Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
星野 毅; 加藤 剣一*; 名取 ゆり*; 及川 史哲; 中野 菜都子*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.684 - 687, 2011/10
被引用回数:52 パーセンタイル:96.24(Materials Science, Multidisciplinary)LiTiOは日本におけるITERテストブランケットモジュール(TBM)に装荷するトリチウム増殖材料の候補材料として選定されている。本材料は水素添加ガス雰囲気中で高温・長時間、中性子照射されるため、水素により還元されにくく、Liの蒸発及び核的燃焼に対する耐久性が要求される。そこで、LiTiOよりLi/Ti比が大きく、しかもLiTiOの結晶構造を持つ先進トリチウム増殖材料であるLi添加型LiTiO(LiTiO)の開発を行った。水酸化リチウム一水和物とメタチタン酸を回転混合させることにより、常温にて始発原料同士の固相反応を進行させ、ゲル状とした。このゲル状試料を焼成したLi添加型LiTiOは、無添加LiTiOのXRD回折ピークと一致し、他の不純物等による相は観察されなかった。さらに、Li/Ti分析結果から、合成前後のLi/Ti比はほぼ一致した。これらの結果より、従来の固相合成法に常温固相合成反応を取り入れることで、高温・長時間使用時においても化学的に安定なITER-TBM用Li添加型LiTiOが合成可能となることを初めて明らかにした。
小藤 博英; 天本 一平; 佐々木 一哉*; 安本 勝*; 高崎 康志*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
電気化学および工業物理化学, 77(8), p.597 - 600, 2009/08
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Electrochemistry)金属電解法から生成する高レベル廃棄物削減のため、リン酸塩転換プロセスを開発している。本研究では、熱力学計算におけるリン酸塩転換反応を基礎実験により確認した。希土類塩化物は容易にリン酸塩に転換することがわかった。さらに、転換反応の添加剤であるリン酸リチウムに関して、熱力学特性を解明するために高温での挙動を評価した。
星野 毅; 加藤 剣一*; 名取 ゆり*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 林 君夫; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
Fusion Engineering and Design, 84(2-6), p.956 - 959, 2009/06
被引用回数:46 パーセンタイル:93.83(Nuclear Science & Technology)高温・長時間使用の条件においても安定に使用可能な核融合炉固体ブランケット用先進トリチウム増殖材料の開発を目指し、LiTiOよりLi/Ti比の大きいLiTiOを添加したLiTiO合成法の探索を行った。始発粉末としてLiOH・HOとTiOを使用した場合は、合成反応中にLiの蒸発が生じ、合成前後のLi/Tiの比率が少なくなり、合成後の試料にはLiTiO相が確認されなかった。しかしながら、LiOH・HOとHTiOを始発粉末として使用した際は、合成前後のLi/Tiの比率が一致する結果となり、LiTiO相も確認できた。以上、本研究により先進トリチウム増殖材料として期待されるLiTiO添加型LiTiOを安価で大量に合成する方法を確立した。
小藤 博英; 天本 一平; 安本 勝*; 佐々木 一哉*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 389(1), p.173 - 178, 2009/05
