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広田 憲亮; 中野 寛子; 藤田 善貴; 武内 伴照; 土谷 邦彦; 出村 雅彦*; 小林 能直*
The IV International Scientific Forum "Nuclear Science and Technologies"; AIP Conference Proceedings 3020, p.030007_1 - 030007_6, 2024/01
沸騰水型原子炉を模擬した高温高圧水中環境下では、溶存酸素量(DO)の変化により動的ひずみ時効(DSA)と粒界型応力腐食割れ(粒界SCC)がそれぞれ発生する。これらの現象の違いを明確に理解するために、その発生メカニズムを整理した。その結果、SUS304ステンレス鋼では、DOが1ppb未満の低濃度では粒内割れによるDSAが発生し、DOが1008500ppbでは表面の酸化膜形成によりDSAは抑制されることがわかった。一方、DOが20000ppbまで上昇すると、皮膜が母材から剥離し、母材の結晶粒界に酸素元素が拡散し、粒界SCCが発生した。これらの結果から、DSAや粒界SCCによるクラック発生を抑制するためには、最適なDO濃度を調整する必要があることが示唆された。
山本 圭一; 武内 伴照; 林 隆康*; 小菅 史明*; 土谷 邦彦
JAEA-Testing 2016-002, 25 Pages, 2016/11
原子炉出力変化時におけるチェレンコフ光の輝度などの変化を定量的に測定及び評価し、原子炉内の核的・熱的情報をリアルタイムで計測が可能なシステムを構築するための開発を行っている。本システムは、既存軽水炉における運転管理技術・炉心計画の高度化及びシビアアクシデント時にも対応できる監視システムへの適用を目指している。本報告書は、JAEA-Testing 2015-001で記載したチェレンコフ光評価システムを改良し、改良したシステムを用いて、発電用原子炉の使用済燃料要素についての検証を行った結果についてまとめたものである。
棚瀬 正和*; 藤崎 三郎*; 太田 朗生*; 椎名 孝行*; 山林 尚道*; 竹内 宣博*; 土谷 邦彦; 木村 明博; 鈴木 善貴; 石田 卓也; et al.
Radioisotopes, 65(5), p.237 - 245, 2016/05
Mo()Mo反応で生成するMoから高放射能濃度のTc溶液を得る方法として、Mo/Tcのアルカリ溶液からのTcのMEKによる溶媒抽出、塩基性アルミナカラムによる精製、酸性アルミナカラムによる吸着、溶離によりTc溶液を製品とする方法を提案した。本研究では、その基礎的検討として、Tcの放射能として2.536.7TBqに相当する量の非放射性Reを代替元素として用い、Reの酸性アルミナカラムへの吸着およびその溶離特性について調べた。その結果、本試験条件のRe量において、短時間の操作時間で高い回収率を示し、JMTRで生成する15TBq規模での高濃度Tcの製造でも、酸性アルミナカラムは十分適用可能であることが明らかになった。
山本 圭一; 武内 伴照; 林 隆康*; 小菅 史明*; 佐野 忠史*; 土谷 邦彦
JAEA-Testing 2015-001, 25 Pages, 2015/11
既存軽水炉における運転管理技術・炉心計画の高度化及びシビアアクシデント時にも対応できる監視システムの開発の一環として、原子炉出力変化時におけるチェレンコフ光の輝度などの変化を定量的に測定及び評価し、原子炉内の核的・熱的情報をリアルタイムで計測が可能なシステムを構築するための開発を行っている。本報告書は、燃料要素から放出されるチェレンコフ光の観測画像から熱出力を推定するチェレンコフ光評価システムの設計・試作を行い、その動作検証をまとめたものである。本開発では、京都大学研究用原子炉の運転中におけるチェレンコフ光観測画像を用いて、開発したチェレンコフ光評価システムの検証を行った。その結果、観測方法の改良や画像解析時における輝度の補正方法について検討する必要があることがわかった。今後、軽水炉の使用済燃料集合体のチェレンコフ光観測画像による燃焼度を推定する評価システムにも適用していく。
石田 卓也; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 木村 明博; 西方 香緒里; 柴田 晃; 棚瀬 正和*; 小林 正明*; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.
