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論文

粘土を含む水が花崗岩質岩盤の透水特性に及ぼす影響

奈良 禎太*; 柏谷 公希*; 桶谷 和生*; 藤井 宏和*; Zhao, Y.*; 加藤 昌治*; 青柳 和平; 尾崎 裕介; 松井 裕哉; 河野 勝宣*

材料, 73(3), p.220 - 225, 2024/03

岩盤中においては、その中に含まれる亀裂が地下水流動や物質移動の主な移行経路となる。このような亀裂に粘土鉱物のような微細な粒子が充填すると、岩盤の透水係数が低下することが室内試験により確認されている。本研究では原位置においても同様の現象が発生するかを確認するため、瑞浪用地の深度300mにおいて岩盤中に粘土を含む水を注入し、岩盤の透水性の変化を測定した。原位置試験では粘土を含む水の注入により、2オーダーの透水性の低下が確認され、原位置においても粘土鉱物のような粒子の亀裂の充填により透水性が低下することが確認された。

論文

オールジャパンでとりくむ地層処分のいま,4; 処分場の設計と工学技術(その2)

本島 貴之*; 松井 裕哉; 川久保 政洋*; 小林 正人*; 市村 哲大*; 杉田 裕

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 64(3), p.163 - 167, 2022/03

日本原子力学会バックエンド(BE)部会では、日本における地層処分計画を進めるにあたり、原子力発電環境整備機構(NUMO),研究機関,大学などの関係機関が密に連携して、技術面の整備、必要となる技術基盤を体系的に構築している。BE部会は、地質環境,工学技術,安全評価の各分野における安全確保の考え方などの基本的な部分を含め、処分場建設に向けて進められている技術開発について、最新の知見も含めて紹介し、地層処分の技術開発の現状について総合的に理解を深めていただくための連載講座を開始している。本論文は、工学技術に関する連載講座であり、著者はプラグの部分について主に原子力機構の研究開発成果等を紹介した。

論文

表面波計測による花崗岩の音響異方性評価に関する研究

岡野 蒼*; 木本 和志*; 松井 裕哉

第15回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), p.633 - 636, 2021/01

花崗岩がマイクロクラックの配向のために音響異方性を示すこと、そのため、音響異方性の測定結果からマイクロクラックの配向性や密度を非破壊的に評価できる可能性があることはよく知られている。従来の岩石コア弾性波試験は、弾性波透過試験により音響異方性の評価が行われてきたが、この方法は現場計測や不整形な供試体への適用が難しい。そこで本研究では、表面波を使った花崗岩の音響異方性評価を試みた。具体的には、円柱状の花崗岩供試体端面に設置した超音波探触子で、供試体直径方向に伝播する表面波を励起させる。この方法により、送信方向を一定の角度で段階的に変化させたときの表面波振幅や速度、周波数の変化を見ることで、音響異方性の程度を調べた。その結果、マイクロクラックによる見かけの剛性変化に起因すると考えられる音響異方性が、表面波を計測することによって検出できることが示された。

論文

破壊した幌延泥岩の透水係数測定

鎌田 健人*; 奈良 禎太*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介

第15回岩の力学国内シンポジウム講演論文集(インターネット), p.205 - 209, 2021/01

放射性廃棄物処分のようなプロジェクトを考える場合には、岩盤が有する物質の閉じ込め性能を評価することが重要であり、それに関して、岩盤内のき裂が透水性に及ぼす影響を調べることが必要不可欠である。しかし、き裂を含む泥岩の透水性の変化については未だ十分に研究されていない。そこで本研究では、北海道幌延地域に分布する泥岩の円柱形供試体に巨視き裂を導入し、透水性への影響を調べた。まず、圧裂引張試験によりき裂を導入した供試体に対して変水位透水試験を行い、透水係数を測定した。その後、トランジェントパルス法により測定したインタクトな供試体の透水係数と比較した。その結果、き裂導入により1オーダー程度の透水係数の上昇が確認された。本研究の結果から得られた透水係数の上昇の程度は、花崗岩や玄武岩などを用いた先行研究と比較すると小さい値であった。

