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報告書

令和4年度緊急時対応技術適用のためのバックグラウンド航空機モニタリング及び無人航空機による放射線モニタリングに係る技術開発(受託研究)

普天間 章; 眞田 幸尚; 佐々木 美雪; 川崎 義晴*; 岩井 毅行*; 平賀 祥吾*; 萩野谷 仁*; 松永 祐樹*; 圷 雄一郎*; 新井 仁規*; et al.

JAEA-Technology 2023-026, 161 Pages, 2024/03

JAEA-Technology-2023-026.pdf:14.66MB

2011年(平成23年)3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺環境に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、有人ヘリコプター等を用いた航空機モニタリングが活用されている。本モニタリング技術を原子力施設等の事故時における緊急時モニタリングに活用し、モニタリング結果を迅速に提供するために、全国の発電所周辺におけるバックグラウンド放射線量や地形的特徴、管制空域等の情報を事前に整備している。令和4年度は関西電力(株)美浜発電所並びに日本原子力発電(株)敦賀発電所及び四国電力(株)伊方発電所の周辺について航空機モニタリングを実施し、バックグランド放射線量及び管制区域等の情報を整備した。さらに、有人ヘリコプター等を用いた航空機モニタリングの代替技術として期待されている無人航空機によるモニタリングの技術開発を進めた。本報告書は、それらの結果及び抽出された技術的課題についてまとめたものである。

論文

秋田県太平山複合プルトンから得られたジルコンU-Pb年代

中嶋 徹; 長田 充弘; 福田 将眞; 末岡 茂

地質学雑誌(インターネット), 129(1), p.503 - 507, 2023/11

本研究では秋田県太平山複合プルトンの花崗岩類についてジルコンのU-Pb年代測定を行った。主併入岩類より採取された2つの花崗閃緑岩のU-Pb年代(206Pb/238U加重平均年代)はそれぞれ103.4$$pm$$1.0Maと115.6$$pm$$1.1Ma(1SE)であった。新期併入岩類より採取された斑状花崗岩のU-Pb年代はそれぞれ11.4$$pm$$0.1Ma、4.7$$pm$$0.1Ma、4.8$$pm$$0.1Ma(1SE)であった。これらのU-Pb年代はそれぞれの試料が採取された地点における花崗岩質マグマの貫入年代と解釈される。本研究で得られた鮮新世のU-Pb年代から、新期併入岩類の仁別岩体が現在地表に露出する深成岩体としては世界的に見ても最も若い岩体の一つであることが示唆された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和5年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.

JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10

JAEA-Review-2023-017.pdf:0.94MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和4年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 石原 隆仙; 小川 大輝; 箱岩 寛晶; 渡部 豪; 西山 成哲; 横山 立憲; 小形 学; et al.

JAEA-Research 2023-005, 78 Pages, 2023/10

JAEA-Research-2023-005.pdf:6.51MB

本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

論文

Strong decays of singly heavy baryons from a chiral effective theory of diquarks

Kim, Y.*; 岡 眞; 末永 大輝*; 鈴木 渓

Physical Review D, 107(7), p.074015_1 - 074015_15, 2023/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:54.75(Astronomy & Astrophysics)

重いクォークを1個含むバリオンは重クォークとダイクォークの束縛状態として記述できる。本研究では、ダイクォークのカイラル有効理論に基づき、ダイクォーク間のパイオン結合による遷移を模型化して、重バリオンの崩壊確率に関する研究を行った。

報告書

令和3年度緊急時対応技術適用のためのバックグラウンド航空機モニタリング(受託研究)

普天間 章; 眞田 幸尚; 佐々木 美雪; 川崎 義晴*; 岩井 毅行*; 平賀 祥吾*; 萩野谷 仁*; 松永 祐樹*; 圷 雄一郎*; 外間 智規; et al.

JAEA-Technology 2022-028, 127 Pages, 2023/02

JAEA-Technology-2022-028.pdf:15.21MB

2011年3月11日に発生した東日本大震災による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺環境に飛散した。事故直後より放射性核種の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、有人ヘリコプター等を用いた航空機モニタリングが活用されている。本モニタリング技術を原子力施設等の事故時における緊急時モニタリングに活用し、モニタリング結果を迅速に提供するために、全国の発電所周辺におけるバックグラウンド放射線量や地形的特徴、管制空域等の情報を事前に整備している。令和3年度は大飯発電所並びに高浜発電所周辺について航空機モニタリングを実施し、バックグランド放射線量及び管制区域等の情報を整備した。さらに、本モニタリングの代替技術として期待されている無人飛行機による、原子力災害を想定した運用技術開発を進めた。本報告書は、それらの結果及び抽出された技術的課題についてまとめたものである。

