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桐原 陽一; 中島 宏; 佐波 俊哉*; 波戸 芳仁*; 糸賀 俊朗*; 宮本 修治*; 武元 亮頼*; 山口 将志*; 浅野 芳裕*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(4), p.444 - 456, 2020/04
被引用回数:7 パーセンタイル:61.94(Nuclear Science & Technology)兵庫県立大学ニュースバル放射光施設ビームラインBL01において、MeVの単色直線偏光光子ビームをAuへ照射したときの中性子放出スペクトルを、飛行時間法により測定した。これより光核反応によって生成される2成分の中性子スペクトルを測定した。このうちの1つ成分(A)は、4MeVまでのエネルギーであり蒸発に類似したスペクトル形状を示した。もう一方の成分(B)は、4MeV以上のエネルギーでありバンプに類似したスペクトル形状を示した。中性子の放出強度において、成分(A)は角度依存は見られなかったが、成分(B)は偏光と検出器方向を成す角度の関数として、の関係を示すことがわかった。
多田 順一郎*; 中島 宏; 早野 龍五*; 小林 仁*; 浅野 芳裕*
わかりやすい放射線物理学; 改訂3版, 305 Pages, 2018/03
本書は、放射線物理学の入門書である。高校卒業程度の学力のある読者を対象に、「高校の物理と放射線物理学をつなぐ」というコンセプトの下に、定性的な説明を主体としたできるだけ平易な解説を行っている。本書は、「放射線物理とは何か」から始まり、特殊相対性理論入門、量子論入門、原子及び原子核の構造、放射線、放射能、放射線と物質との相互作用、加速器、放射線量などの12章から構成される。
斎藤 祐児; 福田 義博; 竹田 幸治; 山上 浩志; 高橋 直*; 浅野 芳裕*; 原 徹*; 白澤 克年*; 竹内 政雄*; 田中 隆次*; et al.
Journal of Synchrotron Radiation, 19(3), p.388 - 393, 2012/05
被引用回数:101 パーセンタイル:97.06(Instruments & Instrumentation)SPring-8の原子力機構専用軟X線ビームラインで、実験ステーションの性能向上のため真空封止型ツインヘリカルアンジュレータを導入し、その高度化を行った。新光源は、高速円偏光反転機能を有し、軟X線磁気円2色性(XMCD)測定の精度及びデータの取得効率の大幅な向上をもたらした。10T超伝導マグネットを用いた常磁性体-USのXMCDデータの測定結果を示すことにより、本ビームラインの性能及び発展の可能性について記述する。
浅野 芳裕*; 坂本 幸夫
JAEA-Data/Code 2007-006, 44 Pages, 2007/02
2種類の重コンクリートについて、0.015MeVから15MeVの範囲内で線再生係数をモンテカルロ計算コードEGS4で40自由行程まで求めた。重コンクリートの種類は1つは鉄充填、もう1つはバリウム充填の重コンクリートである。点減衰核法等の簡易計算で再生係数を用いて線量率を算出するために、GP法のパラメーターも合わせて示した。
浅野 芳裕; 杉田 武志*; 須崎 武則; 広瀬 秀幸
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.284 - 289, 2005/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)加速器遮蔽材内の熱中性子分布は放射化分布と密接な関係があり、加速器を更新するうえで重要な考慮点である廃棄物区分上もますます計算精度の重要性は高くなっている。しかしSN法とモンテカルロ法では得られる結果に若干の差が認められ、その原因を探るために、黒鉛パイルや水プールでの実験結果と計算結果とを比較検討した。
Liu, J. C.*; Fasso, A.*; Prinz, A.*; Rokni, S.*; 浅野 芳裕
Radiation Protection Dosimetry, 116(1-4), p.658 - 661, 2005/12
被引用回数:6 パーセンタイル:40.47(Environmental Sciences)筆者が開発したSTAC8コードをSLAC, SSRLビームラインに適用した場合の解析結果をFLUKAやEGS4及びPHOTONと比較し、その有効性を実証した。また、STAC8コードの計算機能のうちでダブル散乱線評価やミラー反射による放射光計算の有効性についても議論する。
浅野 芳裕; 川島 祥孝*
Radiation Protection Dosimetry, 115(1-4), p.176 - 180, 2005/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Environmental Sciences)磁場強度10Tの超伝導ウィグラーと8GeV蓄積リングから発生する放射光をBeターゲットに照射して得られる光核反応中性子強度を評価するとともに、熱中性子利用の立場から遮蔽,減速装置を概念設計するとともに実験位置で得られる強度を既設設備と比較した。