報告書

超深地層研究所計画 年度報告書(2018年度)

竹内 竜史; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 野原 壯; 尾上 博則; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 濱 克宏; 弥富 洋介; 笹尾 英嗣

JAEA-Review 2020-001, 66 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2020-001.pdf:7.6MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2018年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究、共同研究、施設建設等の主な結果を示したものである。

論文

瑞浪超深地層研究所における地下500mまでを対象とした地震動観測結果とその分析

松井 裕哉; 渡辺 和彦*; 見掛 信一郎; 新美 勝之*; 小林 伸司*; 戸栗 智仁*

第47回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.293 - 298, 2020/01

日本原子力研究開発機構は、地震による地下深部構造物への影響に着目し、瑞浪超深地層研究所の換気立坑を利用して、地表, 深度100m, 深度300m、および深度500m地点に地震観測システムを設置し、同一地震における深度方向の地震動変化を十数年間観測した。その結果、震源位置やマグニチュードの異なる十数個の地震に対する地上から地下500mまでの間の地震動観測記録を取得し、釜石鉱山での観測などの既往の研究と同様の深度方向の地震動変化に関する知見を得た。また、得られた地震動の波形データなどを用い、地震動のフーリエ振幅と位相差の深度分布を分析した所、直下型地震では理論値に近い結果になる一方、遠方の地震では理論値との乖離があることなどを確認した。

論文

超音波計測に基づく花崗岩中の表面波伝播特性に関する研究

木本 和志*; 岡野 蒼*; 斎藤 隆泰*; 佐藤 忠信*; 松井 裕哉

土木学会論文集,A2(応用力学)(インターネット), 76(2), p.I_97 - I_108, 2020/00

AA2020-0209.pdf:2.72MB

本研究は、ランダム不均質媒体における表面波の伝播挙動、超音波計測と波形解析によって調べたものである。超音波計測実験には、粗粒結晶質岩である花崗岩をランダム不均質媒体として用い、線集束型の圧電探触子で励起した表面波をレーザードップラー振動計で計測する。計測波形の解析は周波数領域で行い、フェルマーの原理に基づいて各波形観測点での到達時間を求める。この方法で得られた到達時間のアンサンブルから、到達時間が従う確率分布を伝播距離の関数として評価する。次に、確率分布の標準偏差を到達時間の不確実性(ゆらぎ)の指標として用い、伝播距離に応じたゆらぎの伝播挙動を調べる。以上の波形解析結果から、本研究に用いた花崗岩試料における到達時間のゆらぎは、概ね伝播距離の1/2乗と平均到達時間の積に比例することを明らかとする。このことは、ランダム不均質媒体における統計的波動伝播モデリングにおいて有用な知見となる。

論文

In-situ backfilling experiment of the small scall drift by spray method in Mizunami Underground Research Laboratory, Japan

松井 裕哉; 矢萩 良二*; 石塚 光*; 戸栗 智仁*

WIT Transactions on Ecology and the Environment, Vol.247, p.145 - 159, 2020/00

原子力機構が掘削した瑞浪超深地層研究所の深度500m研究坑道において小断面坑道における全断面吹付け施工による埋め戻し材の施工試験を実施した。埋め戻し材の透水性は、周辺岩盤の透水性と同等以下を目標とし、原子力発電環境整備機構(NUMO)が示した有効粘土密度と透水係数の関係から原位置で施工した埋め戻し材の密度は0.4Mg/m$$^{3}$$以上の有効粘土密度となるように考え、その品質管理手法も含めた実証的原位置試験を実施した。その結果、本試験で用いた品質管理手法により目標となる埋め戻し材の有効粘土密度を確保でき、地下深部においても適用可能な方法を示した。この試験は、経済産業省資源エネルギー庁からの受託研究の一部として実施したものである。

報告書

超深地層研究所計画 年度計画書(2019年度)

竹内 竜史; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 濱 克宏; 弥富 洋介; 松岡 稔幸; 笹尾 英嗣

