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田中 成岳*; 木村 仁*; Faried, A.*; 酒井 真*; 佐野 孝昭*; 猪瀬 崇徳*; 宗田 真*; 岡田 幸士*; 中島 政信*; 宮崎 達也*; et al.
Cancer Science, 101(6), p.1487 - 1492, 2010/06
被引用回数:12 パーセンタイル:31.68(Oncology)大気マイクロPIXEを用いて、食道ガン細胞株において、主要な化学療法薬であるシスプラチンの細胞内局在性を調べ、同細胞株のシスプラチンに対する感度を決定した。2種類のヒト食道扁平上皮癌(ESCC)細胞株(TE-2とTE-13)のシスプラチンに対する感受性は、MTT分析,フローサイトメトリ、及びDNA断片化分析を用いて確認した。これらの細胞試料に対して大気マイクロPIXE分析を行うとともに、リアルタイム逆転写ポリメラーゼ連鎖反応を用いて両細胞株における、「マルチ-ドラッグ」抵抗性タンパク質2(MRP2)のmRNA発現を評価した。この結果、TE-2セルはTE-13セルよりシスプラチンに敏感であることが明らかとなった。この研究結果は、大気マイクロPIXEが個別細胞のシスプラチン感受性を定量評価する方法として有効であることを示唆した。また、最終的には細胞膜の中のMRP2がESCC細胞のシスプラチン感受性を制御する重要な役割を担っているのではないかという推測に至った。
繪鳩 翔太*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*; 槌本 昌信*
Chemistry Letters, 39(7), p.706 - 707, 2010/05
被引用回数:6 パーセンタイル:27.1(Chemistry, Multidisciplinary)四座配位のシッフ塩基配位子を用いたユウロピウム錯体、(CH)NH[Eu(3,5Clsalen)]を合成し、構造をエックス線構造解析した。この錯体は、8配位の単核錯体で、シッフ塩基配位子は子午線状に配位していることを明らかにした。またその発光スペクトルは、アセトニトリル中で234nmと357nmを経由して励起されることを明らかにした。
高橋 良和; 安藤 俊就; 檜山 忠雄; 中嶋 秀夫; 加藤 崇; 杉本 誠; 礒野 高明; 押切 雅幸*; 河野 勝己; 小泉 徳潔; et al.
Fusion Engineering and Design, 41(1-4), p.271 - 275, 1998/09
被引用回数:4 パーセンタイル:38.63(Nuclear Science & Technology)原研において、ITER-EDAのもと、中心ソレノイド(CS)モデル・コイルを開発している。本コイル閉導体は、NbSnが用いられ、ほぼ完成しつつある。導体接続部、熱処理及び巻線技術のR&Dが行われ、それぞれの技術が確立された。これを踏まえて、外層モジュール(8層)の最初の1層の巻線が完成した。本コイルは、1998年に完成し、原研の試験装置において実験が行われる予定である。
田中 成岳*; 酒井 真*; 木村 仁*; 宗田 真*; 中島 政信*; 加藤 広行*; 浅尾 高行*; 桑野 博行*; 及川 将一*; 佐藤 隆博; et al.
