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論文

Flow regime and void fraction predictions in vertical rod bundle flow channels

Han, X.*; Shen, X.*; 山本 俊弘*; 中島 健*; 孫 昊旻; 日引 俊*

International Journal of Heat and Mass Transfer, 178, p.121637_1 - 121637_24, 2021/10

 被引用回数:7 パーセンタイル:58.99(Thermodynamics)

This paper studies the flow regimes, their transitions and the drift-flux correlations in upward gas-liquid two-phase flows in vertical rod bundle flow channels. The flows are classified into 5 flow regimes, namely, bubbly, finely dispersed bubbly, cap-bubbly, churn and annular flows according to their different flow characteristics. Transition criteria between the flow regimes are proposed mechanistically. Those criteria can correctly predict 83% of the existing experimental observation of the flow regime. The drift-flux correlations for the distribution parameter and the drift velocity are also improved. The void fractions predicted by those correlations are compared with the existing experimental data, showing satisfactory agreement with mean relative error of 8%.

論文

Experimental study on local interfacial parameters in upward air-water bubbly flow in a vertical 6$$times$$6 rod bundle

Han, X.*; Shen, X.*; 山本 俊弘*; 中島 健*; 孫 昊旻; 日引 俊*

International Journal of Heat and Mass Transfer, 144, p.118696_1 - 118696_19, 2019/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:62.14(Thermodynamics)

This paper presents a database of local flow parameters for upward adiabatic air-water two-phase flows in a vertical 6$$times$$6 rod bundle flow channel. The local void fraction, interfacial area concentration (IAC), bubble diameter and bubble velocity vector were measured by using a four-sensor optical probe. Based on an existing state-of-the-art four-sensor probe methodology with the characteristic to count small bubbles, IAC in this study was derived more reliably than those in the existing studies. In addition, bubble velocity vector could be measured by the methodology. Based on this database, flow characteristics were investigated. The area-averaged void fraction and IAC were compared with the predictions from the drift-flux model and the IAC correlations, respectively. The applicability of those to the rod bundle flow channel was evaluated.

論文

Study on double heterogeneity effect of Pu-rich agglomerates in mixed oxide fuel using cross section homogenization method for particle-dispersed media

山本 俊弘

Annals of Nuclear Energy, 37(3), p.398 - 405, 2010/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:49.46(Nuclear Science & Technology)

粒子がランダムかつ一様に分散している媒質に対する均質化断面積計算法がShmakovらによって提唱されているが、この手法(Shmakov法)をプルトニウムスポットを含むMOX燃料に対して適用した。この手法を連続エネルギーモンテカルロコードMCNPに組み込み、MOX燃料棒の無限配列の格子計算に適用した。Shmakov法は、プルトニウムスポットを実際に非均質に分散させたときの臨界計算結果を正確に再現できる。Shmakov法において実効的な微視的断面積を求めるために定義される補正因子は、プルトニウムスポットを含むMOX燃料の二重非均質性の定量的な指標となり得るものである。この補正因子によれば、MOX燃料ペレット中に分散するプルトニウムスポットの二重非均質効果は顕著に現れている。プルトニウムスポットを含むMOX燃料中のプルトニウム同位体の実効的な微視的断面積は、均質なMOX燃料に比べると、自己遮へい効果によってかなり小さくなる。しかし、プルトニウムスポットの二重非均質効果は、反応率の共鳴エネルギー領域での過小評価と熱エネルギー領域での過大評価が打ち消しあうことにより、実効増倍率に与える影響は予想外に小さい。

報告書

臨界安全ハンドブック・データ集第2版(受託研究)

奥野 浩; 須山 賢也; 外池 幸太郎; 山根 祐一; 山本 俊弘; 三好 慶典; 内山 軍蔵

JAEA-Data/Code 2009-010, 175 Pages, 2009/08

JAEA-Data-Code-2009-010.pdf:13.1MB
JAEA-Data-Code-2009-010(errata).pdf:0.11MB

本書は、1988年に発刊された「臨界安全ハンドブック・データ集」の改訂版として編まれたものである。本改訂版では、従来の版にはなかった均質U-H$$_{2}$$O及びUF$$_{6}$$-HFの臨界データを追加し、中濃縮度ウランの臨界データを充実させた。計算には旧日本原子力研究所で開発した連続エネルギーモンテカルロ法臨界計算コードMVPと日本の評価済み核データライブラリJENDL-3第2改訂版(JENDL-3.2)をおもに用いた。アクチニド金属及び酸化物の原子個数密度に関するデータを追加し、燃焼燃料の核種組成に関する情報を改訂した。臨界実験ベンチマーク計算及び単一ユニットの臨界データ(臨界となる質量,体積,寸法など)の計算では、ヒストリ数を100万に採ることにより、第1版よりも計算精度がおおむね1桁向上した。

