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論文

Emergence of crack tip plasticity in semi-brittle $$alpha$$-Fe

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

Journal of Applied Physics, 135(7), p.075102_1 - 075102_7, 2024/02

体心立方(bcc)金属および合金では延性脆性遷移温度以下において脆性的破壊が起きる。この事象は、脆性破壊を起こすき裂先端の臨界応力拡大係数が塑性変形を起こす臨界応力拡大係数よりも小さく塑性変形よりも脆性破壊が優先的に選択されるという考え方によって理論的に説明されている。この考え方は巨視的には正しいが、このような脆性破壊は常にき裂先端近傍での小規模な塑性変形、すなわちき裂先端塑性変形を伴う。この論文では、最近開発された$$alpha$$-Feの機械学習原子間ポテンシャルを用いて原子論的モデリングを行い、この塑性の発現メカニズムを解析した。その結果、高速なき裂進展によってき裂先端位置の原子群が動的に活性化され、それがき裂先端塑性の前駆体になっていることが判明した。

論文

Intrinsic factors responsible for brittle versus ductile nature of refractory high-entropy alloys

都留 智仁; Han, S.*; 松浦 周太郎*; Chen, Z.*; 岸田 恭輔; Lobzenko, I.; Rao, S.*; Woodward, C.*; George, E.*; 乾 晴行*

Nature Communications (Internet), 15, p.1706_1 - 1706_10, 2024/02

 被引用回数:0

耐火ハイエントロピー合金(RHEA)は、超高温用途への応用の可能性から注目されている。しかし、体心立方結晶をもつため面心立方HEAよりも脆く、さらに、主要なNi基超合金やFCC合金系の材料よりも著しく低いクリープ強度を示す。これらの欠点を克服し、RHEAを実用的な構造材料に発展させるためには、強度と延性を制御する要因の基礎的な理解を深める必要がある。本研究では、TiZrHfNbTaとVNbMoTaWという2つのモデルRHEAを調査し、前者は77Kまで塑性圧縮可能であるのに対し、後者は298K以下では圧縮不可能であることを示した。TiZrHfNbTaの六方最密充填(HCP)元素は、すべての構成元素がBCCであるVNbMoTaWと比較して、転位芯エネルギーを下げ、格子歪みを大きくし、せん断弾性率を下げることで、高い延性と相対的に高い降伏強度につながることがわかった。転位芯構造はVNbTaMoWではコンパクトで、TiZrHfNbTaでは拡張しており、2つのRHEAで異なる滑り面が活性化していることがわかった。これらは、いずれもHCP元素の濃度に起因していることが第一原理計算により明らかになった。この結果は、HCP元素とBCC元素の比率に関連した電子構造の変化を利用して、強度、延性、すべり挙動を制御し、より効率的な発電所や輸送のための次世代高温材料を開発できることを実証している。

論文

機械学習ポテンシャルを用いたBCC鉄へき開の大規模原子シミュレーション

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

材料, 73(2), p.129 - 135, 2024/02

FeやWのようなBCC遷移金属は{100}面に沿ってへき開する。このメカニズムを明らかにするために、人工ニューラルネットワーク(ANN)技術によって作成された原子間ポテンシャルを用いて0KにおけるBCC鉄の曲線き裂先端の原子論的シミュレーションを行った。その結果、{110}クラック面に沿ったき裂先端では転位が放出されへき開が抑制されることを発見し、{100}面に沿ってのみへき開が観察される理由を説明できることがわかった。さらに、有限温度での{100}へき開シミュレーションでは、塑性変形を伴いより現実的な破壊が再現された。

論文

First-principles analysis of the effects of oxygen, vacancies, and their complexes on the screw dislocation motion in body-centered cubic Nb

都留 智仁; Lobzenko, I.; 尾方 成信*; Han, W.-Z.*

Journal of Materials Research and Technology, 28, p.1013 - 1021, 2024/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

