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中原 雄一*; 渡邊 匡彦*; 黄川田 隆洋*; 藤田 昭彦*; 堀川 大樹*; 奥田 隆*; 坂下 哲哉; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 和田 成一*; et al.
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 113, 2008/03
本研究では、4種類のネムリユスリカ幼虫:(1)非乾燥幼虫,(2)非乾燥と乾燥との中間に位置する中間体幼虫,(3)乾燥幼虫,(4)乾燥から水に戻してすぐの幼虫について高LET放射線の影響を調べた。中間体幼虫と水に戻してすぐの幼虫は、非乾燥幼虫と比べてより長い期間生存した。これは、非乾燥幼虫であっても放射線耐性が増強することを意味する。乾燥幼虫になるための生理的変化トレハロースの蓄積,損傷修復能力の増加は、非乾燥幼虫の放射線耐性の増強と良い相関があった。加えて、乾燥幼虫は4種類の幼虫の中で最も放射線耐性が強かった。
渡邊 匡彦*; 中原 雄一*; 坂下 哲哉; 黄川田 隆洋*; 藤田 昭彦*; 浜田 信行*; 堀川 大樹*; 和田 成一*; 小林 泰彦; 奥田 隆*
Journal of Insect Physiology, 53(6), p.573 - 579, 2007/06
被引用回数:20 パーセンタイル:64.98(Entomology)本研究では、4種類のネムリユスリカ幼虫:(1)非乾燥幼虫,(2)非乾燥と乾燥との中間に位置する中間体幼虫,(3)乾燥幼虫,(4)乾燥から水に戻してすぐの幼虫について高LET放射線の影響を調べた。中間体幼虫と水に戻してすぐの幼虫は、非乾燥幼虫と比べてより長い期間生存した。これは、非乾燥幼虫であっても放射線耐性が増強することを意味する。乾燥幼虫になるための生理的変化(トレハロースの蓄積,損傷修復能力の増加)は、非乾燥幼虫の放射線耐性の増強と良い相関があった。加えて、乾燥幼虫は4種類の幼虫の中で最も放射線耐性が強かった。
渡邊 匡彦*; 坂下 哲哉; 藤田 昭彦*; 黄川田 隆洋*; 中原 雄一*; 浜田 信行*; 堀川 大樹*; 和田 成一*; 舟山 知夫; 小林 泰彦; et al.
International Journal of Radiation Biology, 82(12), p.835 - 842, 2006/12
被引用回数:19 パーセンタイル:77.45(Biology)本研究の目的は、乾燥耐性昆虫として知られるネムリユスリカの高LET放射線に対する抵抗性を線量応答等に関して特徴づけることである。LETが16.2から321keV/mである3種の重イオン線を1から7000Gyの線量で非乾燥幼虫と乾燥幼虫に照射し、幼虫の生存率、及びその後の形態変化について調べた。すべての高LET放射線に関して、低LET放射線である線照射の結果と同様に、乾燥幼虫は、非乾燥幼虫と比べて、一貫して、放射線に対してより抵抗性であった。抵抗性の要因としてはトレハロースの寄与が示唆されるが、今後の詳細な検討が必要である。また、RBE値は、116keV/mで最大値を示した。一方、近縁種との比較から、非乾燥幼虫において、近縁種よりも高LET放射線に対してネムリユスリカがより抵抗性であることがわかった。
渡邊 匡彦*; 坂下 哲哉; 藤田 昭彦*; 黄川田 隆洋*; 堀川 大樹*; 中原 雄一*; 和田 成一*; 舟山 知夫; 浜田 信行*; 小林 泰彦; et al.