論文

Benchmark critical experiments and FP worth evaluation for a heterogeneous system of uranium fuel rods and uranium solution poisoned with pseudo-fission-product elements

外池 幸太郎; 山本 俊弘; 三好 慶典; 内山 軍蔵; 渡辺 庄一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 46(4), p.354 - 365, 2009/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.22(Nuclear Science & Technology)

再処理施設の溶解工程にかかわる系統的な臨界ベンチマークデータを取得するため、日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置を用いて一連の臨界実験を実施した。燃焼度クレジットの導入を念頭において、ウラン酸化物燃料棒(5wt% $$^{235}$$U)と、模擬FP元素(サマリウム,セシウム,ロジウム,ユーロピウム)を添加した硝酸ウラニル水溶液(6wt% $$^{235}$$U)を組合せて、臨界量測定を行った。燃料棒は直径60cmの円筒タンクの中で溶液燃料中に1.5cm間隔の格子状に配列した。溶液燃料のウラン濃度は約320gU/Lに維持し、FP元素は約30GWd/tの燃焼度に相当する濃度とした。測定結果は、FP元素個別の反応度効果を解析的に評価する手法の検証、及び使用済燃料の非均質体系の中性子実効増倍率を計算する手法の検証に供される。本報告では、実験及びベンチマークモデルを詳述し、FP元素個別の反応度効果を評価する手順と結果を示す。実験結果と解析評価も比較する。

論文

Convergence of the second eigenfunction in Monte Carlo power iteration

山本 俊弘

Annals of Nuclear Energy, 36(1), p.7 - 14, 2009/01

 被引用回数:21 パーセンタイル:79.19(Nuclear Science & Technology)

Boothによって提案された、モンテカルロ法における二次モードの固有関数を得るための修正源反復法の収束条件を、別のアプローチから定義を行った。本論文では、二つに分割した領域で定義される核分裂源強度の体積積分値で構成される一次及び二次モードの固有ベクトルを用いて収束条件を定義している。Boothの示した収束条件は、一次モード固有関数の振幅の微小の極限で成立することを示した。二つに分割した領域で定義される二次モード固有値の評価値を用いるこの方法にしたがって、随伴固有関数を用いずに核分裂源分布から一次モードの固有関数を除去する方法を開発した。この方法は、一次モード固有関数を陽に除去するので、その妥当性がより明確に示されている。この方法は一次モード固有関数と固有値を必要とするが、連続エネルギーモンテカルロ計算では一般的に困難とされる随伴モードでの計算を要しないという利点がある。

論文

Benchmark critical experiments and FP worth evaluation for a heterogeneous system of uranium fuel rods and pseudo FP doped uranium solution

外池 幸太郎; 三好 慶典; 内山 軍蔵; 渡辺 庄一*; 山本 俊弘*

Proceedings of 8th International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2007), p.222 - 227, 2007/05

軽水炉使用済燃料再処理工場の溶解工程に関する系統的な臨界ベンチマークデータを取得するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)の定常臨界実験装置(STACY)において非均質炉心による一連の実験を行った。燃焼度クレジットの導入に焦点をあて、ウラン燃料棒と模擬FP物質を添加したウラン溶液燃料を組合せて臨界量を測定した。模擬FP物質とは、Sm, Cs, Rh及びEuの天然の同位体組成を持つ元素のことであり、一部実際のFP核種を含んでいる。実験結果は、FPの反応度効果を評価する解析手法の妥当性検証に供されるとともに、使用済燃料を含む非均質体系の中性子実効増倍率計算を検証する臨界ベンチマークデータとしても有用である。本報告では、液位変化に対する反応度ワース曲線,個々の模擬FP物質ごとの反応度効果を分離して評価する手順などを含む実験の詳細とともに、実験結果と解析評価の比較を報告する。

報告書

MOX粉体系の過渡臨界事象評価のための物性値データ; MOX及びステアリン酸亜鉛粉末の物性値(受託研究)