浅野 芳裕; 杉田 武志*; 広瀬 秀幸; 須崎 武則
Nuclear Science and Engineering, 151(2), p.251 - 259, 2005/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)近年、経済的な観点から加速器などの遮蔽設計にますます厳密さが求められている。また、放射性廃棄物の区分を円滑に進めるために放射化物の強度分布を正確に評価する必要がある。そのためには重遮蔽における中性子及び捕獲線分布を精度よく評価する必要がある。そこで、最近公開された核データと従来より使用されている核データライブラリーを用いて熱領域で大きく異なる2種類の郡構造を持つ断面積データを作成し、SN法による比較計算を実施した。また、コンクリート内での熱中性子分布測定結果及び線線量分布測定結果と比較することにより計算手法の確認を行った。
浅野 芳裕
SPring-8 Information, 10(1), p.35 - 38, 2005/01
2004年11月17日から3日間にわたって開かれた第3回国際放射光施設放射線安全ワークショップの会議報告である。本ワークショップは放射光にかかわる放射線物理・放射線工学研究の成果を広く公開,討議することを通じて、放射光施設の放射線安全,遮蔽設計技術の向上を図るとともに、放射光科学の発展に寄与することを目的とする。今回、SPring-8で開催された会議では、海外から約30名の参加者を得て、37件の口頭発表及び3件の討議を行った。
浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*; 三浦 雄太*; 井上 勝昌*
AIP Conference Proceedings 705, p.568 - 571, 2004/04
SPring-8のBL40XU高フラックスビームラインでは、実験ハッチにおける光子強度が10E15photons/s程度と非常に大きい。そのため、光子強度絶対測定によく用いられる自由空気電離箱等では高精度の絶対測定は非常に難しい。これまでは、蓄積リングの蓄積電流を最大時の1%程度にまで下げた状態で測定を行い、そのデータを蓄積電流値で外挿することによって光子強度を求めていた。しかし、BL40XUのように光学素子を通して放射光を取り出す場合には、光学素子に対する熱付加の影響等のために必ずしも蓄積電流値に放射光強度が比例するとは限らない。そのため、この方法では高精度の絶対測定は難しい。そこで、電離現象の替わりに発熱現象を検出原理とする熱量計を用いて、大強度放射光の光子強度絶対測定を行った。また、いままで行ってきた長時間照射方法に加えて、ms-数sオーダーの短時間照射による光子強度絶対測定が可能になれば測定レンジを飛躍的に広げることができ、BL40XUで得られる大強度ビームも直接絶対測定が可能になる。
浅野 芳裕; 岸 紀行*; 森谷 隆広*
AIP Conference Proceedings 705, p.564 - 567, 2004/00
放射光ビームの光子数絶対値を知ることができれば、放射光実験の精度を格段に向上させるだけでなく、ビーム強度を定量的に議論できることにより照射実験等への応用範囲を広げることができる可能性がある。従来、放射光ビーム強度の絶対測定には熱量計(1)や自由空気電離箱が用いられてきた。これらは数10keV以下の光子を対象としており、SPring-8で得られる100keV以上の高エネルギー光子に対して誤差が大きく、正確な値が得られていなかった。そこで200keV近辺の高エネルギー光子も正確に計測できるように金製の放射光ビーム吸収体を装備した熱量計を整備した。装着された金製放射光ビーム吸収体は200keVの光子エネルギーを98%以上吸収することができる。この熱量計を用いて174keV光子ビームの絶対強度を測定した。併せて、自由空気電離箱及びSi-PINフォトダイオードと比較測定を実施した。
Zegers, R. G. T.*; 住浜 水季*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; Dat, S.*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; et al.
Physical Review Letters, 91(9), p.092001_1 - 092001_4, 2003/08
被引用回数:128 パーセンタイル:94.9(Physics, Multidisciplinary)=1.5-2.4GeVで(,),(,)反応に対するビーム偏極非対称が初めて測定された。この結果は未決定のハドロン共鳴や反応機構解明に用いられる。
中野 貴志*; Ahn, D. S.*; Ahn, J. K.*; 秋宗 秀俊*; 浅野 芳裕; Chang, W. C.*; 伊達 伸*; 江尻 宏泰*; 藤村 寿子*; 藤原 守; et al.
