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Maslov, K.*; 安武 伸俊*; Blaschke, D.*; Ayriyan, A.*; Grigorian, H.*; 丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*
Physical Review C, 100(2), p.025802_1 - 025802_11, 2019/08
被引用回数:47 パーセンタイル:97.28(Physics, Nuclear)ハドロン-クォーク相転移に対するパスタ相の及ぼす影響を、相対論的平均場による状態方程式に関してしらべた。パスタ相の存在をフルに考慮した数値計算による状態方程式と従来の2相の内挿による混合相の状態方程式を比較した。ハドロン相・クォーク相双方に対して混合相の状態方程式がMaxwell構成法とほぼ一致する表面張力の限界値が得られた。そしてその値は理論による推定値とよく一致した。また、ベータ平衡な中性子星物質まで理論を拡張することで、ハイブリッド高密度星の構造と第3系列のロバストネスに対するパスタ相の影響を議論した。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲*; 遠藤 友樹*; 千葉 敏
Proceedings of Science (Internet), 22, p.024_1 - 024_10, 2006/09
超新星や中性子星で存在する、低密度原子核物質や高密度での中間子凝縮物質において出現する「パスタ」構造について研究する。われわれの手法は相対論的平均場とThomas Fermi近似をとりいれた密度氾関数法による数値計算で、特に、クーロンポテンシャルと荷電粒子密度分布を無撞着な形で含んでいる。これを用いて低密度原子核物質や高密度でのK中間子凝縮物質での非一様なパスタ構造を計算し、クーロン力と表面張力がこの構造にどのように影響しているかを調べる。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 遠藤 友樹*; 千葉 敏
Physical Review C, 73(3), p.035802_1 - 035802_10, 2006/03
被引用回数:52 パーセンタイル:91.63(Physics, Nuclear)高密度原子核物質中でのK中間子凝縮一次相転移で現れる、構造を持った混合相(パスタ構造;2相のうち体積の少ない方が、球形,棒状,板状となって格子をつくる非一様構造)を、相対論的平均場理論に基づく密度氾関数法により研究した。われわれの手法では、クーロン相互作用と荷電粒子密度分布を無撞着な形で導入することで、クーロン遮蔽効果(荷電粒子密度の再配置)を正確に記述することができる。K中間子パスタ構造に対するクーロン遮蔽と表面張力の効果を調べたところ、遮蔽効果は系のクーロンエネルギーが減少させ、その結果パスタ構造のサイズを大きくしていることがわかった。また、2相間に働く表面張力に対する相対論的平均場(, , 中間子)の寄与は小さく、K中間子と核子との相互作用が主な原因になっていることを示した。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲; 千葉 敏
Physical Review C, 72(1), p.015802_1 - 015802_11, 2005/07
被引用回数:168 パーセンタイル:99.09(Physics, Nuclear)相対論的平均場を用いた密度氾関数法に基づく数値計算によって、飽和密度以下の原子核物質の「パスタ構造」と呼ばれる非一様構造と、状態方程式を調べた。従来の研究では、構造を仮定したり、電子密度や核子密度を簡単化して計算されていたが、本研究ではクーロンポテンシャルと粒子の密度を無撞着に計算し、これによって従来無視されていたクーロン遮蔽の効果を議論することが可能となった。研究で得られた結果としては、パスタ構造のサイズが、電子によるクーロン遮蔽効果によって変化すること、また、構造の現れる密度範囲がクーロン相互作用により影響を受けていることなどが明らかになった。
丸山 敏毅; 巽 敏隆*; Voskresensky, D. N.*; 谷川 知憲; 千葉 敏
Nuclear Physics A, 749, p.186c - 189c, 2005/03
K中間子凝縮の起こる高密度になると、K中間子凝縮相と通常原子核物質の混合相が現れ、ついで純粋K中間子凝縮物質へと変化する。この混合相ではバリオンと電子の2種類の独立した化学ポテンシャルの平衡を考慮する必要があるため、局所的に荷電のある「構造を持った混合相」が予測される。K中間子の自由度を含んだ相対論的平均場による密度汎関数法の手法による数値計算で、この混合相がいわゆるパスタ構造となることを確かめた。また、構造に対するクーロン遮蔽の効果を調べたところ、Maxwell構成法(局所的に非荷電な2相分離)と単純なGibbs条件(表面効果を無視した局所荷電のある2相分離)との中間的な様相を示し、この混合相の現れる領域が従来の研究によるものと異なることがわかった。