山根 祐一; 酒井 幹夫*; 阿部 仁; 山本 俊弘*; 奥野 浩; 三好 慶典

JAEA-Data/Code 2006-021, 75 Pages, 2006/10

JAEA-Data-Code-2006-021.pdf:24.75MB

MOX燃料加工施設の臨界事故評価手法開発の一環として、MOXやステアリン酸亜鉛粉末等の物性値について調査・試験を行い、MOX,UO$$_{2}$$,ステアリン酸亜鉛,タングステンの粉末及びこれらの混合粉末について、密度,比熱,熱伝導率などのデータを取得整理するとともに、粉体流動や混合度に関するデータを取得した。

論文

Extension of cross section homogenization method for particle-dispersed media to layered particles

山本 俊弘

Annals of Nuclear Energy, 33(9), p.804 - 812, 2006/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.11(Nuclear Science & Technology)

Shmakovらによって開発され、その後山本らが改良を行った、粒子がランダムに分散した媒質に対する断面積均質化手法を高温ガス炉の燃料のような多層粒子に適用できるよう拡張を行った。ここでは二層からなる同心球の粒子に対して立式化を行った。これを連続エネルギーモンテカルロコードMCNPに組み込みを行い、単純化した高温ガス炉炉心を含む幾つかの計算例に対して適用を行った。二層粒子に対して拡張を行った本手法は、単層粒子に対する従来の手法とほぼ同等の結果を与える。単純化した高温ガス炉炉心に対する本手法の中性子実効増倍率は、二層粒子を直接燃料コンパクト中にランダムに分散させたときの参照解に対して数百pcmの範囲内で再現できる。従来の単層粒子に対する手法は解析的に解くことができたのに対して、本手法は数値積分を要するために計算効率が低下する。しかし、二層粒子を直接非均質でモンテカルロ法で解いたときに比べてはるかに短い時間で計算が可能である。

論文

Extension of effective cross section calculation method for neutron transport calculations in particle-dispersed media

山本 俊弘; 三好 慶典; 竹田 敏一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 43(1), p.77 - 87, 2006/01

 被引用回数:10 パーセンタイル:56.98(Nuclear Science & Technology)

粒子が分散している媒質に対して中性子輸送計算を行うための実効均質化断面積を計算する従来の手法に対して拡張を行った。従来は、粒径が大きくなるにつれて中性子実効増倍率を過大評価していたが、その原因を明らかにするとともにその修正方法を提示した。また、本手法は核分裂エネルギー領域で反応率を過少評価するが、その原因と補正方法を提示した。本手法をプルトニウムスポットを含むMOX燃料ペレットやガドリニア粒子を含む溶液燃料の臨界計算に適用したところ、粒子が分散している非均質の状況を厳密に計算したときの結果をより短い計算時間で精度よく再現した。また、粒子の半径や組成が二種類以上の場合にも適用できるように手法の拡張を行った。

論文

原子力分野におけるモンテカルロ法解析の教育方法

桜井 淳; 山本 俊弘

日本原子力学会和文論文誌, 4(4), p.248 - 258, 2005/12

日本原子力研究所でモンテカルロセミナーが実施されている。それらは、(1)モンテカルロ基礎理論セミナー,(2)モンテカルロ法による核燃料サイクル施設の未臨界安全セミナー,(3)モンテカルロ法による遮蔽安全解析セミナー,(4)モンテカルロ法による中性子深層透過問題におけるウェイト下限値推定法セミナー,(5)MCNPXによる高エネルギー遮蔽安全解析セミナー,(6)モンテカルロ法によるストリーミングセミナー,(7)モンテカルロ法によるスカイシャインセミナー,(8)モンテカルロ法による線量評価セミナーである。基礎理論セミナーでは、筆者が考案したウェイト下限値やインポータンスを推定する新しい簡単な方法を取り入れた。未臨界セミナーでは、計算結果の信頼性を評価するために、筆者が実施した11種類のベンチマーク実験問題を組み込んだ。

