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報告書

マルチ光計測プローブを用いた立坑周辺岩盤の掘削影響領域の長期モニタリングとその評価(共同研究)

畑 浩二*; 丹生屋 純夫*; 鵜山 雅夫*; 中岡 健一*; 深谷 正明*; 青柳 和平; 櫻井 彰孝; 棚井 憲治

JAEA-Research 2020-010, 142 Pages, 2020/11

JAEA-Research-2020-010.pdf:13.74MB
JAEA-Research-2020-010-appendix(DVD-ROM).zip:149.9MB

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究においては、坑道掘削時に生じる掘削損傷領域(Excavation Damaged Zone、以下EDZ)が主たる放射性核種の移行経路の一つとなる可能性が示唆されている。特に堆積岩では、坑道掘削中のみならず長期的なEDZ内外の割れ目の進展といった力学的な検討は、地層処分の安全評価上重要な情報となる坑道周辺の水理的な変化を捉えるという点においても重要であり、それを長期モニタリング可能な計測ツールの開発が待たれていた。本共同研究では、新第三紀堆積岩中に建設された幌延深地層研究所東立坑の深度370m付近の3本のボーリング孔内の合計9箇所に大林組が製作したモニタリングツールを設置した。モニタリングツールは、1箇所に岩盤の力学挙動計測用の「光式AEセンサー」、地下水挙動計測用の「光式間隙水圧センサーと光式温度センサー」が1式で構成されており、立坑対象深部の掘削中および掘削後におけるAE信号波形他各種計測データを取得・分析し、岩盤の破壊に起因するAE信号波形を選別することを目的に製作された。AE信号波形をはじめとした各種計測データを分析した結果、東立坑深部掘削および掘削後に周辺岩盤に発生もしくは進展したき裂などの短期/長期的なEDZに関する情報を把握することができた。今後、これらの分析データに基づいて解析評価を行うことにより、幌延深地層研究所深部の堆積岩におけるEDZの長期的な安定性評価に資する検討を行うことができると考えられる。

論文

気液二相流実験によるAE発生メカニズムの解明

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 棚井 憲治

第47回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(インターネット), p.92 - 97, 2020/01

本研究では、岩盤割れ目中の気液二相流体の流動に伴い発生するAEの特徴を解明するため、一次元の水の流れをモデル化した細管路実験と、割れ目中における二次元の水の流れをモデル化した隙間平板実験を実施した。実験の結果、圧力脈動がAE発生に関係していること、管路径の寸法には影響しないことなどが分かった。また、振幅値, 持続時間, 周波数およびスペクトル等のAEパラメータを基に整理した結果、幌延深地層研究センターの地下施設で実施している長期AEモニタリングにおいて採用している、岩盤の振動に起因するAEとそれ以外のAEを弁別する指標の妥当性を示すことができた。

論文

大深度地下掘削時のAE計測における波形分析手法に関する研究

丹生屋 純夫*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 青柳 和平; 若杉 圭一郎

第45回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.226 - 231, 2018/01

日本原子力研究開発機構と大林組は、幌延深地層研究センターの深度350m以深を対象に、長期耐久性を期待して設置した光ファイバー式センサで、立坑周辺岩盤の水理・力学的な挙動として、AE(アコースティック・エミッション: Acoustic Emission)、間隙水圧及び温度を長期的に計測している。当該計測データを共振特性を用いて整理した結果、5種類の波形パターンから岩盤AEをさらに精度良く弁別することが課題となっていた。そこで、岩盤AEとそれ以外のAEと言うカテゴリーで弁別することを主眼に「スペクトルピークの半値幅」という定量的な弁別条件を適用し、岩盤AEの抽出精度向上を試みた。その結果、判別が不明瞭な波形特性を呈した岩盤AEも適切に抽出することが可能となった。

報告書

瑞浪超深地層研究所における工学技術に関する検討(平成27年度); 掘削影響の修復・軽減技術の開発(委託研究)

深谷 正明*; 竹田 宣典*; 三浦 律彦*; 石田 知子*; 畑 浩二*; 鵜山 雅夫*; 佐藤 伸*; 大熊 史子*; 早金 沙綾香*; 松井 裕哉; et al.

