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松井 義典; 高橋 広幸; 山本 雅也; 仲田 祐仁; 吉武 庸光; 阿部 和幸; 吉川 勝則; 岩松 重美; 石川 和義; 菊地 泰二; et al.
JAEA-Technology 2009-072, 144 Pages, 2010/03
日本原子力研究開発機構は、平成17年10月に日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構との統合によって誕生した。この統合を最大限に利用したプロジェクトが、旧電源開発促進対策特別会計法及び特別会計に関する法律(エネルギー対策特別会計)に基づく文部科学省からの受託事業「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」である。この「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」において、材料の照射損傷評価指標の確立に重要な、世界で類のない、高速実験炉「常陽」と研究用原子炉であるJRR-3を利用した組合せ照射材を平成18年から平成19年の約2年間の短期間で取得した。本報告は、これら常陽,JRR-3の実験炉施設及びWASTEF, JMTRホットラボ,MMF, FMFのホット施設を利用した組合せ照射における作業計画から作業結果及び照射試験における照射温度と照射量の評価をまとめたものである。
本橋 純; 高橋 広幸; 馬籠 博克; 笹島 文雄; 徳永 興公*; 川崎 幸三*; 鬼沢 孝治*; 一色 正彦*
JAEA-Technology 2009-036, 50 Pages, 2009/07
JRR-3及びJRR-4では、中性子転換ドーピング法を用いたシリコン単結晶(Si)の半導体(NTD-Si)の製造が行われている。現在、NTD-Siは、増産を目的とした生産性の向上が重要な課題となっている。このため、中性子均一照射工程を現在よりも効率的に行うためには、中性子フィルタ法があり、中性子フィルタ材としては、高純度チタン材料の使用が考えられる。また一方で、炭化ケイ素(SiC)は、シリコン(Si)材よりパワー半導体デバイスとしての優れた物理的特性を有しているため、NTD法によるSiC半導体製造の技術開発についても大いに検討の対象となる。そこで、高純度チタン及びSiC材料について、中性子照射後の放射化量を評価するため、k法に基づく中性子放射化分析法を用いた不純物元素の分析を行った。本分析により、高純度チタンからは6元素、SiCからは9元素を検出し、定量を行った。このうち、高純度チタンから検出されたSc及びSiCから検出されたFeは、半減期が比較的長い核種である。これらの核種からの放射線による取扱い作業での被ばくが問題となるため、不純物管理の検討が必要であることがわかった。
近藤 恵太郎; 村田 勲*; 落合 謙太郎; 宮丸 広幸*; 久保田 直義; 高木 智史*; 志度 彰一*; 高橋 亮人*; 西谷 健夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 568(2), p.723 - 733, 2006/12
被引用回数:15 パーセンタイル:70.41(Instruments & Instrumentation)重水素-三重水素核融合反応(DT反応)による中性子誘起荷電粒子放出二重微分断面積(DDXc)は、核融合炉における核発熱や照射損傷を評価するために必要である。特に軽元素のDDXc精密測定のため、ペンシルビーム状中性源とシリコン表面障壁型検出器によるカウンターテレスコープを利用した新しい測定手法を提案した。この手法により、これまでに報告されている測定手法に比べ高いS/N比,良好なエネルギー・角度分解能,幅広い測定エネルギー,良好な粒子弁別能が実現された。測定手法の妥当性評価のため、Al()反応からの粒子測定とH()反応による弾性反跳陽子の測定を行った。この結果に基づき、本測定手法の妥当性と優位性を結論した。
近藤 恵太郎; 落合 謙太郎; 久保田 直義; 西谷 健夫; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 高橋 亮人*
JAEA-Research 2006-016, 50 Pages, 2006/03
核融合炉における核発熱,照射損傷の評価に必要となる荷電粒子放出二重微分断面積の精密測定のため、従来の測定手法の欠点を克服する測定手法を開発した。日本原子力研究開発機構核融合中性子工学用中性子源施設FNSのペンシルビーム状中性子源とシリコン半導体検出器によるカウンターテレスコープ法を用いることで、良好なS/N比,エネルギー分解能,角度分解能,粒子弁別能,幅広い測定エネルギー範囲を現実的な測定時間のもとで達成できる。この手法を用いて、Alからの放出粒子測定と水素の弾性散乱による反跳陽子測定を行った。これらの測定結果に基づいて、本測定手法の妥当性と優位性を結論した。
