purge gas conditions

金城 智弘*; 西川 正史*; 山下 直哉*; 小山 貴範*; 谷藤 隆昭*; 榎枝 幹男

Fusion Engineering and Design, 82(15-24), p.2147 - 2151, 2007/10

 被引用回数:22 パーセンタイル:80.57(Nuclear Science & Technology)

核融合炉ブランケットでは固体増殖材を用いてトリチウムを生産することが考えられている。本研究では、主要な固体増殖材(Li$$_{2}$$TiO$$_{3}$$, Li$$_{4}$$SiO$$_{4}$$, LiAlO$$_{2}$$, Li$$_{2}$$ZO$$_{3}$$など)からのトリチウムの放出挙動について、すべての関係する物質移動過程をモデル化して定式化し、速度定数等を実験的に決定し、数値解析方法を提案した。また、原子炉照射してトリチウムを生成した増殖材からのトリチウム放出挙動を、種々の条件で測定し、提案した解析方法で予測した結果と比較し、よく一致することを示した。さらに、ITERを用いた試験ブランケットの条件でトリチウム放出挙動の予測を行い、試験モジュール設計に重要な知見を与えた。

報告書

HTTRにおけるガス圧縮機のシールオイル漏れに関る改善

小山 直*; 濱本 真平; 金城 紀幸*; 根本 隆弘; 関田 健司; 磯崎 実; 江森 恒一; 伊藤 芳輝*; 山本 秀雄*; 太田 幸丸; et al.

JAEA-Technology 2007-047, 40 Pages, 2007/08

JAEA-Technology-2007-047.pdf:18.83MB

日本原子力研究開発機構が所有する高温工学試験研究炉(HTTR)の原子炉補助施設に設置しているガス圧縮機は、一般的な往復圧縮機を採用しているが、冷却材漏洩防止等の観点から複雑なロッドシール機構を有している。これまでの運転結果より、ガス圧縮機のロッドシール機構は、シールオイル漏れを頻発しており、長期連続運転における信頼性に問題があった。調査の結果、シールオイル漏れの原因は、おもにシール材の限界摺動特性を超えた範囲で使用したため、シール材リップが摩耗・変形し、シール機能が維持できないことにあった。そこで、代替シール材の選定,工場試験装置を用いた耐久性評価試験,実機を用いた実証試験を通して、長期連続運転に耐え得るシール材の見通しを得た。

論文

水銀キャビテーションにおける気泡挙動

直江 崇; 二川 正敏; 小山 智史*; 粉川 広行

実験力学, 6(3), p.301 - 307, 2006/09

核破砕中性子源水銀ターゲットに高強度のパルス陽子線が入射されると、熱衝撃により圧力波がターゲット容器内の水銀中に発生する。その伝播過程で容器壁と水銀の界面において負圧が生じ、キャビテーションが発生する。このキャビテーション気泡の崩壊により容器内壁は壊食損傷を受ける。本報では、液体水銀中の急激な圧力変動に伴う微小気泡の成長・崩壊挙動を把握し、損傷形成のメカニズムを明らかにすることを目的として、まずバブルダイナミックスに関する Rayleigh-Plessetの式を援用した解析を行い、水銀中の単一気泡の成長挙動と圧力変動との相関を評価した。さらに、電磁式衝撃圧負荷試験装置を用いた衝撃圧負荷試験における水銀中の気泡挙動を高速度ビデオカメラを用いて観察し、解析結果と比較した。その結果、気泡サイズ及び寿命は負荷圧力変動、特に負圧の飽和時間に依存すること,15kHz以上の高周波数成分はバブル崩壊により励起されることを示した。

論文

Development of aluminum (Al5083)-clad ternary Ag-In-Cd alloy for JSNS decoupled moderator

勅使河原 誠; 原田 正英; 斎藤 滋; 及川 健一; 前川 藤夫; 二川 正敏; 菊地 賢司; 加藤 崇; 池田 裕二郎; 直江 崇*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 356(1-3), p.300 - 307, 2006/09

 被引用回数:9 パーセンタイル:53.28(Materials Science, Multidisciplinary)

