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論文

Solubility of FeSe$$_{2}$$(cr) at 318 K in the presence of iron

吉田 泰*; 北村 暁; 澁谷 早苗*

Journal of Nuclear Science and Technology, 60(8), p.900 - 910, 2023/08

The concentration of Se equilibrated with FeSe$$_{2}$$(cr) was determined by solubility experiments under reducing conditions and 318 $$pm$$ 1 K. Agreement between the solubility data obtained from the over and under saturation directions suggested the attainment of equilibrium. FeSe$$_{2}$$(cr) phase only formed. The log$$_{10}$$$${it K}$$$$^{0}$$ values of -5.0 $$pm$$ 1.4 and -14.9 $$pm$$ 1.5 for the FeSe$$_{2}$$(cr) solubility reactions respectively were determined. Moreover, the selenium solubility was discussed. At the experimental conditions corresponding to the typical pH and Eh of anoxic groundwater and the equilibrium with stable FeSe$$_{2}$$(cr), the Se solubilities were remained as constant in spite of the linear relationship between iron concentrations with pH. This indicated that Se was consumed before the formation of FeSe$$_{2}$$(cr). This behavior indicated that consideration of reaction paths to equilibrium with FeSe$$_{2}$$(cr) is necessary for an estimation of Se solubility for performance assessment in geological disposal system.

論文

The Kinetics and mechanism of H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition at the U$$_{3}$$O$$_{8}$$ surface in bicarbonate solution

McGrady, J.; 熊谷 友多; 渡邉 雅之; 桐島 陽*; 秋山 大輔*; 北村 暁; 紀室 辰伍

RSC Advances (Internet), 11(46), p.28940 - 28948, 2021/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:39.59(Chemistry, Multidisciplinary)

The rate of U release is affected by bicarbonate (HCO$$_{3}$$$$^{-}$$) concentrations in the groundwater, as well as H$$_{2}$$O$$_{2}$$ produced by water radiolysis. To understand the dissolution of U$$_{3}$$O$$_{8}$$ by H$$_{2}$$O$$_{2}$$ in bicarbonate solution (0.1 - 50 mM), dissolved U concentrations were measured upon H$$_{2}$$O$$_{2}$$ addition (300 $$mu$$M) to U$$_{3}$$O$$_{8}$$/bicarbonate mixtures. As the H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition mechanism is integral to U dissolution, the kinetics and mechanism of H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition at the U$$_{3}$$O$$_{8}$$ surface was investigated. The dissolution of U increased with bicarbonate concentration which was attributed to a change in the H$$_{2}$$O$$_{2}$$ decomposition mechanism from catalytic at low bicarbonate ($$leq$$ 5 mM HCO$$_{3}$$$$^{-}$$) to oxidative at high bicarbonate ($$geq$$ 10 mM HCO$$_{3}$$$$^{-}$$). Catalytic H$$_{2}$$O$$_{2}$$ at low bicarbonate was attributed to the formation of an oxidised surface layer.

報告書

JAEA-TDB-RN in 2020; Update of JAEA's thermodynamic database for solubility and speciation of radionuclides for performance assessment of geological disposal of high-level and TRU wastes

北村 暁

JAEA-Data/Code 2020-020, 164 Pages, 2021/03

JAEA-Data-Code-2020-020.pdf:3.11MB
JAEA-Data-Code-2020-020-appendix(DVD-ROM).zip:0.56MB

高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物地層処分の性能評価に用いるJAEA熱力学データベース(JAEA-TDB)のうち、放射性核種溶解挙動評価部分(JAEA-TDB-RN)について、地球化学計算部分(JAEA-TDB-GC)を包含する形で更新を実施した。今回の更新では、従来の選定値が標準状態における反応の平衡定数(対数値log$$_{10}$$$$K^{circ}$$)だけであったのに対して、ギブズ標準自由エネルギー変化($$Delta_{rm f}$$$$G^{circ}_{rm m}$$),標準モルエンタルピー変化($$Delta_{rm f}$$$$H^{circ}_{rm m}$$),標準モルエントロピー($$S^{circ}_{rm m}$$),比熱容量($$C$$$$^{circ}$$$$_{rm p,m}$$),反応の自由エネルギー変化($$Delta_{rm r}$$$$G^{circ}_{rm m}$$),反応のエンタルピー変化($$Delta_{rm r}$$$$H^{circ}_{rm m}$$)および反応のエントロピー変化($$Delta_{rm r}$$$$S^{circ}_{rm m}$$)を追加することで、大幅な選定値の拡充を行うとともに、298.15K以外の温度における溶解挙動評価が実施できるよう整備が行われた。また、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)がレビュー、選定および集約した鉄についての最新の熱力学データを取り込んだ。さらに、JAEA-TDB-GCと選定値の内部整合性を図るために、多くの反応のlog$$_{10}$$$$K^{circ}$$について再計算を実施した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを提供した。

