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飛田 徹; 西山 裕孝; 大津 拓与; 宇田川 誠; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
Journal of Pressure Vessel Technology, 137(5), p.051405_1 - 051405_8, 2015/10
被引用回数:14 パーセンタイル:54.45(Engineering, Mechanical)ミニチュアコンパクトテンション(0.16T-CT)試験片のマスターカーブ法による破壊靭性評価への適用性を明らかにするため、0.16インチから1インチまでの板厚・形状の異なる数種類の試験片(0.16T-CT, PCCv, 0.4T-CT, 1T-CT)を用いて破壊靱性試験を行った。不純物含有量、靱性レベルが異なる5種類の原子炉圧力容器鋼に対して、0.16T-CTを用いて評価した破壊靱性参照温度()は、1T-CTその他板厚の試験片と良い一致を示した。また、1インチ相当に補正した0.16T-CT試験片の破壊靭性値のばらつきの大きさ及び負荷速度依存性も同等であった。さらに、0.16T-CT試験片を用いてを評価する場合の最適な試験温度に関し、シャルピー遷移温度を元にした設定法について提案を行った。
高見澤 悠; 飛田 徹; 大津 拓与; 勝山 仁哉; 西山 裕孝; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2015 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2015) (Internet), 7 Pages, 2015/07
使用済み監視試験片から採取可能なミニチュアコンパクトテンション(CT)試験片を用いたマスターカーブ法による破壊靭性評価が提案されている。CT試験片及び、予亀裂付シャルピー試験片の寸法や形状の違いによる亀裂先端の拘束効果への影響について有限要素解析を行った。ミニチュアCT試験片における拘束効果を拘束の程度を示すパラメータであるT応力,Qパラメータを用いて評価したところ、他のCT試験片とで大きな違いは見られなかった。ミニチュアCT試験片の予亀裂導入条件についても解析を行い、既往規定より短い予亀裂長さとしても破壊靭性試験に影響しないことを明らかにした。また、ミニチュアCT試験片を用いたマスターカーブ法に基づく破壊靭性評価で得られる参照温度が他の試験片から得られる結果と相違ないことを示した。
飛田 徹; 西山 裕孝; 大津 拓与; 宇田川 誠; 勝山 仁哉; 鬼沢 邦雄
Proceedings of 2013 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2013) (DVD-ROM), 8 Pages, 2013/07
不純物含有量,靱性レベルが異なる5種類のA533B class1鋼について、0.16インチから1インチまでの板厚・形状の異なる数種類の試験片(0.16T-CT, PCCv, 0.4T-CT, 1T-CT)を用いて、マスターカーブ法による破壊靱性試験を行った。0.16T-CTは監視試験片の破断片から8個まで採取することができる超小型の試験片である。すべての材料について、0.16TCTを用いても1TCTその他板厚の試験片と同等の破壊靱性参照温度Toを評価することができた。また負荷速度が速いとToが高くなる傾向が見られたが、規格の負荷速度上限及び下限におけるToの差は10度程度であった。
牧野 周*; 末吉 邦*; 鈴木 雄二*; 河地 有木; 俵谷 圭太郎*; 大津 直子*; 中西 啓仁*; 藤原 徹*
日本土壌肥料学雑誌, 82(2), p.152 - 159, 2011/04
日本土壌肥料学会2010年北海道大会シンポジウムにおいて展開された、「植物栄養学研究の成果や進展議論をはかることを目的とした主要必須元素研究の現在,過去,未来」に関する議論をまとめたものである。河地は第3章「植物の元素動態イメージング解析で見えてくる栄養生理」を担当した。その中で、植物体内の栄養動態を可視化するさまざまなRIイメージング技術は、植物栄養の生理学的研究において大きなアドバンテージをもたらすことを概説した。おもに、本研究グループが開発してきたRIイメージング技術とそれによる研究成果を紹介するとともに、今後の植物栄養動態RIイメージング研究のあるべき姿を議論した。