JAEA-Technology 2015-030, 42 Pages, 2015/11
照射試験炉センターでは、材料試験炉(JMTR)を用いた中性子放射化法((n,)法)によるモリブデン-99(Mo)製造に関する技術開発を行っている。(n,)法によるMoは、核分裂法((n,f)法)と比べると比放射能が低く、得られるテクネチウム-99m(Tc)溶液の放射能濃度も低くなる。この課題を解決するため、(n,)法で製造したMoからTcを回収する手法として、メチルエチルケトン(MEK)を用いた溶媒抽出法に着目し、開発したMo/Tc分離・抽出・濃縮試験装置による性能試験を行っている。本報告書は、Mo/Tc製造の試験体系の確立に貢献するため、高いTc回収率を得ることができるよう装置の改良を行い、京都大学研究用原子炉(KUR)で照射した高密度三酸化モリブデン(MoO)ペレットを用いて、MoOペレット溶解及びTcの抽出を行い、得られたTc溶液の品質試験を行った結果をまとめたものである。
中村 誠; 飛田 健次; Gulden, W.*; 渡邊 和仁*; 染谷 洋二; 谷川 尚; 坂本 宜照; 荒木 隆夫*; 松宮 壽人*; 石井 響子*; et al.
Fusion Engineering and Design, 89(9-10), p.2028 - 2032, 2014/10
被引用回数:13 パーセンタイル:69.89(Nuclear Science & Technology)福島第一原子力発電所事故を受けて、日本国内の核融合研究コミュニティにおいて、核融合炉の安全性に対する関心が高まっている。そこで幅広いアプローチ原型炉設計活動(BA-DDA)では、核融合炉の安全性研究に着手した。本論文は、BA-DDAで行っている核融合原型炉安全性研究の進展について報告するものである。まず本研究での安全確保の考え方を明確化し、事故時の放射性物質放出に対する敷地境界での公衆被ばく線量の目標値を設定した。次に、核融合原型炉が内包する放射性物質とエネルギーの量の評価を行った。ここでの原型炉は、我が国で開発しているブランケット工学技術(水冷却、固体ペブル増殖ブランケット)に基づくものとする。さらに、マスター・ロジック・ダイアグラム法と機能FMEA法を用いて原型炉で考えられる事故シナリオの分析を行った。分析したシナリオのうち、とりわけ重要な事故事象を選定した。
中村 誠; 飛田 健次; 染谷 洋二; 谷川 尚; Gulden, W.*; 坂本 宜照; 荒木 隆夫*; 渡邊 和仁*; 松宮 壽人*; 石井 響子*; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 9, p.1405139_1 - 1405139_11, 2014/10
水冷却核融合原型炉の安全性研究における重要側面について報告する。水冷却原型炉の内的ハザード(つまり放射性物質のインベントリ、これらを可動化するエネルギー、事故の起因事象と事故シナリオ)の分析を行った。第一壁/ブランケット冷却ループのエンタルピー、崩壊熱、ベリリウム-水蒸気反応で発生しうる化学反応エネルギーにとりわけ留意する必要があることを指摘した。第一壁/ブランケット冷却ループの真空容器外破断を定量的に解析した。この事象に対する核融合炉建屋の健全性について議論した。
土谷 邦彦; 西方 香緒里; 棚瀬 正和*; 椎名 孝行*; 太田 朗生*; 小林 正明*; 山本 朝樹*; 森川 康昌*; 竹内 宣博*; 神永 雅紀; et al.
Proceedings of 6th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-6) (Internet), 9 Pages, 2013/10
JMTR再稼働後の産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。日本はこのMoを全量海外からの輸入に依存しているため、JMTRを用いたMo国産化製造に関する技術開発を行っている。本研究では、高密度MoOペレットを京都大学にあるKURで中性子照射し、JMTRホットラボにおいてMoから核変換により生成したTcを溶媒抽出法により抽出し、得られたTcの標識試験を行った。この結果、開発したMo-Tc製造工程の実証するとともに、得られたTc溶液は純度の高いものであることを明らかにした。
棚瀬 正和*; 椎名 孝行*; 木村 明博; 西方 香緒里; 藤崎 三郎*; 太田 朗生*; 小林 正明*; 山本 朝樹*; 河内 幸正*; 土谷 邦彦; et al.