JAEA-Technology 2016-035, 153 Pages, 2017/02

JAEA-Technology-2016-035.pdf:37.6MB

超深地層研究所計画における平成27年度の工学技術に関する検討のうち、「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の研究の一環として、現在実施中の再冠水試験に伴う止水壁や冠水坑道周辺岩盤の挙動に関する詳細検討を行った。その結果、特に止水壁の温度変化については、解析結果と止水壁内の計測結果がよく一致しており、設計時に検討したクーリング対策工により温度応力によるひび割れの発生は防止できたと考えられる。また、冠水に伴う止水壁と岩盤境界の挙動についても、水-応力連成解析結果と種々の計測結果との比較検討により、解析で設定したモデルは概ね適切との結論を得た。

報告書

瑞浪超深地層研究所における工学技術に関する検討(平成26年度); 掘削影響の修復・軽減技術の開発(委託研究)

深谷 正明*; 畑 浩二*; 秋好 賢治*; 佐藤 伸*; 竹田 宣典*; 三浦 律彦*; 鵜山 雅夫*; 金田 勉*; 上田 正*; 原 朗*; et al.

JAEA-Technology 2016-002, 195 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2016-002.pdf:46.3MB
JAEA-Technology-2016-002-appendix(CD-ROM).zip:16.11MB

瑞浪超深地層研究所計画における平成26年度の工学技術に関する検討5「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の研究の一環として、将来実施が計画されている冠水坑道を地下水で満たす試験に必要となる止水壁他の検討を行った。具体的には、(1)止水壁の機能, 構造, 材料, 施工及び品質管理方法等の検討、(2)冠水坑道を地下水で満たす試験時の止水壁周辺岩盤への影響の解析的予測、を実施した。その結果、予測される最大水圧,温度応力及び地震力に対する岩盤を含む構造安全性、漏水抑制、冠水坑道へのアクセス確保及び計測ケーブルの貫通等の要求を満足する止水壁等の仕様を決定するとともに止水壁設置後の冠水による止水壁周辺岩盤の挙動に関する予察的な知見を得た。

報告書

瑞浪超深地層研究所でのプレグラウト領域の岩石の採取と室内分析

鵜山 雅夫*; 人見 尚*; 中嶋 悟*; 佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 青柳 芳明

JAEA-Research 2015-010, 67 Pages, 2015/10

JAEA-Research-2015-010.pdf:32.34MB
JAEA-Research-2015-010-appendix(CD-ROM).zip:528.25MB

日本原子力研究開発機構は、経済産業省資源エネルギー庁からの委託研究として「地下坑道施工技術高度化開発」を進めてきた。本委託研究の一環として、瑞浪超深地層研究所深度200m予備ステージ避難所において、プレグラウチングによって岩盤に注入されたグラウト材の浸透範囲や、グラウト材の浸透による透水性の改善効果などを、多種多様な調査により把握した。「瑞浪超深地層研究所でのプレグラウト領域の岩石の採取と室内分析」では、これらの調査の継続として、グラウト材が岩盤固層部に及ぼす化学的影響に関する情報を取得するための調査を実施した。具体的には、グラウト材の浸透固化が予測される場所にチェックボーリングを掘削してサンプルを採取するとともに、割れ目内に見られるグラウト材および岩盤との接触部を対象に蛍光X線分析、透過電子顕微鏡観察等を行うことにより、グラウト材が岩盤固層部に及ぼす化学的影響に関する情報を取得した。

報告書

瑞浪超深地層研究所における工学技術に関する検討(平成25年度); 掘削影響の修復・軽減技術の開発(委託研究)

深谷 正明*; 畑 浩二*; 秋好 賢治*; 佐藤 伸*; 竹田 宣典*; 三浦 律彦*; 鵜山 雅夫*; 金田 勉*; 上田 正*; 戸田 亜希子*; et al.