近藤 恵太郎; 高木 智史*; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 高橋 亮人*; 久保田 直義; 落合 謙太郎; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 81(8-14), p.1527 - 1533, 2006/02
被引用回数:14 パーセンタイル:68.04(Nuclear Science & Technology)核融合炉開発においてDT中性子入射による荷電粒子放出二重微分断面積は、中性子の相互作用による核発熱や材料損傷の評価のため必要である。特にベリリウム,リチウム,カーボンのような軽核の核反応は複雑で、理論計算のみによる断面積評価は難しい。高精度の測定データが望まれており、新しい測定手法の開発が重要である。われわれは原研FNSのビーム状中性子源とシリコン半導体検出器を用いたE-Eカウンターテレスコープを利用した荷電粒子スペクトロメータを開発した。この測定手法を用いてBe, C, F, Alの放出荷電粒子測定を行った。Alの測定データからこの測定手法の妥当性を確認した。Beの粒子放出二重微分断面積については、後方の放出角と低エネルギー部分において評価済み核データとの相違が見られた。
落合 謙太郎; 近藤 恵太郎; 村田 勲*; 宮丸 広幸*; 久保田 直義; 高橋 亮人*; 西谷 健夫
Fusion Engineering and Design, 75-79, p.859 - 863, 2005/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)原研FNSではコリメーター14MeV中性子で照射された核融合炉候補材料から放出する核反応荷電粒子の測定を継続的に行っている。第1に候補材であるベリリウムの測定を行った、厚さ100mのベリリウムサンプルからBe(n,)He, Be(n,2n)2 and Be(n,t)Li核反応によるアルファー粒子,トリトンのエネルギースペクトルを高精度に測定することに成功し、その値から各核反応の2重微分断面積を求めた。評価済み核データの比較から、Be(n,2n)2 and Be(n,t)Li反応の2重微分断面積は実験値と良い一致を示した。
高橋 広幸; 竹内 光男; 村山 洋二
JAERI-Tech 2001-072, 58 Pages, 2001/11
逆動特性法(IKRD法)による大きな負の反応度の測定は、所定の原子炉出力の臨界状態から深い未臨界状態までの炉内平均中性子数の時間変化を測定することにより算出する方法である。中性子数の測定は、遅れ応答のないパルス信号または電流信号に変換する中性子検出器を用いて行う。電流信号出力の中性子検出器を用いる計測系の場合は、中性子数変化が3桁以上と広範囲な計測が必要となるため、信号の増幅に対数増幅器を用いることから対数増幅器の遅れ応答特性が測定結果に影響を及ぼすこととなる。そこで、逆動特性法を用いた測定手法の対数増幅器の遅れ応答特性による影響の修正法を新たに開発し、JRR-3Mシリサイド燃料初装荷炉心の特性試験時の計測記録を用いて、測定手法の妥当性及び測定精度向上の確認を行った結果、精度良く測定できることが明かになった。
竹内 光男; 和田 茂; 高橋 広幸; 林 和彦; 村山 洋二
JAERI-Tech 2000-054, 51 Pages, 2000/09
JRR-3M等の研究用原子炉においては、原子炉の内蔵する過剰反応等を定期的に測定し、制限値内であることを確認することなどにより、安全な運転を維持する運転管理を行っている。原子炉の内蔵する過剰反応度は、制御棒の反応度価値測定結果を用いて算出している。従来の制御棒反応度価値の測定は、炉周期法等により行っている。しかし、定常的な中性子源が存在する場合は、測定誤差が生ずることが考えられる。そこで、定常的な中性子源の影響を考慮した逆動特性法(IK法)による制御棒反応度価値の測定手法を新たに開発した。新たに開発した測定手法を用いることにより、従来手法に比較して測定精度を大きく改善できた。
楠 剛; 松井 義典; 笹島 文雄; 高橋 広幸; 相沢 雅夫
no journal, ,
日本原子力研究開発機構には、軽水減速冷却型の照射利用に供している代表的な原子炉として汎用材料試験炉JMTR及び多目的研究炉JRR-3がある。JMTRは、これまでに、計装付き燃料棒に対する出力急昇試験,高温高圧条件での照射き裂進展試験等、さまざまな制御照射を行ってきた。JRR-3は中性子ビーム利用実験に活用されるとともに、材料照射,放射化分析,RI製造,半導体製造等に利用され、計装キャプセルを用いた温度制御下での材料照射,試料回転により均質性を高めた高品位半導体製造等を行ってきた。JRR-3では、今後、大口径試料の均一照射技術等の検討を行う。
松井 義典; 鍋谷 栄昭; 楠 剛; 高橋 広幸; 相沢 雅夫; 仲田 祐仁; 沼田 正美; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 伊藤 和寛; et al.