体心立方耐熱金属において、ある種の溶質原子は硬化と脆化を誘発する。特に格子間酸素はNbに劇的な硬化をもたらし、酸素を添加したNb合金の降伏応力は純Nbの2倍以上になる。この酸素による劇的な硬化は、転位と酸素の相互作用が比較的弱いため、従来のメカニズムでは説明できない。本研究では、らせん転位と酸素、空孔との3体相互作用に着目した。第一原理計算の結果、酸素と転位の相互作用は斥力であるが、空孔と酸素のペアが形成されると、らせん転位との引力相互作用が強まることが明らかになった。さらに、この特徴は、Nb中の酸素の特異な性質であることがわかった。空孔と酸素のペアは、孤立した空孔と酸素の格子間よりも転位運動のエネルギー障壁をより大きく増加させる。この過程において、酸素のユニークな八面体-四面体シャッフリングプロセスが劇的な硬化に支配的に寄与しているという、新しいメカニズムを発見した。このように、酸素添加BCC合金では、広く分布する空孔-酸素対が転位運動の強力な障害物として振る舞い、損傷蓄積と連続的な硬化を引き起こす。

論文

First-principles calculations of hydrogen trapping energy on incoherent interfaces of aluminum alloys

山口 正剛; 海老原 健一; 都留 智仁; 板倉 充洋

Materials Transactions, 64(11), p.2553 - 2559, 2023/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

アルミニウム合金中のMgZn$$_2$$析出物とMg$$_2$$Si晶出物の非整合界面における水素トラップエネルギーを第一原理計算から計算することを試みた。非整合界面を含む単位胞は周期境界条件を満たさず、結晶ブロックが不連続になるため、不連続領域(真空領域)から離れた領域で水素トラップエネルギーを計算した。その結果、この原子論的配置を仮定した非整合界面では、水素原子のトラップエネルギーがかなり大きいことがわかった。また、アルミニウム母相中のMg$$_2$$Siの非整合界面における水素トラップによる凝集エネルギーの減少についても予備的計算を行った。

論文

Oxygen interstitials make metastable $$beta$$ titanium alloys strong and ductile

Chong, Y.*; Gholizadeh, R.*; Guo, B.*; 都留 智仁; Zhao, G.*; 吉田 周平*; 光原 昌寿*; Godfrey, A.*; 辻 伸泰*

Acta Materialia, 257, p.119165_1 - 119165_14, 2023/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:84.87(Materials Science, Multidisciplinary)

$$beta$$チタン合金は、優れた歪み硬化能を有する反面、降伏強度が低いという問題を抱えている。ここでは、Ti-12Mo(wt.%)準安定$$beta$$チタン合金の降伏強度の向上における結晶粒の微細化と格子間物質の添加の寄与について検討した。その結果、結晶粒の微細化は材料を強化するどころか、この合金の極限引張強度を低下させることがわかった。この予想外の異常な挙動は、ひずみ誘起$$alpha^{primeprime}$$マルテンサイト相変態が著しく促進されたことに起因しており、その場観察放射光X線回折分析により、この相が$$beta$$相よりはるかに軟らかいことが初めて明らかになった。また、酸素添加と結晶粒微細化の組み合わせにより、Ti-12Mo-0.3O(wt.%)合金において前例のない強度と延性の相乗効果が得られることが判明した。この三元合金における酸素溶質には2つの有利な点がある。第一に、溶質酸素は、微細な組織においても、歪みによる$$alpha^{primeprime}$$マルテンサイト相への変態を大きく抑制し、過剰な$$alpha^{primeprime}$$マルテンサイトによる軟化効果を回避することができる。次に、アトムプローブトモグラフィーで明らかになったように、酸素溶質が双晶境界に偏析しやすい。これにより、$${332}langle113rangle$$変形双晶の成長が抑制され、より広範な双晶の核生成が促進される。本研究で得られた知見は、強靭な準安定$$beta$$チタン合金を設計するための費用対効果の高い根拠となり、この高強度対重量構造材料のさらなる普及に大きな意味を持つ。