論文

The Investigations of the $$P$$-wave $$B_s$$ states combining quark model and lattice QCD in the coupled channel framework

Yang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

Journal of High Energy Physics (Internet), 2023(1), p.058_1 - 058_19, 2023/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:74.82(Physics, Particles & Fields)

ハミルトニアン有効理論にクォーク模型、クォークペア生成、$$B^{(*)}bar K$$相互作用の情報を含むベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた形式を用いて、しきい値近傍の$$P$$波の4個の$$B_s$$状態のスペクトルを研究した。

論文

熱史からみたジルコンの標準試料への適性評価; 石川県鷲走ヶ岳層の例

長田 充弘; 中嶋 徹; 福田 将眞; 末岡 茂; 八木 公史*; 横山 立憲

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.9 - 13, 2023/00

ジルコンを用いた年代測定における標準試料の探求の一環として、石川県白山市南部の下部中新統鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩に注目し、ジルコンのU-Pb年代・FT年代と月長石(サニディン)のK-Ar年代の観点から検討した。本論では、鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩を鷲走ヶ岳層と呼ぶ。3試料より得られたU-Pb年代の加重平均値は約21.9-21.7 Maを示し、誤差範囲で重なる。ジルコンFT年代やK-Ar年代は一部試料が誤差範囲で重なるものの、若い傾向にある。また、ジルコンのトラック長は3試料とも初期長より有意に短いトラック長が確認された。これらの結果から鷲走ヶ岳層のジルコンはU-Pb年代のような閉鎖温度の高い手法に関しては標準試料として有効であるが、FT年代などの閉鎖温度の低い手法には不向きである蓋然性が高い。

論文

バデリアイトのフィッション・トラック年代測定に向けて; エッチング実験の結果とその考察

中嶋 徹; 福田 将眞; 長田 充弘; 檀原 徹*; 岩野 英樹*; 末岡 茂

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.34 - 36, 2022/12

本発表ではバデリアイトのフィッション・トラック(FT)年代測定の実用化に向け行ったFTエッチング実験の結果と、その簡単な考察を行う。本研究では檀原ほか(1999)で用いられたものと同一試料のバデリアイト(第一稀元素化学工業提供試料)を使用し、NaOH-KOH共融混合液を用いて228度の温度条件で50時間まで段階的なエッチングを行った。その結果、檀原ほか(1999)の報告と同様に研磨痕の拡大、表面の粗面化などバデリアイトがエッチングされる様子が観察された一方で、FTと思しき組織は観察されなかった。研磨痕は拡大する一方でFTがエッチングされなかったことから、バデリアイトのFTは何らかの要因によりエッチングされにくいことが予想される。バデリアイトのFTを観察した研究としてO'Connell et al. (2020)がある。この研究ではTEM観察により、Xeイオントラックが単斜晶系から正方晶系への線状相転移領域(約2.5nm幅)として認定されることを報告している。本研究でFTがエッチングされなかったことは、バデリアイトのFTがアモルファス化しておらず、エッチングされにくいことが原因として考えられる。以上を踏まえると、ジルコンと同様の方法でのバデリアイトFTのエッチングは困難であると予想されるが、TEMやAFMによるlatent trackの観察などFT密度を計測することができれば、熱年代計として使用できる可能性がある。今後もバデリアイトFT法の確立へ向けて可能性を探ってゆく。

論文

ジルコン(U-Th)/He法の年代標準試料の探求(続報); 複数のジルコン試料における年代学的検討

福田 将眞; Kohn, B. P.*; 末岡 茂; 檀原 徹*; 岩野 英樹*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.7 - 10, 2022/12

ジルコン(U-Th)/He法の年代標準試料を確立する目的で、4つのジルコン試料について(U-Th)/He年代分析を実施した。令和2年度に報告した仁左平ジルコンに引き続いて、3年度は国内の地質試料として、濃飛流紋岩,鷲走ヶ岳月長石流紋岩およびフィッション・トラック法およびU-Pb法の年代標準試料であるMt. Dromedary, OD-3を採用した。結果として、濃飛流紋岩については二次加熱を示唆する年代の若返りが観察されたが、残り3試料については先行研究の既往年代と整合的なデータが得られた。これまで得られている7つのZHeデータを総評すると、先行研究で測定した歌長流紋岩のジルコンが最も単粒子年代のばらつきが小さく、標準試料として適切であると考えられる。今後は、年代のばらつきの原因の探求のため、ジルコン粒子の化学分析や組織観察を行う予定である。

