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論文

Dirac Kondo effect under magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

Physical Review B, 108(24), p.245110_1 - 245110_11, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

通常の近藤効果は、伝導電子と交換相互作用を行う不純物を含んだ金属中で起こり、伝導電子のフェルミ面の存在が重要となるが、フェルミ面を持たない系における類似した現象の解明は近藤効果の基礎的理解のために重要である。さらに、通常の近藤効果は磁場中で抑制されるが、とある条件の下では磁場によって増幅することも起こりえる。本論文では、フェルミ面を持たない系において強磁場の存在に起因する近藤効果を記述するための模型を構築・提案する。この模型では、物質中を伝導するディラック粒子と物質内部で局在する不純物から成る粒子対である「近藤凝縮」を平均場として仮定することで、それを秩序変数とする相図を決定することができる。一方で、ディラック粒子・反粒子の粒子対として定義される「カイラル凝縮」は、クォーク系においては古くから知られた基底状態であるが、相互作用するディラック電子系においても類似した基底状態の存在が期待されている。さらに、ディラック粒子・反粒子間に極小の引力相互作用さえあれば、磁場の大きさに伴ってカイラル凝縮が(一般的には)増幅する現象が知られており、magnetic catalysis(磁気触媒機構)と呼ばれている。このため、本研究ではカイラル凝縮と近藤凝縮との磁場中での競合効果に注目し、この競合効果によって磁場をパラメータとする相図上に量子臨界点が現れることを予言した。さらに、磁場だけでなく有限温度の相図の予言も行った。フェルミ面に起因する通常の近藤効果とは異なり、強磁場のみによって誘起される近藤系はモンテカルロ法における負符号問題を持たないため、モンテカルロシミュレーションによって将来的に高精度の検証がなされることが期待される。

論文

$$beta$$-MoO$$_{3}$$ whiskers in $$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc radioisotope production and $$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tc extraction using hot atoms

Ngo, M. C.*; 藤田 善貴; 鈴木 達也*; Do, T. M. D.*; 関 美沙紀; 中山 忠親*; 新原 晧一*; 末松 久幸*

Inorganic Chemistry, 62(32), p.13140 - 13147, 2023/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

テクネチウム-99m($$^{rm 99m}$$Tc)は放射性医薬品として最も用いられるラジオアイソトープである。$$^{rm 99m}$$Tcは$$^{99}$$Moの娘核種であり、$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcの生成には核分裂(n, f)法と中性子捕獲(n, $$gamma$$)法が存在する。この内、(n, f)法は世界の生産量の約90%で使用されているが、高濃縮ウランの使用、高放射性廃棄物の発生、核不拡散の観点からも問題となっている。そこで、(n, $$gamma$$)法は、(n, f)法の代替法として開発が進められている。本研究では、熱蒸着法で作製した$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーと$$alpha$$-MoO$$_{3}$$粒子を中性子照射して$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを生成し、水に分散させることで$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを抽出した。その結果、$$alpha$$-MoO$$_{3}$$と比較して、$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーでは高い$$^{99}$$Mo抽出率が得られた。また、水に溶解した$$^{98}$$Mo濃度を比較した結果、サンプルから$$^{99}$$Moが水に移動するホットアトム効果を$$beta$$-MoO$$_{3}$$ウィスカーではより顕著に示した。本研究は、中性子捕捉法の照射ターゲットとして$$beta$$-MoO$$_{3}$$の使用を初めて実証したものであり、$$beta$$-MoO$$_{3}$$は、中性子捕捉によって$$^{99}$$Mo/$$^{rm 99m}$$Tcを生成し、水による放射性同位体抽出するための有望な照射ターゲットになると期待される。

論文

Phase diagram of the QCD Kondo effect and inactivation of the magnetic catalysis

服部 恒一*; 末永 大輝*; 鈴木 渓; 安井 繁宏*

EPJ Web of Conferences, 276, p.01015_1 - 01015_5, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.91(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)