被引用回数:4 パーセンタイル:30.43(Materials Science, Multidisciplinary)金属電解法乾式再処理における使用済電解質の再生処理を行うためのリン酸塩転換法の評価を実施している。リン酸塩転換法では、溶融塩中に蓄積するFP等の不純物をリン酸リチウム等の添加剤を加えることによりリン酸塩沈殿として分離することを考えており、構成元素の熱力学諸量を元にプロセスフロー概念を検討している。しかしながら、リン酸塩に関しては既報の熱力学データが稀であるため、熱量や蒸気圧測定によるデータ取得を試みた。測定は純物質であるリン酸リチウムから開始し、HTMSやTG-DTAによる測定を行ったが、リン酸リチウムの融点以下の温度範囲で熱分解あるいは相転移があることが明らかとなった。分解生成物の影響を排除するためのHTMS測定手法の検討等を行った結果を報告する。
星野 毅; 佐々木 一哉*; 土谷 邦彦; 林 君夫; 鈴木 晶大*; 橋本 拓也*; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1098 - 1101, 2009/04
水素により還元されにくく、Liの核的燃焼に対する耐久性,トリチウム増殖比が向上した先進トリチウム増殖材の開発を目指し、LiTiOよりLi添加量の大きい(LiO/TiO比が1.0より大きい)チタン酸リチウムの合成法の探索を行った。リチウムエトキシド(LiO-CH)又はリチウムプロポキシド(LiO-i-CH)とテトラチタンプロポキシド(Ti(O-i-CH))をLiO/TiO比が2.0になるようにアルコール溶媒にて混合した後、加水分解を行い、得られたゲルを5%H-He雰囲気中にて、800C・6時間の条件にて焼成を行ったところ、水素により還元されず、Liの核的燃焼に対する耐久性が高いと考えられる試料の合成に成功したことを、熱天秤等を利用した材料特性評価により確認した。
出光 一哉*; 石黒 勝彦; 湯佐 泰久; 佐々木 憲明; 角田 直己
PNC TN8410 89-008, 75 Pages, 1989/02
本論文は,1988年10月57日にスウェーデンのルンドで開催された「高レベル廃棄物処分場のための粘土系人工バリア」の会議(SKB***主催)で発表したものである。 目的水で飽和した圧縮ベントナイト中のプルトニウムの拡散係数を測定する。 方法直径20mm,高さ20mmの円柱試験中にプルトニウムを約1カ月間拡散させ,その濃度分布から拡散係数を算出した。用いた材料は,山形県月布産,青森県黒石産のベントナイトである。月布産ベントナイトは更に1)無処理,2)精製物(Na-型),3)塩酸処理物(H-型)に分けられた。H-型はNa-型に比べpH・膨潤圧が低く拡散係数が大きくなると予想され,試料中の濃度分布を測定するのに都合が良いので標準試料として用いた。試料のバルク密度は12001800kg/M3である。 結果試料中のプルトニウム濃度分布は一定濃度源からの拡散で説明できた。得られた拡散係数は10-1310-12m2/s(H-型,黒石産),10-14m2/s(Na-型,月布産)であった。H-型ベントナイト中の拡散係数は,バルク密度の上昇と共に減少する傾向があるが,石英砂(50%まで)とヘマタイト(1%まで)の混合による影響は認められなかった。
佐々木 憲明; 湯佐 泰久; 山田 一夫; 野高 昌之*; 三谷 広美*; 河村 和廣; 宮原 要; 新井 隆; 亀井 玄人; 広瀬 郁朗; et al.
PNC TN8440 88-018, 170 Pages, 1988/12
本報告書は,環境工学開発部廃棄物処分技術開発室において,昭和62年度に実施した主な業務とその成果を,各研究開発の分野毎にまとめたものである。 1)オーバーバックの開発 炭素綱,純銅及びチタンに関して腐食試験を実施した。炭素綱及び純銅については,酸素が十分存在する条件下でのベントナイト共存腐食試験を行った。チタンについては,すきま腐食の発生試験を行った。 2)緩衝材の開発 国内産のN-型ベントナイトを用い,透水性試験方法の検討及び透水係数の測定を行った。 また,ベントナイトの熱変質に関する文献調査を行い,試験方法の検討を行った。 3)ガラス組成開発 日本原燃サービスのガラス固化施設用ガラス組成を設定し,その基本特性の測定を行い,動燃のガラス固化技術開発施設用ガラスと同様な特性を持っていることを確認した。 ガラス固化技術開発施設用ガラスについては,組成変動による特性の変化について検討を行った。 4)核種移行・浸出評価 実高レベルガラス固化体を用いた浸出試験を行い,TRU,EP核種の浸出量の測定を行った。また,この浸出液を用いて,岩石への核種の収着試験を行った。 核種移行試験としては,137C-,90S-を用い,ベントナイト中の拡散係数の測定試験を行った。 