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田口 光正; Baldacchino, G.*; Pin, S.*; Vigneron, G.*; Hichel, B.*; 小嶋 拓治
no journal, ,
フランスGANIL施設において、酸素飽和した100mMのギ酸ナトリウム水溶液に70MeV/u Krイオン照射を行い、過渡吸収測定を行った。この結果、吸収スペクトルからスーパーオキシドの生成が確認された。また、水溶液中の溶存酸素の有無による生成量の違いから、重イオンによって直接生成する、あるいは水和電子や水素原子, OHラジカルを介して生成するスーパーオキシドのG値をそれぞれ0.53, 0.23と見積もった。
Baldacchino, G.*; 田口 光正; Hichel, B.*
no journal, ,
高LET放射線照射あるいは高温状態という2つの極限条件下における水中放射線化学反応について研究を行った。フランスGANIL施設において、5.5GeV Krイオンをパルス的に照射し、水中過酸化物の生成を時間分解過渡吸収測定により確認した。吸光度の大きさから生成G値を0.2と見積もった。また、パリ南大学のELYSE施設においては、ピコ秒電子加速器を用いて350Cまでの水和電子の時間挙動を調べた。昇温により水和電子の吸光度が減少すること、さらに減衰が緩やかになることがわかった。これは、活性種の拡散と温度による再結合反応の競争で説明できる。以上の不均一系における高速化学反応解析の結果は、第4世代の原子炉やITER, 放射性廃棄物の処理など、原子力産業において非常に有用な知見である。