no journal, ,
「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」の研究の中で、研究炉「JRR-3」及び高速実験炉「常陽」の両炉を用いて、各原子炉の特徴を活かした単独照射材及び相互の組合せ照射材を得るため、東海,大洗のホット試験施設を含めた計画及びH18年度の実施分について報告する。
松井 義典; 高橋 広幸; 市瀬 健一; 宇佐美 浩二; 遠藤 慎也; 岩松 重美; 米川 実; 伊藤 和寛; 山本 雅也; 曽我 知則; et al.
no journal, ,
平成18年度から文部科学省の受託事業として「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」を実施している。この研究開発において、材料の照射損傷評価指標の確立に重要な照射材を高速炉の常陽と研究炉のJRR-3との相互組合せ照射により、約2年間の短期間で取得した。この常陽及びJRR-3の照射を実施するにあたり、日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター及び原子力科学研究所の各原子炉施設及び各ホット施設(WASTEF, JMTR-HL, MMF, FMF)を利用する全体計画,各施設作業及び照射結果等について報告する。
宇佐美 浩二; 市瀬 健一; 沼田 正美; 遠藤 慎也; 小野澤 淳; 高橋 広幸; 菊地 泰二; 石川 和義; 吉川 勝則; 仲田 祐仁; et al.
no journal, ,
「長寿命プラント照射損傷管理技術に関する研究開発」において、材料の照射損傷評価指標の確立に必要な常陽-JRR-3組合せ照射試料を取得するため、ホット試験施設(WASTEF:ste afety sting acility)を利用したJRR-3再照射用キャプセルの組立技術を開発し、世界初の実炉組合せ照射を可能とした。
高橋 広幸; 米田 政夫; 和田 茂
no journal, ,
垂直照射設備を利用した照射試験では、ラジオアイソトープの原材料や材料試験片などの試料を照射するために照射温度や照射量などさまざまな照射条件に合わせて照射キャプセルを設計し製作する。設計の際に重要な要素の一つとして照射位置の決定がある。照射位置を決める際に問題となるのが、照射孔の軸方向の中性子束分布である。炉心は、軸方向に中性子束の分布があり、照射位置により照射量が大きく異なる。この軸方向の中性子束分布は、燃料の燃焼度(初期炉心からのU-235の燃焼割合)及び制御棒位置により変化する。MVP-BURNコードにより、JRR-3の燃焼計算を実施し、それぞれの燃焼度における燃料及び可燃性毒物(Cd)の組成を解析した。この解析結果をMVPコードのインプットに反映することにより、すべての燃料の燃焼度を同じとした場合のJRR-3の燃料燃焼に伴う中性子束分布の変化を評価した。JRR-3の燃料の燃焼度の違いにより、中性子束分布に違いが出ることを解析から得ることができた。燃焼度を考慮することにより、JRR-3における垂直照射キャプセルの照射位置の最適化を図ることができる。
脇本 秀一; 原山 清香; 加倉井 和久; 川上 淳; 松林 政仁; 松江 秀明; 高橋 広幸; 内海 渉
no journal, ,
JRR-3 (Japan Research Reactor-3), located at the Tokai site of JAEA (only 800 m away from MLF/J-PARC), is a light-water moderated and cooled pool type reactor, with a heavy-water tank reflector section for neutron beam irradiation and extraction. In this presentation we review utilization of JRR-3 including various neutron beam experiments and neutron irradiation (production of silicon semiconductors and radioisotopes, tests of fuels and materials, etc.), and activity of JRR-3 Users Office launched in April 2010.