JAEA-Technology 2014-040, 199 Pages, 2015/03

JAEA-Technology-2014-040.pdf:37.2MB

超深地層研究所計画における工学技術に関する研究は、大きく分けて、(1)「研究坑道の設計・施工計画技術の開発」、(2)「研究坑道の建設技術の開発」、(3)「研究坑道の施工対策技術の開発」、(4)「安全性を確保する技術の開発」および、(5)「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の5項目に分類して進めている。これまでは、「第2段階」の調査研究として、研究坑道掘削工事で取得される計測データや施工データを用いた評価に基づく設計の妥当性についての検討などを中心として進めてきた。本研究は、「掘削影響の修復・軽減技術の開発」の一貫として、深度500m研究アクセス北坑道における再冠水試験のための止水壁に関する検討を実施した。具体的には、止水壁やプラグに関する国内外の文献調査を実施し、この結果を基に、設計条件の検討、解析による止水壁躯体の設計と岩盤安定性の評価、主な部材の材料選定、止水グラウトの検討などを実施した。

論文

グラウト施工を行った花崗岩におけるセメント成分の影響調査手法

鵜山 雅夫*; 人見 尚*; 佐藤 稔紀

土木学会平成25年度全国大会第68回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), 2 Pages, 2013/09

地下坑道建設における透水性改善のためのグラウト工事によって、グラウト材が周辺岩盤に化学的影響を及ぼすことが懸念される。本報告では、グラウト施工位置の岩盤コアの採取から分析に至るまでの手法について述べた。

論文

グラウト施工を行った花崗岩におけるセメント成分の影響の観察

人見 尚*; 鵜山 雅夫*; 佐藤 稔紀

土木学会平成25年度全国大会第68回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), 2 Pages, 2013/09

地下坑道建設における透水性の改善のためのグラウト工事において、グラウト材に含有されるカルシウム成分の作用による長期的な岩盤強度の低下が懸念されている。本報告では、グラウト施工位置の岩盤コアを用い、岩盤とグラウト材との境界部分について詳細な観察を実施した。その結果、グラウト材と思われる充填物が確認されたが、数マイクロメートル程度までのオーダーでは、母岩側へのカルシウム成分の溶出は確認できなかった。

論文

Development of grouting technologies for HLW disposal in Japan, 4; Planning and results of in-situ grouting test

田中 達也*; 鵜山 雅夫*; 石田 知子*; 中西 達郎; 大西 有三*

Proceedings of 7th Asian Rock Mechanics Symposium (ARMS-7) (USB Flash Drive), p.702 - 711, 2012/10

日本原子力研究開発機構は、スイスのグリムゼル岩盤研究所においてグラウト施工実証試験を実施した。本稿では、グラウト浸透モデルを用いて計画された原位置でのグラウト施工の実証試験に関し、試験計画の立案、グラウト材料の選定及び原位置試験結果について報告する。本試験では、平成21年度から平成23年度にかけて岩盤中の割れ目の幾何学特性や水理特性に関する原位置調査を段階的に進めてきた。原位置調査結果に基づいて、割れ目ネットワークモデル及び等価透水係数分布で表現したグラウト浸透モデルを構築し、グラウト注入試験の対象とする透水性の高い割れ目あるいは割れ目帯の空間的な分布を推定し、グラウトの注入区間及び観測区間のレイアウトを決定した。また、事前に実施した孔間透水試験及び孔間トレーサー試験の結果から、試験に適用するグラウト材料を選定した。グラウト注入試験の結果、2つの観測区間においてグラウトの到達を確認することができた。最後に、本実証試験結果を受けて、地層処分場の建設時に適用するグラウトの設計・施工方法について考察した。

