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浜瀬 枝里菜; 大釜 和也; 河村 拓己*; 堂田 哲広; 田中 正暁; 山野 秀将
Annals of Nuclear Energy, 195, p.110157_1 - 110157_14, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)高速炉プラント動特性解析コードSuper-COPDのスクラム不作動流量喪失事象に対する妥当性確認のため、FFTFの受動的安全性試験LOFWOS No.13試験を対象としたIAEAベンチマークに参加した。ブラインドフェーズで課題として抽出された燃料集合体出口温度及び全反応度の評価精度向上のため、集合体間熱移行及び集合体間ギャップ部流れを考慮した全炉心モデル及び炉心湾曲反応度簡易評価モデルを導入した。最終フェーズ解析の結果、2次ピーク時の集合体出口温度を良好に再現するとともに、全反応度の実測値の挙動を概ね評価できたことから、LOFWOSに対するSuper-COPDの妥当性を確認した。
堂田 哲広; 加藤 慎也; 浜瀬 枝里菜; 桑垣 一紀; 菊地 紀宏; 大釜 和也; 吉村 一夫; 吉川 龍志; 横山 賢治; 上羽 智之; et al.
Proceedings of 20th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-20) (Internet), p.946 - 959, 2023/08
安全かつ経済的で持続可能な先進的原子炉を実現するために革新的設計システム(ARKADIA)を開発している。本論文では、ARKADIAの一部である設計研究のためのARKADIA-Designに着目し、炉心設計の数値解析手法の妥当性確認について紹介する。ARKADIA-Designでは、炉物理、熱流動、炉心構造、燃料ピン挙動の解析コードを組み合わせたマルチフィジックス解析により、ナトリウム冷却高速炉の炉心性能を解析する。これらの解析の妥当性を確認するため、実験データ及び信頼できる数値解析結果を選定し、検証マトリックスを作成する。解析コードのモデル及び検証マトリクスの代表的な確認解析について説明する。
堂田 哲広; 中峯 由彰*; 桑垣 一紀; 浜瀬 枝里菜; 菊地 紀宏; 吉村 一夫; 松下 健太郎; 田中 正暁
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 28, 5 Pages, 2023/05
高速炉を含む革新炉のライフサイクルを自動的に最適化する「AI支援型革新炉ライフサイクル最適化手法(ARKADIA)」の開発の一環として、高速炉の概念設計段階の最適化をサポートするARKADIA-Designを開発している。ARKADIA-Designは、3つのシステム(仮想プラントライフシステム(VLS)、評価支援・応用システム(EAS)、知識管理システム(KMS))で構成され、設計最適化フレームワークが各システムのインターフェースを通じて3つのシステム間の連携を制御する。本稿では、VLSによるプラント挙動解析とEASによる最適化検討を組み合わせた設計最適化解析を実行する「最適化解析制御機能」の開発について報告する。
浜瀬 枝里菜; 桑垣 一紀; 堂田 哲広; 横山 賢治; 田中 正暁
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 10 Pages, 2023/05
設計最適化支援ツールARKADIA-Designの一部として、効率化及び過度な保守性低減による設計革新を目指した、炉心設計最適化プロセス整備を進めている。本プロセスでは、炉心設計解析とプラント動特性解析を連携し、ベイズ最適化(BO)を活用して、ULOF時に炉心損傷を回避でき、炉心性能の高いナトリウム冷却高速炉の設計仕様に関する最適化問題を解く。第一段階として、2次元RZ円柱体系で模擬した炉心部を含む1次系を対象に、核設計とプラント動特性の統合解析にBO手法を用いた最適化プロセスを実行し、最適解の存在を確認した結果について報告する。
田中 正暁; 三宅 康洋*; 江連 俊樹; 浜瀬 枝里菜
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 9 Pages, 2023/05
浸漬型直接冷却器(D-DHX)を用いた崩壊熱除去時に生じる炉心プレナム相互作用時の炉心熱流動を評価できる設計検討用の数値流体力学コードを用いた数値解析モデルの開発を行っている。ナトリウム試験装置PLANDTL-2での試験結果を用いた妥当性確認での妥当性を判断するため、AVM法及びその修正方法を用い、解析と実験結果との差を定量的に計測することを試み、これら手法の適用性を確認することができた。