論文

First-principles atomic level stresses; Application to a metallic glass under shear

Lobzenko, I.; 都留 智仁; 椎原 良典*; 岩下 拓哉*

Materials Research Express (Internet), 10(8), p.085201_1 - 085201_12, 2023/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

金属ガラス(MG)は、高い機械的強度、硬度、優れた耐食性などの独自の特性を備えており、結晶系の金属に対する異なる特性を有している。MGは、結晶格子を持つ合金とは異なり特徴的な欠陥構造は存在しないが、弾性に近い状態であっても、機械的変形に対して非常に不均一な応答を示す。このような不均一な挙動は、MGの機械的特性の予測を困難にしている。本研究では、CuZr系MGの第一原理計算を用いた原子応力解析により、せん断ひずみに対する変形挙動を検討した。その結果、変位ベクトル、電荷移動、化学結合の変化などのパラメータと、原子フォンミーゼス応力の相関関係を評価することで、変形に対する局所的な力学応答を明らかにした。

論文

Identification of hydrogen trapping in aluminum alloys $$via$$ muon spin relaxation method and first-principles calculations

都留 智仁; 西村 克彦*; 松田 健二*; 布村 紀男*; 並木 孝洋*; Lee, S.*; 髭本 亘; 松崎 禎市郎*; 山口 正剛; 海老原 健一; et al.

Metallurgical and Materials Transactions A, 54(6), p.2374 - 2383, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

高強度Al合金の水素脆化感受性は、Al合金の実用化において重要な課題として認識されているが、水素のトラップまたは分布の特定は困難であった。本研究では、実験とシミュレーションに基づいた効果的なアプローチにより、Al合金中の潜在的なトラップサイトを探索することを提案する。Al-0.5%Mg, Al-0.2%Cu, Al-0.15%Ti, Al-0.011%Ti, Al-0.28%V, Al-0.015%V (at.%)に対して、5から300Kの温度範囲でゼロフィールドミュオンスピン緩和実験が行われた。双極子場の幅の温度変化から、Al-0.5%Mgに3つのピーク、Al-0.2%Cuに4つのピーク、Al-0.011%TiとAl-0.015%Vに3つのピークがあることが明らかにされた。観測されたピークに対応するミュオントラップサイトの原子配置は、溶質及び溶質-空孔ペア周りの水素のトラップエネルギーに対する第一原理計算を用いてよく同定された。ミュオンピーク温度とトラップエネルギーの間に線形関係が抽出されたことにより、Al合金において水素と強い結合エネルギーを持つ合金元素とその複合体の可能性を探ることができる。

論文

Dynamic interaction between dislocations and obstacles in BCC iron based on atomic potentials derived using neural networks

森 英喜*; 都留 智仁; 奥村 雅彦; 松中 大介*; 椎原 良典*; 板倉 充洋

Physical Review Materials (Internet), 7(6), p.063605_1 - 063605_8, 2023/06

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

析出物などの障害物を導入して転位の動きを制御することは、金属の機械的強度を設計するための有力な方法である。転位コアのサイズは1nm以下とナノスケールであるため、転位と障害物の相互作用を調べるには、原子レベルのモデリングが必要である。しかし、従来の経験的ポテンシャルでは十分な精度が得られなかったため、転位と障害物の相互作用の原子レベルでの詳細が解明されていない。そこで、本研究では、人工ニューラルネットワーク(ANN)の枠組みを用い、第一原理計算の高精度を生かした原子ポテンシャルを構築した。構築したANNポテンシャルを用いて、BCC鉄における$$(a_0/2){110}$$刃状転位と障害物の動的相互作用を調査した。転位が空隙を横切ると、Bow-out転位では超平滑で対称的な半ループが観察された。らせん転位を除き、ANNを用いて予測されたすべての転位のパイエルス応力は100MPa以下であった。さらに重要なことは、剛体球と転位の相互作用において、オロワンループが形成されることを確認したことである。さらに、オロワンループが剛体球と転位の相互作用の中で、2つの小さなループに分解する現象を発見した。

