Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小林 大輝*; 小松 一生*; 伊藤 颯*; 町田 真一*; 服部 高典; 鍵 裕之*
Journal of Physical Chemistry Letters (Internet), 14(47), p.10664 - 10669, 2023/11
被引用回数:1 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Physical)氷IVは、水分子が配向乱れを示す氷の準安定高圧相である。配向秩序は他の氷相ではよく観測されるが、氷IVでは報告されていない。われわれは、DClを添加したDO氷IVのその場粉末中性子回折実験を行い、氷IVにおける水素秩序を調べた。その結果、単位胞体体積の温度微分dV/dTが約120Kで急激に変化することを発見し、またリートベルト解析により低温でわずかに水素が秩序化することを明らかにした。D1サイトの占有率は0.5から外れており、そのずれは試料をより高い圧力で冷却すると増加し、2.38GPa, 58Kで0.282(5)に達した。この結果は、氷IVに対応する低対称の水素秩序状態の存在を証明するものである。しかしながら、高圧下での徐冷によって、完全に水素が秩序化した氷IV相を実験的に生成することは難しいようである。
松浦 直人*; 山田 武*; 富永 大輝*; 小林 誠*; 中川 洋; 川北 至信
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011068_1 - 011068_6, 2021/03
飛行時間分析型後方散乱分光器DNAにおける散乱強度の位置依存性を調査した。垂直方向(位置敏感一次元検出器(PSD)のピクセル方向)と水平方向(PSD毎)の両方で周期的な構造が見られた。DNAに設置されたソラースリットとアナライザー結晶の設計値を超えた過度な湾曲が、強度分布の起源であると考えられる。我々は、強度の位置依存性と弾性散乱のエネルギーオフセットを系統的に補正できるソフトウェアを開発した。このソフトウェアにより、本来の散乱強度からのずれが補正でき、エネルギー分解能などのデータの質も向上させることができる。
富永 大輝*; 小林 誠*; 山田 武*; 松浦 直人*; 川北 至信; 笠井 聡*
JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011095_1 - 011095_5, 2021/03
トップローディング型冷凍機用の垂直移動型試料交換機が、J-PARC MLFのBL02に設置された中性子分光器の利用支援のために開発された。PEACEと名付けられたこの試料交換機は、中性子照射位置での試料位置の再現性を、PEEKと呼ぶ物質でできたガイドを利用して制御している。3つの試料位置でのバックグラウンド散乱のプロファイルの変化は1.6%以内であることが分かった。この結果は、垂直軸からの試料位置の偏差が0.3mmであることを考えると妥当である。
柴田 薫; 山田 武*; 松浦 直人*; 富永 大輝*; 蒲沢 和也*; 川北 至信; 中島 健次; 神原 理; 稲村 泰弘; 中谷 健; et al.
no journal, ,
TOF型Si結晶アナライザー背面反射型分光器DNAは共用装置としてJ-PARCセンター、物質・生命科学実験施設ビームラインBL02に設置され、コミッショニングテストおよび共用実験を実施中である。Si111結晶アナライザーはカバーする立体角度が、水平角: -18+138、上下角度がそれぞれ+21, -14になり運動量移行範囲Q=0.071.86をQ分解能Q0.04で連続的に測定可能になった。また、入射中性子パルス整形用高速ディスクチョッパーは回転速度225Hzで2枚のCFRPディスクが対向回転を実現し、エネルギー分解能: E=2.4eV(1cmスリット使用時), 3.6eV(3cmスリット使用時)で一度に-40eVE+100eVのエネルギー範囲を測定可能になった。パルス整形用チョッパーを停止したときのエネルギー分解能: E=14eV,測定エネルギー範囲: -500eVE+1800eVの測定モードと併用して、3桁以上のエネルギー範囲の測定が可能になっている。
柴田 薫; 高橋 伸明*; 川北 至信; 松浦 直人*; 富永 大輝*; 山田 武*; 中島 健次; 小林 誠*; 稲村 泰弘
no journal, ,
J-PARCセンター、物質・生命科学実験施設に設置されeVの高エネルギー分解能を実現したSi結晶アナライザー背面反射TOF型分光器DNAにおける広帯域エネルギースペクトル測定のための、パルス整形チョッパーの複数スリットを利用した同時多重入射バンドを用いる測定方法の開発を行った。コミッショニング測定および共用実験での適用例を交えて報告予定である。
川北 至信; 松浦 直人*; 富永 大輝*; 山田 武*; 小林 誠*; 中川 洋
no journal, ,
J-PARC物質・生命科学実験施設のBL02に設置された飛行時間分析型中性子分光器DNAは、中性子準弾性散乱・非弾性散乱のための中性子実験装置である。DNAは最大300Hzで回転するパルス整形チョッパーを備えたユニークな後方散乱分光器である。測定試料で散乱された中性子はSi111アナライザーミラーで選別される。ミラーの裏面にガドリニウムの中性子吸収剤をコートすることにより高い効率と高い信号雑音比を達成しており、非弾性散乱の強度の弱いシグナルでも観測可能である。DNAを用いた研究は、ピコ秒からナノ秒にわたる原子やスピンのダイナミクスで、生体物質, ソフトマターから、バッテリーに利用されるイオン伝導体や強相関電子系などの固体物質まで対象は及ぶ。この発表では、DNA分光器の性能に加えて、Si311面を用いた新たなアナライザーミラーのコミッショニングなどグレードアップ計画も紹介する。
川北 至信; 松浦 直人*; 富永 大輝*; 山田 武*; 小林 誠*; 中川 洋
no journal, ,
J-PARC MLFのBL02に設置された飛行時間分析型後方散乱分光器DNAは生体分子, ソフトマター, 電池材料や強相関電子系などの固体物質を対象に、ピコ秒からナノ秒にわたる原子・スピンダイナミクスを解明するための中性子準弾性・非弾性散乱装置である。ガドリニウム中性子吸収剤をアナライザーミラーにバックコートすることで高い信号雑音比を達成している。DNAには最大300Hzで回転するパルス整形チョッパーの他、87.5のブラッグ角で2.08meVの散乱中性子を取り出すSi111アナライザーミラーが設置されており、0.081.9(1/A)の運動量移行の領域をカバーする。最近、7.64meVの散乱中性子を選別し3.79(1/A)の運動量移行まで拡張できるSi311ミラーの設置を進めている。本発表では、Si311のコミッショニングの状況を含むDNAのスペックの紹介に加え、材料科学におけるいくつかの利用例を報告する。