本研究では、重い不純物クォークを含む強磁場中のQCD相図を調べ、特に、平均場解析の範囲でこの系の基底状態を決定した。本研究で扱う模型の基底状態は、軽いクォークとその反クォークの対として構成される「カイラル凝縮」と軽いクォークと重いクォークの対である「近藤凝縮」の二種類の秩序変数によって特徴付けられる。強磁場中のQCDではカイラル凝縮が磁場に依存して増加するmagnetic catalysis (磁気触媒効果)と呼ばれる現象が知られているが、本研究では二種類の凝縮が相関・競合することで誘起される新たな現象として、カイラル凝縮の大きさが磁場の大きさに依らずに一定の値となる(飽和する)現象や、温度の増加に伴ってカイラル凝縮が特異的に増加する現象などを提案した。

論文

Extraction properties of trivalent rare earth ions from nitric acid using a triamide-amine extractant

内野 聖子*; 成田 弘一*; 北 圭介*; 鈴木 英哉*; 松村 達郎; 長縄 弘親*; 坂口 幸一*; 大渡 啓介*

Solvent Extraction Research and Development, Japan, 30(1), p.39 - 46, 2023/00

トリアミドアミン, tris(N,N-di-2-ethylhexyl-ethylamide)amine (DEHTAA)による硝酸水溶液からの3価希土類イオン(RE$$^{3+}$$)の抽出について検討した。抽出メカニズムは、硝酸水溶液からのRE$$^{3+}$$の抽出挙動、原子番号と抽出割合(E%)の関係によって評価した。DEHTAA分子は、硝酸濃度1.0Mと平衡となった有機相においてDEHTAA-HNO$$_{3}$$錯体、硝酸濃度6.0Mと平衡となった有機相においてはDEHTAA(HNO$$_{3}$$)$$_{2}$$錯体を主として形成した。このことにより、軽RE$$^{3+}$$のE%の硝酸濃度依存性は、$$sim$$0.5Mにおいて最小、$$sim$$2M HNO$$_{3}$$において最大となるユニークな特性を示す。RE$$^{3+}$$の分配比のスロープアナリシスの結果は、硝酸濃度1.0Mでは主なRE$$^{3+}$$錯体はRE(NO$$_{3}$$)$$_{3}$$DEHTAA(DEHTAA HNO$$_{3}$$)であることが示唆された。硝酸濃度1.0Mでは、E%はLa$$^{3+}$$からLu$$^{3+}$$に向かって減少したが、硝酸濃度0.25MではLa$$^{3+}$$からNd$$^{3+}$$に向かって増加、硝酸濃度6.0MではLa$$^{3+}$$からSm$$^{3+}$$に向かって増加した。

論文

野生ニホンザル体内の放射性セシウム濃度および被ばく線量と体内酸化ストレス状態の関係

石川 諒椰*; 鈴木 正敏*; 木野 康志*; 遠藤 暁*; 中島 裕夫*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 清水 良央*; 鈴木 敏彦*; 篠田 壽*; et al.

KEK Proceedings 2022-2, p.61 - 66, 2022/11

福島県の野生ニホンザルの肝臓・膀胱・大腿筋を用いて、低線量放射線による生物影響の要因と考えられる酸化ストレスとその防御機構である抗酸化活性のバランスを調べた。その結果、福島第一原子力発電所事故に起因する非常に低い線量率の放射線被ばくによって、事故から7年から10年が経過しても放射線に対する生物の応答反応が外部被ばく・内部被ばくに共通して持続すること、その変動傾向は臓器によって異なるものの、いずれも酸化ストレスと抗酸化機構が関連して変動する可能性が示唆された。

論文

Verification of probabilistic fracture mechanics analysis code for reactor pressure vessel

