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Li, Y.*; 長谷川 邦夫*; 鬼沢 邦雄; 下元 正義*
Proceedings of 2009 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2009) (CD-ROM), 9 Pages, 2009/07
供用期間中検査において、原子力発電所のステンレス鋼管にき裂が検出された場合、日本機械学会維持規格S-NA-1-2004や米国ASMEコードSec.XIに規定されている破壊評価法を用いて健全性評価が行われる。しかしながら、実際に検出される応力腐食割れでは、複数のき裂が検出されるにもかかわらず、これらの規格では単一のき裂が存在する場合の破壊評価法のみが規定されている。本報では、配管の同一断面に、任意の数・大きさの独立したき裂が存在する場合における破壊評価法を提案する。この提案法について、実験結果との比較により検証を行うとともに、数値計算によりその有効性を示した。
鬼沢 邦雄; 伊藤 裕人*; 下元 正義*; 西川 弘之*
no journal, ,
国内の軽水型原子力発電所の長期運転に対して、発電所の安全性を評価するうえで、発電設備を構成する機器の構造健全性評価が必要である。また、応力腐食割れ(SCC)や疲労き裂進展等の経年劣化による機器の構造健全性の低下に対する適切な評価と対策が必要である。合理的な健全性評価のためには、経年劣化の程度やばらつきを考慮し、き裂進展や破壊に関する種々の事象を確率論的に評価する確率論的破壊力学(PFM)を用いた解析手法が最も有効な手法である。原子力機構では、原子炉冷却材圧力バウンダリ配管溶接部に対し、経年劣化を考慮して破損確率を評価する、PFM解析コードPASCAL-SPを開発した。より合理的な方法に基づいた安全規制の高度化に資するため、PASCAL-SPの活用方策を検討した。本コードを用いて、日本機械学会維持規格において供用状態ごとに設定されている安全率に関してPFM解析による安全裕度を定義し、その結果をもとに相対的な評価を行った。また、確率論的安全評価において必要な配管の故障率に関して、本コードによるPFM解析結果の活用例を示した。