現在、J-PARCで建設が進められている核破砕中性子源において、パルス特性を向上させるために熱中性子吸収材としてAg-In-Cd合金が採用された。一方、熱除去及び冷却水による浸食の観点からAg-In-Cd合金をAl合金(Al5083)で被覆する必要があり、Ag-In-Cd合金とAl5083と接合に関する開発が急務になった。そこで、HIP(熱間等方圧延)を用いてAl5083と3元系Ag-In-Cd合金との接合に関する試験を行った。小試験片($$phi$$20mm)において良い接合条件が見つかり、接合領域にAlAg$$_{2}$$生成による硬い相の形成が見られるものの、必要とされる機械的強度(20MPa)より大きい結果が得られた。実機を模擬した大型試験片(200$$times$$200$$times$$30mm$$^{3}$$)においても、接合が成功し、小試験片と比較して機械的強度が多少落ちるが必要とする強度を満足した結果が得られた。

報告書

HTTR後備停止系不具合の調査報告書

濱本 真平; 飯垣 和彦; 清水 厚志; 澤畑 洋明; 近藤 誠; 小山 直; 河野 修一; 小林 正一; 川本 大樹; 鈴木 尚; et al.

JAEA-Technology 2006-030, 58 Pages, 2006/03

JAEA-Technology-2006-030.pdf:10.69MB

日本原子力研究開発機構が所有する高温工学試験研究炉(HTTR)の反応度制御設備は、制御棒系と後備停止系の、動作原理の異なる二つの独立した系統で構成されている。通常運転時、原子炉の反応度を制御するとともに、運転時の異常な過渡変化時及び事故時に安全かつ確実に原子炉を停止させるものである。後備停止系は、万一制御棒系のみで原子炉を停止できない場合に、中性子吸収材である炭化ホウ素ペレットを炉心内に重力落下させ、いかなる運転状態からも原子炉を停止する機能を有するものであり、炭化ホウ素ペレットと、ペレットを収めるホッパ,電動プラグ,後備停止系駆動機構,ガイドチューブ等で構成されている。HTTRでは、平成16年7月26日から平成17年3月4日までの計画で、施設定期検査を実施してきたところ、2月21日の後備停止系の作動試験時に、本装置の16基のうち1基が正常に動作しないことがわかった。調査の結果、後備停止系が正常に動作しなかった原因は、後備停止系を駆動するモータの上部のオイルシールが変形したことによってグリースから分離した油がブレーキに到達し、ブレーキの磨耗した粉と混合することによって粘着物となり、粘着物がブレーキの解除を阻害したことによって、モータの駆動を妨げたことがわかった。

報告書

HTTRの2次加圧水冷却器の伝熱性能に関する評価

栃尾 大輔; 渡辺 周二; 七種 明雄; 小山 直; 根本 隆弘; 濱本 真平; 篠原 正憲; 磯崎 実; 中川 繁昭

JAEA-Technology 2006-005, 83 Pages, 2006/02

JAEA-Technology-2006-005.pdf:6.09MB

定格熱出力30MWの高温工学試験研究炉(HTTR)では、原子炉で発生した熱を主冷却系を構成する加圧水冷却器,中間熱交換器による熱交換を経て、最終的に加圧水空気冷却器により大気に放散している。HTTRの主冷却系熱交換器は原子炉出口冷却材温度850$$^{circ}$$C/950$$^{circ}$$Cの条件下で原子炉で発生した30MWの除熱を行うための伝熱性能を有していなければいけない。本報では、HTTRにおいてこれまで実施してきた出力上昇試験,供用運転のデータから、主冷却系に設置されている熱交換器のうちの2次加圧水冷却器(SPWC)について伝熱性能を評価した。また、設計時におけるSPWCの伝熱性能との比較を行い、SPWCが設計時に要求された伝熱性能を有していることを確認した。