Li, Y.; 勝又 源七郎*; 眞崎 浩一; 林 翔太郎*; 板橋 遊*; 永井 政貴*; 鈴木 雅秀*; 関東 康祐*

Journal of Pressure Vessel Technology, 143(4), p.041501_1 - 041501_8, 2021/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:20.79(Engineering, Mechanical)

It has been recognized that probabilistic fracture mechanics (PFM) is a promising methodology in structural integrity assessments of pressure boundary components of nuclear power plants, because it can rationally represent the influencing parameters in their inherent probabilistic distributions without over conservativeness. A PFM analysis code PASCAL has been developed by the Japan Atomic Energy Agency to evaluate the through-wall cracking frequencies of domestic reactor pressure vessels (RPVs) considering neutron irradiation embrittlement and pressurized thermal shock (PTS) transients. In this study, as a part of the verification activities, a working group was established with seven organizations from industry, universities and institutes. Through one year activities, the applicability of PASCAL for structural integrity assessments of domestic RPVs was confirmed with great confidence. This paper presents the details of the verification activities of the working group.

論文

Preventing nuclear fuel material adhesion on glove box components using nanoparticle coating

瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 鈴木 政浩; 立原 丈二; 高藤 清人; 沖田 高敏; 佐藤根 大士*; 鈴木 道隆*

Mechanical Engineering Journal (Internet), 8(3), p.21-00022_1 - 21-00022_9, 2021/06

MOX燃料製造工程におけるグローブボックス内の核燃料物質の滞留並びに外部被ばく線量の低減を目的として、グローブボックス構成材のアクリルへのナノ粒子コーティングによる粉末付着防止に係る技術開発を進めている。AFM測定により、ナノ粒子コーティングを施したアクリル試験片表面の二乗平均平方根粗さは、非コーティング面に比べて高い値を有することを確認した。ナノ粒子コーティングにより、表面にナノオーダーの微細な凹凸が形成され、アクリル試験片と観察された最小粒子径約5$$mu$$mのUO$$_{2}$$粒子との間に働く付着力が約10分の1に低下し、さらにMOX粉末の付着量が約10分の1に低減することが明らかになった。本研究によりグローブボックス構成材に対し、ナノ粒子コーティングを施すことにより、核燃料物質の付着防止効果が得られることがわかった。本手法は、グローブボックスにおける核燃料物質の滞留並びに外部被ばく線量の低減、アクリルパネルの視認性の改善に有効である。

論文

接着系あと施工アンカーの未充填部の革新的計測技術およびその評価手法

伊藤 成胤*; 向井 智久*; 鈴木 裕士; 南部 禎士*; 鈴木 淳一*; 松沢 晃一*; 衣笠 秀行*

日本建築学会技術報告集, 27(65), p.99 - 103, 2021/02

本研究では、意図的に未充填部を有するエポキシ系接着剤を用いたあと施工アンカー試験体、および高温加熱により空隙部の進展が確認されたあと施工アンカー試験体を対象に、中性子イメージングによる空隙部の定量評価を行った。まず、中性子計測により得られた3次元画像のCT値に着目した未充填部長さの評価手法を提案した。次に、加熱した空隙部が存在するあと施工アンカー試験体に対して、上述した評価手法により接着剤の未充填部の位置を評価した結果、試験体を切断し得られた実際の空隙部位置にほぼ一致することを確認した。さらに、空隙部とその周辺部のCT平均値を比較したところ、空隙部ではその数値が小さくなること、また、CT値そのものにより劣化空隙部を定義することは難しいが、空隙部とその周辺部のCT値の相対関係より、空隙部を特定できることを確認した。

論文

Two-step-pressurization method in pulsed electric current sintering of MoO$$_{3}$$ for production of $$^{99m}$$Tc radioactive isotope