JAEA-Review 2019-014, 30 Pages, 2019/10

JAEA-Review-2019-014.pdf:4.72MB

日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本計画書は、2015年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」および「超深地層研究所計画における調査研究計画-第3期中長期計画における調査研究計画-」に基づき、2019年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設計画、共同研究計画等を示したものである。

報告書

結晶質岩を対象とした連成現象が長期挙動におよぼす影響に関する研究(2)および(3)(共同研究)

市川 康明*; 木本 和志*; 松井 裕哉

JAEA-Research 2019-005, 32 Pages, 2019/10

JAEA-Research-2019-005.pdf:6.13MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分において、処分坑道周辺岩盤の力学的安定性は、建設・操業時はもとより、埋め戻し部分の状態変化を可能な限り小さくするため閉鎖後にわたって維持されることが重要である。一方、坑道周辺の岩盤は、長期的にはクリープや応力緩和などの力学的な時間依存性挙動を示すことが知られており、その挙動を把握・評価できる技術の構築が地層処分の技術的信頼性向上のための課題の一つとなっている。このため、微視的亀裂の進展に着目した室内実験および化学反応も考慮できるような数値解析による研究を通じ、一般性の高い岩盤の長期挙動メカニズムに関する知見を得ることを目的とした研究を、岡山大学との共同研究として2016年度より開始した。2017年度および2018年度の研究では、2016年度までの研究成果を踏まえ、2次元的に多点での表面波計測が可能な自動計測システムを構築するとともに、微視的構造特性の評価の観点から弾性波に関する幾つかのパラメータを算出した上で、それらの有用性について予察的な検討を実施した。

報告書

光ファイバ式ひび割れ検知センサの安全確保技術としての適用性に関する研究(平成27年度$$sim$$平成30年度)(共同研究)

河野 勝*; 葉山 和則*; 松井 裕哉; 尾崎 裕介

JAEA-Technology 2019-011, 35 Pages, 2019/07

JAEA-Technology-2019-011.pdf:2.65MB

本共同研究では、東京測器研究所の光ファイバ式ひび割れ検知センサが、数十年間の長期的な安全確保技術として有効に機能しうるかに関する検証を行うことを主目的として、平成22年度(2010年度)から平成26年度(2014年度)まで実施していた東京測器研究所との共同研究を継続し、瑞浪超深地層研究所において、原位置での長期耐久性試験を実施した。この試験の結果、光ファイバ式ひび割れ検知センサシステムに関する地下坑道内での長期計測システムとしての適用性やその維持管理方法を実証的に確認したと同時に、今後の課題も明らかにした。

報告書

超深地層研究所計画 年度報告書(2017年度)

竹内 竜史; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 野原 壯; 尾上 博則; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 濱 克宏; 弥富 洋介; 笹尾 英嗣

JAEA-Review 2019-005, 76 Pages, 2019/06

JAEA-Review-2019-005.pdf:24.91MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2017年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究, 共同研究, 施設建設等の主な研究成果を示したものである。

報告書

瑞浪超深地層研究所における坑道一部埋め戻し試験の計画策定

戸栗 智仁*; 矢萩 良二*; 沖原 光信*; 竹内 伸光*; 黒崎 ひろみ*; 松井 裕哉

JAEA-Technology 2018-017, 161 Pages, 2019/03

JAEA-Technology-2018-017.pdf:28.26MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、「国立研究開発法人日本原子力研究開発機構の中長期目標を達成するための計画」(平成27年4月1日$$sim$$平成34年3月31日)に基づき、三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)についての調査研究を進めている。本報告書は、これらの必須の課題のうち、坑道埋め戻し技術の開発として計画していた瑞浪超深地層研究所研究坑道を利用した坑道一部埋め戻し試験の全体計画等を策定した結果を述べたものである。

論文

Crack expansion and fracturing mode of hydraulic refracturing from Acoustic Emission monitoring in a small-scale field experiment