大塚 英男; 北條 喜一; 前田 裕司*; 大津 仁; 須貝 宏行; 山本 博之
European Physical Journal D, 16(1-3), p.309 - 311, 2001/09
超微粒子の持つ表面効果に着目し、耐照射性を発現する新素材の開発を行っている。ここでは、微粒子単体内部における欠陥の挙動を調べた。低・高2種類のエネルギーのイオン照射を行い、欠陥の観察は等価型電顕を用いた。低エネルギーイオン照射の場合、微粒子中にバブルが形成され、そのバブルの大きさや分布は、温度に大きく依存していることを見いだした。高エネルギーイオン照射においても、積層欠陥が形成され、前記同様の挙動を示した。さらに、これらの現象の解析のために、シミュレーションプログラムを開発した。シミュレーションにおいては、欠陥(空孔)の拡散係数を変化させることで実験結果とよい一致を得た。これらの結果から、ナノクリスタルにおける照射欠陥の制御の方法の見通しを得た。
笹島 尚彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実*; 北條 喜一; 大津 仁*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148(1-4), p.745 - 751, 1999/00
被引用回数:36 パーセンタイル:90.66(Instruments & Instrumentation)200KV電顕付設イオン照射装置を用いて、AlOに水素またはHeイオンを照射し照射損傷過程を観察した。水素イオン照射では、673K以下では、照射欠陥及びバブルは均一に分布し、照射量の増加にともない数密度が増加した。923K以上の高温で水素バブルが照射欠陥(ループ)中心部に集中して発生することを初めて見いだした。またHeイオン照射ではすべての照射温度で、照射欠陥及びバブルは均一分布を示した。
北條 喜一; 大津 仁*; 古野 茂実*; 出井 数彦*; 櫛田 浩平; 笹島 尚彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 148(1-4), p.720 - 725, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:38.44(Instruments & Instrumentation)TiCの照射損傷機構を明らかにするため、水素とヘリウムをそれぞれ単独に又は同時に照射し、その損傷過程を電子顕微鏡内で連続観察した。その結果、室温から高温(1423K)までどの温度領域でも非晶質化は観察されなかった。この実験からTiCが照射損傷に対して非常に安定であることが示された。
古野 茂実*; 笹島 直彦*; 北條 喜一; 出井 数彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1817 - 1821, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Materials Science, Multidisciplinary)アルミナに対する水素イオン照射効果を電子顕微鏡その場観察によって調べた。イオンは510H/cm・sの15keV Hイオン、照射温度は室温、400C、650C、800Cであった。この結果、照射効果により損傷挙動に著しい相違が現れることを明らかにした。400C以下の温度では、まずループが形成され、その後にバブルが形成された。一方650C以上の温度では、ループとバブルは同時に形成され、しかもバブルはループの面内に優先的に形成されるという特異な形成挙動を明らかにした。
北條 喜一; 大津 仁*; 古野 茂実; 櫛田 浩平; 出井 数彦*; 笹島 尚彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 141(1-4), p.148 - 153, 1998/00
被引用回数:31 パーセンタイル:89.58(Instruments & Instrumentation)水素とヘリウムイオンをSiC結晶に照射し、その構造変化を400keV電顕でその場観察した。その結果、室温照射では損傷量が約1dpaで完全に非晶化した。また、電顕付設の透過電子エネルギー損失分光装置をもちいて、それぞれの照射量におけるプラズモン損失量を測定した結果、そのピークが低エネルギー側に約1.2eVシフトすることを見出した。