論文

Prediction of thermodynamic data for radium suitable for thermodynamic database for radioactive waste management using an electrostatic model and correlation with ionic radii among alkaline earth metals

北村 暁; 吉田 泰*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 327(2), p.839 - 845, 2021/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:47.54(Chemistry, Analytical)

高レベル放射性廃棄物地層処分の性能評価のためのラジウムの熱力学データについて、静電モデルおよびアルカリ土類金属間のイオン半径の関係を用いて推定した。ラジウムの溶存化学種および化合物のギブズ標準自由エネルギー変化および標準モルエントロピーについて、イオン対生成モデルをもとにストロンチウムおよびバリウムの熱力学データを外挿することで推定した。これらの推定値を用いて、標準モルエンタルピーも推定した。ストロンチウムとバリウムの熱力学データとして原子力機構(JAEA)が整備した熱力学データベース(JAEA-TDB)を用いることで、JAEA-TDBに組み込むのに適切なラジウムの熱力学データを算出した。得られた熱力学データを既往の文献値と比較した。

論文

Methodology development and determination of solubility-limiting solid phases for a performance assessment of geological disposal of high-level radioactive and TRU wastes

北村 暁; 吉田 泰*; 後藤 考裕*; 澁谷 早苗*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(2), p.58 - 71, 2020/12

高レベル放射性廃棄物および地層処分相当のTRU廃棄物の地層処分における地層処分システムの性能を評価するためには、地下水や緩衝材間隙水中における放射性核種の溶解度評価が必要である。その溶解度評価のためには、溶解度を制限する固相(溶解度制限固相)を選定する必要がある。本報告では、透明性の高い選定過程が示せるように、熱力学データベースを用いて溶解度制限固相の候補となる固相の飽和指数を算出することで溶解度制限固相を判断する選定手法を構築した。本手法では、飽和指数が大きい固相ほど溶解度制限固相の候補になることを基本とするものの、当該固相の生成や溶解度制限が現実的であるかどうかについて、文献調査により判断することとした。併せて、わが国における最新の安全評価報告書で定義された緩衝材およびセメント間隙水組成に対し、種々の組成を類型化した上で性能評価対象元素の溶解度制限固相を選定した。

論文

使用済燃料直接処分における放射性核種の瞬時放出率設定手法の構築

北村 暁; 赤堀 邦晃; 長田 正信*

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(2), p.83 - 93, 2020/12

使用済燃料を再処理せず深地層中に処分(直接処分)した場合、放射性核種の放出挙動はガラス固化体の地層処分とは異なると考えられる。本論文では、直接処分における核種の放出挙動評価のひとつである瞬時放出率(IRF)の設定手法を構築した。IRFの設定にあたっては、諸外国の安全評価報告書等など最新の文献情報を参考に、瞬時放出挙動を、核分裂生成ガス放出率(FGR)に比例するものと一定値をとるものとに分類した。FGRについては、わが国の使用済燃料に対して取得されたデータを収集した上で、燃料挙動計算コードFEMAXIを使用して推奨値と最大値を算出した。また、算出したFGRや既往のIRF実測値を用いて、わが国の加圧水型原子炉(PWR)使用済燃料におけるIRFの推奨値と最大値を推定した。推定した推奨値を既往の文献値と比較したところ、概ね諸外国の設定値と同程度であることが確認された。

論文

地層処分システムの性能を評価するための熱力学データベースの整備; OECD/NEAのTDBプロジェクトと国内外の整備状況

北村 暁

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 62(1), p.23 - 28, 2020/01

高レベル放射性廃棄物や地層処分相当TRU廃棄物などの地層処分システムの性能を評価することを目的として、廃棄体が地下水に接触したあとの放射性核種の溶解および錯生成挙動を評価するために使用する熱力学データベース(TDB)が国内外で整備されている。本報告では、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が実施している国際プロジェクトを中心に、わが国および欧米各国で整備されているTDBを概説する。

論文

Thermodynamic interpretation of uranium(IV/VI) solubility in the presence of $$alpha$$-isosaccharinic acid

