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中島 健次; 河村 聖子; 菊地 龍弥; 梶本 亮一; 高橋 伸明*; 中村 充孝; 曽山 和彦; 長壁 豊隆
EPJ Web of Conferences, 83, p.03011_1 - 03011_5, 2015/01
被引用回数:3 パーセンタイル:72.17(Physics, Multidisciplinary)アマテラスは、J-PARC物質・生命科学実験施設に設置された冷中性子ディスクチョッパー型分光器であり、上流に設置したパルス整形チョッパーとJ-PARCの大強度中性子源との組み合わせで、大強度,高分解能、そして、実験の目的に合わせて分解能等を自在に変える自由度の高さを備えた中性子非弾性散乱装置である。この装置の中性子を試料位置まで輸送するビーム輸送系は、高性能スーパーミラーによって構成されるだけでなく、その形状についても、水平面内についてはバックグラウンドを抑える曲導管を、垂直面内に置いては試料位置の強度を最大化する楕円形状を採用し、さらに、性能を最適化するための工夫を凝らしている。本発表では、アマテラスのビーム輸送系に投入されている数々の技術検討の成果についてその詳細を述べる。
松田 規宏; 春日井 好己; 松村 宏*; 岩瀬 広*; 豊田 晃弘*; 八島 浩*; 関本 俊*; 大石 晃嗣*; 坂本 幸夫*; 中島 宏; et al.
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 4, p.337 - 340, 2014/04
フェルミ国立加速器施設のNuMI (Neutrinos at the Main Injector)は、ニュートリノ混合・振動事象を調査するため大強度のニュートリノを生成しており、崩壊領域の末端には加速陽子や二次粒子のビームダンプとしてハドロンアブソーバーが設置されている。ビームダンプの遮蔽性能を評価するため、放射化検出器による反応率測定をアブソーバーの背面で実施した。検出器の誘導放射能は、ゲルマニウム検出器を用いたスペクトル解析により測定した。反応率の2次元分布には2種類のピークが確認され、1つは両側に強いピーク、もう1つは上方に弱いピークであった。これらのピークは、アブソーバーの隙間を通ってきたストリーミングによるものであった。
松村 宏*; 木下 哲一*; 岩瀬 広*; 豊田 晃弘*; 春日井 好己; 松田 規宏; 坂本 幸夫; 中島 宏; 八島 浩*; Mokhov, N.*; et al.
Journal of the Korean Physical Society, 59(2), p.2059 - 2062, 2011/08
被引用回数:1 パーセンタイル:11.35(Physics, Multidisciplinary)フェルミ国立加速器研究所の反陽子ターゲットステーションは、120GeVに加速された陽子によって生成された二次粒子を厚い鉄及びコンクリートの遮蔽体で遮蔽している。約2m厚の鉄遮蔽体を透過してくる100MeVを超える高エネルギーの中性子強度を測定するため、金の放射化法及び低バックグランド線測定システムの組合せによって実施した。中性子強度の指標として、8核種の核破砕生成物の生成量を求めた。測定結果と100MeV以上の計算結果との比較により、本手法が100MeVを超える高エネルギー中性子の測定に有用であることがわかった。
中島 健次; 河村 聖子; 菊地 龍弥; 中村 充孝; 梶本 亮一; 稲村 泰弘; 高橋 伸明; 相澤 一也; 鈴谷 賢太郎; 柴田 薫; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 80(Suppl.B), p.SB028_1 - SB028_6, 2011/05
被引用回数:125 パーセンタイル:95.7(Physics, Multidisciplinary)アマテラスは、J-PARCの物質・生命科学実験施設に設置された冷中性子ディスクチョッパー型分光器であり、結合型水素モデレーターと新開発の高速ディスクチョッパーの組合せで、高分解能,高強度を両立させる最新鋭の中性子分光器である。今回の発表では、これまでの機器調整とユーザー利用の成果を踏まえ、アマテラスの現状と性能、そして、得られた成果の例を示す。
