Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
平野 辰巳*; 前田 壮宏*; 村田 徹行*; 山木 孝博*; 松原 英一郎*; 菖蒲 敬久; 城 鮎美*; 安田 良*; 高松 大郊*
SPring-8/SACLA利用研究成果集(インターネット), 11(5), p.345 - 353, 2023/10
車載用リチウムイオン二次電池(LIB)のサイクル時の劣化要因として、高い電流レートにおける電池内部の温度上昇、リチウムイオンの正負極間移動にともなう電極の膨張・収縮による応力などが指摘されている。そこで、18650型LIB内部における温度・応力分布を同時に評価した。電流:1Cでの充電時、リチウムイオンの挿入により負極が膨張するため、負極の集電体であるCuは半径方向に圧縮応力が発生する。表面から2mmにおける充電時の半径方向の応力変化は88MPa減少した(圧縮)。一方、放電時において応力変化は98MPa増加し可逆的な変化を示した。高レートな4Cのサイクル充放電により内部温度は表面より10度も高い60度程度まで上昇する現象が確認できた。さらに、表面から6mmにおけるCuに応力が発生しない現象を捉えることに成功した。本結果から、18650型LIB内部における温度・応力分布を同時に評価するオペランド計測技術を確立し、高レートなサイクル充放電が18650LIB中心部の温度上昇の要因であること、および無拘束による電極内周部における膨張収縮がサイクル劣化の要因であることを明らかにした。
神保 龍太郎*; 西堂 雅博; 中村 和幸; 秋場 真人; 鈴木 哲; 後藤 純孝*; 鈴木 康隆*; 千葉 秋雄*; 山木 孝博*; 中川 師夫*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 233-237(PT.A), p.781 - 786, 1996/00
被引用回数:13 パーセンタイル:72.33(Materials Science, Multidisciplinary)新複合材料は、高熱伝導炭素繊維で作った平織りクロスを積層し、その間に多量のBCを均一に充填して焼成した。BCを20~35vol.%添加し、1700Cで焼結した材料は、250W/m・K前後の室温熱伝導率を示す。開発材の熱伝導率は、温度依存性が小さく、400C以上になると、室温で300W/m・K以上の高熱伝導フェルトC/C材の値より高くなり、高温材料として望ましい特性を示す。800Kにおける重水素イオンによるスパッタリング試験では、BCが35vol.%以上の材料は、エロージョン率がC/C材の40%に低下し、BC添加の効果が明らかである。電子ビームによる熱負荷試験では、22MW/mを5秒間照射し、表面温度が2500Cになっても割れの発生は起らなかった。リサイクリング特性は、黒鉛に比して、BCの添加量と共に向上する。以上により、本複合材料は、C/C材とBCの長所を併せ持つ複合材料であることがわかる。
笹瀬 雅人*; 三宅 潔*; 山木 孝博*; 鷹野 一朗*; 磯部 昭二*
Thin Solid Films, 281-282, p.431 - 435, 1996/00
被引用回数:6 パーセンタイル:38.97(Materials Science, Multidisciplinary)水分解用光触媒として興味がもたれている酸化チタン(TiO)薄膜を、低温で成膜が可能なイオンビームアシスト反応性蒸着(IBARD)法で作製し、TiO薄膜の表面構造の検討を行った。電流密度(Arイオン)0A/cmで作製されたTiO薄膜の表面は平滑であるが、電流密度30A/cmでは0.1~0.2mの大きさの粒子が観測され、Arイオン電流密度の増加とともにその粒径の増大が認められた。また断面SEM写真からIBARD法で作製されたTiO薄膜が柱状構造をしているのが確認された。さらに6つの異なる基板を用いてTiO薄膜を作製したが、表面構造に違いは認められなかった。それゆえ、イオン照射がTiO薄膜の表面構造の変化を引き起こしていたことが明らかとなった。
山木 孝博*; 後藤 純孝*; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 荻原 徳男; 西堂 雅博
Journal of Nuclear Materials, 217(1-2), p.154 - 160, 1994/11
被引用回数:11 パーセンタイル:68.94(Materials Science, Multidisciplinary)1keVの重水素ビームを照射した炭素/ボロン膜の昇温脱離ガス分析結果について報告する。B/C比が074at.%の炭素/ボロン膜に、473Kにて4.510D/cmのフルエンスまで、3keVDを照射した後、D及びCDの脱離特性を調べた。その結果、Dガスの脱離に関しては、炭素膜では1050K付近に脱離ピークが現れるのに対して、ボロン濃度3%の膜では850Kにピークが移り、さらにボロン濃度が6070%となるとより低温側に脱離ピークが移動する。またボロン濃度の増加とともにCDの脱離が減少することもわかった。これらの結果は、CVDによるBC被覆材やBC転化材料の脱離ガス特性とも一致した。炭素ボロン膜の場合、CDの脱離が炭素に比べて著しく小さくなるのは、Dの脱離が低温側で生じるため、CDの脱離が顕著となるより高温の領域では、表面層に捕獲された重水素の濃度が低いためと考えられる。
後藤 純孝*; 山木 孝博*; 安東 俊郎; 神保 龍太郎*; 荻原 徳男; 西堂 雅博; 照山 量弘*
Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.708 - 712, 1992/12
被引用回数:19 パーセンタイル:83.51(Materials Science, Multidisciplinary)2種類のBC表面改質黒鉛(コンバージョン法及びCVD)のスパッタリング率等を測定し、黒鉛やBCバルク材の特性と比較した。測定項目は1keVの重水素イオン照射に対するエロージョン率、イオン照射後の昇温脱離ガス特性及び熱拡散率,熱伝導率である。測定温度範囲は3001400Kとした。測定の結果、BC表面改質材のエロージョン率はBCバルク材より大きいが、黒鉛よりは50%以上小さいこと、重水素の放出ピークは黒鉛より200K低温側に現れ、捕獲された重水素がより低温側で脱離しやすいこと、炭素の化学エロージョンを表すCDの生成が黒鉛の1/10以下であることが判明した。またBC改質層内での熱拡散率,熱伝導率は、高熱伝導性CFCの約1/10となるが、バルクの熱特性にはほとんど影響を及ぼさないことがわかった。これらの実験結果よりBC表面改質黒鉛が、黒鉛と比較して優れた表面特性を有することを確証した。