論文

Development of grouting technologies for HLW disposal in Japan, 2; In-situ grouting test program and site investigation results at the Grimsel Test Site in Switzerland

中西 達郎; 津田 秀典; 鐙 顕正*; 鵜山 雅夫*; 大西 有三*

Proceedings of 7th Asian Rock Mechanics Symposium (ARMS-7) (USB Flash Drive), p.682 - 691, 2012/10

日本原子力研究開発機構は、地層処分におけるグラウト技術の高度化研究の一環として、深部1,000m程度までの環境下での注入技術、グラウト材料がバリア材料に与える影響の評価技術、及び処分場の建設・操業時に要求される性能を考慮したグラウト材料等の開発に取り組んできた。本報告は、スイスのグリムゼルテストサイトにおいて、グラウト浸透モデルを用いて計画された原位置でのグラウト施工の実証試験結果をとりまとめたものである。同試験では、グラウト注入試験の計画立案にあたって、現地の水理地質構造を把握するために平成21年度に予備調査、平成22年度に事前調査と段階的に進められた。段階的なステップを踏むことで、グラウト注入試験を実施する最適箇所を決定するだけでなく、起こりうる可能性のある問題点を抽出しそれらを可能な限り軽減することで、グラウト浸透モデルの妥当性を評価するために必要なデータを所得することができた。

論文

地層処分におけるグラウト技術の高度化研究,1; 結晶質岩サイトにおけるグラウト実証試験に向けた事前調査

中西 達郎; 藤田 朝雄; 津田 秀典; 田中 達也*; 鵜山 雅夫*; 大西 有三*

第41回岩盤力学に関するシンポジウム講演集(CD-ROM), p.71 - 76, 2012/01

日本原子力研究開発機構は、地層処分におけるグラウト技術の高度化研究の一環として、深部1,000m程度までの環境下での注入技術、グラウト材料がバリア材料に与える影響の評価技術、及び処分場の建設・操業時に要求される性能を考慮したグラウト材料等の開発に取り組んできた。本報告は、スイスのグリムゼル岩盤試験場において、開発したグラウト材料を用いて原位置でのグラウト施工の実証試験に向けた事前調査の結果及びグラウト注入試験の試験計画をとりまとめたものである。同試験では、新たに掘削したボーリング孔から得られた幾何学的亀裂情報、透水試験及び孔-孔間での通水確認試験を通して、グラウト注入試験の試験計画に資する水理地質情報及び各種データを取得した。

論文

地層処分におけるグラウト技術の高度化開発,4; グラウト注入試験の計画立案に向けた事前調査の実施

中西 達郎; 川口 昌尚; 津田 秀典; 鵜山 雅夫*; 田中 達也*

土木学会平成23年度全国大会第66回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), p.71 - 72, 2011/09

地層処分におけるグラウト技術の高度化開発では、天然バリアである岩盤の長期的変質を軽減する低アルカリ性の注入材料の開発、深度1,000m程度までを想定した注入技術の開発、グラウト材料が地質環境へ与える影響評価技術の開発を実施している。この中で、開発した材料の施工性及び湧水抑制効果(改良効果)の確認に加え、注入範囲を予測・制御するためのグラウト浸透モデルを用いた事前解析(シリーズその7参照)に基づくグラウト施工の実証試験(以下、原位置試験)を計画している。本報告は、スイス・グリムゼル岩盤試験場にて計画中の原位置試験に向けた事前調査結果から、試験エリアの水理的な連続性について報告するものである。

論文

地層処分におけるグラウト技術の高度化開発,7; グラウト注入試験の計画立案に向けた予備調査の実施

中西 達郎; 鵜山 雅夫*; 田中 達也*

土木学会平成22年度全国大会第65回年次学術講演会講演概要集(DVD-ROM), p.95 - 96, 2010/09

地層処分施設におけるグラウト技術の高度化開発では、天然バリアの変質を軽減する低アルカリ性の注入材料の開発、深度1,000m程度までを想定した注入技術の開発、及びグラウト材料が地質環境へ与える影響評価技術の開発を実施している。この中で原位置適用性試験は、開発した材料の施工性及び湧水抑制効果(改良効果)の確認に加え、グラウト影響評価において初期条件となる注入範囲を予測するグラウト浸透モデルの適用性を検証することを目的としている。上記の観点からスイス・グリムゼル岩盤試験場にて原位置適用性試験に先立ち実施した予備調査結果を報告するものである。