浜瀬 枝里菜; 大釜 和也; 河村 拓己*; 堂田 哲広; 山野 秀将; 田中 正暁
Proceedings of 12th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS12) (Internet), 9 Pages, 2022/10
プラント動特性解析コードSuper-COPDの予測精度向上のため、米国中性子試験炉FFTFスクラム不作動流量喪失事象を対象としたIAEAベンチマークに参加している。ブラインド解析で課題として抽出された燃料集合体出口温度の再現性向上のため、自然循環時における集合体間熱移行及び集合体間流量再配分を精度よく評価可能な全炉心モデルを用いてプラント動特性解析を実施した。また、全炉心モデルと一点炉動特性モデルを連成した過渡解析の妥当性を確認するため、主要な反応度フィードバックであるGEM、炉心湾曲等を考慮した解析を実施した。その結果、2次ピーク時の温度を良好に再現するとともに、実測値の過渡挙動を概ね評価できることを確認した。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-13) (Internet), 12 Pages, 2022/09
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)による自然循環崩壊熱除去システムの開発を進めている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉心部を含む炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。これまで、集合体のモデル化に着目し、サブチャンネル解析の考え方を参考としたサブチャンネルCFDモデルを開発してきた。本研究では、実規模解析に向けて、解析精度を確保しながら、更なる計算負荷低減のため、サブチャンネルを複数個合わせた疎メッシュサブチャンネルCFDモデル(CMSC)を開発し、RV-CFDの炉心部に適用した。PLANDTL-1試験解析の結果、自然循環時における径方向熱移行を精度よく評価できることを確認した。
堂田 哲広; 吉村 一夫; 浜瀬 枝里菜; 横山 賢治; 上羽 智之; 田中 正暁
Proceedings of Technical Meeting on State-of-the-art Thermal Hydraulics of Fast Reactors (Internet), 3 Pages, 2022/09
ARKADIA-Designは、概念設計段階にあるナトリウム冷却高速炉の最適化を支援するために開発されている。設計最適化には、様々な設計オプションを効率的に評価する1次元プラント動特性解析や、マルチフィジックスを含む局所現象を詳細に評価する多次元解析など、様々な数値解析が必要である。ARKADIA-Designは、解析コードを連携させ、意図した解像度で現象を再現するマルチレベルシミュレーション(MLS)手法に基づき、プラント全体の解析を行う。本論文では、ARKADIA-DesignのMLSにおける連成解析手法の概要と、連成解析手法を用いた高速増殖実験炉EBR-II試験の数値シミュレーションを紹介する。
浜瀬 枝里菜; 三宅 康洋*; 今井 康友*; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁
Mechanical Engineering Journal (Internet), 9(4), p.21-00438_1 - 21-00438_15, 2022/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHX稼働時には炉心-プレナム相互作用が生じ、炉容器内熱流動挙動は複雑化するため、プレナム内温度成層化や炉心部の熱流動現象が再現可能な炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFD)の構築が必要となる。本研究では、RV-CFDを設計検討に用いる観点から、低計算負荷の集合体モデルをRV-CFDモデルの炉心部に採用し、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、集合体内温度分布の傾向が再現され、本モデルの炉心-プレナム相互作用に対する適用性を確認した。
大島 宏之; 森下 正樹*; 相澤 康介; 安藤 勝訓; 芦田 貴志; 近澤 佳隆; 堂田 哲広; 江沼 康弘; 江連 俊樹; 深野 義隆; et al.