論文

公開文献から読み取れるモンテカルロ計算における分散低減法の懸念事項; モンテカルロ計算の論理=経験から科学へ

桜井 淳; 山本 俊弘

日本原子力学会和文論文誌, 4(3), p.219 - 226, 2005/09

モンテカルロ法による中性子深層透過計算のような固定線源問題においては、分散低減法の適用は、効率的で信頼性の高い計算のために最も重要である。しかし、公開文献に記されたMCNP入力は最適解になっていない。最も懸念すべき事項は、ウェイトウインドウ法におけるウェイト下限値とポイントエスティメータの設定法である。文献には、ウェイト下限値の推定法として、経験による方法かMCNPウエイトウインドウ・ジェネレータによる方法が記されている。後者の場合、チューニング操作なしにそのまま利用されている。異常に大きなウェイト下限値が入力されると、多くの中性子がルシアンルーレットによって無意味に殺されてしまう。ウェイト下限値の推定法としては、今後、標準分散低減法として、随伴線束法を採用する必要がある。モンテカルロ計算は、これまでの経験による方法から随伴線束法のような科学的方法に方向転換する必要がある。

論文

モンテカルロ法による中性子深層透過問題におけるウェイト下限値推定法

桜井 淳; 山本 俊弘

日本原子力学会和文論文誌, 4(2), p.172 - 176, 2005/06

MCNPデフォルト法,経験式法,単色中性子減衰曲線法,MCNP wwg法及び随伴線束法のような代表的なウェイト推定法について解説した。単色中性子減衰曲線法は著者が提案した方法である。経験式法と単色中性子減衰曲線法の推定精度を評価するために、同じ計算体系でMCNP wwg法でウェイト下限値を算出し、比較した。前者の方法は30cmの鉄深層透過でも1/10-1/100過小評価するが、後者は1mの鉄を透過後でも1/20程度と推定精度がよいことを確認した。

論文

Development of a criticality evaluation method considering the particulate behavior of nuclear fuel

酒井 幹夫; 山本 俊弘; 村崎 穣; 三好 慶典

Nuclear Technology, 149(2), p.141 - 149, 2005/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:24.22(Nuclear Science & Technology)

従来から行われてきたMOX燃料粉末の混合撹拌時の臨界特性評価では、粉体混合に伴うMOX燃料粉末界面(粉末と空気の境界面)の変形や粉末の混合状態を考慮することができなかった。そこで、離散要素法と核計算を結合し、粉末界面の変形を考慮できる臨界特性評価手法を開発した。粉末界面変形及び粉末の混合状態が中性子実効増倍率に及ぼす影響を評価した。

論文

Effect of mixing condition of MOX powder and additives on criticality safety

山本 俊弘; 三好 慶典

Transactions of the American Nuclear Society, 91, p.583 - 584, 2004/11

MOX燃料加工では、MOX粉末と添加剤とが混合される。混合過程においてMOX粉末と添加剤が不均一な状態で存在する。しかし通常の臨界安全評価では均一の混合物として扱われる。ここでは球形状の混合物に対して燃料インポータンスの考え方を適用して中性子実効増倍率を最大とする不均一な混合状態の分布を求めた。その結果、中心部にほぼ添加剤だけからなる最適減速の領域が存在し、その外周部にMOX粉末だけの領域からなる分布が最適分布として得られた。均一分布のときの中性子実効増倍率が0.545なのに対して最適分布のときが0.590となり約0.045だけ中性子実効増倍率が増加した。

論文

Measurement of temperature effect on low enrichment STACY heterogeneous core

渡辺 庄一; 山本 俊弘; 三好 慶典

Transactions of the American Nuclear Society, 91, p.431 - 432, 2004/11

温度反応度効果は、臨界事故時の過渡特性を特徴づける主要な因子である。STACYの非均質炉心において二種類の格子配列について一連の温度効果の測定を行った。炉心は、軽水炉用使用済燃料再処理施設の溶解槽を模擬し、軽水炉型の燃料棒と低濃縮度の硝酸ウラニル水溶液から構成される。さまざまな溶液温度における臨界液位を測定した。臨界液位差法を用いて温度による臨界液位の変化から反応度効果を求めた。また、SRACコード及び輸送計算コードTWODANTを用いて温度効果を計算した。温度効果の実験値は、「2.1cmピッチ」については-2セント/$$^{circ}$$C、「1.5cmピッチ」では-2.5セント/$$^{circ}$$Cとなった。また、計算値は実験値に対して約10%以内で一致した。

論文

Real time $$alpha$$ value measurement with Feynman-$$alpha$$ method utilizing time series data acquisition on low enriched uranium system