北條 喜一; 古野 茂実; 大津 仁*; 出井 数彦*; 笹嶋 尚彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research, 127-128, p.203 - 207, 1997/00
低速イオン照射にともなうTiC結晶の構造変化とその電子状態を電界放出型電子顕微鏡と透過電子エネルギー損失分光装置(EELS)を用いて観察・測定した。その結果、18Kにおける水素照射で非晶質相の形成を観察した。又、EELSによる測定からTiC結晶のプラズモン損失ピークが0.6eV低エネルギー側にシフトすることを初めて見い出した。この変化は重水素照射では観察・測定できなかった。又、非晶質相の再結晶化温度を測定した結果、約1173Kであることを明らかにした。
古野 茂実; 笹島 尚彦*; 北條 喜一; 出井 数彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*; 室村 忠純
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 127-128, p.181 - 185, 1997/00
被引用回数:25 パーセンタイル:85.76(Instruments & Instrumentation)岩石型プルトニウム燃料の核分裂片や線による損傷及び熱的安定性を調べるため、候補母材であるアルミナとスピネルを対象に、キセノンやヘリウムイオン照射を行った。さらに照射後、焼鈍を行った。照射によって、バブル形成、非晶質化等が起り、これらによって、材料のスエリング率は0.1%のオーダであった。焼鈍では、アルミナは1000Cから、スピネルは900Cから、バブル成長やブリスタリングが起った。この結果、アルミナがスピネルより、いくぶん高温での安定性に優れていることが判った。
北條 喜一; 大津 仁*; 古野 茂実; 笹島 尚彦*; 出井 数彦*
Journal of Nuclear Materials, 239(1-3), p.279 - 283, 1996/00
被引用回数:14 パーセンタイル:74.17(Materials Science, Multidisciplinary)TiCは低温(~20K)照射において非晶質化し難い物質であるが、水素イオン照射では非晶質化が起る。これは水素とTiやCとの化学結合が再結晶化を妨げているためと考えられる。一方、重水素イオン照射では非晶質化は起こらない。これはトンネル効果による化学反応のし易さが水素と重水素とでは10~100倍異なり、この効果が極低温で現れたものと推論した。
北條 喜一; 古野 茂実; 出井 数彦*; 笹島 尚彦*; 大津 仁*; 松井 恒雄*; 室村 忠純
Microstructures and Functions of Materials (ICMFM 96), 0, p.269 - 272, 1996/00
Pu岩石型燃料開発に必要なデータを取得するために、候補母材の一つであるアルミナを対象に、HeおよびXeイオン照射効果を電顕その場観察で調べた。He照射ではバブルが形成され、Xe照射では非晶質化が起こることを明らかにした。またバブル形成によるスエリングを評価し、0.1%になることを示した。
北條 喜一; 古野 茂実; 櫛田 浩平; 大津 仁*; 古谷 吉男*; 出井 数彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 116, p.382 - 388, 1996/00
被引用回数:32 パーセンタイル:91.03(Instruments & Instrumentation)イオン照射型・電界放射電子銃付電子顕微鏡付設透過電子エネルギー分光器を用いて、水素及びヘリウムイオンをSiCに連続照射し、その構造と電子状態の変化を観察、測定した。その結果、室温照射では損傷量が約1dpaで非晶質化し、プラズモン損失ピークが低エネルギー側(22.7eV19.5eV)にシフトすることを明らかにした。さらに、800C以上の試料温度で照射した場合は構造及び電子状態になんら変化がないことが明らかになった。
笹島 尚彦*; 松井 恒雄*; 古野 茂実; 北條 喜一; 大津 仁*; 室村 忠純; 出井 数彦*
Proc. of Int. Conf. on Microstructures and Functions of Materials (ICMFM 96), 0, p.265 - 268, 1996/00