論文

Improved mechanical properties of Co-free high-entropy Cantor alloy; A First-principles study

Lobzenko, I.; Wei, D.*; 板倉 充洋; 椎原 良典*; 都留 智仁

Results in Materials (Internet), 17, p.100364_1 - 100364_7, 2023/03

ハイエントロピー合金(HEA)は、その優れた機械的・熱力学的特性から注目されている。最近の研究では、Coフリーの面心立方HEAは、原子力材料として重要な強度・延性を向上させる可能性があることが明らかになった。本研究では、第一原理計算を用いて、CoフリーHEAの機械的特性向上の基本的なメカニズムについて検討を行った。その結果、CoフリーHEAの局所格子歪みは、よく知られたCantor合金のそれよりも顕著であることを見いだした。また、CoフリーHEAの短距離秩序形成により、積層欠陥エネルギーが大きく変動していることがわかった。このように、CoフリーHEAでは著しい局所格子歪みと、低積層欠陥領域と高積層欠陥領域からなる不均一な固溶体状態が、強度・延性の向上に寄与していることがわかった。

論文

Grain refinement in titanium prevents low temperature oxygen embrittlement

Chong, Y.*; Gholizadeh, R.*; 都留 智仁; Zhang, R.*; 井上 耕治*; Gao, W.*; Godfrey, A.*; 光原 昌寿*; Morris, J. W. Jr.*; Minor, A. M.*; et al.

Nature Communications (Internet), 14, p.404_1 - 404_11, 2023/02

 被引用回数:6 パーセンタイル:93.59(Multidisciplinary Sciences)

チタンは格子間酸素によって脆化する。特に極低温では顕著な脆化挙動を示すため、チタンやその合金の製造において酸素含有量を厳しく管理する必要がある。この問題を解決するために、我々は結晶粒の微細化という構造戦略を提案した。77Kで非常に脆い粗粒の組織と比較して、Ti-0.3wt.%Oの超微細粒(UFG)組織(粒径$$sim$$2.0$$mu$$m)は、UFG組織特有の超高降伏強度を維持したまま均一延びを1桁上昇させることに成功した。UFG Ti-0.3wt.%Oにおけるこの特異な強度-延性相乗効果は、粒界凝集エネルギー向上に寄与する希薄な酸素の粒界偏析と優れたひずみ硬化能に寄与する$$<c+a>$$転位の活性化の複合効果によって達成された。この方法は、低温での高強度Ti-O合金の応用の可能性を高めるだけでなく、格子間固溶硬化による延性の低下を生じる他の合金系にも適用できる可能性がある。

論文

Si-addition contributes to overcoming the strength-ductility trade-off in high-entropy alloys

Wei, D.*; Gong, W.; 都留 智仁; Lobzenko, I.; Li, X.*; Harjo, S.; 川崎 卓郎; Do, H.-S.*; Bae, J. W.*; Wagner, C.*; et al.

International Journal of Plasticity, 159, p.103443_1 - 103443_18, 2022/12

 被引用回数:27 パーセンタイル:98.49(Engineering, Mechanical)

Face-centered cubic single-phase high-entropy alloys (HEAs) containing multi-principal transition metals have attracted significant attention, exhibiting an unprecedented combination of strength and ductility owing to their low stacking fault energy (SFE) and large misfit parameter that creates severe local lattice distortion. Increasing both strength and ductility further is challenging. In the present study, we demonstrate via meticulous experiments that the CoCrFeNi HEA with the addition of the substitutional metalloid Si can retain a single-phase FCC structure while its yield strength (up to 65%), ultimate strength (up to 34%), and ductility (up to 15%) are simultaneously increased, owing to a synthetical effect of the enhanced solid solution strengthening and a reduced SFE. The dislocation behaviors and plastic deformation mechanisms were tuned by the addition of Si, which improves the strain hardening and tensile ductility. The present study provides new strategies for enhancing HEA performance by targeted metalloid additions.