小林 大志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁

Journal of Chemical Thermodynamics, 138, p.151 - 158, 2019/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:15.03(Thermodynamics)

イソサッカリン酸共存下における4価および6価ウランの溶解度を、水素イオン濃度指数(pH$$_{c}$$)6$$sim$$13、イソサッカリン酸濃度10$$^{-4}$$$$sim$$10$$^{-1.2}$$ mol/dm$$^{3}$$の範囲で調査した。ウラン(IV)溶解度のpH$$_{c}$$およびイソサッカリン酸濃度依存性から、pH$$_{c}$$ 6$$sim$$12における支配的な溶存化学種はU(OH)$$_{4}$$(ISA)$$_{2}$$$$^{2-}$$と考えられた。また、ウラン(VI)については、pH$$_{c}$$ 7$$sim$$12における支配的な溶存化学種がUO$$_{2}$$(OH)$$_{3}$$(ISA)$$_{2}$$$$^{2-}$$であると考えられた。ウラン(IVおよびVI)のイソサッカリン酸錯体の生成定数を、溶解度データの最小二乗適合により算出した。得られた錯生成定数を用いることで、イソサッカリン酸共存下におけるウラン(IVおよびVI)の溶解度を熱力学的に説明できることがわかった。

報告書

Update of JAEA-TDB; Update of thermodynamic data for zirconium and those for isosaccahrinate, tentative selection of thermodynamic data for ternary M$$^{2+}$$-UO$$_{2}$$$$^{2+}$$-CO$$_{3}$$$$^{2-}$$ system and integration with JAEA's thermodynamic database for geochemical calculations

北村 暁

JAEA-Data/Code 2018-018, 103 Pages, 2019/03

JAEA-Data-Code-2018-018.pdf:5.66MB
JAEA-Data-Code-2018-018-appendix1(DVD-ROM).zip:0.14MB
JAEA-Data-Code-2018-018-appendix2(DVD-ROM).zip:0.15MB
JAEA-Data-Code-2018-018-appendix3(DVD-ROM).zip:0.19MB

最新の熱力学データのレビューを行い、選定された値を高レベル放射性廃棄物およびTRU廃棄物の地層処分の性能評価に用いるための熱力学データベース(JAEA-TDB)に収録した。今回のレビューでは、(1)ジルコニウムの水酸化物および加水分解種の熱力学データについて、経済協力開発機構原子力機関(OECD/NEA)が公開した熱力学データベースと比較しつつ熱力学データを選定した。また、(2)金属イオンのイソサッカリン酸錯体の熱力学データについては、最新のレビュー論文を基に、選定値のレビューと内部整合性の確認を行ったうえで採用した。さらに、(3)アルカリ土類元素、ウラン(VI)イオンおよび炭酸イオンから構成される三元錯体の熱力学データについて、文献情報を暫定的に追加した。そして、(4)地球化学計算用に整備された熱力学データベースとの統合を実現させた。選定値の内部整合性は著者が確認した。更新したJAEA-TDBを有効活用するために、PHREEQCおよびGeochemist's Workbenchといった地球化学計算コード用フォーマットを整備した。

論文

Thermodynamic data development; Solubility method and future research needs (PLENARY)

Rai, D.*; 油井 三和; 北村 暁

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 5, p.19 - 26, 2018/11

本報告の目的は、(1)溶解度法を説明し、(2)読者がどの研究が品質のよいものであるかを理解するために必要な溶解度法に望まれる基準、(3)評価基準の使用例、そして(4)いくつかの研究の必要性の例(溶解度法が理想的で他の方法が不適なもの)を提示することである。

論文

A Thermodynamic model for ZrO$$_{2}$$(am) solubility at 25$$^{circ}$$C in the Ca$$^{2+}$$-Na$$^{+}$$-H$$^{+}$$-Cl$$^{-}$$-OH$$^{-}$$-H$$_{2}$$O system; A Critical review

Rai, D.*; 北村 暁; Altmaier, M.*; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*

Journal of Solution Chemistry, 47(5), p.855 - 891, 2018/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:8.54(Chemistry, Physical)

ジルコニウムについて、単核および複核の加水分解種の生成定数および非晶質二酸化ジルコニウム(ZrO$$_{2}$$(am))の溶解度積を導出した実験データをレビューした。このレビューを通して、加水分解種(Zr(OH)$$_{2}$$$$^{2+}$$, Zr(OH)$$_{4}$$(aq), Zr(OH)$$_{5}$$$$^{-}$$, Zr(OH)$$_{6}$$$$^{2-}$$およびCa$$_{3}$$Zr(OH)$$_{6}$$$$^{4+}$$)の生成定数やZrO$$_{2}$$(am)の溶解度積を新規に決定もしくは改訂した。

