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論文

$$^{60}$$Fe and $$^{244}$$Pu deposited on Earth constrain the r-process yields of recent nearby supernovae

Wallner, A.*; Froehlich, M. B.*; Hotchkis, M. A. C.*; 木下 哲一*; Paul, M.*; Martschini, M.*; Pavetich, S.*; Tims, S. G.*; Kivel, N.*; Schumann, D.*; et al.

Science, 372(6543), p.742 - 745, 2021/05

 被引用回数:41 パーセンタイル:96.64(Multidisciplinary Sciences)

鉄よりも重い元素の半分は、極短時間に無数の中性子を捕獲する過程(r過程)によって生成される。理論的研究によって、このr過程の物理的な条件や基礎課程は明らかになってきているが、その天体サイトと元素合成量に関してはいまだに議論の的で、超新星爆発や中性子星合体などが候補に挙がっている。我々のグループでは、太平洋で採取したマンガンクラスト試料から太陽系外起源の超微量の$$^{60}$$Fe(半減期260万年)と$$^{244}$$Pu(半減期8,060万年)を加速器質量分析で定量した。$$^{60}$$Feは主に巨大質量の星が爆発(超新星爆発)してその一生を終えるときに形成・放出される一方で、$$^{244}$$Puはr過程のみで生成される。$$^{60}$$Feの分析結果からは過去1,000万年の間に太陽系近傍で起こった2つの異なる重力崩壊型の超新星爆発による$$^{60}$$Feの地球への流入があったことが明らかになった。$$^{244}$$Pu/$$^{60}$$Feの流入比は、どちらの重力崩壊型の超新星爆発でも同様の値であった。$$^{244}$$Puの分析結果から求めた$$^{244}$$Puの地球への流入量は、超新星爆発がr過程を支配していると仮定した理論予想値よりも低かった。つまり本研究結果は、超新星爆発がr過程を支配しているのではなく、中性子星合体など他の寄与があることを示唆している。

報告書

Practical guide on soil sampling, treatment, and carbon isotope analysis for carbon cycle studies

小嵐 淳; 安藤 麻里子; 永野 博彦*; Sugiharto, U.*; Saengkorakot, C.*; 鈴木 崇史; 國分 陽子; 藤田 奈津子; 木下 尚喜; 永井 晴康; et al.

JAEA-Technology 2020-012, 53 Pages, 2020/10

JAEA-Technology-2020-012.pdf:3.71MB

近年急速に進行する温暖化をはじめとした地球環境の変化は、陸域生態系(とりわけ森林生態系)における炭素循環に変化をもたらし、その結果、温暖化や環境変化の進行に拍車をかける悪循環が懸念されている。しかしながら、その影響の予測には大きな不確実性が伴っており、その主たる要因は、土壌に貯留する有機炭素の動態とその環境変化に対する応答についての定量的な理解の不足にある。放射性炭素($$^{14}$$C)や安定炭素($$^{13}$$C)同位体の陸域生態系における動きを追跡することは、土壌有機炭素の動態を解明するうえで有力な研究手段となりうる。本ガイドは、同位体を利用した土壌炭素循環に関する研究を、特にアジア地域において促進させることを目的としたものである。本ガイドは、土壌の採取、土壌試料の処理、土壌有機炭素の分画、$$^{13}$$Cの同位体比質量分析法による測定及びその試料調製、ならびに $$^{14}$$Cの加速器質量分析法による測定及びその試料調製に関する実践的手法を網羅している。本ガイドでは、炭素循環研究において広く用いられる $$^{14}$$C分析結果の報告方法についても簡単に紹介する。さらに、同位体を利用した研究手法の実際的応用として、日本の森林生態系において実施した事例研究の結果についても報告する。本ガイドによって、同位体を利用した炭素循環研究に興味を持って参画する研究者が増加し、地球環境の変化の仕組みについての理解が大きく進展することを期待する。

