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奥 達雄*; 車田 亮*; 今村 好男*; 石原 正博
Journal of Nuclear Materials, 381(1-2), p.92 - 97, 2008/10
被引用回数:11 パーセンタイル:58.97(Materials Science, Multidisciplinary)4種類の黒鉛材料及び2種類の炭素繊維強化炭素複合材料に対して、175MeVのアルゴンイオンを照射した。照射後、微小硬さ試験により押込み荷重-押込み深さ特性を調べ、微小硬さ,強度及びヤング率と密接に関連するとされるBパラメータ及びDパラメータの照射効果を検討した。その結果、微小硬さ及びパラメータB, Dともにアルゴンイオン照射に伴い増加し、これら微小硬さ特性がdpaの関数として表せること、さらに既存の中性子照射によるデータも含めてdpaの関数として照射効果が表現できることがわかった。
奥 達雄*; 車田 亮*; McEnaney, B.*; Burchell, T. D.*; 石原 正博; 林 君夫; 馬場 信一; 相原 純
Proceedings of 1st World Conference of Carbon (EUROCARBON 2000), 1, p.947 - 947, 1999/07
高温工学に関する先端的基礎研究の一環として、イオン照射による微細組織変化とバルク的性質との関係を実験的に検討することを目的として、微細構造の異なる炭素繊維を用いたイオン照射試験を行った。炭素繊維はPAN系、ピッチ系及びメスフェーズ系の3種類で、Cイオン及びArイオンをそれぞれ100MeV,175MeVのエネルギーで8.510(個/cm),210(個/cm)の量照射した。照射後、SEM観察により繊維断面積の変化を調べるとともに、繊維の引張強度及びヤング率を測定した。その結果、繊維断面積はイオン照射により25%から80%の増加が認められ、繊維断面方向に黒鉛結晶のc軸方向が選択的に配向していることから、イオン照射によるC原子の積層方向へのはじき出しによるものと結論つけられた。また、強度、ヤング率については減少する傾向を示し、照射損傷の観点からはメスフェーズ系の繊維が耐照射損傷性に優れていることが示唆された。
奥 達雄*; 車田 亮*; 中田 昌幸*; 武田 和孝*; 川又 清弘*; 荒井 長利; 石原 正博
Proceedings of 24th Biennial Conference on Carbon (CARBON '99), p.574 - 575, 1999/07
炭素繊維複合材料について、機械的特性の照射効果を調べるために、TIARAを用いて175MeVのエネルギーでアルゴンイオン照射を行い、照射後ダイナミック硬さを調べた。照射後試験の結果ヤング率及び強度との相関が良いとされるB及びDパラメータに照射による増加が認められ、照射による硬化が確認された。また、これらのパラメータは、損傷が最大となる領域(表面から約50m; 損傷は0.15dpa)からの影響を受けるため、押し込み荷重を変化させることにより増加量に変化が認められた。さらに、定性的評価ではあるが、ダイナミック硬さを計測する方法は炭素繊維材料の照射損傷の程度を調べるために有効であることがわかった。なお、本研究は「炭素繊維複合材料の照射損傷の評価」に関する茨城大学との共同研究として実施したものである。