末松 久幸*; 佐藤 壮真*; 中山 忠親*; 鈴木 達也*; 新原 晧一*; 南口 誠*; 土谷 邦彦

Journal of Asian Ceramic Societies (Internet), 8(4), p.1154 - 1161, 2020/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:17(Materials Science, Ceramics)

$$^{99}$$Moと$$^{rm 99m}$$Tc核医学の製造として、照射ターゲットを製造するために三酸化モリブデン(MoO$$_{3}$$)ペレットが、一段および二段の加圧法によりパルス電流焼結で行われた。二段加圧法による550$$^{circ}$$Cでの相対密度は93.1%、一段加圧法による相対密度は76.9%であった。試料の温度は、パンチに熱電対を挿入することで直接測定した。二段加圧法により、ほぼ同じ金型でも試料温度は一段加圧法よりも高くなった。これは、電圧波形と電流波形から、2段階加圧法により試料の導電率が増加し、試料温度と相対密度が上昇すると考えられた。二段加圧法により、リサイクルされた粗粒$$^{98}$$Mo濃縮MoO$$_{3}$$粉末から低温でも高密度ターゲットを製作できる見通しを得た。

論文

金属硝酸塩水溶液のマイクロ波加熱特性ならびに金属酸化物の粉末性状評価

瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 鈴木 政浩; 深澤 智典*; 福井 国博*

粉体工学会誌, 57(9), p.485 - 494, 2020/09

使用済燃料の再処理工程において、硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液をマイクロ波加熱脱硝法により混合酸化物粉末に転換している。ラボスケールの基礎実験において研究開発された知見に基づき、工学規模への適用性の評価や金属硝酸塩水溶液の様々なマイクロ波加熱脱硝特性データを取得するため、硝酸セリウム,硝酸コバルト,硝酸銅水溶液を用いてマイクロ波加熱特性及び金属酸化物粉末特性の研究を行った。脱硝反応の進行速度は位置により差がみられ、周縁部の方が中心部に比べて脱硝反応が速く進行した。硝酸セリウム水溶液ではポーラスな硬い乾固体、硝酸コバルト水溶液では発泡乾固体、硝酸銅水溶液では粉末状生成物が得られることが分かった。生成物の脱硝率及び平均粒子径は、硝酸セリウム水溶液,硝酸コバルト水溶液,硝酸銅水溶液の順に大きくなることを確認した。数値シミュレーションにより、金属硝酸塩水溶液の底面周縁部はマイクロ波により加熱されやすく、脱硝反応が周縁部から開始する実験結果と一致することを明らかにした。

論文

Preventing nuclear fuel material adhesion on glove box components using nanoparticle coating

瀬川 智臣; 川口 浩一; 石井 克典; 鈴木 政浩; 立原 丈二; 高藤 清人; 沖田 高敏; 佐藤根 大士*; 鈴木 道隆*

Proceedings of 2020 International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 2020) (Internet), 6 Pages, 2020/08

MOX燃料製造工程におけるグローブボックス内の核燃料物質の滞留並びに外部被ばく線量の低減を目的として、グローブボックス構成材のアクリルへのナノ粒子コーティングによる粉末付着防止に係る技術開発を進めている。アクリル試験片にナノ粒子をコーティングすることにより、表面にナノオーダーの微細な凹凸が形成され、アクリル試験片と観察された最小粒子径約5$$mu$$mのUO$$_{2}$$粒子との間に働く付着力が約10分の1に低下し、さらにMOX粉末の付着量が約10分の1に低減することが明らかになった。本研究によりグローブボックス構成材に対し、ナノ粒子コーティングを施すことにより、核燃料物質の付着防止効果が得られることがわかった。本手法は、グローブボックスにおける核燃料物質の滞留並びに外部被ばく線量の低減、アクリルパネルの視認性の改善に有効である。

論文

Spallation and fragmentation cross sections for 168 MeV/nucleon $$^{136}$$Xe ions on proton, deuteron, and carbon targets

Sun, X. H.*; Wang, H.*; 大津 秀暁*; 櫻井 博儀*; Ahn, D. S.*; 合川 正幸*; 福田 直樹*; 磯部 忠昭*; 川上 駿介*; 小山 俊平*; et al.