論文

Pre- and post-accident $$^{14}$$C activities in tree rings near the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant

松中 哲也*; 笹 公和*; 高橋 努*; 松村 万寿美*; 佐藤 志彦; Shen, H.*; 末木 啓介*; 松崎 浩之*

Radiocarbon, 61(6), p.1633 - 1642, 2019/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.51(Geochemistry & Geophysics)

Areas affected by routine radiocarbon ($$^{14}$$C) discharges from the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Plant (FDNPP) and accidental releases in March 2011 were investigated by analysis of cores from Japanese cypress and cedar trees growing at sites 9 and 24 km northwest of the plant. $$^{14}$$C concentrations in tree rings from 2008-2014 (before and after the accident) were determined by accelerator mass spectrometry, with $$^{14}$$C activities in the range 231-256 Bq kg$$^{-1}$$ C. Activities during the period 2012-2014, after FDNPP shutdown, represent background levels, while the significantly higher levels recorded during 2008-2010, before the accident, indicate uptake of $$^{14}$$C from routine FDNPP operations. The mean excess $$^{14}$$C activity for the pre-accident period at the sites 9 and 24 km northwest of the plant were 21 and 12 Bq kg$$^{-1}$$ C, respectively, indicating that the area of influence during routine FDNPP operations extended at least 24 km northwest. The mean excess tree-ring $$^{14}$$C activities in 2011 were 10 and 5.8 Bq kg$$^{-1}$$ C at 9 and 24 km northwest, respectively, documenting possible impact of the FDNPP accident on $$^{14}$$C levels in trees.

論文

琵琶湖に流入する安曇川, 野洲川の川床堆積物中$$^{10}$$Be濃度の粒径依存性

藤沢 純平*; 南 雅代*; 國分 陽子; 松崎 浩之*

JAEA-Conf 2018-002, p.91 - 94, 2019/02

ベリリウム-10($$^{10}$$Be)は高層大気中で生成される宇宙線生成放射性核種であり、BeOやBe(OH)$$_{2}$$の形でエアロゾルなどに付着して滞留した後、降水とともに地表面に沈降する。地表に降下した$$^{10}$$Beは、河川などを通じて運搬され、海底や湖底に堆積していく。$$^{10}$$Beは地球表層における大気循環や水循環など、全球的・地域的な物質循環の影響を受けることから、過去の気候変動を調べる指標の一つとして近年注目されている。ベリリウムはpH$$>$$5においてほとんどが水酸化物となり、土壌や鉱物の粒子表面に吸着する形で存在する。したがって細粒の粒子を多く含む堆積物は単位質量当たりの表面積が大きくなり、$$^{10}$$Be濃度が大きくなると考えられ、粒径組成の異なる堆積物試料を分析する際には、粒径の影響を考慮する必要がある。本研究では、河川堆積物の粒径と$$^{10}$$Be濃度にどのような関係があるかを明らかにすることを目的にした。琵琶湖に流入する18河川の河口付近で河川堆積物を採取し、5区分の粒径に分け、東濃地科学センターの加速器質量分析装置にて$$^{10}$$Be濃度を測定した。

論文

Age and speciation of iodine in groundwater and mudstones of the Horonobe area, Hokkaido, Japan; Implications for the origin and migration of iodine during basin evolution

東郷 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 鈴木 庸平*; 寺田 靖子*; 村松 康行*; 伊藤 一誠*; 岩月 輝希

Geochimica et Cosmochimica Acta, 191, p.165 - 186, 2016/10

 被引用回数:28 パーセンタイル:73.97(Geochemistry & Geophysics)