論文

熱年代学的手法に基づく谷川岳地域の熱史・削剥史の推定

南 沙樹*; 末岡 茂; 福田 将眞; 長田 充弘; Kohn, B. P.*; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 梶田 侑弥*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.22 - 26, 2022/12

一般的に花崗岩は、地下数kmから数十kmの深部で形成される。したがって、最近形成された若い花崗岩が、現在地表に露出する地域では、極めて急速な隆起・削剥が起きている可能性がある。世界的に見ると、約5Maより若い花崗岩の分布は、変動帯に集中している。変動帯にある日本列島でも、飛騨山脈の黒部川花崗岩や、南部フォッサマグナ地域の丹沢トーナル複合岩体などで、ジルコンU-Pb年代測定(閉鎖温度900$$^{circ}$$C以上)により数Ma以内の若い形成年代が報告されている。本研究の対象地域である谷川岳地域は、東北日本弧南部の背弧側に位置し、その地質は主に、後期白亜紀-古第三紀の花崗岩類と、これらに貫入する鮮新世の谷川岳花崗岩類(赤湯岩体・谷川岩体・巻機岩体)から成る。先行研究では、谷川岳花崗岩類について、形成年代を表すジルコンU-Pb年代(約4.0-3.2Ma)と、約280$$^{circ}$$C付近の冷却年代を表す、ジルコンのフィッション・トラック(ZFT)年代(約3.3-2.9Ma)及び、350-400$$^{circ}$$C付近の黒雲母K-Ar年代(約3.9-3.1Ma)などが報告されている。しかし、約280$$^{circ}$$Cより低温域における熱史は不明である。本研究では、後期白亜紀水上石英閃緑岩と谷川岳花崗岩類について、未測定の地点にU-Pb年代測定を実施し、約200$$^{circ}$$C以下の低温側の熱史・削剥史を推定するためにジルコンとアパタイトの(U-Th)/He年代測定(ZHe年代: 閉鎖温度160-200$$^{circ}$$C、AHe年代: 閉鎖温度55-80$$^{circ}$$C)を実施した。その結果、谷川岳花崗岩類は、ジルコンU-Pb年代測定により、約6.0-3.2Maの間に少なくとも3回の異なる時代の貫入によって形成されたことが明らかとなった。また、最近の山地形成に関連した削剥を最も反映していると期待される、AHe年代の閉鎖温度から地表温度(10$$^{circ}$$C)の平均冷却速度は、山頂稜線の東側に位置する巻機岩体と水上石英閃緑岩で13-36$$^{circ}$$C/Ma、稜線西側の谷川岩体の1地点(AHe年代: 約1.2Ma)で36-60$$^{circ}$$C/Maと推定された。稜線東側では、AHe年代が約3.0-2.0Ma頃に集中しており、この時期の急速な削剥が示唆される。AHe年代から得られた削剥速度について、丹沢山地や東北日本弧と比較すると、谷川岳地域の削剥速度は、島弧-島弧衝突帯の丹沢山地や、歪の集中で知られる奥羽脊梁山地のような地殻変動が活発な地域に匹敵することが示唆された。

論文

北上山地における熱年代学データとその解釈

梶田 侑弥*; 末岡 茂; 福田 将眞; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.19 - 21, 2022/12