Sodium-cooled Fast Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.3, 631 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR: Sodium-cooled Fast Reactor)の歴史や、利点、課題を踏まえた安全性、設計、運用、メンテナンスなどについて解説する。AIを利用した設計手法など、SFRの実用化に向けた設計や研究開発についても述べる。
堂田 哲広; 浜瀬 枝里菜; 菊地 紀宏; 田中 正暁
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles; Sustainable Clean Energy for the Future (FR22) (Internet), 10 Pages, 2022/04
ナトリウム冷却高速炉の従来の設計研究では、プラント全体挙動を簡易モデルで、着目する局所現象を詳細モデルでそれぞれ評価し、境界条件の設定により個々の解析に保守性を持たせて相互作用を考慮していた。このため、最終的に得られる解析結果には過度な保守性が含まれる可能性があった。そこで、原子力機構では、詳細解析コードをプラント動特性解析コードと連成させるマルチレベルシミュレーションシステムの開発に着手した。強制循環から自然循環へのプラント過渡時の炉心熱流動現象に着目し、プラント動特性解析コードSuper-COPDとサブチャンネル解析コードASFREを用いた連成解析手法を開発した。EBR-IIの試験の解析を実施し、連成解析の妥当性を確認した。解析結果と測定データの比較から、連成解析により燃料集合体内温度分布の過渡変化を予測できること、及び過渡時の炉心熱流動に対して解析モデルの詳細度を変えたマルチレベルシミュレーションが実施可能であることを確認した。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 今井 康友*
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 10 Pages, 2021/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化のため、自然循環崩壊熱除去システムにおいて浸漬型直接炉内冷却器(D-DHX)の採用が検討されている。D-DHXを稼働した場合、炉心と炉上部プレナム間の相互作用が生じるため、炉容器全体を一括して取り扱う炉容器内多次元熱流動解析評価手法(RV-CFDモデル)の構築が必要となる。本研究では、計算負荷低減のため、集合体のモデル化に着目し、既存のサブチャンネル解析手法を参考にした解析手法をRV-CFDモデルの炉心部に採用した。本モデルの適用性を確認するため、ナトリウム試験装置PLANDTL-1を対象に試験解析を実施した。その結果、D-DHXからの低温ナトリウムが炉心部に潜り込む際の炉容器内流況をとらえるとともに、集合体内温度分布の傾向を再現でき、本モデルの適用性を確認した。
堂田 哲広; 浜瀬 枝里菜; 横山 賢治; 田中 正暁
計算工学講演会論文集(CD-ROM), 25, 4 Pages, 2020/06
高速炉の設計を最適化するため、3次元核特性コード(MARBLE)とプラント動特性解析コード(Super-COPD)をPythonプログラミングによってプラットフォーム上で連成させ、炉心の中性子束分布の時間変化を考慮できる核-熱流動連成解析手法を開発した。本稿では、解析コードの連成方法、実プラントの仮想事故解析への適用結果、今後の展開について概説した。
小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹
Mechanical Engineering Journal (Internet), 7(3), p.19-00546_1 - 19-00546_11, 2020/06
ナトリウム冷却式高速炉において、作動時にポンプ等の電源を必要としない受動的な完全自然循環方式の崩壊熱除去系の採用が有力な手法として検討されている。この崩壊熱除去系が通常運転時のみならず事故時において作動した際の炉内および炉心部の熱流動挙動を把握し、冷却性を評価する必要がある。本論文では、そのような複雑な熱流動現象が起こる場合において、炉心内および浸漬型冷却器(DHX)の解析モデルを適切に設定するためにナトリウム試験装置PLANDTL-2を対象に数値シミュレーションを行った。解析結果より、PLANDTL-2における注目すべき熱流動現象について抽出し、モデルの妥当性などを検討した。
小野 綾子; 田中 正暁; 三宅 康洋*; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹
Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 7 Pages, 2019/05
ポンプなどの動力に頼らない自然循環方式崩壊熱除去システムは、ナトリウム冷却高速炉の安全性向上に効果的であると認識されている。本論文では、浸漬型冷却器(DHX)やラッパー管のギャップも含めた炉心内の熱流動挙動を評価できる数値解析手法を確立するために、DHXと炉上部プレナムを模したPLANDTL-2におけるナトリウム試験の予備解析を行い、解析モデルの妥当性について述べた。
田中 正暁; 小野 綾子; 浜瀬 枝里菜; 江連 俊樹; 三宅 康洋*
日本機械学会関東支部茨城講演会2018講演論文集(CD-ROM), 4 Pages, 2018/08
ナトリウム冷却高速炉の安全性強化の観点から極めて有効な方策である自然循環崩壊熱除去時において、事故時を含むあらゆる条件下で原子炉容器内の熱流動場を予測できる解析評価手法の構築が重要となっている。そこで、浸漬型炉内直接冷却器を有する炉上部プレナム部と炉心部からなるナトリウム試験装置(PLANDTL-2)を対象に、試験解析に向けた準備として、適切な冷却器モデルの構築に着目して予備解析を実施した結果について報告する。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 鍋島 邦彦; 小野 綾子; 大島 宏之
日本機械学会論文集(インターネット), 83(848), p.16-00431_1 - 16-00431_11, 2017/04
日本原子力研究開発機構では、ナトリウム冷却高速炉の設計及び安全評価用の解析手法の1つとしてプラント動特性解析コードSuper-COPDを開発している。本研究では、自然循環時の炉心内ナトリウム温度分布の予測精度を向上させるため、燃料集合体内摩擦損失係数導出方法の見直しを行った。本解析コードの妥当性確認の一環として、ナトリウム試験装置PLANDTLを用いた自然循環崩壊熱除去運転模擬試験の解析を実施したところ、炉心内ナトリウム温度分布の解析結果は試験結果とよく一致した。これにより、本解析コードが自然循環時の主要な炉心内熱流動現象である燃料集合体内/間の流量再配分、集合体間熱移行を適切に再現できることを示した。
浜瀬 枝里菜; 堂田 哲広; 鍋島 邦彦; 小野 綾子; 大島 宏之
第21回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 2 Pages, 2016/06
高速増殖炉の自然循環時炉心内では浮力や熱伝導の効果が卓越し、燃料集合体間/内流量再配分、集合体間熱移行、集合体間ギャップ部流れといった炉内熱流動現象が重要になる。日本原子力研究開発機構では、自然循環崩壊熱除去時の炉心最高温度を精度よく評価するため、これらの現象を考慮できる全炉心熱流動モデルを組み込んだプラント動特性解析コードSuper-COPDの整備を行っている。本報では、7本の模擬燃料集合体から成るナトリウム試験装置を用いた自然循環試験の解析を実施し、集合体間熱移行現象に関する本モデルの妥当性を確認した。
大野 修司; 浜瀬 枝里菜; 上出 英樹
Proceedings of 2013 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2013) (USB Flash Drive), 8 Pages, 2013/04
高速炉プラントの安全性検討評価に用いるナトリウム燃焼解析コードシステムについて、解析コードの概要及びその検証と妥当性確認に関する活動の状況を紹介した。検証と妥当性確認(V&V)は、評価対象を設定して重要現象・支配因子を摘出したうえで妥当性確認計画を策定するという手順で実施した。現在進めている妥当性確認の例として、評価で重要となるナトリウム液滴燃焼解析モデルについて要素実験結果を利用した精度評価結果を示した。また、ナトリウムスプレイ燃焼に関する解析的検討を通じて、雰囲気ガスの多次元熱流動解析による効果を検討した。
大野 修司; 浜瀬 枝里菜; 上出 英樹
Proceedings of 8th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-8) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2012/12
ナトリウム漏えい燃焼事故影響に関する支配因子を同定するために、多セル解析コードSPHINCSを用いて大規模2セル体系でのスプレイ・プール同時燃焼の感度解析を行った。ガス圧力上昇及びプール下の鋼板温度上昇を注目すべき評価指標とした解析の結果、重要な事象構成因子が定量的に明らかになり、解析コード妥当性確認や安全評価結果の不確かさ評価に反映できる知見を得ることができた。