ヨウ素の地層中での移行挙動を理解するうえで、化学状態(価数及び局所構造・結合状態)を把握することは重要である。ヨウ素は環境中で一般的には陰イオンの形態を取りやすく、地層への収着性が低い元素であるとともに、陰イオンの他にさまざまな化学形態をとり、各形態で挙動が異なるため、移行挙動の予測は極めて難しい。そこで、本研究では固液両相の化学形態を分析し、表層土壌圏及び地下岩石圏でのヨウ素の挙動解明を試みた。その結果、有機物が熟成される過程でヨウ素イオンが地下水中に溶出されることが示唆された。また、表層で有機態として固相へ分配されたヨウ素は、深層で無機態となって液相へと溶出するが、一部は有機ヨウ素として固相に残ることが明らかとなった。

論文

Growth of single-phase nanostructured Er$$_2$$O$$_3$$ thin films on Si (100) by ion beam sputter deposition

Mao, W.*; 藤田 将弥*; 近田 拓未*; 山口 憲司; 鈴木 晶大*; 寺井 隆幸*; 松崎 浩之*

Surface & Coatings Technology, 283, p.241 - 246, 2015/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:13.81(Materials Science, Coatings & Films)

イオンビームスパッタ蒸着法では初めて、成膜温度973K、成膜時の真空度10$$^{-5}$$Pa未満という条件で、Si (100)基板上に単相のEr$$_2$$O$$_3$$(110)薄膜を作製することに成功した。Erのシリサイドが反応時に生成するものの1023Kでの加熱アニールにより、E$$_2$$O$$_3$$の単相膜に変化し、エピタキシャル成長することを反射高速電子線回折法(RHEED)やX線回折法(XRD)などの手法によって確認した。

論文

新規なAMS用ターゲットの製作方法に関する研究

片山 淳; 亀尾 裕; 中島 幹雄; 松崎 浩之*

第10回AMSシンポジウム報告集, p.234 - 237, 2008/00

$$^{129}$$Iを加速器質量分析装置で分析するためには、従来ヨウ化銀の沈殿から測定ターゲットを作製する。より高感度に$$^{129}$$Iを分析するためには、沈殿生成のために加える担体量を減らす必要がある。しかし、沈殿の生成と回収には1mg以上の担体が必要である。本研究では、沈殿生成の代わりに銀表面へのヨウ素分子の吸着反応を利用した直接的な測定ターゲットの作製方法の基礎検討を行った。本法によれば、1から0.2mgの担体で測定ターゲットを作製することができた。

論文

SEU testing using cocktail ion beams

根本 規生*; 新藤 浩之*; 松崎 一浩*; 久保山 智司*; 大島 武; 伊藤 久義; 梨山 勇; 松田 純夫*

Proceedings of 3rd International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application, p.154 - 159, 1998/00

地上用1MビットSRAM,4MビットSRAM,16MビットDRAM及び64MビットDRAMのシングルイベントアップセット試験をカクテルビームを用いて行った。カクテルビームは4.0~60.6MeV/mg/cm$$^{2}$$のLETでの照射が可能であり、今回はこのビームを用いて、しきい値LETと飽和反転断面積を見積もった。その結果、これらの集積回路は作製プロセスによってSEUしきい値と反転断面積が大きく異なることが明らかになった。

口頭

加速器質量分析用ターゲットの新規作製方法に関する研究; 吸着反応を用いたヨウ素-129試料作製方法について

片山 淳; 石森 健一郎; 亀尾 裕; 鈴木 崇史; 松崎 浩之*; 木村 健一*; 金野 正晴*; 天野 光; 中島 幹雄

no journal, , 

ヨウ素-129を加速器質量分析装置で分析するために、従来のヨウ化銀沈殿生成によらない方法として銀及び銀メッキによる新規吸着剤に直接ヨウ素分子を吸着させてターゲットを調製する手法を新たに開発した。本法によれば、1$$sim$$0.2mgのヨウ素からヨウ素-127/-129同位体比を測定することが可能である。標準物質から作成した検量線と照射済標準岩石(花崗岩)中のヨウ素-129の定量結果、及び実試料分析における問題点を検討する。