本講演では、東北日本弧前弧域に分布する北上山地を対象に、白亜紀深成岩類のアパタイトフィッション・トラック(AFT)年代、アパタイトヘリウム(AHe)年代のこれまでの結果に、FT長分布を用いた熱史逆解析結果を加えた熱年代学データの解釈を試みる。AFT年代は東縁部の約130Maから西に向かって70Ma程度まで若くなる。一方AHe年代は西縁部の約80Maを除けば約50-30Maにまとまる。北上山地の白亜紀深成岩類のジルコンU-Pb年代は135-120Maでほぼ均一なので、AFTとAHe年代の傾向は岩体の形成年代が原因ではない。またFT長を用いた熱史逆解析結果はいずれも徐冷を示し、短期的な熱イベントの存在は積極的には支持されない。以上を踏まえると、10$$^{6}$$年以上のスケールで地殻浅部における熱構造史もしくは隆起・削剥史が東西で異なると考えられる。熱構造史が異なる可能性としては、火山フロントの移動の影響が考えられる。このとき火山フロントはAFT年代の下限である約70MaからAHe年代の上限の約50Maの間に北上山地中央付近にあったと想定されるが、そのような証拠は知られていない。一方で隆起・削剥史が異なる場合、AFT年代からは沿岸部より内陸側を隆起させるような、AHe年代からは東西でほぼ一様な隆起形態が考えられる。10$$^{6}$$年以上の前弧域の隆起には底付け付加が支配的な要因の一つとなり得る(underplating model)。このunderplating modelでは、島弧横断方向に隆起量の差が見られ、沿岸部よりやや内陸側に隆起のピークを生じるため、AFT年代の東西傾向は説明可能である。また、沈み込むプレート速度が5cm/yr以下ではunderplating modelの隆起が起きないことも示されている。北上山地ではアダカイト質の浄土ヶ浜流紋岩類の活動時期(44.3Ma)には暖かいプレートが沈み込んでいたと考えられ、この時期の前後には底付け付加の隆起が停止していた可能性が高い。その後、底付け付加による隆起は再開したが、沈み込むプレートが交代したことにより、AHe年代に東西で差をもたらすほどの削剥量の違いを生むに至らなかった可能性が考えられる。

論文

$$S$$-wave fully charmed tetraquark resonant states

Wang, G.-J.*; Meng, Q.*; 岡 眞

Physical Review D, 106(9), p.096005_1 - 096005_9, 2022/11

 被引用回数:10 パーセンタイル:86.95(Astronomy & Astrophysics)

クォーク模型を用いて、チャームクォークの4体系であるテトラクォークのS波の共鳴状態の探索を行った。複素スケーリング法を用いた計算でスピンーパリティが$$J^{PC}=0^{++}$$, $$1^{+-}$$, $$2^{++}$$の各チャネルに2個ずつ共鳴が存在することを明らかにした。しかし、これらの共鳴は最近の実験で見つかった$$X(6900)$$と比べると100MeV近く高いところに存在していることが解った。

論文

Weinberg operator contribution to the $$CP$$-odd nuclear force in the quark model

山中 長閑*; 岡 眞

Physical Review D, 106(7), p.075021_1 - 075021_15, 2022/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:20.71(Astronomy & Astrophysics)

$$CP$$対称性を破るクォーク間相互作用であるワインバーグ演算子の核子2体系への寄与はこれまでに評価されていなかったため、$$CP$$対称性の破れを計測する様々な実験結果を皆瀬区する際の不定性の原因となっていた。これを解消するために、クォーク模型による核子2体系の波動関数を用いて、ワインバーグ演算子の評価を行った。その結果、これまでに分かっているカイラル回転による$$CP$$奇演算子の寄与と同じオーダーでの寄与があり得ることを示した。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和4年度)

笹尾 英嗣; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2022-022, 29 Pages, 2022/09

JAEA-Review-2022-022.pdf:0.97MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

照来層群歌長流紋岩から得られたジルコンU-Pb年代

長田 充弘; 福田 将眞; 末岡 茂; 中嶋 徹; 梶田 侑弥*; 南 沙樹*; 岡本 晃*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.15 - 18, 2022/09

ジルコンを用いた年代測定の標準試料の探求の一環として、照来層群歌長流紋岩中のジルコンについて、U-Pb年代測定を実施した。歌長流紋岩からは、先行研究により約2.30-2.77Maのジルコンフィッション・トラック年代,ジルコン(U-Th)/He年代、および黒雲母K-Ar年代が報告されていた。ジルコンは短柱状から長柱状の自形を呈し、カソードルミネッセンス像観察では明瞭なコア・リム構造や累帯構造を示さない。レーザーアブレーション・マルチコレクター誘導結合プラズマ質量分析装置を用いてU-Pb同位体を測定した。2試料より得られたU-Pb年代は、いずれも2.5-3.0Maを示し、それぞれ2.65$$pm$$0.16Maおよび2.66$$pm$$0.15Maの$$^{238}$$U-$$^{206}$$Pb加重平均値を得た。得られた年代は、先行研究による閉鎖温度の異なる年代と整合的であるため、歌長流紋岩中のジルコンが標準試料として有効である可能性がある。今後、更なる各種年代、U, Th,希土類元素などの元素濃度の測定から標準試料として適切か検討する。

論文

Doubly heavy tetraquarks in a chiral-diquark picture

Kim, Y.*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physical Review D, 105(7), p.074021_1 - 074021_17, 2022/04