論文

気泡崩壊誘起音響振動を用いた壊食損傷評価

直江 崇*; 二川 正敏; 小山 智史*; 粉川 広行; 池田 裕二郎

実験力学, 5(3), p.280 - 285, 2005/09

現在、開発が進められているJ-PARCの物質生命科学研究施設では、核破砕中性子源水銀ターゲットから生成される中性子を利用した最先端の研究が行われる。大強度の陽子線入射に伴う熱衝撃により、水銀を充填するターゲット容器と水銀との界面では、急激な圧力変動によりキャビテーションが発生する。このキャビテーションによりターゲット容器内壁は壊食損傷を受ける。この壊食損傷は、薄肉構造であるターゲット容器の交換寿命を決定する因子となる。これまでに、電磁式衝撃圧負荷試験装置を用いて陽子線入射時の圧力変動を想定したキャビテーション壊食試験を行い、水銀中での衝撃壊食挙動を評価した。ここでは、キャビテーションにより生じる微小気泡の崩壊に起因する音響振動を計測し、損傷形態と比較した。その結果、音響振動から損傷の程度を評価するのに有用な情報が得られることを確認し、音響振動によりターゲット容器の健全性を診断できる可能性を示した。

報告書

炉容器冷却設備冷却器の伝熱性能の変化とその回復作業について

濱本 真平; 渡辺 周二; 小山 直*; 太田 幸丸; 栃尾 大輔; 藤本 望

JAERI-Tech 2005-035, 35 Pages, 2005/07

JAERI-Tech-2005-035.pdf:2.54MB

HTTRの炉容器冷却設備(Vessel cooling system: VCS)は工学的安全施設の一つであり、配管破断や減圧事故時のような強制循環による炉心の冷却ができない場合に、炉心の熱を圧力容器の周りに設置した水冷管パネルで輻射及び自然対流によって除去する設備である。また、通常運転時には1次遮蔽体のコンクリート温度を制限値以下に保つ機能を有している。これまでの運転で、VCSによる除熱量の変化はないものの、VCSを流れる冷却水の温度レベルが徐々に上がりはじめた。さらに冷却水の温度上昇に伴い、遮蔽体であるコンクリート温度の上昇も懸念された。このまま運転を続けると、コンクリート温度が制限値に近づくことも予想されたため、VCS冷却水の温度レベルを低下させる対策を行うこととした。VCS冷却水の温度を管理している機器の1つにVCS冷却器がある。このVCS冷却器の伝熱性能を評価しその低下の程度を明らかにした。その結果、伝熱性能の低下が認められたため、伝熱管の洗浄を行い伝熱性能の回復を図った。これにより、VCS除熱量を変化させることなく、VCS冷却器の伝熱性能を大きく改善し、VCS冷却水の温度を低下させることができた。

論文

Fabrication technology for MOX fuel containing AmO$$_{2}$$ by an in-cell remote process

吉持 宏; 根本 雅直; 門藤 健司; 小山 真一; 滑川 卓志

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(8), p.850 - 856, 2004/08

3%及び5%のAmを添加したMOXペレットの遠隔操作による製造技術を開発した。JNCのPIE施設である照射燃料試験室のホットセル内に系統的に機器を設置し、できる限り自動で制御可能なシステムとした。UO$$_{2}$$ペレットの製造を通して粉末性状に応じた基本的な試験技術を確立した後、Amを添加したMOXペレットの製造を行い、5%Amを添加した燃料製造に成功した。特に、ペレット密度と原料粉末の混合条件の関係を明らかにし、本試験では10時間以上の混合が必要であることがわかった。また、均一なペレットを製造するためには、残留粉末の除去が重要であることがわかった。

報告書

HTTRの1次ヘリウム循環機フィルタ交換

古澤 孝之; 角田 淳弥; 植田 祥平; 根本 隆弘; 小山 直*; 鎌田 崇

JAERI-Tech 2004-024, 46 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-024.pdf:6.75MB

HTTRの1次ヘリウム循環機は、原子炉冷却材であるヘリウムガスを循環させるための重要な機器であり、1次加圧水冷却器用に3台,中間熱交換器用に1台設置している。このヘリウム循環機の上流側には、ヘリウムガス中の微粒子等がヘリウム循環機の主軸を支持している軸受に混入するのを抑制するためにフィルタを設置している。このフィルタの出入口間の差圧が出力上昇試験中に次第に上昇してきた。ヘリウム循環機のフィルタ差圧の上昇は、原子炉運転に支障をきたす可能性がある。このため、新規にフィルタを製作し、フィルタ交換を行った。また、フィルタ交換の際に、外観確認及びフィルタの付着物を採取しその分析を行った。本報は、フィルタ交換及びフィルタ差圧上昇原因調査についてまとめたものである。

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