Physical Review C, 101(6), p.064623_1 - 064623_12, 2020/06

 被引用回数:5 パーセンタイル:52.72(Physics, Nuclear)

理化学研究所RIビームファクトリーにて逆運動学法を使用し、核子当たり168MeVの陽子, 重陽子, 炭素イオン入射による$$^{136}$$Xeのスポレーションおよびフラグメンテーション反応からの同位体生成断面積を測定した。炭素イオンの場合は全運動エネルギーが高くなるため、質量数の小さな同位体の生成断面積が大きくなった。また、今回新たに測定されたデータを以前により高い入射エネルギーで測定されたデータと比較することで、同位体生成断面積の入射エネルギー依存性を調査した。さらに、測定データをPHITS, SPACS, EPAX, DEURACSの計算値と比較した。本研究で測定したデータは、理論計算の良いベンチマークになると考えられる。

論文

Terahertz and mid-infrared spectroscopy of matrix-isolated clusters and matrix-sublimation ice of D$$_2$$O

山川 紘一郎; 那須 裕一*; 鈴木 菜摘*; 清水 元希*; 荒川 一郎*

Journal of Chemical Physics, 152(17), p.174310_1 - 174310_13, 2020/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:11.43(Chemistry, Physical)

超高真空下テラヘルツ・赤外吸収分光装置を開発し、この装置を用いてAr固体中に分離したD$$_2$$Oクラスターの吸収スペクトルを測定した。2, 3, 4量体によるテラヘルツ吸収ピークを帰属するため、スペクトルの温度依存性とD$$_2$$O希釈率依存性を分析した。帰属の妥当性は、ONIOM法を用いた第一原理計算を用いて検証した。これにより、2量体の全ての分子間振動モード、3量体と4量体の赤外吸収強度が大きい分子間振動モードを同定することができた。Ar固体中にD$$_2$$Oクラスターを分離後、Arのみを昇華してD$$_2$$O氷を生成した。昇華温度と希釈率を変えてD$$_2$$O氷を生成し、テラヘルツスペクトルから結晶度を定量的に評価することで、結晶化にはD$$_2$$O単量体の拡散が決定的なプロセスであることを明らかにした。

論文

How different is the core of $$^{25}$$F from $$^{24}$$O$$_{g.s.}$$ ?

Tang, T. L.*; 上坂 友洋*; 川瀬 頌一郎; Beaumel, D.*; 堂園 昌伯*; 藤井 俊彦*; 福田 直樹*; 福永 拓*; Galindo-Uribarri, A.*; Hwang, S. H.*; et al.

Physical Review Letters, 124(21), p.212502_1 - 212502_6, 2020/05

 被引用回数:14 パーセンタイル:74.18(Physics, Multidisciplinary)

中性子過剰核$$^{25}$$Fの構造が($$p,2p$$)反応で調査した。$$pi 0d_{5/2}$$軌道の分光学的因子は1.0$$pm$$0.3と大きいが、一方で残留核である$$^{24}$$Oが基底状態である割合は約35%,励起状態は約0.65%であることが明らかになった。この結果は、$$^{25}$$Fのコア核$$^{24}$$Oは基底状態とは大きく異なり、$$^{24}$$Oの$$0d_{5/2}$$軌道に陽子がひとつ加わることで$$^{24}$$Oと$$^{25}$$Fの中性子軌道が相当に変化していると推測される。これは酸素同位体ドリップライン異常のメカニズムである可能性がある。

報告書

Final report on feasibility study of Pu monitoring and solution measurement of high active liquid waste containing fission product at Reprocessing Facility

