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神永 博史; 梶本 与一; 大貫 孝哉; 遠藤 章; 池沢 芳夫
保健物理, 29, p.189 - 194, 1994/00
RI製造施設で製造されている放射性硫黄(S)の製造廃液を貯留しているタンク内の空気中にSによる比較的高いレベルの汚染が発生し、排気筒から放出された。Sの化学形はガスクロマトグラフ分析の結果、硫化水素(HS)であった。HSガスの放射能濃度は活性炭素繊維フィルタで捕集し、評価しているが、フィルタの捕集効率が未知であった。このためHSガスに対し捕集放射能のフィルタ内での分布に関する仮定とS-線の自己吸収を仮定し、1枚のフィルタだけで、その後面と前面の計数率の比を指標として捕集効率を評価する方法を開発した。さらに、HSガスの捕集・実測実験によりフィルタの捕集効率を求め、捕集効率評価方法の妥当性について検討した。また、脱着率に関する測定実験結果について報告する。
遠藤 章; 松井 智明*; 大貫 孝哉; 梶本 与一; 神永 博史
Health Physics, 65(1), p.92 - 95, 1993/07
被引用回数:1 パーセンタイル:25.98(Environmental Sciences)RI製造棟では、医療用P標識化合物の合成に用いられるP標識リン酸(HPO)を製造、頒布している。これはイオウを照射し、S(n,p)反応で生成したPを減圧蒸留でイオウから分離した後、各種の化学操作を経て製造されるが、この製造プロセスにおいてS(n,)反応で生成したSの一部が気体となりスタックから排出される。本研究では、Sの排出を低減するために、ガスクロマトグラフ法でSの化学形を分析し、その生成反応に対する平衡定数の計算から生成量を支配する因子を検討した。その結果、Sの化学形はSOであり、ターゲットの溶出及び減圧蒸留時に、イオウ蒸気中のイオウ分子(Sn:n=2~8)と製造装置内の残留酸素との反応から生成することが明らかになった。これより、ターゲットの溶出及びイオウの蒸留を真空または不活性ガス雰囲気中で行うことによって、SOの生成量を著しく低減できることが示唆された。
遠藤 章; 神永 博史; 松井 智明; 大貫 孝哉; 梶本 与一; 池沢 芳夫
Proc. of Asia Congress on Radiation Protection, p.730 - 733, 1993/00
RI製造棟では、医療用P標識化合物の合成に用いられるP標識リン酸(HPO)が製造されている。HPOは、硫黄を原子炉内で中性子照射し、S(n,p)反応で生成したPを、硫黄から減圧蒸留法で分離した後、各種の化学処理をして製造されるが、この製造プロセスにおいてS(n,)反応で生成したSの一部が気体となり、スタックから排出される。本研究では、Sの化学形をガスクロマトグラフ法で分析し、その化学形の生成反応に対する平衡定数の計算から生成量を支配する因子を検討することで、Sの排出を低減するための製造方法を提案した。
神永 博史; 松崎 安雄*; 川喜田 博幸*
FUJITSU, 37(1), p.59 - 64, 1986/00
JT-60放射線モニタ自動監視装置はトカマク型臨界プラズマ試験装置(JT-60)の放射線監視用として開発された。本装置は、JT-60放射線エリアモニタ装置からのx、線測定信号データを自動処理し、リアルタイムでJT-60運転時の積算線量、線量率の時間変化等を監視するとともに、TLDバッジによる積算線量読取データを処理し、x、線及び中性子線の積算線量を自動評価することを目的とした、ミニ・コンピュータを主体として計算機システムである。本装置を用いた放射線監視を実施した結果、核融合実験装置に関する放射線監視システムとしての有効性、及び省力化がはかられることが確かめられた。
神永 博史; 大久保 勝一; 須賀 新一; 梶本 与一
保健物理, 13(2), p.103 - 111, 1978/00
原子炉に設置された各種の実験装置、原子炉施設の解体、改造にともなって中性子照射を受けて放射化した金属や遮蔽材の廃棄物が生じる。これらの廃棄物の放射能濃度をサーベイメータで簡単に評価できれば、その重量から放射能を求めることができる。この目的のため、各種のサーベイメータについて放射化した鋼試料の放射能濃度を求める換算係数と、得られた換算係数とバックグランド計数率の関係から放射能濃度の検出限界値を求めた。放射能濃度を求める換算係数は直径10,20,30cm、厚さ0.9,1.8,2.7cmの鋼円盤および外径2.5cm、肉厚0.2cm、長さ50cmのステンレス鋼管について求めた。GM管を用いたサーベイメータの鋼円盤に対する検出限界放射能濃度は約10Ci/g以下であり、1in1inのNaI(Tl)を用いたシンチレーションサーベイメータでは約10Ci/g以下であった。
神永 博史; 古田 敏城; 熊沢 蕃; 立田 初己
保健物理, 12(2), p.85 - 93, 1977/02
外部光子線源による個人被爆線量の測定で、フィルムバッジ線量計とそれ以外の個人線量計の測定値に相違が認められている。 この原因を調査するため、6種類の個人線量計について空気中および人体模型の表面に装着した時の、それぞれの入射放射線に対するエネルギーと方向の依存性を測定した。 実験の結果、フィルムバッジの線量は他の線量計よりも人体からの後方散乱線の影響を強く受け、線量測定値の相違は主に散乱線によって生ずることが明らかになった。 したがって、この相違を少なくするためには、フィルムバッジを人体模型上で標準校正することを提案する。
神永 博史; 熊沢 蕃; 古田 敏城; 立田 初己
保健物理, 10(4), p.193 - 201, 1975/04
外部放射線による器官線量の評価は、人体に入射する放射線のエネルギー、強度の入射方向分布などの情報を用いて推定しなければならない。本報告では、器官線量評価の目的で、ALDERSON-RANDO型人体模型とLiF-TLDを用い、睾丸、卵巣および肝臓の外部照射線量あたりの吸収線量(rad R1)の測定結果を示した。実験した光子エネルギーは、662、140および76keV、人体に対する放射線の入射方向は立体的な26方向である。これらの結果を他の研究結果と入射方向別にエネルギー依存性を相互比較し、器官線量測定に関する問題点を検討した。睾丸線量について、筆者らの結果は前方、回転照射時に他の結果と比較的良く一致したが、後方および左側方照射時に大きな相違があった。卵巣線量はすべての入射方向について良い一致をした。骨髄の平均線量については他の研究結果の相互比較をしたが、モンテカルロ計算結果は実験結果にくらべて、後方、回転照射時の300keV以下で差があった。
福田 整司; 神永 博史; 井沢 庄治
JAERI 1065, 48 Pages, 1964/10
放射性物質を取り扱う実験または作業において、線の外部被曝の防衛に対して払われる考慮の大きさにくらべて、線の外部被曝はとかくおろそかにされがちである。このような状況から、放射線作業現場における線被曝評価に適応できることを第1の目的として、の点、面および対線源からの外部被曝による吸収線量率を線源からの距離の関数として計算した。かつ日常の放射線管理に使われているGMおよび電離箱型サーベイ・メータを用いて線吸収線量率を求める換算計数を与えた。特に身体表面の汚染によってうける線と線の吸収線量率、depth doseおよびintegrsl doseについて比較検討し、皮膚汚染に対する基準表面密度について考察をおこなった。