石田 毅*; 藤戸 航*; 山下 寛人*; 直井 誠*; 藤井 宏和*; 鈴木 健一郎*; 松井 裕哉

Rock Mechanics and Rock Engineering, 52(2), p.543 - 553, 2019/02

AA2017-0694.pdf:2.54MB

 被引用回数:16 パーセンタイル:67.51(Engineering, Geological)

瑞浪超深地層研究所の深度500mレベル坑道底盤より鉛直下向きにボーリング孔を掘削し水圧破砕を実施した。その際、注入孔から1m離れた4つのボーリング孔内に16個のセンサーを配置し、AEイベントを観測した。最初のブレークダウンは10mL/minの流量で生じ、流量を10mL/minから30mL/minに増加させルことにより、最初のブレークダウンよりも大きな2回目のブレークダウン時に再破砕が生じた。AEの震源位置は最初と2回目のブレークダウンとも破壊していない領域のみに生じ、流量が維持された状態で注入されている時はそれ以外の領域には発生しなかった。破壊されていない領域に発生した最初と2回目のブレークダウン時のAEのP波初動の押し引きより推定される破砕メカニズムは、引張型の破壊と推定された。これらの結果は、流量の増加が水圧破砕亀裂の再破砕に効果的であることを示している。加えて、再破砕時のブレークダウンプレッシャーは1回目よりも大きく、引張型の亀裂進展を示しており、これは水圧破砕に関する古典的な弾性理論と調和的な結果である。

論文

再冠水試験中の止水壁の状態変化に関する検討

松井 裕哉; 見掛 信一郎; 池田 幸喜; 筒江 純

第46回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.286 - 291, 2019/01

日本原子力研究開発機構は、文部科学省, 経済産業省, 原子力規制委員会の第3期中長期目標に基づく研究開発を平成27年度から進めている。この一環として、岐阜県瑞浪市の瑞浪超深地層研究所の深度500mに掘削した研究坑道終端部において、再冠水試験と称する坑道周辺の地質環境の回復状況を把握・評価するための原位置試験を行った。さらに、この試験のために構築した止水壁の内外に設置した圧力や変位に関する各種計測機器により、冠水前・中・後のそれらの変化をモニタリングした。本報では、それらの計測結果を基に、再冠水試験に伴う止水壁の状態変化を推定した結果を報告する。

報告書

超深地層研究所計画 年度計画書(2018年度)

竹内 竜史; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 濱 克宏; 弥富 洋介; 笹尾 英嗣

JAEA-Review 2018-019, 29 Pages, 2018/12

JAEA-Review-2018-019.pdf:6.16MB

日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本計画書は、2015年に改訂した「超深地層研究所地層科学研究基本計画」および「超深地層研究所計画における調査研究計画-第3期中長期計画における調査研究計画-」に基づき、2018年度の超深地層研究所計画の調査研究計画、施設計画、共同研究計画などを示したものである。

報告書

結晶質岩を対象とした長期岩盤挙動評価手法に関する研究,2(共同研究)

福井 勝則*; 羽柴 公博*; 松井 裕哉

JAEA-Research 2018-006, 57 Pages, 2018/10

JAEA-Research-2018-006.pdf:2.99MB

坑道周辺の岩盤は、長期的にはクリープや応力緩和などの力学的な時間依存性挙動を示すことが知られており、その挙動を把握・評価できる技術の構築が地層処分の技術的信頼性向上のための課題の一つとなっている。上記を踏まえ、岩盤の長期挙動を把握・評価できる技術の確立に資するため、年単位を超えるような岩石の長期クリープ試験や、高レベル放射性廃棄物の地層処分において想定される常温から100$$^{circ}$$C程度の高温条件下での岩石の長期挙動を把握するための技術の開発等を実施し、想定される様々な条件下での岩石の長期挙動現象の特徴やその程度に関する実験的評価を行うことを目的とした研究を、共同研究として2016年度から開始した。2017年度は、田下凝灰岩のクリープ試験のこれまでの経緯をまとめるとともに、長期と短期のクリープ試験結果を比較し凝灰岩のクリープの現象論や機構について考察した。また、種々の含水状態のもとで、載荷速度と水飽和度が岩石の強度に与える影響について検討するとともに、圧縮応力下での岩石の変形・破壊および時間依存性挙動を再現できるコンプライアンス可変型モデルを一軸引張応力下へ適用するために改良した。