Proceedings of 5th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-5) (Internet), 9 Pages, 2012/10
医療用診断薬として使用されるTcは、Moから製造される。JMTR再稼働後の産業利用拡大の一環として、(n,) MoからのTcの抽出法に関する技術開発を行っている。本研究では、開発したTcの抽出法の実規模への適用性を評価するためのコールド試験を行った。本試験では、Tcの同族であるReを用いて、メチルエチルケトン(MEK)を用いたMo溶液からのミルキング回数によるRe回収への影響を調査した。各ミルキングで得られた溶液中のRe回収率及び不純物量(Mo, MEK)をICP及びHPLCで測定した。その結果、各溶液中のRe回収率はすべて95%以上で、不純物量もそれぞれ基準値以下であることを確認した。本成果により、Tcの抽出法が実規模に適用可能である見通しが得られた。
土谷 邦彦; 棚瀬 正和*; 竹内 宣博*; 小林 正明*; 長谷川 良雄*; 吉永 英雄*; 神永 雅紀; 石原 正博; 河村 弘
Proceedings of 5th International Symposium on Material Testing Reactors (ISMTR-5) (Internet), 10 Pages, 2012/10
JMTR再稼働後の産業利用の一環として、医療診断用アイソトープであるTcの親核種である(n,)法を用いたMoの製造を計画している。日本はこのMoを全量海外からの輸入に依存しているため、日本のメーカと共同で、JMTRを用いたMo国産化製造に関するR&Dを行っている。R&Dの主な項目は、(1)MoOペレットの製造技術開発、(2)Tcの抽出・濃縮、(3)Tc溶液の標識試験及び(4)Moリサイクルである。本発表では、この平成23年度に得られたR&Dの成果を報告する。
吉田 篤郎*; 東 侑麻*; 奈良林 直*; Khoo Chong Weng, W.*; 新榮 邦彦*; 辻 雅司*; 大島 宏之; 栗原 成計
Proceedings of 19th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-19) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/10
本研究は、ナトリウム冷却型高速炉蒸気発生器で生じうるウェステージ現象を定量評価するため、破損伝熱管の開口部から隣接する伝熱管へのジェット噴流による液滴衝撃エロージョン現象を模擬した実験及び解析を行い、基礎データの一つである空気中への高温・高圧の水・蒸気二相自由噴流によって生じる圧力・温度分布に関する測定結果について報告する。
木村 明博; 堀 直彦; 土谷 邦彦; 石原 正博; 山林 尚道*; 棚瀬 正和*; 藤崎 三郎*; 佐藤 裕一*
JAEA-Review 2010-053, 23 Pages, 2010/11
JMTR再稼動後の産業利用拡大の一環として、放射性医薬品の原料となるTcの親核種であるMo製造技術開発を行っている。Mo製造方法として、少ない放射性廃棄物及び簡便な製造工程の観点から(n,)法によるMo製造方法が提案されている。本報告書は、JMTRにおけるMo製造方法の基本的検討として、MoOペレットの製造技術開発及び溶媒抽出法によるTcの濃縮技術開発についてまとめたものである。その結果、SPSにより高密度(95%T.D.以上)を有するMoOペレットの製造が可能であることを明らかにした。また、メチルエチルケトン(MEK)を用いたTc溶液の濃縮が可能であり、理論濃縮度の80%以上の効率で濃縮できる装置の開発に見通しが得られた。
飛田 健次; 西尾 敏*; 榎枝 幹男; 中村 博文; 林 巧; 朝倉 伸幸; 宇藤 裕康; 谷川 博康; 西谷 健夫; 礒野 高明; et al.
