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佐々 成正; 吉田 春夫*
応用数学合同研究集会報告集, 4 Pages, 2000/12
シンプレクティック数値解法はハミルトン系に対する専用数値解法で系のエネルギーを(一定の幅の中で)保存する性質を持っている。さらに陽的な解法が構成できる場合には高次解法の実装が容易で、例えば4次の解法は2次の解法を3回組み合わせることで構成できる。同様に6次、8次の解法も2次の解法の組み合わせで実現されることがわかっている。このシンプレクティック数値解法を非線形偏微分方程式系に応用し、高速かつ高精度の数値解法の実装を目指す。具体的な適用例は非線形シュレーディンガー方程式やサインゴルドン方程式等についての考察である。これらの系ではルンゲクッタ法等の従来からある方法よりも効率の向上が確認できた。
佐々 成正; 吉田 春夫*
日本応用数理学会論文誌, 10(2), p.119 - 131, 2000/06
シンプレクティック数値解法はハミルトン系に対する専用数値解法として知られている。この特徴としては、シンプレクティック2次形式の保存とエネルギーの(有限流域内での)保存が挙げられる。われわれはこのシンプレクティック数値解法の偏微分方程式への応用例の1つとして非線形シュレーディンガー方程式への応用を考える。このときほかのスキームには見られない2つの特徴が挙げられる。1つは、エネルギー及び確率振幅の保存である。もう1つは計算精度が高く、特に高次のスキームを用いると計算効率を良くすることができるということである。このことから高い安定性と計算効率を兼ね備えたスキームであることが判明した。