論文

Thermodynamic equilibrium constants for important isosaccharinate reactions; A Review

Rai, D.*; 北村 暁

Journal of Chemical Thermodynamics, 114, p.135 - 143, 2017/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:19.61(Thermodynamics)

イソサッカリン酸はセルロースの分解生成物であり、低レベル放射性廃棄物処分場で発生する。このイソサッカリン酸は、処分場に存在するアクチニド元素など多くの元素と強い錯体を作ることが知られている。われわれは、イソサッカリン酸の解離およびラクトン化定数や、Ca, Fe(III), Th, U(IV), U(VI), Np(IV), Pu(IV)およびAm(III)との錯生成定数をレビューした。また、イソサッカリン酸共存下における地層処分場でのアクチニド元素の移行挙動を予測するための錯生成定数について総括し、利用可能なデータが不十分な場合の熱力学データの信頼性を確保するための追加の研究について概説した。

論文

Effect of carbonate concentration on the dissolution rates of UO$$_{2}$$ and spent fuel; A Review

北村 暁; 赤堀 邦晃*

Advances in Materials Science for Environmental and Energy Technologies, 6, p.133 - 144, 2017/10

日本では、使用済燃料の再処理を経て生成するガラス固化体の地層処分の代替オプションのひとつとして、使用済燃料そのものを深地層中に処分(直接処分)する可能性について、検討を開始している。キャニスターが破損したのちに使用済燃料に接触する水の組成について、現在日本で想定している炭酸濃度が10$$^{-2}$$mol dm$$^{-3}$$であり、これは欧州各国の設定値より約1桁高い値となっている。使用済燃料の溶解速度は炭酸濃度に依存し、ウラン(VI)の炭酸錯体の生成により促進されると考えられる。日本での代替オプションのひとつである直接処分システムにおける信頼性の高い使用済燃料溶解速度を設定するために、二酸化ウランおよび使用済燃料の溶解速度に及ぼす炭酸濃度の影響をレビューした。

論文

A Thermodynamic model for the solubility of HfO$$_{2}$$(am) in the aqueous K$$^{+}$$ - HCO$$_{3}$$$$^{-}$$ - CO$$_{3}$$$$^{2-}$$ - OH$$^{-}$$ - H$$_{2}$$O system

Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K.*

Radiochimica Acta, 105(8), p.637 - 647, 2017/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.91(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

非晶質二酸化ハフニウム(HfO$$_{2}$$(am))の溶解度を、炭酸水素カリウム(KHCO$$_{3}$$)濃度0.001$$sim$$0.1mol.kg$$^{-1}$$の範囲で測定した。HfO$$_{2}$$(am)の溶解度は、KHCO$$_{3}$$濃度の増加とともに劇的に増大し、ハフニウム(IV)が炭酸イオンと強く錯生成することを示した。ハフニウムの炭酸錯体の熱力学的平衡定数を、PitzerおよびSITの両活量補正モデルで導出した。KHCO$$_{3}$$濃度の増加に伴う劇的なハフニウム濃度の増大は、Hf(OH)$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$_{2}$$$$^{2-}$$およびHf(CO$$_{3}$$)$$_{5}$$$$^{6-}$$の生成を考慮することで最もよく説明することができた。これらの生成反応である[Hf$$^{4+}$$ + 2CO$$_{3}$$$$^{2-}$$ + 2OH$$^{-}$$ $$leftrightarrow $$ Hf(OH)$$_{2}$$(CO$$_{3}$$)$$_{2}$$$$^{2-}$$]および[Hf$$^{4+}$$ + 5CO$$_{3}$$$$^{2-}$$ $$leftrightarrow $$ Hf(CO$$_{3}$$)$$_{5}$$$$^{6-}$$]の平衡定数の対数値は、それぞれ44.53$$pm$$0.46および41.53$$pm$$0.46であった。

論文

Thermodynamic model for Zr solubility in the presence of gluconic acid and isosaccharinic acid

小林 大志*; 手島 健志*; 佐々木 隆之*; 北村 暁

Journal of Nuclear Science and Technology, 54(2), p.233 - 241, 2017/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:51.82(Nuclear Science & Technology)