関根 恵; 松木 拓也; 鈴木 敏*; 蔦木 浩一; 西田 直樹; 北尾 貴彦; 富川 裕文; 中村 仁宣; LaFleur, A.*; Browne, M.*

JAEA-Technology 2019-023, 160 Pages, 2020/03

JAEA-Technology-2019-023.pdf:9.43MB

国際原子力機関(IAEA)は、再処理施設の保障措置をより効果的・効率的に実施するための手法として、再処理施設全体の核物質の動きをリアルタイムに監視する測定技術開発の必要性を研究開発計画(STR-385)で技術的課題として掲げている。この課題に対応するため、日本原子力研究開発機構(JAEA)では、再処理施設の入量計量槽を含めFP及びマイナーアクチニド(MA)存在下においてもPu量のモニタリングが可能な検出器の技術開発を、2015年から3年間の計画で、東海再処理施設の高放射性廃液貯蔵場にて日米共同研究として実施した。まず、MCNPシミュレーションモデルを作成するためにサンプリングによる高放射性廃液(HALW)組成・放射線調査及びHALW貯槽の設計情報の調査を実施し、シミュレーションモデルを作成した。一方、検出器設計とこのモデルの妥当性を確認するため、コンクリートセル壁内外における線量率分布測定を実施した。さらに、新しく設計された検出器を使用して、コンクリートセル内外においてガンマ線と中性子線を連続的に測定し、放射線特性を把握するとともに検出器の設置位置を最適化した。最後に、シミュレーション結果とガンマ線及び中性子線測定結果に基づいて、Puモニタリング技術への適用性を評価した。その結果、ガンマ線測定と中性子線測定の両方を組み合わせることで、溶液中のPu量の変化を監視できる可能性があることが分かった。この研究において、FPを含むPuを扱う再処理工程全体の保障措置を強化するためのPuモータリングが適用可能であることが示唆された。本稿は、本プロジェクトの最終報告書である。

論文

コンター法を用いた実構造物の残留応力計測

生島 一樹*; 柴原 正和*; 河尻 義貴*; 沖見 優衣*; 内田 友樹*; 秋田 貢一*; 鈴木 裕士; 諸岡 聡

日本船舶海洋工学会論文集, (30), p.123 - 130, 2019/12

本研究では、コンター法を用いてビードオンプレート試験片の残留応力分布を測定した。測定した残留応力分布を中性子回折法で測定した残留応力分布と熱弾性塑性有限要素法で計算した残留応力分布を比較した。その結果、これら3つの方法で得られた残留応力分布は良好に一致していることがわかった。また、実構造物の測定で想定される非対称切削における残留応力を測定するためのコンター法では、切削面上の反力の平衡を考慮した。提案手法をマルチパス溶接継手の残留応力測定に適用した。測定結果から、提案手法は非対称試験片におけるマルチパス溶接継手の残留応力分布を測定できることが示した。

論文

Conceptual study on parasitic low-energy RI beam production with in-flight separator BigRIPS and the first stopping examination for high-energy RI beams in the parasitic gas cell

園田 哲*; 片山 一郎*; 和田 道治*; 飯村 秀紀; Sonnenschein, V.*; 飯村 俊*; 高峰 愛子*; Rosenbusch, M.*; 小島 隆夫*; Ahn, D. S.*; et al.

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2019(11), p.113D02_1 - 113D02_12, 2019/11

AA2019-0315.pdf:1.37MB

 被引用回数:1 パーセンタイル:11.61(Physics, Multidisciplinary)

理化学研究所の不安定核ビーム施設(RIBF)では、入射核破砕反応や核分裂で生成される多くの核種からインフライト分離装置(BigRIPS)を用いて実験対象の核種を分離している。しかるに、分離された残りの核反応生成物の中にも核構造から興味深い多くの不安定核が含まれている。これらをBigRIPSから取り出して研究することができれば、RIBFの有効利用につながる。そこで、BigRIPS内に設置したガスセル中で核反応生成物を停止させてレーザーでイオン化して引き出す装置(PALIS)を開発中である。開発の一環として、RIBFの$$^{78}$$Krビームの破砕反応により生成する$$^{67}$$Se近傍の不安定核をガスセル中で停止させる実験を行なった。実験結果は破砕反応の模型計算の予測とよく一致し、ガスセル中での停止効率は約30%と評価された。この結果を基に、次のステップとして、停止した核反応生成物をガスセルから引き出すことを行う。