梶本 亮一; 中島 健次; 中村 充孝; 長壁 豊隆; 佐藤 卓*; 新井 正敏
Journal of Neutron Research, 16(3-4), p.81 - 86, 2008/09
現在、大強度陽子加速器(J-PARC)物質・生命科学実験施設(MLF)の核破砕中性子源に設置すべく冷中性子ディスクチョッパー分光器(CNDCS)が建設中である。この分光器は80meV以下の入射エネルギーの中性子を用いた低エネルギー領域の非弾性現象の研究に利用される。この分光器の減速材-試料間の距離()は30mであり、減速材と試料の間には中性子スーパーミラー・ガイド管を設置する。陽子が中性子ターゲットに入射した直後に発生する速中性子や線を取り除くために、ガイド管は湾曲されている(カーブドガイド)。今回の発表では、CNDCSのカーブドガイドのパフォーマンスをモンテカルロ・シミュレーション・プログラムMcStasを用いて評価した結果について報告する。カーブドガイドによる強度ゲインや中性子ビームの空間・角度分布を幾つかのスーパーミラーを幾つか変えた場合について調べた。さらに、直線ガイド管にチョッパーを組合せた場合との比較についても考察する。
中島 健次; 中村 充孝; 梶本 亮一; 長壁 豊隆; 加倉井 和久; 松田 雅昌; 目時 直人; 脇本 秀一; 佐藤 卓*; 伊藤 晋一*; et al.
Journal of Neutron Research, 15(1), p.13 - 21, 2007/03
われわれは、J-PARCの物質・生命科学実験施設に設置する中性子分光器の1つとして、冷性子ダブルチョッパー型分光器を検討している。この分光器は、冷中性子から熱中性子領域にかけての非弾性散乱測定を高効率かつ高い自由度で実現することが期待される装置である。2つの高速ディスクチョッパーを装備し、減速材から得られる中性子パルスの波形を任意に整形することで、これまで直接配置型分光器にはあまり向かないとされてきた結合型減速材の高いピーク強度を装置の性能を損ねることなく利用する。本装置では、=120meVの比較的低エネルギー領域で高分解能(%@20meV),大強度(試料位置で10n/cm/sec.@=20meV, %)の最高性能を実現し、さらに最大で=80meV程度までの測定に対応する。この広いエネルギー範囲で、3.5srの立体角をカバーする検出器により広い領域にわたって、最高%程度のQ分解能で非弾性散乱を測定し、物性物理から材料化学,生体物質の広範囲の研究課題を視野に入れている。
森 道昭; 神門 正城; 大東 出; 小瀧 秀行; 林 由紀雄; 小倉 浩一; 匂坂 明人; Esirkepov, T. Z.; 中島 一久; 大道 博行; et al.
International Journal of Modern Physics B, 21(3&4), p.407 - 414, 2007/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Applied)2005年9月に原子力機構において、レーザー照射実験を行い、準単色構造の電子ビームの生成に成功した。実験では、テラワットレーザービームをf=648mmの集光ミラーによってガス密度2.0-2.510cm(電子密度換算で4.1-5.010cm)のHeガスジェット上に集光・照射し、9-20MeVの準単色電子ビームが生成され、さらにこれを超える密度では、準単色構造が不安定になる現象も観測した。準単色電子生成の結果は後に行ったシミュレーション結果からも妥当な結果であることがわかり、理論・実験双方で連携した結果が得られている。発表では、この結果・考察に加え原子力機構における最近の超高強度レーザープラズマ相互作用の研究の状況についても報告する。
梶本 亮一; 中村 充孝; 長壁 豊隆; 佐藤 卓*; 中島 健次; 新井 正敏
Physica B; Condensed Matter, 385-386(2), p.1236 - 1239, 2006/11
