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横村 亮太*; 後藤 雅貴*; 吉田 健人*; 割澤 伸一*; 羽成 敏秀; 川端 邦明; 福井 類*
IEEE Robotics and Automation Letters (Internet), 9(4), p.3275 - 3282, 2024/04
被引用回数:0廃炉作業におけるロボットの遠隔操作のエラーを低減するため、作業環境を常時観察できるRail DRAGONを開発した。Rail DRAGONは、原子炉格納容器(PCV)内に長尺の軌道構造体(レールモジュール)を組み立てて押し込み、そのレール上に複数台のモニタリングロボットを繰り返し配置することで構築され、高放射線環境下での常時監視を可能にしたものである。特に、Rail DRAGONの構成要素である屈曲可能なレールモジュール、直線状のレールモジュール、基部ユニット、モニタリングロボットを開発した。具体的には、可搬性・作業性に優れた超長尺多関節構造物の実現手法を提案・実証している。また、処分を考慮しつつ、容易に展開・交換が可能な観測機器の展開手法を提案し、その実現可能性を検証する。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:44 パーセンタイル:97.1(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。