論文

Enhancement of element production by incomplete fusion reaction with weakly bound deuteron

Wang, H.*; 大津 秀暁*; 千賀 信幸*; 川瀬 頌一郎*; 武内 聡*; 炭竃 聡之*; 小山 俊平*; 櫻井 博儀*; 渡辺 幸信*; 中山 梓介; et al.

Communications Physics (Internet), 2(1), p.78_1 - 78_6, 2019/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:56.2(Physics, Multidisciplinary)

陽子(あるいは中性子)過剰核の効率的な生成経路を探索することは、原子核反応研究の主な動機のひとつである。本研究では、$$^{107}$$Pdに対する核子当たり50MeVの陽子および重陽子入射による残留核生成断面積を逆運動学法によって測定した。その結果、重陽子入射ではAgやPd同位体の生成断面積が大きくなることを実験的に示した。また、理論計算による解析から、この生成断面積の増大は重陽子の不完全融合反応に起因することを示した。これらの結果は、陽子過剰核の生成において重陽子のような弱束縛核の利用が有効であることを示すものである。

論文

J-PARC LinacおよびRCSのMPSモジュールの更新

高橋 博樹; 林 直樹; 西山 幸一*; 鈴木 隆洋*; 石山 達也*

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.271 - 274, 2019/07

J-PARCにおいては機械保護システム(MPS)は、ビームロスによる損傷と機器の放射化を最小限に抑えるために特に重要なシステムである。しかしながら、J-PARC稼働初期から使用されているMPSモジュールがあるため、これらの経年化対策が必要不可欠となっている。J-PARC LinacとRCSのMPSは5種類のモジュールで構成されるが、今回、機能が重要かつ使用数が多いMPSシャーシおよび標準モジュールについて設計を行った。そして、新MPSシャーシおよびモジュールについて性能試験から、信号の伝送速度などは既存MPSと同等の性能を有し、かつ、耐ノイズ性などの一部機能については性能向上に成功したことが確認された。本件では、新モジュールの設計・製作状況とMPSの更新計画について述べる。

論文

Study on optimizing microwave heating denitration method and powder characteristics of uranium trioxide

瀬川 智臣; 川口 浩一; 加藤 良幸; 石井 克典; 鈴木 政浩; 藤田 峻也*; 小林 昌平*; 阿部 豊*; 金子 暁子*; 湯淺 朋久*

Proceedings of 2019 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2019) (Internet), 9 Pages, 2019/05

硝酸ウラニル・硝酸プルトニウム混合溶液から混合酸化物への転換において、マイクロ波加熱脱硝法が利用されている。マイクロ波加熱の効率性及び均質なUO$$_{3}$$粉末を製造するための加熱均一性の向上を目的とし、塩化カリウム寒天及び硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱試験、並びに数値シミュレーションによる解析を実施した。硝酸ウラニル溶液の誘電損失に調整した塩化カリウム寒天を用いたマイクロ波加熱試験により、マイクロ波加熱脱硝に最適なサポートテーブル高さは50mmとなることを確認した。また、断熱材を用いた硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱試験により、脱硝時間の短縮によるエネルギー利用効率の向上及び脱硝体の剥離性が改善による収率の向上を確認した。さらに複数のサンプリング位置において採取したUO$$_{3}$$について、いずれも粉末特性が改善し高密度のペレットが作製可能となることが明らかになった。断熱材を設置することで硝酸ウラニル溶液のマイクロ波加熱の均一性が向上することが数値シミュレーションにより示された。

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