no journal, ,
食道癌は化学放射線療法が効果的な悪性腫瘍のひとつであり、そのresponderとnon-responderとを選別することは、個別化治療において重要な課題となっている。近年さまざまな研究において、抗癌剤感受性にかかわる因子の研究が進んでいるが、いまだ不明な点も多い。そこで、食道癌化学療法の中心的薬剤であるシスプラチンの細胞内動態と食道癌細胞株におけるその感受性に関して、大気マイクロPIXEを用いて調べた。その結果、シスプラチンの感受性には、作用場所である核への移行よりも細胞への取り込みが重要な要因である可能性が示唆された。
繪鳩 翔太*; 槌本 昌信*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
4座のシッフ塩基(L)を配位子とするEu(III)錯体,(Et)3NH[EuIII(L)2](Et:ethyl)は、中心のEu3+イオンに対して2つのシッフ塩基が交差するように配位した8配位の構造である。その対イオンであるトリエチルアンモニウムは、錯イオンと水素結合をしていることをこれまで明らかにしてきた。本研究では、水素結合を作らない対イオンとして、テトラエチルアンモニウムを用いた単核錯体を合成し、その発光特性について、(Et)3NH[EuIII(L)2]との比較,検討を行った。
松倉 武偉*; 中島 孝仁*; 前田 佳均; 鳴海 一雅; 寺井 慶和*; 佐道 泰造*; 浜屋 宏平*; 宮尾 正信*
no journal, ,
本研究では、鉄ホイスラー合金薄膜/Ge(111)エピタキシャル界面での低温イオンチャネリングを行い、軸上での原子変位=動的変位(熱振動)+静的変位(格子不整合など外因変位)への温度の影響を検討した。200C以下で行う低温分子線エピタキシャル(MBE)成長によってホイスラー合金薄膜FeMnSi(111)(50nm膜厚)をGe(111)上に成長させた。軸配向性を評価する最小収量:,臨界角は、2MeV Heイオンを用い、後方散乱角165で測定したGe111軸チャネリングディップ曲線から求めた。これまでの研究から、FeMnSi/Ge界面での軸配向性は格子不整合によって支配されていることが示唆されている。測定温度が低下するにしたがってが減少し、が増加し、軸配向性が改善されることが明らかになった。FeMnSi/Ge界面の熱膨張による格子不整合の変化は0.27%@300K, 0.15%@110K, 0.10%@40Kと低温で大きく減少することから、これらの軸配向性の変化(改善)は熱膨張による格子不整合の緩和(減少)によるものであると考えられる。
豊田 佐織*; 槌本 昌信*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
四座のsalen型シッフ塩基を配位子とする8配位Eu(III)単核錯体、(C2H5)3NH[Eu(L)2](H2L:シッフ塩基配位子)は、360nm付近の紫外線で励起すると、強い赤色発光を示し、対イオンや配位子の構造を変えると、発光強度が大きく変化する特徴がある。そこで本研究では、キラルなスチルベンジアミンから誘導した四座のシッフ塩基を配位子とするEu(III)単核錯体の合成と、その結晶の発光特性について検討した。
鈴木 かおり*; 槌本 昌信*; 青柳 登; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
キラルなスチルベンジアミンから誘導した四座のシッフ塩基(L)を配位子とするY(III), La(III), Gd(III)単核錯体(CH)N[Ln(L)] (Ln=Y, La, Gd)を合成した。この錯体の発光について調べたところ、光学活性体とラセミ体の結晶で発光の色が異なることがわかった。そこで本研究では、これらのY(III), La(III), Gd(III)単核錯体の結晶性粉末の発光特性について検討した。発光スペクトルは、光学活性体とラセミ体の結晶では発光波長が異なるが、それぞれの結晶を乳鉢ですりつぶした化合物は同一の発光波長を示すことが明らかになった。
大草 雅子*; 槌本 昌信*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
四座のsalen型シッフ塩基を配位子とするEu(III)単核錯体、(CH)NH[Eu(L)](L: 3,5Clsalen)は360nm付近の紫外線を照射すると強い赤色発光を示す。この錯体の誘導体では配位子の構造や対イオンを変えると固体中における発光強度が変化する。本研究では、対イオンにX=(CH)NH , (CH)N を持つ単核錯体について、異なる溶液中の発光特性について検討した。
宮飼 奈月*; 槌本 昌信*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
salen型の四座のシッフ塩基H(3,5Clsalen)が二つ配位した(Et)3NH[Eu(3,5Clsalen)]などのEu(III)単核錯体は、対イオンや配位子の構造が変わると固体の発光強度が大きく変化する場合がある。本研究では、アルキル鎖の長さを変えた第三級および第四級アンモニウムカチオンを対イオンとするシッフ塩基-Eu(III)単核錯体を合成し、対イオンのサイズの違いに基づき、発光強度がどのように変化するかについて検討した。
宮飼 奈月*; 槌本 昌信*; 渡邉 雅之; 中島 清彦*
no journal, ,
salen型の四座のシッフ塩基が二つ配位したEu(III)単核錯体は、八配位のmeridional型の単核構造をとり、紫外線を照射するとf-f遷移に基づく赤色発光を示す。本研究では、対イオンに第三級及び第四級アンモニウムカチオン(XNH及びXN)を用いたEu(III)単核錯体を合成し、対イオンの違いに伴う固体の発光特性の違いについて調べるとともに、すり潰しに伴う錯体の発光強度の変化についても検討した。