Pu岩石型燃料の核分裂片および粒子による損傷挙動を調べるために、候補母材の一つであるスピネルを対象にHeおよびXeイオン照射を行い、損傷挙動をその場観察で調べた。照射により、バブルが形成され、また非晶質化が生じることを明らかにした。さらにバブル形成によるスエリングを評価し、0.06~0.3%になることを示した。
北條 喜一; 古野 茂実; 塚本 哲生*; 櫛田 浩平; 大津 仁; 出井 数彦*
Microsc. Microanal. Microstruct., 6, p.141 - 147, 1995/02
被引用回数:2 パーセンタイル:23.42(Microscopy)室温でのチッ素イオン照射にともなう窒化アルミニウム(AlN)の生成過程を透過型電顕(TEM)と透過電子エネルギー損失分光法(EELS)により、その場観察及び同一場所でのEELS測定を行った。アルミニウム膜は真空蒸着法(約1000厚)をもちいて作製した。又、イオン照射は電顕付設のイオン照射装置を用いて行った。照射条件はN、30kV、イオン束210(N)/m・S、室温で行った。その結果、AlN薄膜はWurtzit型HCP構造をしていることがわかった。さらに、Nの内殻スペクトルは約400eV(低照射)から396.4eV(高照射)に変化することを明らかにした。
北條 喜一; 古野 茂実; 大津 仁; 出井 数彦*
電子顕微鏡, 29(1), p.26 - 34, 1994/00
旧化学部・固体化学研究室及び材料研究部放射線物性研究室で行なわれてきたイオン照射欠陥のその場観察により得られた成果をまとめて報告したものである。
北條 喜一; 大津 仁; 古野 茂実; 出井 数彦*; 塚本 哲生*
Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.281 - 286, 1994/00
被引用回数:15 パーセンタイル:77.07(Materials Science, Multidisciplinary)TiC結晶にヘリウムイオンを照射し形成された照射欠陥形成挙動を100Kから1500Kの試料温度範囲でその場観察した。イオン照射は400kV電顕付設のイオン加速器を用いて、加速電圧20kVのヘリウムイオン(2.510/cm・s)で行った。その結果、100Kから1300Kまでの温度範囲では、ヘリウムバブルは数nm以上成長しないことを明らかにした。又、100KでもTiC結晶は非晶質相が形成しないことを示した。さらに、焼鈍実験の結果、多量のヘリウムがTiC中に蓄積していることも明らかにできた。バブル成長は1400K前後で始まり、1500K以上で促進することも明らかにできた。
沢井 友次; 深井 勝麿; 實川 資朗; 大津 仁; 菱沼 章道
Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.453 - 457, 1994/00
被引用回数:4 パーセンタイル:42.35(Materials Science, Multidisciplinary)ヘリウム予注入した2種類のオーステナイトステンレス鋼(316R材とK材)の超高圧電子顕微鏡照射下のミクロ組織変化を、鋼種・予注入ヘリウム量(予注入なしを含む)の関数として調べた。ヘリウム予注入を行わない条件では、K材のボイド発生は極めて少なく、耐ボイドスエリング性は316R材より優れていたが、20appmHe予注入材では、K材・316R材ともボイドの発生が促進され、発生したボイドの成長速度の差でK材のスエリング量は316R材を上回った。ボイドスエリングは、ボイドの核生成と成長に分けて考えられるが、鋼種によるこのバランスの違いがヘリウム注入(主にボイド核生成を助ける)による組織変化挙動の差となって現れている。これは、スエリング量の絶対値のみならず、鋼種による耐スエリング性の優劣さえも、照射条件によって変わり得ることを示した実験結果と言える。
北條 喜一; 古野 茂実; 櫛田 浩平; 大津 仁; 出井 数彦*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 91, p.534 - 539, 1994/00
被引用回数:6 パーセンタイル:57.17(Instruments & Instrumentation)水素とヘリウムイオンを-SiC結晶に照射し、その構造変化を400kV電顕でその場観察した。その結果、水素、ヘリウムイオン照射とも、-SiC結晶に比較して非晶質化に必要な損傷量が約半分の0.4dpaであることがわかった。又、バブルの発生・成長は、-SiC結晶に比較して早く、特に粒界での成長は粒内の成長に比較して数倍早いことを見い出した。この違いは粒界に含まれる焼結補助材の影響と考えられる。