JAEA-Research 2010-019, 194 Pages, 2010/08
発電実証だけでなく、最終的には経済性までを一段階で見通しうる核融合原型炉SlimCSの概念設計の成果を報告する。核融合の開発では、これまで、1990年に提案されたSSTR(Steady State Tokamak Reactor)が標準的な原型炉概念とされてきたが、本研究はSSTRより軽量化を図るため小規模な中心ソレノイドを採用して炉全体の小型化と低アスペクト比化を図り、高ベータ及び高楕円度(グリーンワルド密度限界を高めうる)を持つ炉心プラズマにより高出力密度を目指した。主要パラメータは、プラズマ主半径5.5m,アスペクト比2.6,楕円度2.0,規格化ベータ値4.3,核融合出力2.95GW,平均中性子壁負荷3MW/mとした。この炉概念の技術的成立性を、プラズマ物理,炉構造,ブランケット,超伝導コイル,保守及び建屋の観点から検討した。
谷川 尚; 星野 毅; 河村 繕範; 中道 勝; 落合 謙太郎; 秋場 真人; 安堂 正己; 榎枝 幹男; 江里 幸一郎; 林 君夫; et al.
Nuclear Fusion, 49(5), p.055021_1 - 055021_6, 2009/05
被引用回数:23 パーセンタイル:64.37(Physics, Fluids & Plasmas)原子力機構が開発を進めている、固体増殖水冷却方式のテストブランケットモジュールについて、特に増殖材料に関する最新の研究成果を報告する。増殖材料の化学的安定性の向上を目的とし、LiO添加型のLiTiOの開発に成功した。増殖材微小球の充填体の熱機械挙動については、実験的にデータを取得し、各物性値を体系的に整理しモデル化した。テストブランケットモジュール内に設置可能な核計測手法として放射化箔法を提案し、基礎試験において実機への適用性を確認した。水冷却方式において重要なトリチウムの透過については、開発した透過低減皮膜の効果を実験によって確認するとともに、得られたデータを元にして運転条件における透過量を評価した。これらの成果に基づき、テストブランケットモジュールの設計が進められている。
星野 毅; 佐々木 一哉*; 土谷 邦彦; 林 君夫; 鈴木 晶大*; 橋本 拓也*; 寺井 隆幸*
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1098 - 1101, 2009/04
水素により還元されにくく、Liの核的燃焼に対する耐久性,トリチウム増殖比が向上した先進トリチウム増殖材の開発を目指し、LiTiOよりLi添加量の大きい(LiO/TiO比が1.0より大きい)チタン酸リチウムの合成法の探索を行った。リチウムエトキシド(LiO-CH)又はリチウムプロポキシド(LiO-i-CH)とテトラチタンプロポキシド(Ti(O-i-CH))をLiO/TiO比が2.0になるようにアルコール溶媒にて混合した後、加水分解を行い、得られたゲルを5%H-He雰囲気中にて、800C・6時間の条件にて焼成を行ったところ、水素により還元されず、Liの核的燃焼に対する耐久性が高いと考えられる試料の合成に成功したことを、熱天秤等を利用した材料特性評価により確認した。
星野 毅; 土谷 邦彦; 林 君夫; 中村 和*; 照沼 仁*; 蓼沼 克嘉*
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.1107 - 1110, 2009/04
被引用回数:9 パーセンタイル:53.16(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケットで用いた使用済みのトリチウム増殖材用リチウムセラミックス微小球からリチウム資源を回収・再利用する技術を開発することは、希少資源としてのLiの有効利用の観点から重要なことである。本研究では、各種Liセラミックス(LiTiO, CaO添加LiTiO, LiSiO及びLiO)の溶解特性及びキレート剤担持吸着剤を用いた不純物除去特性を調べた。Liセラミックスを過酸化水素水又は硝酸を溶媒として超音波溶解し、その溶液を吸着剤に浸した結果、ほとんどのリチウムが溶液中に存在し、かつ溶液中のCoは97%以上の除去ができることがわかった。本試験により、使用済LiセラミックスからLiを回収する一連のプロセスの開発に見通しを得た。
飛田 健次; 西尾 敏; 谷川 博康; 榎枝 幹男; 礒野 高明; 中村 博文; 鶴 大悟; 鈴木 哲; 林 孝夫; 土谷 邦彦; et al.