5)処分野外試験 東濃鉱山で人工バリア材の埋設試験を実施し,金属材料の腐食試験,模擬ガラスの浸出試験等を行った。また,東濃鉱山の地下水を用い,埋設試験条件に対応する室内試験を実施し,埋設試験結果との比較検討を行った。6)ナチュラルアナログ研究 天然ガラスの長期変質挙動の研究として,富士山の2種類の火山ガラス(砂沢,宝永スコリア)の変質について調査し,変質層と環境条件との関係を明らかにした。ベントナイト及びコンクリートについては,長期変質に関する文献調査を行った。7)地層処分システム設計研究 設計条件の整備,設計手法の選定,操業管理システムの調査及び経済性評価について,委託研究を実施した。8)地層処分システム性能評価研究 9)ホットガラス固化試験 10)TRU廃棄物処分技術開発等
佐々木 憲明; 湯佐 泰久; 石川 博久*; 山田 一夫*; 塚根 健一*; 河村 和廣*; 出光 一哉*; 宮原 要*
PNC TN8510 88-005, 294 Pages, 1988/08
本資料は,スウェ-デンにおける使用済燃料の直接処分に関する安全性を立証した報告書(KBS-3)の要約である。スウェ-デンでは,1977年の通称「条件法」により,原子力発電所の運転開始に際し,再処理から発生する高レベル廃棄物または使用済燃料の処分が安全に行えることを立証することが義務づけられた。原子力発電業者は立証作業をスウェ-デン核燃料供給公社(SKBF)へ委託し,1977年から1983年にかけて3つの報告書(通称KBSレポ-ト)が作成された。この報告書は,放射性廃棄物処分の概念に関して,世界の先駆的な役割を果しており,処分の基本概念として,人工バリアと天然バリアを組み合わせた地層処分により,長期的に安全であることを立証している。この報告書の内容は,我が国の地層処分研究開発の第2段階前半で期待される成果に対しており,直接参考となるものである。今回,東海事業所環境工学開発部廃棄物処分技術開発室(WIS)で,KBSレポ-トの中で最新のものであるKBS-3レポ-トを要約しまとめた。この報告書が処分概念の理解と関連報告書等との比較の一助となれば幸いである。
佐々木 憲明; 石川 博久; 出光 一哉; 新井 隆; 広瀬 郁朗; 宮原 要; 芦田 敬; 大井 貴夫; 小原 幸利*
PNC TN8420 88-005, 96 Pages, 1988/07
[目的]現状提案されているガラス固化体の浸出モデルを総括し、モデル間の比較、評価及び妥当なモデルの選定を行い、PNCの従来の浸出データの整理及び今後の浸出試験の計画作成に反映させる。[方法]浸出モデルに関する文献を抄訳し、それを取りまとめる。[結果]ガラス固化体の浸出挙動を予測するモデルとしては、(1)固化体からの核種の拡散による浸出を考慮したモデル、及び(2)固化体から浸出した核種の溶解度による浸出の抑制を考慮したモデルに大別される。このうち、短期的試験で得られるデータから長期的浸出挙動を予想できるモデルは、後者のGrambowモデルが唯一である。このモデルで、アクチニドの浸出挙動を予想する場合、アクチニドの溶解度データを取得することが必要であり、今後の課題として残されている。PNCの浸出データを評価するためには、Grambowモデルが適切と考えられ、その実施にはPHREEQE等の地球化学コード及びアクチニド等の熱力学データの取得、整備が必要と結論される。
佐々木 憲明; 塚根 健一*; 出光 一哉*; 大井 貴夫*; 富永 節夫*
PNC TN8410 88-021, 80 Pages, 1988/03
本報告書は,TRU廃棄物について現在までに得られている知見を整理し,今後のTRU廃棄物処分技術開発に反映させることを目的としたものである。 TRU廃棄物処分の考え方については,我国において参考になると考えられるスイスのNAGRAレポートの重要な部分を書き出し,また処分シスムについては,委託研究の主要な部分を書き出しまとめたものである。 TRU廃棄物については,放射能濃度範囲が広いのでこれをいくつかのグループに区分し,それぞれの区分値に応じた処分方法を検討することが合理的であると考えられる。そこで動燃内の各施設より発生する廃棄物量を濃度により区分してみた。その結果,最大濃度が102103nCi/gのアスファルト固化体の発生量が大きいことがわかった。これと「低レベル放射性廃棄物の陸地処分の安全規制に関する基準値について」(昭和61年12月)に示された浅地層処分できる濃度30nCi/gを考慮し,130nCi/g,230103nCi/g,3103nCi/gに区分できると考えられる。また発生量の大きいアスファルト固化体について摂取毒性等,現在までに得られている知見を整理した。最後にこれらの知見を踏まえ,今後の研究開発項目の検討を行った。