口頭

$$^{129}$$I AMS分析のための測定試料作製法の研究; 放射性廃棄物及び照射岩石試料への応用

片山 淳; 石森 健一郎; 亀尾 裕; 鈴木 崇史; 金野 正晴*; 木村 健一*; 松崎 浩之*; 中島 幹雄

no journal, , 

AMS(加速器質量分析法)を用いた$$^{129}$$I分析のための試料取扱方法の開発を行い、放射性廃棄物及び照射岩石への適用を行った結果について報告する。

口頭

幌延地域における珪藻質-珪質泥岩中のヨウ素の移行挙動解明

嶋本 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 村松 康行*; 岩月 輝希

no journal, , 

放射性ヨウ素が高濃度に含まれる放射性廃棄物は地層処分される予定であるため、地下環境でのヨウ素の移行挙動の理解は重要である。幌延地域は、地下深部に高ヨウ素濃度の地下水が存在しており、地層処分された放射性ヨウ素のナチュラルアナログ研究としては最適な場所である。本研究では、珪藻質-珪質泥岩中のヨウ素の移行挙動を理解するため、地下水及び岩石中のヨウ素の分布,化学形態,ヨウ素同位体比($$^{129}$$I/$$^{127}$$I)の測定を行った。その結果、地下水中の塩素濃度は海水よりも低濃度であるが、ヨウ素は海水よりはるかに高濃度であり、続成過程で固相から溶出したと考えられる。また、ヨウ素同位体比は、間隙水よりも岩石から抽出したヨウ素の方がやや高い値であったため、地下水中のヨウ素は声問層よりは下位の層準から移動してきた可能性が高い。これらのことから、一度岩石中に有機態として蓄積していたヨウ素が続成過程で特に稚内層においてヨウ素イオンとして解離し、圧密によって上位の声問層まで移動した可能性が考えられた。

口頭

化学形態及び$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iに基づく珪藻質-珪質泥岩中のヨウ素の移行挙動解明

嶋本 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 村松 康行*; 岩月 輝希

no journal, , 

幌延深地層研究センターで掘削されたボーリング孔から採取された地下水及び岩石を用いてヨウ素の化学形態及び同位体比に関する分析を行った。その結果、岩石中のヨウ素の濃度は、稚内層(珪質泥岩)と声問層(珪藻質泥岩)の境界付近で急激に濃度が低くなる傾向が見られた。化学形態分析を行った結果、地下水中のヨウ素はヨウ素イオンとして存在していた。また、ヨウ素のK-edge XANES分析結果から、302m(声問層)では無機ヨウ素$$>$$有機ヨウ素、1008m(稚内層)では有機ヨウ素$$>$$無機ヨウ素の傾向が見られた。地下水中の塩素濃度は海水よりも低濃度であるが、ヨウ素は海水よりはるかに高濃度であり、続成過程で固相から溶出したと考えられる。ヨウ素と塩素はよく相関し、地下水中のヨウ素同位体比はいずれの深度でも比較的一定であった。この結果は、幌延地域が隆起し天水の影響を受ける以前に、溶出したヨウ素が稚内層及び声問層の地下水中に比較的均一に分布し、その後塩素と同様に天水による希釈を受けたことによると考えられる。

口頭

表層土壌圏及び地下岩石圏でのヨウ素の挙動解明

東郷 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 村松 康行*; 岩月 輝希

no journal, , 

$$^{129}$$I(半減期:1570万年)は、放射性廃棄物の地層処分の安全評価上重要な核種である。そのため、環境中でのヨウ素の挙動を定量的に予測することは、短期的にも長期的も非常に重要である。しかし、ヨウ素は環境中でさまざまな化学形態をとり、それぞれ挙動が異なるため、移行予測は極めて難しい。そこで、本研究では固液両相の化学形態を分析し、表層土壌圏及び地下岩石圏でのヨウ素の挙動解明を試みた。その結果、ヨウ素の見かけの分配係数は表層から深層にかけて100分の1程度低下していることが明らかとなった。また、表層で有機態として固相へ分配されたヨウ素は、深層で無機態となって液相へと溶出するが、一部は有機ヨウ素として固相に残ることが明らかとなった。