報告書

地下水管理技術の開発; 報告書

弥富 洋介; 見掛 信一郎; 松井 裕哉

JAEA-Review 2018-004, 42 Pages, 2018/03

JAEA-Review-2018-004.pdf:4.71MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターの瑞浪超深地層研究所(以下、研究所)では、研究所の研究坑道内に湧出した地下水(湧水)には天然の状態でふっ素, ほう素が含まれており、地上の排水処理設備において放流先河川の環境基準が達成できるようにこれらを除去した後に河川に放流している。また、近年、公共工事において自然由来の重金属等を含む土壌や湧水が発生し、その対策が求められている。このため、排水処理も含めた地下水管理技術は、大規模地下施設の建設や維持管理におけるコスト低減の観点で重要な課題の一つである。このため、「地下水管理技術の開発」として、排水処理等に関する最新の技術的知見を調査し、研究所の湧水処理への適用可能性について考察するとともに、自然由来の地下水汚染や土壌汚染の対策事例を取りまとめた。その結果、環境基準まで除去可能な処理技術は、ふっ素は吸着法や共沈法、ほう素は吸着法であることを確認した。しかし、研究所の湧水は天然の地下水を主体としているものの、掘削工事による浮遊状粒子物質(SS)の発生や坑道安定化のためにセメントを使用しているとともに、地下水中のふっ素とほう素の濃度の違いにより除去率が異なる等、一般的な工業排水等の処理と異なる点があるため、研究所の現行の湧水処理方法である、前工程として凝集沈殿処理によるふっ素及びSSの除去やpH調整後に、ほう素を吸着法により除去する方法は適切であると判断された。

論文

高圧湧水下におけるプレグラウチングとポストグラウチングを併用した湧水抑制効果の評価

見掛 信一郎; 池田 幸喜; 松井 裕哉; 辻 正邦*; 西垣 誠*

土木学会論文集,C(地圏工学)(インターネット), 74(1), p.76 - 91, 2018/03

瑞浪超深地層研究所の研究坑道掘削では、湧水抑制対策の観点でプレグラウチングを実施した。深度500m水平坑道の掘削完了後、高圧湧水下(最大4MPa)でプレグラウチングの実施範囲に対してポストグラウチングを併用した。ポストグラウチングの注入範囲はプレグラウチングの外側とし、溶液型材料、複合動的注入工法を適用した。その湧水抑制効果は、グラウチングを実施しない場合に対して湧水量を約100分の1まで低減できた。これらの結果から、プレグラウチングとポストグラウチングを併用した湧水抑制対策は高圧湧水下で適用でき、湧水抑制効果が高いことを提示できた。また、グラウチングによる透水性の低下割合と注入範囲の関係について理論に基づく評価を行い、その手法は簡便であり設計や湧水量予測において有用性が高いことを示した。

報告書

超深地層研究所計画 年度報告書(2016年度)

石橋 正祐紀; 濱 克宏; 岩月 輝希; 松井 裕哉; 竹内 竜史; 野原 壯; 尾上 博則; 池田 幸喜; 見掛 信一郎; 弥富 洋介; et al.

JAEA-Review 2017-026, 72 Pages, 2018/01

JAEA-Review-2017-026.pdf:18.23MB

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究(地層科学研究)の一環として、結晶質岩(花崗岩)を対象とした超深地層研究所計画を進めている。本研究所計画では、2014年度に原子力機構改革の一環として抽出された三つの必須の課題(地下坑道における工学的対策技術の開発、物質移動モデル化技術の開発、坑道埋め戻し技術の開発)の調査研究を進めている。本報告書は、2016年度に実施した超深地層研究所計画のそれぞれの研究分野における調査研究、共同研究、施設建設などの主な研究成果を示したものである。

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