口頭

新型動的注入システムの開発,2; 高水圧下の岩盤における動的注入原位置実証試験

鵜山 雅夫*; 野田 正利*; 納多 勝*; 長谷川 宏*; 松井 裕哉; 鈴木 庸平*; 浜子 正*; 田中 裕治*

no journal, , 

動的注入工法は、注入圧力に強制的に波状に脈動を加えることにより注入の抵抗となるグラウトの見かけの粘性を低下させて、流動性の向上と目詰まりの抑制を図り、細かい割れ目へのグラウト注入効果を高めるものである。本報では、瑞浪超深地層研究所地下坑道におけるボーリング掘削で必要な止水対策として、前報(その1)の動的注入システムによるグラウチングを試行し、高水圧下での実用性と有用性を確認した結果について述べる。なお、本実証試験は産業技術総合研究所が日本原子力研究開発機構との共同研究において、原子力安全・保安院からの委託業務である「平成21年度地層処分にかかわる地質情報データの整備」の委託費により掘削したボーリング孔において行った。

口頭

ファブリペロー方式による光ファイバ式岩盤変位計の開発

鵜山 雅夫*; 畑 浩二*; 真田 祐幸; 佐藤 稔紀

no journal, , 

高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究では、実際の処分場の建設や操業時において、空洞の健全性判定が極めて重要で、数年から数十年間といった長期にわたるモニタリング方法の研究開発が進められている。従来型の電気式計測機器方式で、立坑や水平坑道の挙動、地下水挙動などが計測されているが、設置数年後で絶縁が低下し正確な計測ができていないのが現状である。そこで、伝送用の光ファイバを応用し、ひずみや温度などの物理量を計測するセンサを用いて、坑道周辺の挙動を計測するシステムを開発した。

口頭

グラウト施工した花崗岩とグラウト接合部の顕微鏡による詳細観察

鵜山 雅夫*; 人見 尚*; 弥富 洋介; 松井 裕哉

no journal, , 

地層処分技術の信頼性向上の観点から、セメント系材料が岩盤に与える影響の把握とその分析手法を確立することを目的として、瑞浪超深地層研究所内の深度200m予備ステージ及び深度300m研究アクセス坑道におけるグラウト充填割れ目を含む岩石試料を対象に、偏光顕微鏡, XRF, SEM-EDX分析を実施した。偏光顕微鏡及びXRFの観察により、グラウト充填割れ目やその割れ目付近でカルサイトが確認できたが、割れ目との関連や形状から、グラウト注入前にカルサイトが存在していた可能性が高いことが考えられた。また、SEM-EDX分析結果より、グラウト注入前に存在していたカルサイトはグラウト注入圧力により移動し、グラウト充填割れ目側ではカルサイトとグラウト材が混合して充填された可能性があることが考えられた。さらに、これらの分析手法がグラウト充填割れ目の詳細観察に適用できる見通しが得られた。今後は、グラウト注入前のセメントの初期状況とその経年変化も比較することで、セメント材の岩盤への影響評価に資する技術開発を進めていくことが重要であると考える。