被引用回数:9 パーセンタイル:41.55(Physics, Condensed Matter)J-PARCに建設が予定されている冷中性子ダブルチョッパー分光器(CNDCS)のための中性子ガイド管の性能の検討を行った。この分光器は80meVのエネルギー範囲での中性子非弾性散乱法による物性研究に用いられる。弱い非弾性散乱シグナルを検出するためには試料位置での中性子強度をできるだけ上げ、かつ検出器位置でのバックグラウンドを抑える必要がある。その点、中性子ガイド管は多くの中性子を試料まで輸送することができる一方、曲管にすることで不要な中性子が検出器に到達するのを抑えることもできる重要なデバイスである。ガイド管の性能は、その形状,配置に依存するが、ガイド管形状が直線状,曲線状,テーパー状,放物線状,楕円状などのときの中性子強度のエネルギー依存性や空間分布,角度分布をモンテカルロシミュレーションによって求め、CNDCS分光器にとって最適な形状について比較検討した。
中田 隼矢; 駒崎 慎一*; 中島 基樹*; 幸野 豊*; 谷川 博康; 芝 清之; 香山 晃*
日本金属学会誌, 70(8), p.642 - 645, 2006/08
被引用回数:4 パーセンタイル:34.16(Metallurgy & Metallurgical Engineering)スモールパンチ(SP)試験では、これまで原子力材料の分野で延性脆性遷移温度(DBTT)や靱性の評価などが行われてきた。われわれの研究で、SP試験を改良したSPクリープ試験によって、核融合炉構造材料である低放射化フェライト鋼F82H及びJLF-1の非照射環境でのクリープ特性を評価できることを報告している。今回、SPクリープ試験と同様にF82H及びJLF-1について、非照射環境にて室温と高温域(823923K)でSP試験を行った結果、標準の高温引張試験結果と良好な相関関係が成立っていることを新たに明らかにした。両試験結果の間には、次のような関係式、=1.5+96, =0.37+85が成立つことがわかった。ここで、とはそれぞれSP試験にて局部変形が開始する荷重とその最大荷重である。またとは引張試験により得られた降伏強度と引張強度である。これらの関係には、鋼種及び温度の明瞭な依存性は認められなかった。以上の結果より、SP試験法によってこれまで報告されてきた靱性やクリープ特性だけではなく、高温引張強度も評価できることがわかった。
森 道昭; 神門 正城; 大東 出; 小瀧 秀行; 林 由紀雄; 山崎 淳; 小倉 浩一; 匂坂 明人; Koga, J. K.; 中島 一久; et al.
Physics Letters A, 356(2), p.146 - 151, 2006/07
被引用回数:46 パーセンタイル:83.76(Physics, Multidisciplinary)準相対論的強度における準単色電子線発生について実験的に研究を行った。われわれは、電子加速の実験結果が自己変調領域でのレーザーウェーク場加速の2次元PICシミュレーションの結果で説明されることを見いだした。
森 道昭; 神門 正城; 大東 出; 小瀧 秀行; 林 由紀雄; 小倉 浩一; 匂坂 明人; 中島 一久; 大道 博行; Bulanov, S. V.; et al.
Proceedings of the International Workshop on Quark Nuclear Physics 2006, p.201 - 206, 2006/00
原子力機構におけるレーザー電子加速研究、特に2005年に行った小型レーザーを使って20MeV級の準単色電子ビーム発生に成功した研究について、レーザー装置の概要と今後の研究の展開について講演する。2005年に準相対論的強度におけるレーザーと物質の相互作用を研究する目的でチタンサファイアレーザー装置JLITE-Xを開発した。このレーザー開発後、準単色構造を持った荷電粒子の発生実験を行った。初めにわれわれは、ピーク出力3TW・パルス幅70fs・集光強度910W/cmのレーザー光をヘリウムガスジェット上に集光・照射し、自己変調型レーザー航跡場加速領域でエネルギー20MeV発散角4.6mradの電子ビームを発生させ、初めて準相対論領域すなわちa0が1を下回る強度においてレーザー駆動準単色電子発生が可能であることを実験的に明らかにした。これらの結果は、数テラワットの小型レーザーシステムでも、プラズマ物理研究ばかりでなく、応用を前提とした高エネルギー荷電粒子源にも使えることを示した。これらの研究結果を交え今後の展開について講演する。
河野 俊彦*; 松延 廣幸*; 村田 徹*; 瑞慶覧 篤*; 中島 豊*; 川合 將義*; 岩本 修; 柴田 恵一; 中川 庸雄; 大澤 孝明*; et al.