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.888 - 892, 2009/04
被引用回数:25 パーセンタイル:83.13(Materials Science, Multidisciplinary)SlimCSは、20202030年代に見通しうる技術を想定して設計された小型の核融合原型炉概念である。高ベータ領域での運転を可能にするため、交換ブランケットと固定ブランケットの間にセクター規模の寸法を持つ導体シェルを挟み込む点が炉構造上の特徴である。ブランケット構造材料は低放射化フェライト鋼、冷却材はPWR条件の加圧水を第一案とした。ITER-TBMの日本案との連続性を考慮し、増殖材はLiTiO、増倍材はBeTi又はBeとした。超伝導コイルは急速急冷法によるNbAlとし、最大磁場16テスラを超える設計とした。これらの機器のほか、導体シェル,ダイバータについてその構造と材料について報告する。
西谷 健夫; 谷川 博康; 實川 資朗; 野澤 貴史; 林 君夫; 山西 敏彦; 土谷 邦彦; Mslang, A.*; Baluc, N.*; Pizzuto, A.*; et al.
Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.405 - 410, 2009/04
被引用回数:31 パーセンタイル:87.86(Materials Science, Multidisciplinary)原型炉の開発においては、増殖ブランケット技術の確立が最も重要な工学課題である。増殖ブランケット技術の開発では、高い中性子フルエンス,高温,高磁場等の厳しい環境で健全性を有する構造材及びトリチウム増殖材・中性子増倍材等の機能材料の開発が急務となっている。日欧間で進められている幅広いアプローチ活動(BA)の一つである原型炉工学R&D活動では、日欧双方が重要かつ不可欠と考える基盤的なR&Dとして、低放射化フェライト鋼,SiC/SiC複合材,先進中性子増倍材,先進トリチウム増殖材及びトリチウム技術の開発を行う予定である。本論文では、BAにおける低放射化フェライト鋼,SiC/SiC複合材,先進中性子増倍材,先進トリチウム増殖材の開発計画についてその概要を述べる。
冨田 健司; 土谷 邦彦; 小沼 勇一; 井上 修一; 渡邊 浩之; 斎藤 隆; 菊地 泰二; 林 君夫; 北島 敏雄
JAEA-Technology 2008-036, 61 Pages, 2008/06
材料試験炉(JMTR)を照射場として、トリチウム増殖材(LiTiO)微小球充填体を装荷した照射試験体を用いた第2期照射試験(ORIENT-II,JMTRキャプセル名:99M-54J)の終了に伴い、JMTR炉心からの照射試験体の取出方法の検討及び取出試験を行った。まず、照射試験体,スイープガス配管,接続箱・保護管等に残留するトリチウムの除去試験を行うとともに、微小球を充填した充填体の配管からのトリチウム漏洩を防止するための閉止栓の溶封試験を行った。次に、得られた試験結果に基づき、照射試験体の取出方案を策定し、試験体の取出試験を行った。本報告書は、LiTiO微小球充填体を装荷した照射試験体の取出しに備えて行った、トリチウム除去に関する特性試験及び閉止栓の溶封試験結果、並びに、照射試験体の取出し試験及びそこから得られた知見についてまとめたものである。
林 君夫; 中川 哲也; 小野瀬 庄二; 石田 卓也; 小高 英男; 勝山 幸三; 北島 敏雄; 高橋 孝三; 土谷 邦彦; 中道 勝; et al.
JAEA-Technology 2008-010, 68 Pages, 2008/03
原子力機構では、国際熱核融合実験炉(ITER)に装荷するテストブランケット・モジュール(TBM)を用いて、核融合炉用増殖ブランケットの炉内機能試験を実施することを計画している。本報告書は、炉内機能試験の準備として材料試験炉(JMTR)で照射試験を行った照射キャプセルの解体プロセスの概念検討及び基本設計について述べるものである。本設計においては、照射キャプセルはバンドソー(帯のこぎり)で切断され、放出されたトリチウムは、パージガス系によって安全に回収され、固化されて放射性廃棄物となる。さらに、事故時にトリチウムが解体装置外へ放出される可能性があることに対する安全対策として、解体装置を覆うインナーボックスを採用することにより、通常のトリチウム透過性材料を用いた既存のホットセル(ベータ・セル)を、大きな改造を行うことなく使用できる見通しを得た。以上により、トリチウムを含有する照射済みJMTRキャプセルについて、本解体プロセスが実現可能であることを示した。