 被引用回数:15 パーセンタイル:93.15(Astronomy & Astrophysics)

重いクォークを二個含むテトラクォーク(ダブルヘビーテトラクォーク)は深い束縛状態として存在する可能性があり、理論的・実験的に昔から注目されてきた。さらに、残りの二個の軽い反クォークはダイクォーク構造が発達している可能性があり、軽いクォークに寄与するQCD真空の理解に役立つという意味でも興味深い。本研究では、カイラル対称性を尊重した(軽い)ダイクォーク自由度を含むポテンシャル模型を用いて、ダブルヘビーテトラクォーク$$T_{QQ}$$ ($$QQ bar{q} bar{q}$$、ただし、$$Q = c, b$$, $$q = u, d, s$$)の質量スペクトルを調べた。特に、$$T_{bb}$$, $$T_{cc}$$, $$T_{cb}$$テトラクォークを二個のヘビークォークと一個の反ダイクォークから構成される三体系として記述し、三体ポテンシャル模型を解くことにより質量スペクトルを求めた。この解析により、$$T_{bb}$$は束縛状態として存在するが、$$T_{cc}$$$$T_{cb}$$は(深い)束縛状態として存在しないことを予言した。さらに、カイラル対称性が(部分的に)回復した状況における(ダイクォーク質量変化に伴う)$$T_{QQ}$$テトラクォークの質量変化の予言も行った。

論文

Low-temperature thermochronology of active arc-arc collision zone, South Fossa Magna region, central Japan

末岡 茂; 小林 侑生*; 福田 将眞; Kohn, B. P.*; 横山 立憲; 佐野 直美*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 森下 知晃*; 田上 高広*

Tectonophysics, 828, p.229231_1 - 229231_17, 2022/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:22.72(Geochemistry & Geophysics)

島弧衝突帯における山地形成史の解明を目的に、中部日本の南部フォッサマグナ地域に低温領域の熱年代学を適用し、冷却・削剥史を推定した。

論文

Novel coupled channel framework connecting the quark model and lattice QCD for the near-threshold $$D_s$$ states

Yang, Z.*; Wang, G.-J.*; Wu, J.-J.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

Physical Review Letters, 128(11), p.112001_1 - 112001_6, 2022/03

 被引用回数:20 パーセンタイル:96.46(Physics, Multidisciplinary)

閾値近傍のハドロン共鳴を有限サイズの格子QCDのデータを用いて解析する新しい手法を提案し、正パリティの$$D_s$$メソンのスペクトルに応用した。ハミルトニアン有効理論にクォーク模型,クォークペア生成,DK相互作用の情報を入れてベアな状態と散乱状態の結合を取り入れた。4個の$$D_s$$状態のうち、$$0^+$$$$1^+$$の状態は散乱状態と強く混合する。一方で、$$1^+$$$$2^+$$はほとんどベアなクォーク模型状態で記述できる。有限格子サイズでのレベル交差が再現されることを示した。

報告書

令和2年度原子力発電所周辺における航空機モニタリング(受託研究)

普天間 章; 眞田 幸尚; 石崎 梓; 川崎 義晴*; 岩井 毅行*; 平賀 祥吾*; 佐藤 一彦*; 萩野谷 仁*; 松永 祐樹*; 菊池 陽*; et al.

JAEA-Technology 2021-029, 132 Pages, 2022/02

JAEA-Technology-2021-029.pdf:24.58MB

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震による津波に起因した東京電力福島第一原子力発電所事故によって、大量の放射性物質が周辺環境に飛散した。事故直後より、放射線の分布を迅速かつ広範囲に測定する手法として、航空機等を用いた空からの測定方法が適用されている。日本原子力研究開発機構では、有人ヘリコプターを使用した航空機モニタリングを福島第一原子力発電所周辺において継続的に実施してきた。本報告書では、令和2年度に実施した福島第一原子力発電所周辺におけるモニタリング結果について取りまとめると共に、過去のモニタリング結果から空間線量率等の変化量を評価し、変化量に寄与する要因について考察した。また、航空機モニタリングによる空間線量率の計算精度向上に資するために、航空機モニタリングデータを用いて地形の起伏を考慮に入れた解析を行った。地形の起伏を考慮に入れる前後での解析結果を比較し、本手法による精度向上効果を評価した。さらに、空気中のラドン子孫核種の弁別手法を測定結果に適用して、空気中のラドン子孫核種が航空機モニタリングに与える影響について評価した。

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