口頭

グラウト施工した花崗岩とグラウト接合部のX線による非破壊詳細観察

人見 尚*; 鵜山 雅夫*; 弥富 洋介; 松井 裕哉

no journal, , 

地層処分技術の信頼性向上の観点から、セメント系材料が岩盤に与える影響の把握とその分析手法を確立することを目的として、瑞浪超深地層研究所内の深度200m予備ステージ及び深度300m研究アクセス坑道におけるグラウト充填割れ目を含む岩石試料を対象に、グラウトと花崗岩の境界を対象としたX線CTとX線回折(X-ray Diffraction: XRD)の非破壊連成観察を実施した。その結果、非破壊での層状の観察で花崗岩中に黒雲母が分布することや、グラウトとの接触部分で花崗岩の表面に分布していたと推定されるカルサイトが存在すること、グラウト中にはグラウト成分が炭酸化したと推定されるカルサイトが存在すること等が明らかになった。CT-XRD練成法が、岩石やセメントの構成物質やその分布を非破壊で詳細観察が可能であることを示し、有効な分析手法の一つになることが分かった。

口頭

瑞浪超深地層研究所における岩盤へのグラウト影響評価技術開発; 既存ボーリングコアを用いた室内分析

弥富 洋介; 石橋 正祐紀; 松井 裕哉; 鵜山 雅夫*; 人見 尚*

no journal, , 

地層処分における処分場建設においては、大量のセメント系材料の使用が想定され、周辺岩盤に影響を与える可能性がある。そのため、セメント系材料が岩盤に与える影響の把握とその分析手法を確立することを目的として、瑞浪超深地層研究所内の深度200m予備ステージ及び深度300m研究アクセス坑道におけるグラウト充填割れ目を含む岩石試料を対象に、偏光顕微鏡, XRF, SEM-EDX, CT-XRD分析を実施した。その結果、岩盤側には方解石の薄い層状の領域が確認されるとともに、グラウト材に接する岩盤側の割れ目において、主にCaの偏在が見られた。また、グラウト材すなわち硬化セメントペースト部分は、炭酸カルシウムを主成分とした硬化物であること、CT-XRDが非破壊で三次元的な鉱物分布を把握できる分析手法として有用であること等が確認できた。一方、母岩である花崗岩中には微量にしか存在しないと考えていたCa$$^{2+}$$が湧水にも含まれていることから、グラウト材から供給されたCa$$^{2+}$$の影響を分離して評価することが現時点で難しいことが分かったため、方解石の沈殿がみられる割れ目が選択的な水みちになっているメカニズムを特定した上で、分析試料の採取と分析および地質環境の情報との比較・評価を行うことが、セメントによる岩盤変質のメカニズムの検討における今後の課題と考えられる。

口頭

瑞浪超深地層研究所における岩盤へのグラウト影響評価技術開発; グラウト材料及びその周辺岩盤の経時変化の把握

弥富 洋介; 石橋 正祐紀; 松井 裕哉; 鵜山 雅夫*; 人見 尚*

no journal, , 

地層処分における処分場建設においては、大量のセメント系材料の使用が想定され、周辺岩盤に影響を与える可能性がある。そのため、セメント系材料が岩盤に与える影響の把握とその分析手法を確立するために、グラウト材料(普通ポルタランドセメント)の経年変化を把握することを目的として、瑞浪超深地層研究所の深度300m研究アクセス坑道プレグラウチング施工領域から採取した施工後3年経過した試料と6年経過した試料を観察した。その結果、岩盤側にはグラウト材料の影響と考えられるような新たな鉱物の形成や鉱物の溶脱などの変化は認められなかった。一方、グラウト材料においては方解石が認められたが、比較のために作製したセメント供試体の薄片観察結果から、地下水中のHCO$$_{3}$$$$^{-}$$とグラウト材料のCaの反応によって方解石が形成されたと考えられる。また、地下水中のpHやCa濃度の変化から、グラウト材料の変化により高透水性となり湧水量増大によるpHの低下や、ポルトランダイト溶脱後のC-S-H溶脱開始によると思われるCa濃度低下が認められた。今後は、広い領域を対象とした鉱物組成の把握や、グラウト材料と岩盤コアを用いた室内通液接触試験により、水質やグラウト材料の変遷メカニズムについて検討を進める。

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