外池 幸太郎; 山本 俊弘; 渡辺 庄一; 三好 慶典

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(2), p.177 - 182, 2004/02

 被引用回数:14 パーセンタイル:66.09(Nuclear Science & Technology)

未臨界度監視システムの開発の一環として、検出器信号を時系列データとして収録する機能とファインマン・アルファ法によりアルファ値を評価する機能を一つのシステムとして構築し、STACYの非均質体系の動特性パラメータ(アルファ値)の測定を行った。本システムには橋本の階差フィルターが組み込まれており、臨界状態における測定も可能である。本システムによる測定結果はパルス中性子法による測定と一致した。

論文

Reliable method for fission source convergence of Monte Carlo criticality calculation with Wielandt's method

山本 俊弘; 三好 慶典

Journal of Nuclear Science and Technology, 41(2), p.99 - 107, 2004/02

 被引用回数:38 パーセンタイル:90.12(Nuclear Science & Technology)

モンテカルロ法の臨界計算に決定論的方法の源反復で加速法として用いられるWielandt法を組み込むアルゴリズムを開発した。このアルゴリズムでは、酔歩の過程で発生した核分裂中性子の一部もその世代内で追跡を行うので、次世代の核分裂源分布がより広範囲に広がる。従来のモンテカルロ法の臨界計算が苦手とする弱結合の配列系においても、この方法を用いることで中性子相互干渉効果を強める効果があり、より少ない世代数で核分裂中源が収束するようになる。しかし、世代内で核分裂中性子の追跡を行うために、一世代あたりの計算時間が増加し、収束までの計算時間は逆に増大する。また、Wielandt法を適用することでモンテカルロ計算での核分裂源分布の統計的変動が大きくなる。しかし、より少ない世代で収束するために、収束の遅い体系においても収束判定がより確実にできるようになり、不正確な臨界計算の排除に寄与することが期待できる。

論文

Validating JENDL-3.3 for water-reflected low-enriched uranium solution systems using STACY ICSBEP benchmark models

山本 俊弘; 三好 慶典; 清住 武秀*

Nuclear Science and Engineering, 145(1), p.132 - 144, 2003/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクトのハンドブックのSTACYのベンチマークデータが低濃縮溶液ウランの臨界解析手法の検証データとして有用である。JENDL-3.2ではSTACYの水反射体付体系に対しては実効増倍率を約0.7%過大評価していた。これらの過大評価を考慮したJENDL-3.3への改訂にあたっては、U-235の核分裂スペクトル,核分裂断面積,N-14の(n,p)反応断面積などが修正され、実効増倍率の計算値が大きく改善された。JENDL-3.2またはENDF/B-VI.5に対するJENDL-3.3の変化の寄与を摂動計算により調べた。また、Fe-56のMeV領域の弾性散乱断面積が大きかったこともJENDL-3.2の過大評価の原因の一つである。JENDL-3.3ではこの断面積が見直され実効増倍率に0.2%ほど寄与する。JENDL-3.3でも実効増倍率の濃度依存性は依然として見られる。また、JENDL-3.3によるSTACYに対する過大評価は大きい場合で0.6%ほどある。

論文

国内大型原子力施設へのモンテカルロ計算適用の現状

桜井 淳; 山本 俊弘

日本原子力学会和文論文誌, 2(2), p.202 - 214, 2003/06

原研原子力コード研究委員会原子力コード評価専門部モンテカルロシミュレーションワーキンググループは、主にここ10年間の国内大型原子力施設のモンテカルロ計算例について、調査・検討した。調査した対象のうち、大部分は測定値との比較がなされておらず、厳密な確度・精度評価は、これからの課題であることがわかった。いまの状況からすれば、加圧水型原子炉や使用済み燃料輸送船,使用済み燃料中間貯蔵施設に対しては、意図すればいつでも測定値は得られる。高速増殖原型炉ではこれまでの炉物理特性試験で得られたデータからでも部分的に議論できる。ITERや核変換炉については、近い将来、測定値が得られ、計算値との比較も可能になる。モンテカルロ計算は、ベンチマーク実験解析の段階から、大型実施設の解析の段階に移行しており、一部の大型施設で測定値との厳密な比較がなされているものの、多くの大型施設ではこれからの課題である。これから測定値を得るための提案や計算値との比較評価を実施する研究プロジェクトを発足させる必要がある。そして将来的には実施設の解析においてモンテカルロ法を標準的な解析手法に位置付けられるようなデータベースの作成が必要である。

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