佐々木 憲明; 湯佐 泰久; 石川 博久*; 山田 一夫*; 河村 和廣*; 塚根 健一*; 新井 隆*; 出光 一哉*
PNC TN8510 88-001, , 1988/01
スイスでは同国の公的規定により,1985年以降の原子力発電所の運転に対する必要条件として放射性廃棄物処分の安全性と実施可能性を保証するプロジェクトの実施が前提となった。このプロジェクトはProjestGewahr1985と呼ばれ,スイス政府の委託を受けた放射性廃棄物貯蔵全国組合(NAGRA)により,報告書にまとめられた。(NGB85-0109)この報告書においてスイスにおける放射性廃棄物の処分は現在の技術と知識に基づいて,長期的に安全であり実施可能であることを示している。 今回,廃棄物処分技術開発室(WIS)でこの報告書の中で全体総括にあたるNGB85-09を要約した。本所の原本(英語版)および日本語訳はWISに保管してある。
佐々木 憲明; 湯佐 泰久; 石川 博久*; 出光 一哉*; 新井 隆*
PNC TN8440 88-006, 54 Pages, 1988/01
地層処分の性能評価・システム設計を行うために必要となるパラメータをリストアップし,それらの使用法をまとめると共に,現在,取得されているデータの例を示す。 地下水浸出シナリオに基づき,簡易な性能評価コードRELEASE(緩衝材中の核種移行),MGRAT03(均質岩体中の核種移行)等のインプットに関連するパラメータを洗い出した。また既存のデータを用いて,簡易な性能評価計算を行い,いくつかのパラータが被ばく線量に与える影響を示した。 リストアップしたパラメータを8項目(インベントリー,固化体,オーバーパック,緩衝材,岩体,地球化学,生物圏,水理)に分類した。簡易な性能評価の結果から,人工バリアから放出される核種を半減期の長短と放出機構(浸出率律速,溶解度律速)によって4種類に分類した。また,それぞれの核種に対する人工バリアの効果を明らかとした。 今後,特に重点的に取得すべきデータとしては,処分場周辺の化学的環境,水理及び各核種の化学的挙動に関するものが挙げられる。
小藤 博英; 天本 一平; 安本 勝*; 佐々木 一哉*; Wibowo, N.*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
no journal, ,
金属電解法乾式再処理技術における使用済塩処理方策としてリン酸塩沈殿生成による分離手法を検討している。この手法では溶融塩中にリン酸リチウムを添加することにより蓄積したFPをリン酸塩沈殿に転換し、分離する反応を検討している。プロセスフローの検討は熱力学計算により実施しているが、リン酸塩に関しては関連する熱力学データが既往文献に希である。したがって、本件においては、熱量測定や蒸気圧測定によりこれらの熱力学データを取得しており、その状況を報告する。
星野 毅; 佐々木 一哉*; 林 君夫; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*
no journal, ,
水素により還元されにくく、Liの核的燃焼に対する耐久性,トリチウム増殖比が向上した核融合炉固体ブランケット用先進トリチウム増殖材料の開発を目指し、LiTiOよりLi添加量の大きいLiTiOとLiTiOの二相混合物合成法の探索を行った。LiのアルコキシドとTiのアルコキシドをアルコール溶媒中に混合した後、加水分解を行い、得られたゲルを乾燥し、水素雰囲気中にて焼成を行ったところ、水素により還元されず、Liの核的燃焼に対する耐久性が高い結晶構造を持つ二相混合物試料の合成に成功したことを、熱天秤等を利用した熱物性測定により確認した。
小藤 博英; 天本 一平; 安本 勝*; 佐々木 一哉*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
no journal, ,