グルコン酸およびイソサッカリン酸共存下におけるジルコニウムの溶解度について、水素イオン濃度指数(pH$$_{rm c}$$)および全グルコン酸もしくはイソサッカリン酸濃度の依存性を調査した。ジルコニウムの溶解度に及ぼすpH$$_{rm c}$$およびグルコン酸濃度依存性からは、中性水溶液中ではZr(OH)$$_{4}$$(GLU)$$_{2}$$$$^{2-}$$, pH$$_{rm c}$$が10以上のアルカリ性水溶液中ではZr(OH)$$_{4}$$(GLU)(GLU$$_{rm -H}$$)$$^{3-}$$の存在が示唆された。イソサッカリン酸共存下では、グルコン酸共存下と同様の化学形であるZr(OH)$$_{4}$$(ISA)$$_{2}$$$$^{2-}$$およびZr(OH)$$_{4}$$(ISA)(ISA$$_{rm -H}$$)$$^{3-}$$が、中性$$sim$$アルカリ性水溶液中で支配的であると推定された。粉末X線回折の結果、グルコン酸およびイソサッカリン酸いずれの共存下においても、溶解度を制限する固相は非晶質ジルコニウム水酸化物(Zr(OH)$$_{4}$$(am))であると考えられた。ジルコニウムのグルコン酸およびイソサッカリン酸錯体の生成定数は、溶解度データの最小二乗解析によって決定され、既往の4価アクチニドの値と比較検討した。

論文

Issues concerning the determination of solubility products of sparingly soluble crystalline solids; Solubility of HfO$$_{2}$$(cr)

Rai, D.*; 北村 暁; Rosso, K. M.*; 佐々木 隆之*; 小林 大志*

Radiochimica Acta, 104(8), p.583 - 592, 2016/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:43.6(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

結晶質二酸化ハフニウム固相(HfO$$_{2}$$(cr))の溶解度における酸濃度の影響を調査した。本研究では、(1)2種類の固相量を使用、(2)固相の酸洗浄、(3)1400$$^{circ}$$Cでの固相の加熱、(4)二酸化ハフニウムが非晶質(am)から結晶質(cr)に変遷するかどうかを調べるための固液混合状態での90$$^{circ}$$Cでの試験、を実施した。これらの処理の結果、HfO$$_{2}$$(cr)には少量の結晶性の低い(ただし非晶質ではない)成分(HfO$$_{2}$$(lcr))が含まれており、これがHfO$$_{2}$$(cr)よりも溶解度を制限する固相となることが結論づけられた。溶解度データはPitzerおよびSITの両モデルで説明できた。HfO$$_{2}$$(cr)の溶解度積の対数値も推定された。少量の結晶性の低い固相が確認されたことは、鉱物表面がしばしば構造的または組成的に不完全で、結晶固相より高い溶解度を示す一般的な傾向と整合している。本研究は溶解度データの解釈において、難溶性固体の溶解挙動が固有の固相に規定されることが観察されることに注意を払う必要があることを強調している。

論文

諸外国における使用済燃料直接処分のソースターム評価,2; 使用済燃料および構造材の溶解速度評価

北村 暁; 近沢 孝弘*; 赤堀 邦晃*; 舘 幸男

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.55 - 72, 2016/06

わが国では、従前の高レベル放射性廃棄物の地層処分に加えて、使用済燃料を直接深地層中に処分する方策(以下、直接処分)など、代替処分オプションに関する調査・研究が開始されている。このことを受け、直接処分の安全評価に必要となるパラメータのうち、使用済燃料および構造材(ジルカロイ被覆管や制御棒など)の溶解速度の設定に資することを目的として、直接処分の安全評価を進めている欧米各国の設定値を一覧するとともに、設定根拠および不確実性評価について調査した。欧州各国は設定にあたって欧州委員会主催のプロジェクトの成果を踏まえていることから、その内容についても概説した。溶解速度設定の根拠となる実測値については、各国とも共通して用いられているものが多く、得られた設定値についても類似しているものが多く見受けられた。また、不確実性については定量的な評価が難しいことから、各国とも保守的にパラメータを設定している様子が見受けられた。以上の内容は、わが国の直接処分の安全評価における溶解速度の設定の基盤情報として有効である。