口頭

JAEA-AMS-TONOによる$$^{10}$$Be測定

國分 陽子; 松原 章浩; 西澤 章光*; 大脇 好夫*; 西尾 智博*; 石丸 恒存; 松崎 浩之*

no journal, , 

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに設置されている加速器質量分析装置JAEA-AMS-TONOによる$$^{10}$$Be測定技術の整備を進めている。本発表では、$$^{10}$$Be測定のための装置設定の状況や性能確認のために行った標準試料や実試料を用いた試験測定の結果を報告する。$$^{10}$$Bを重イオン検出器で測定する場合に妨害となる同重体$$^{10}$$Bの影響を取り除くために、ガスセル付きの重イオン検出器を設置し、ガスセル中の窒素ガス圧の決定等、測定条件の最適化を行った。性能を確認するため、標準試料による試験測定を行ったところ、保証値とほぼ一致することが確認でき、測定技術の基盤はほぼ整備できたと考える。

口頭

Long-term migration of iodine in sedimentary rocks based on iodine speciation and $$^{129}$$I/$$^{127}$$I ratios

東郷 洋子*; 高橋 嘉夫*; 天野 由記; 松崎 浩之*; 鈴木 庸平*; 村松 康行*; 岩月 輝希

no journal, , 

$$^{129}$$Iは、半減期が長く(半減期:1570万年)、岩盤へ吸着しづらいため、地下水中の元素の移行挙動を把握するための有効なアナログ元素となり得る。しかし、ヨウ素は環境中でさまざまな化学形態をとり、それぞれ挙動が異なるため、移行予測は極めて難しい。本研究では、地下水中のヨウ素濃度が高い幌延地域において採取された試料の固液両相の化学形態を分析し、地下岩石圏でのヨウ素の挙動解明を試みた。その結果、地下水中のヨウ素はヨウ素イオンとして存在しており、ヨウ素同位体比はいずれの深度でも比較的一定で、岩石試料のヨウ素同位体比よりも低い値を示した。この結果は、幌延地域の地下環境が天水の影響を受ける以前に、溶出したヨウ素が稚内層及び声問層の地下水中に比較的均一に分布し、その後天水による希釈を受けたことに因ると考えられる。

口頭

福島原発事故以降の河川における溶存態と底質土のセシウム同位体比変化

富田 涼平*; 松中 哲也*; 本多 真紀*; 佐藤 志彦; 松村 万寿美*; 高橋 努*; 坂口 綾*; 松崎 浩之*; 笹 公和*; 末木 啓介*

no journal, , 

福島第一原子力発電所事故により拡散した放射性核種は降雨などの影響を受けて地上に沈着した。原子力発電所から200km離れた千葉県東葛地域の河川底質土からも原子力発電所由来の放射性核種が検出されており、我々は地点毎に河川水溶存態中放射性セシウム$$^{137}$$Csや放射性ヨウ素$$^{129}$$I、それらの安定同位体濃度を測定した。特にセシウムに関して特徴的な変化が観測された。本流と比較して低いセシウム同位体比($$^{137}$$Cs/$$^{133}$$Cs)を示す利根川河川水の注水によって本流の溶存態中$$^{137}$$Cs/$$^{133}$$Cs比が一時的に大きく減少していた。一時的に減少した$$^{137}$$Cs/$$^{133}$$Cs比は河口に向けて移動している間に徐々に上昇する変化が観測された。この溶存態中$$^{137}$$Cs /$$^{133}$$Cs比の上昇には底質土が大きく寄与していると考え、底質土から逐次抽出によりCsの抽出を行い、各フラクションの$$^{137}$$Csと$$^{133}$$Csを定量し、溶存態との比較を行った。結果、速い速度で底質土と溶存態との平衡に達することが示唆された。

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