Physical Review Letters, 91(1), p.012002_1 - 012002_4, 2003/07
被引用回数:1006 パーセンタイル:99.86(Physics, Multidisciplinary)との両粒子を前方で測定することにより、Cを標的にしたn n光反応を研究した。1.54GeV/Cに25MeV/C以下の幅の鋭いバリオン共鳴ピークを観測した。この共鳴ピークのストレンジネス()は+1であった。この状態は5つのクォーク()がと中性子に崩壊した状態であると解釈される。
浅野 芳裕
放射光, 16(2), p.120 - 122, 2003/03
2002年10月にフランス、グルノーブルで行われた第2回放射光施設における放射線安全に関する国際ワークショップ会議の模様を報告した。本会議は放射光施設にかかわる放射線安全を討議する世界規模での唯1つの会議であり、世界の主な放射光施設が一同に会して放射光施設放射線安全に関する討議を行った。
浅野 芳裕; Liu, J. C.*
KEK Proceedings 2002-18, p.48 - 54, 2003/01
放射光はいままでそのエネルギーが低く、あまり遮蔽の観点から注目されていなかった。しかし、SPring-8など第3世代大型放射光施設の利用とともに、大強度化や高エネルギー化が進んでおり、放射光ビームに対する遮蔽にも細心の注意を必要とされるようになった。また、CLS(Canadian Light Source)などの中型放射光施設建設が進むなか、安全でかつコンパクトなビームラインを建設するためにも最適な放射光遮蔽設計が望まれるようになっており、そのためには評価手法の詳細な検証が必要である。そこで、SLACのSPEAR3偏向電磁石ビームラインとBL11-3ウィグラービームラインを例にとり、いままでに用いられてきた放射光ビーム遮蔽設計コードPHOTON,STAC8とモンテカルロシミュレーション計算コードEGS4,FLUKAとの比較を行い、コードの特徴などを調査した。
備前 輝彦*; 田中 隆次*; 浅野 芳裕; Kim, D. E.*; Bak, J. S.*; Lee, H. S.*; 北村 英男*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.185 - 189, 2001/07
被引用回数:40 パーセンタイル:92.11(Instruments & Instrumentation)2GeVの電子を照射したときのアンジュレーター磁石の磁場強度変化を測定した。測定は、(1)磁石配列,(2)磁石の形状,(3)磁力の向き,(4)標的物質,(5)磁石組成,(6)製作者の相異、の各項目について行った。照射はSPring-8の真空防止型アンジュレーターを模擬した形状で実施した。それらの結果について報告した。
後藤 俊治*; 竹下 邦和*; 鈴木 芳生*; 大橋 治彦*; 浅野 芳裕; 木村 洋昭*; 松下 智裕*; 八木 直人*; 一色 康之*; 山崎 裕史*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.682 - 685, 2001/07
イメージング技術開発や、X線光学素子開発,物性研究のためのトモグラフィーや医学イメージング,トポグラフィー研究等を目的とした、最初の中央ビームラインをSPring-8で構築した。この結果、大視野でコヒーレントな光ビームを得ることに成功した。またこのビームラインを用いて、300mmのシリコンクリスタルのone-shotトポグラフのような、予備実験を成功裡に終わることができた。これらについて論じた。
後藤 俊治*; 大橋 治彦*; 竹下 邦和*; 矢橋 牧名*; 山片 正明*; 浅野 芳裕; 石川 哲也*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.813 - 815, 2001/07
被引用回数:3 パーセンタイル:28.27(Instruments & Instrumentation)SPring-8で建設されているX線ビームラインの輸送チャンネルについて論じた。これらは標準機器や新しく開発された機器よりなっている。ビームラインは高分解能非弾性散乱ビームラインのような約10mの特種なアンジュレータービームラインや、約百mの中央ビームライン,及び1000mにおよぶ長さを持つ長尺ビームラインについての輸送チャンネルの遮蔽機器,光学機器等について詳細に議論した。
後藤 俊治*; 竹下 邦和*; 鈴木 芳生*; 大橋 治彦*; 浅野 芳裕; 木村 洋昭*; 松下 智裕*; 八木 直人*; 一色 麻衣子*; 山崎 裕史*; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.682 - 685, 2001/07
被引用回数:140 パーセンタイル:99.13(Instruments & Instrumentation)大型放射光施設SPring-8には、発光点から実験ステーションまでの距離が215メートルある中尺ビームラインがある。そのうちの、偏向電磁石ビームラインであるBL20B2の建設及びコミッショニングをおこなった。
浅野 芳裕
Advanced Photon Source International Workshop on Radiation Safety at Synchrotron Radiation Sources, p.1 - 7, 2001/04
SPring-8のビームラインには最大8GeVのエネルギーを持つ制動放射線が混入してくる。この高エネルギー線と遮蔽体であるビームライン構造物との光核反応によって中性子が発生する。この光核反応中性子スペクトルを測定した。また得られたスペクトルや、ハッチ外での光核反応中性子線量とモンテカルロシミュレーション計算結果と比較し、良い一致を得られた。このことから、今までビームライン建設を進めるうえで、ガス制動放射線による光核反応中性子線量と精度良く評価できるようになった。