JAERI-Research 2003-026, 53 Pages, 2003/12
原子力技術開発において重要なウラン,プルトニウム,トリウムの同位体に対する中性子核データの新たな評価を行った。この評価値は日本の評価核データライブラリであるJENDL-3.3の一部となる。この評価の主たる目的は、前ヴァージョンに対して報告されていた幾つかの問題点の解決,データの精度向上,主要核種に対する共分散の評価、である。JENDL-3.2に格納されている種々の核データを検討し、その多くについて再評価を行うか、もしくはより信頼できる数値に置き直した。JENDL-3.3の重核データに対して種々のベンチマークテストが行われ、臨界性予測精度は以前のJENDLよりも向上していることが報告された。
柴田 恵一; 河野 俊彦*; 中川 庸雄; 岩本 修; 片倉 純一; 深堀 智生; 千葉 敏; 長谷川 明; 村田 徹*; 松延 廣幸*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(11), p.1125 - 1136, 2002/11
被引用回数:669 パーセンタイル:96.97(Nuclear Science & Technology)前版JENDL-3.2のフィードバック情報及び各種ベンチマークテストの結果をもとに、新版JENDL-3.3のための評価が行われた。JENDL-3.2での大きな問題点は新版により解決された。即ち、熱中性子炉体系での臨界性過大評価はUの核分裂断面積及び核分裂中性子スペクトルの改訂により解消された。また、重要な重核での不適切な2次中性子エネルギー分布は統計模型計算に置き換えられた。さらに、中重核での天然元素及び同位体評価値間の矛盾も無くなった。一方、20核種について共分散データを収納した。JENDL-3.3の信頼度は原子炉及び遮蔽に関するベンチマークテストにより検証された。ベンチマークテストの結果は、JENDL-3.3の予測精度がJENDL-3.2を上回ることを証明した。
川合 將義*; 中川 庸雄; 渡部 隆*; 中島 豊*; 瑞慶覧 篤*; 松延 廣幸*; 杉 暉夫*; 千葉 敏
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(4), p.261 - 269, 2001/04
評価済核データライブラリーJENDL-3.1に格納した核分裂生成物核種の核データの再評価を行った。再評価を行った核種は、AsからEuまでの63核種である。改善した主なデータは、共鳴パラメータ、捕獲断面積、及び非弾性散乱断面積である。再評価の結果、熱中性子捕獲断面積、共鳴積分値やkeV領域の捕獲断面積が大幅に改良された。データは中性子エネルギー10eVから20MeVの範囲をカバーしている。今回の結果は、JENDL-3.2に採用された。
河野 俊彦*; 松延 廣幸*; 村田 徹*; 瑞慶覧 篤*; 中島 豊*; 川合 將義*; 岩本 修; 柴田 恵一; 中川 庸雄; 大澤 孝明*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 37(4), p.327 - 334, 2000/04
評価済み中性子核データライブラリーの最新版JENDL-3.3のためにU-233、U-235,U-238,Pu-239,Pu-240及びPu-241の核分裂断面積を同時に評価した。核データ評価では、それぞれの反応の絶対測定及びU-235対Pu-239のような相対測定が考慮された。本評価のために計算コードSOKを開発し、共分散評価システムKALMANに組み込んだ。実験データの誤差は関係する論文あるいはレポートから推定した。最終結果は、既存のJENDL-3.2及びENDF/B-VIの評価値と比較される。また、共分散ファイルの作成に必要な、評価値の誤差についても議論される。
河野 俊彦*; 松延 廣幸*; 村田 徹*; 瑞慶覧 篤*; 中島 豊*; 川合 將義*; 岩本 修; 柴田 恵一; 中川 庸雄; 大澤 孝明*; et al.