論文

諸外国における使用済燃料直接処分のソースターム評価,1; 使用済燃料および構造材からの瞬時放出率の評価

長田 正信; 近沢 孝弘*; 赤堀 邦晃*; 北村 暁; 舘 幸男

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.31 - 54, 2016/06

わが国では、使用済燃料の全量を再処理し、そこで発生する高レベル放射性廃液のガラス固化体を深地層中へ埋設することとしている。一方で、将来のエネルギー情勢の変化に柔軟に対応するため、使用済燃料を直接地層中に埋設処分する手法(直接処分という)についても技術的成立性を検討している。直接処分の安全性を評価するためには、処分後のある時期に閉じ込め機能が喪失した際に、使用済燃料から地下環境中へ放出される核種の種類や放出量等(総称してソースタームという)を設定する必要がある。しかし、これらの詳細な検討は、国内では未実施である。このことを受け、わが国における直接処分の安全評価に資することを目的として、ソースタームのうち瞬時放出に着目し、本分野での先進諸外国の安全評価事例を調査した。諸外国における安全評価の内容を比較した結果、引用する試験データは各国でほぼ同様であったが、最終的なソースターム設定は、各国の事情(炉型や想定燃焼度等)を加味した結果として各国間で違いがみられた。また、設定値が含む不確実性の表現も各国で異なり、推奨値に加え悲観的値を設けるケースや、中央値と標準偏差を与えるケース等の違いがみられた。本調査内容は、わが国における直接処分の安全評価のための基盤情報として有効である。

論文

Evaluation of equilibrium constants for deprotonation and lactonisation of $$alpha$$-D-isosaccharinic acid

Rai, D.*; 北村 暁

Journal of Nuclear Science and Technology, 53(4), p.459 - 467, 2016/04

AA2015-0115.pdf:0.57MB

 被引用回数:8 パーセンタイル:36.46(Nuclear Science & Technology)

アルファ-D-イソサッカリン酸(ISA)の解離定数およびラクトン化定数については、文献によって大きな不一致がある。核磁気共鳴(NMR)と、$$alpha$$-D-イソサッカリン酸に関係するイソサッカリン酸カルシウム結晶(Ca(ISA)$$_{2}$$(cr))の広範な実験による溶解度データとの組み合わせを基にすると、[HISA(aq) $$leftrightarrow $$ ISA$$^{-}$$ + H$$^{+}$$]の反応の標準状態における平衡定数の対数値(log K$$^{circ}$$)が-3.27$$pm$$0.01であり、また[HISA(aq) $$leftrightarrow $$ ISL(ISA-1,4-ラクトン)(aq) + H$$_{2}$$O]のlog K$$^{circ}$$が0.49$$pm$$0.09が信頼できる値となる。これらのデータからは、[ISL(aq) +H$$_{2}$$O $$leftrightarrow $$ ISA$$^{-}$$ + H$$^{+}$$]のlog K$$^{circ}$$は-3.76 $$pm$$ 0.09と導出される。信頼できる広範な実験によるCa(ISA)$$_{2}$$(cr)の溶解度データをSIT活量補正モデルで再解釈すると、[Ca(ISA)$$_{2}$$(cr) $$leftrightarrow $$ Ca$$^{2+}$$ + 2 (ISA)$$^{-}$$のlog K$$^{circ}$$は-6.40 $$pm$$ 0.09であり、[Ca$$^{2+}$$ + ISA$$^{-}$$ $$leftrightarrow $$ CaISA$$^{+}$$]のlog K$$^{circ}$$は1.70 $$pm$$ 0.09となる。

報告書

大洗研究開発センター廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価

下村 祐介; 羽成 章*; 佐藤 勇*; 北村 了一

JAEA-Technology 2015-062, 47 Pages, 2016/03

JAEA-Technology-2015-062.pdf:1.85MB

廃棄物管理施設を規制するための新しい基準(新規制基準; 平成25年12月18日施行)を受けて、日本原子力研究開発機構大洗研究開発センターの廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を行った。はじめに森林火災の延焼シナリオを想定し、現地調査、森林火災評価モデル等から、森林火災の強度を評価した。森林火災の強度の評価に用いたモデルは、Rothermelの拡大方程式及びCanadian Forest Fire Behavior Prediction (FBP) Systemである。輻射熱による施設への影響評価を行い、想定した森林火災に対する施設外壁の温度変化を試算した。施設外壁温度は最大160$$^{circ}$$C程度と評価され、一般にコンクリートの強度に影響がないとされている許容温度(200$$^{circ}$$C)には達しない事を明らかにした。さらに、防火帯突破確率を試算し、約20%程度であった。本報告書は、廃棄物管理施設における森林火災の及ぼす影響評価を通して、新規制基準における森林火災に対する評価の一例を示すものである。

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