International Journal of Radiation Biology, 82(8), p.587 - 592, 2006/08
被引用回数:35 パーセンタイル:89.97(Biology)本研究の目的は、クリプトビオシス生物であるネムリユスリカの放射線耐性が乾燥休眠により変化するかどうかを確かめることである。乾燥・非乾燥時の幼虫への線照射が、幼虫の生存率,脱水能力,変態率,繁殖率に与える影響を調べた。非乾燥の場合には、2000Gy以上の線量で線量依存的に幼虫の生存率が減少し、4000Gyの照射後8時間経過した時点で実験に供したすべての幼虫が死滅した。一方、乾燥時の照射の場合には、7000Gyの照射でさえも一部の幼虫が生存した。変態時においても、乾燥幼虫が非乾燥幼虫に比べて放射線により抵抗性であった。しかしながら、繁殖に対しては乾燥による放射線耐性の効果はなかった。これらの結果は、繁殖を除くネムリユスリカの生活環境において、乾燥休眠が放射線抵抗性を高めることを示す。
鈴木 弘; 三浦 昭彦; 藤田 秀人; 佐野 雄一
JNC TN8410 99-043, 135 Pages, 1999/10
アスファルト固化処理施設における火災爆発事故の原因に関し、エクストルーダから排出されたアスファルト混合物が高温であったことが考えられる。小型の2軸エクストルーダを用いた試験の結果からは、エクストルーダ内においてアスファルト混合物中の塩濃度が局所的に上昇し、粘性発熱を増大させること、エクストルーダ内の塩堆積により摩擦熱が発生することなどが確認された。これらの現象は、試験の結果からエクストルーダの運転方法等との関連が深く、運転時の挙動としてトルク等に現れると考えられた。このため、これらの試験結果を基に実機4軸エクストルーダの装置構成や運転方法を整理した上で運転記録の分析・評価を行った。この結果、運転記録に塩濃縮及び塩堆積の発生を示すと考えられる挙動が多数見られ、エクストルーダへの廃液供給速度の低下によりトルク値が26Bから30Bまで順次上昇していること等が確認された。これらのことから、廃液供給速度低下によりエクストルーダ内の物理的な発熱が増大され、充てん温度が標準供給速度時に比べ高くなったものと考えられ、ドラムへの充てん時期と物理発熱進展の考察結果が一致していることを確認した。これらの評価結果から、供給速度の低下によって2軸試験で確認されたようなエクストルーダ内部での塩濃縮現象及び塩堆積現象が顕著となり、これによる物理的発熱によって充てん温度が高くなったことが火災の原因であると評価した。
中原 雄一*; 渡邊 匡彦*; 坂下 哲哉; 浜田 信行*; Gusev, O.*; 藤田 昭彦*; 黄川田 隆洋*; 堀川 大樹*; 小林 泰彦; 奥田 隆*
no journal, ,
アンヒドロビオシス状態のネムリユスリカに及ぼす放射線の影響を調べた結果、乾燥したネムリユスリカは4,000Gyという高い線量の線を浴びても、水に戻して48時間後には半数の個体が生存していた。一方、2,000Gyの線を浴びた乾燥していない幼虫の半数は48時間以内に死亡した。この結果は、アンヒドロビオシスによって急性的な障害が緩和されたことを示している。しかし、乾燥した幼虫であっても、高線量を被曝した場合は羽化までは至らなかった。乾燥幼虫,非乾燥幼虫ともに、成虫が得られたのは200Gy以下の線量を照射した場合のみであった。晩発性の障害に対してはアンヒドロビオシスによる保護効果はほとんどないことが示唆された。
長谷川 登*; 錦野 将元*; 三上 勝大*; 岡田 大*; 近藤 修司*; 河内 哲哉*; 島田 義則*; 倉橋 慎理*; 北村 俊幸*; Kotyaev, O.*; et al.
no journal, ,
急峻な地形を有する我が国にはトンネルや橋梁をはじめとするコンクリートを使用した社会インフラが数多く利用されている。特にトンネルの総延長は鉄道・道路を合わせて約8,000kmにも及んでおり、その中には築50年を越えたものも多く、事故を未然に防ぐための定期的な点検・補修を行うことが社会的な急務となっている。現在のコンクリート構造物の保守保全作業は訓練を受けた作業員による手作業に委ねられており、近接目視・触診・打音検査により欠陥を診断し、必要に応じて叩き落とし等の補修を行っている。これらは全て対象に近接する必要があるため時間がかかる事に加え、検査員に危険も伴う。そこで、高速・非接触・遠隔操作が可能な新しい保守保全技術の開発が盛んに行われている。本研究では、3種類のレーザー技術を用いることで、トンネルコンクリートを対象とした近接目視・触診・打音・叩き落としの一連の作業を遠隔・自動化を行うことを目的とし、屋外における実証試験を開始しており、この結果を中心に紹介する。
深沢 剛司*; 平山 智之*; 廣田 昭彦*; 杣木 孝裕*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; 岡村 茂樹*; 藤田 聡*
no journal, ,
原子力発電施設の耐震性の向上を目的として、設計用基準地震動が見直されている。これによって、過去にも増して水平のみならず、上下方向の地震力の低減が機器の耐震性を確保するうえで重要となっている。以上を背景として、われわれはこれまでに皿ばねユニットで構成される新たな3次元免震システムの開発を進めてきた。その設計成立性を検証するためには、本免震システムの荷重-変位関係の確認が必要となる。そこで、本論文では1/2縮尺試験体を対象に実施した静的試験結果について報告する。
深沢 剛司*; 平山 智之*; 横井 忍*; 廣田 昭彦*; 杣木 孝裕*; 湯川 正貴*; 宮川 高行*; 内田 昌人*; 山本 智彦; 宮崎 真之; et al.
no journal, ,
原子力発電施設の耐震性の向上を目的として、設計用基準地震動が見直されている。これによって、過去にも増して水平のみならず、上下方向の地震力の低減が機器の耐震性を確保するうえで重要となっている。著者らはこれまでに皿ばねユニットで構成される新たな3次元免震システムの開発を進めてきた。その設計成立性および耐性を検証するためには、本免震システムの荷重-変位関係の確認が必要となる。本論文では1/2縮尺試験体を対象に基準地震動およびこれを上回る荷重領域下で実施した静的試験で得られた結果を報告する。