金属電解法による乾式再処理プロセスから発生する使用済み電解質の再生利用を図るためのリン酸塩転換法の適用性を検討している。電解質中でのリン酸塩転換反応を評価するための基礎実験及び平衡計算のための熱力学的挙動の評価を行った。
小藤 博英; 天本 一平; 安本 勝*; 高崎 康志*; 佐々木 一哉*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
no journal, ,
金属電解法乾式再処理から発生する使用済電解質を再生利用し、高レベル廃棄物発生量を減らすために、リン酸塩転換処理プロセスを検討している。本報では、溶融塩中でFP塩化物のリン酸塩への転換反応を確認するため、リン酸塩転換反応の熱力学計算の結果を基礎的な転換実験により確認した。また、添加剤として適しているとされるリン酸リチウムの熱力学特性を評価するため、高温挙動に関する評価を行った。
小藤 博英; 天本 一平; 佐々木 一哉*; 安本 勝*; 高崎 康志*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
no journal, ,
金属電解法による乾式再処理プロセスから発生する使用済み電解質の再生利用を図るためのリン酸塩転換法の適用性を検討している。電解質中でのリン酸塩転換反応を評価するための基礎実験及び平衡計算のための熱力学的挙動の評価を行った。
加藤 剣一*; 星野 毅; 名取 ゆり*; 中村 和*; 佐々木 一哉*; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 蓼沼 克嘉*
no journal, ,
LiTiOは日本におけるITERテストブランケットモジュール(TBM)に装荷するトリチウム増殖材料の候補材料として選定されている。本材料は水素添加ガス雰囲気中で高温・長時間中性子照射されるため、水素により還元されにくく、Liの核的燃焼及び蒸発に対する耐久性などが要求される。そこで、LiTiOよりLi/Ti比が大きく、しかもLiTiOの結晶構造を持つ先進トリチウム増殖材料であるLi添加型LiTiO(LiTiO)の開発を行った。水酸化リチウム一水和物とメタチタン酸を回転混合させることにより、常温にて始発原料同士の固相反応を進行させ、ゲル状とした。このゲル状試料を焼成したLi添加型LiTiOは、無添加LiTiOのXRD回折ピークと一致し、他の相(LiTiO等)は観察されなかった。さらに、Li/Ti分析結果から、合成前後のLi/Ti比はほぼ一致した。これらの結果より、従来の固相合成法に常温固相合成反応を取り入れることで、ITER-TBM用Li添加型LiTiO(LiTiO単一相)が合成可能となることを初めて明らかにした。
橋本 拓也*; 尾本 和樹*; 佐々木 一哉*; 寺井 隆幸*; 星野 毅; 八島 正知*
no journal, ,
LiTiOは日本におけるITERテストブランケットモジュール(TBM)に装荷するトリチウム増殖材料の候補材料として選定されている。本材料はITER運転中において高温に曝されるため、高温での結晶構造や相転移を把握することは、TBM内での各種特性の挙動評価を行ううえで非常に重要なことである。そこで、本研究では放射光を用いた高温X線回折測定を実施し、LiTiOの熱膨張及び相転移挙動の解析を行った。CuK線を用いた回折測定と比較して、放射光を用いた回折測定ではシグナルが高S/N比で半値幅が狭く、K2線の寄与がないため、高精度の構造解析が可能となった。放射光X線回折データの反射の位置より算出したLiTiOの格子定数・モル体積の温度変化より、450Cで格子定数及びモル体積の温度依存性に変化があることが明確に観測され、高次相転移の存在が示唆された。
小藤 博英; 佐々木 一哉*; 天本 一平; 澤田 修幸*; 安本 勝*; 明珍 宗孝; 寺井 隆幸*
no journal, ,
金属電解法乾式再処理プロセスから発生する使用済溶融塩の再生利用を図るため、電解質中に蓄積する核分裂生成物等の不純物をリン酸塩に転換,分離する手法の適用性を検討している。溶融塩中でのリン酸化合物の反応を評価するための基礎情報として熱力学的諸量が必要であるが、既往研究に例は少ないことから、実験によりデータ取得及び評価を行っている。本報では主要な核分裂生成物であるランタンのリン酸塩と添加剤とするリン酸リチウムに関する高温化学挙動の評価及び熱測定による熱力学諸量評価について報告する。