JAERI-Research 2000-004, p.76 - 0, 2000/02
評価済核データライブラリーJENDL-3.3作成のために、アクチニド核種の核分裂断面積を決定する計算コードSOKを開発した。このコードでは各反応の絶対測定及び相対測定(例えば、Pu-239の核分裂断面積とU-235の核分裂断面積の比)が考慮でき、それらすべてのデータに対する最小自乗フィットにより断面積を求めることができる。今回求めたのはU-233,U-235,U-238,Pu-239,Pu-240及びPu-241の核分裂断面積及びその共分散(誤差)である。本報告書では、評価の手法及び実験値のデータベースについて述べるとともに、得られた結果を評価済データJENDL-3.2及びENDF/B-VIと比較し検討する。
菊池 康之*; 中川 庸雄; 中島 豊*
JAERI-Data/Code 99-025, 46 Pages, 1999/04
JENDL等の評価済み核データライブラリーでは、中性子エネルギーの低いところを分離共鳴領域として扱い、個々の共鳴のパラメータを与える。それよりエネルギーの高いところで、ドップラー効果が効くエネルギー領域(通常は数十keV以下)を非分離共鳴領域と呼び、平均断面積を再現する平均の共鳴パラメータを与える。ASREPは、平均断面積を再現するパラメータを自動探索するプログラムである。結果はENDFフォーマットで出力される。ASREPは日本の評価済み核データライブラリーJENDLのための核データ評価で、長年にわたって使用されてきた。本レポートでは、ASREPで使用する式、ASREPの使用法及び使用例を説明する。
辻 宏和; 横山 憲夫; 藤田 充苗*; 栗原 豊*; 加納 茂機*; 舘 義昭*; 志村 和樹*; 中島 律子*; 岩田 修一*
Journal of Nuclear Materials, 271-272, p.486 - 490, 1999/00
金材技研、原研及び動燃は、平成2年度から6年度までの共同研究で、機関間を越えて原子力材料情報を相互利用できる分散型材料データベース(データフリーウェイ)の基本システムを構築した。このシステムをさらに発展させるため、新たにJSTを加えた4機関で利用技術の開発を柱とした共同研究を平成7年度から11年度までの5年間の計画で開始した。初期のシステムでは特定回線を確保してデータの相互利用を行っていたが、この共同研究では、最近の急速なインターネットの普及と高速伝送回線の整備に対応してシステムの充実を図った。データフリーウェイに収録されているステンレス鋼の照射関連のデータを用いて、クリープ特性、疲労特性等に及ぼす中性子照射効果を抽出するとともに、照射データの不足している条件を明らかにして今後の実験計画への提言を行った。
柴田 恵一; 中島 豊*; 村田 徹*
JAERI-Research 98-045, 48 Pages, 1998/08
JENDL-3.2に収納されている5核種の核データの共分散を推定した。対象となった核種は高速炉の核設計研究で重要な、B,B,Mn,Pu及びPuである。共分散が求められた物理量は、断面積、分離・非分離共鳴パラメータ及び弾性散乱における1次のルジャンドル展開係数である。共分散推定においては、JENDL-3.2の評価に用いられたのと同じ方法が用いられた。JENDL-3.2で与えられている反応断面積が実験値を基に求められた場合は、最小自乗フィッティングコードGMAを用い共分散を推定した。一方、理論計算値の共分散はKALMANシステムにより計算した。ここで得られた共分散データはENDF-6フォーマットでファイル化され、JENDL特殊目的ファイルの1つであるJENDL-3.2共分散ファイルに収納される。
志村 和樹*; 中島 律子*; 藤田 充苗*; 栗原 豊*; 辻 宏和; 横山 憲夫; 舘 義昭*; 加納 茂機*; 岩田 修一*
JAERI-Tech 97-047, 22 Pages, 1997/10
金材技研、原研及び動燃は、機関間を越えて原子力材料情報を相互利用できる分散型材料データベース(データフリーウェイ)の基本システムを構築した。これをさらに発展させるため、新たにJSTを加えた4機関で利用技術の開発を柱とした共同研究を始めた。初期のシステムでは特定回線を確保してデータの相互利用を行っていたが、この共同研究では、最近の急速なインターネットの普及と高速電送回線の整備に対応してシステムの充実を図った。この共同研究の活動を、平成9年3月24日~26日に、東大で開催された日本原子力学会「1997年春の大会」において報告した。本報は、その発表記録として、学会発表要旨集に収録された要旨及び発表に用いたViewgraphを示すとともに、その各々のViewgraphに対する説明を収録したものである。併せて、学会発表会場における質疑応答も収録した。