論文

Ultrahigh yield strength and large uniform elongation achieved in ultrafine-grained titanium containing nitrogen

Chong, Y.*; 都留 智仁; Guo, B.*; Gholizadeh, R.*; 井上 耕治*; 辻 伸泰*

Acta Materialia, 240, p.118356_1 - 118356_15, 2022/11

 被引用回数:15 パーセンタイル:92.67(Materials Science, Multidisciplinary)

本研究では、室温でのチタンの引張特性と変形挙動に及ぼす窒素含有量と結晶粒径の影響を体系的に調査した。巨大ひずみ加工と焼鈍により、超高降伏強度(1.04GPa)と大きな均一伸び(10%)の前例のない相乗効果を組み合わせた、完全再結晶微細構造を備えた超微細粒(UFG)Ti-0.3wt.%N合金が得られた。Ti-0.3wt.%N合金の硬化およびひずみ硬化メカニズムは、変形下部構造の観察と第一原理計算によって包括的に研究された。UFG Ti-0.3wt.%Nの優れた強度/延性バランスへの窒素の寄与は2倍であることが明らかになった。粒子内の窒素原子は、八面体から六面体のサイトへの窒素のシャッフルにより、角柱面上の$$<a>$$転位の運動を強く妨げ、純Tiの6倍の摩擦応力の増加を引き起こした。さらに、Ti-0.3wt.%N合金の柱面と錐面の間の積層欠陥エネルギー差が大幅に減少することで、$$<c+a>$$転位の活性化が容易になり、ひずみ硬化率の向上に寄与した。我々の実験的および理論的計算研究は、延性を大幅に犠牲にすることなく手頃な価格の高強度チタンの設計に関する知見を与える。

論文

Mechanical behaviors of equiatomic and near-equiatomic face-centered-cubic phase high-entropy alloys probed using ${it in situ}$ neutron diffraction

Wei, D.*; Gong, W.; 都留 智仁; 川崎 卓郎; Harjo, S.; Cai, B.*; Liaw, P. K.*; 加藤 秀実*

International Journal of Plasticity, 158, p.103417_1 - 103417_17, 2022/11

 被引用回数:22 パーセンタイル:97.48(Engineering, Mechanical)

In this study, we investigated the yielding and hardening behaviors of the Cantor alloy and FCC-phase Co-rich HEAs with different SFEs by in situ neutron diffraction combined with the first-principles method and electron-microscopy characterizations. The Co-rich HEAs exhibited a higher intrinsic yield strength than the Cantor alloy, mainly because of the larger shear modulus or modulus misfit, and grain refinement being more effective in improving the yield strength of low-SFE HEAs. Furthermore, higher flow stresses and better ductility of the Co-rich HEAs are attributed to the greater dislocation density and a larger number of stacking faults, which enhanced the strain-hardening rate during tensile deformation. The low SFE promoted mechanical twinning, and martensitic transformation contributed to higher strain-hardening rates.

論文

Cleavages along {110} in bcc iron emit dislocations from the curved crack fronts

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

Scientific Reports (Internet), 12, p.19701_1 - 19701_10, 2022/11

 被引用回数:4 パーセンタイル:41.53(Multidisciplinary Sciences)

体心立方(bcc)遷移金属である$$alpha$$-FeやWは、{110}面の表面エネルギーが最も低いにもかかわらず、{100}面に沿ってへき開割れが起きる。この奇妙な現象のメカニズムを解明するため、人工ニューラルネットワークの手法で作成した原子間ポテンシャルを用いて$$alpha$$-Feの曲線のへき開き裂先端の大規模原子シミュレーションと直線のき裂先端の応力拡大係数解析を実施した。その結果、以下の新しい知見が得られた。{110}に沿ったへき開面のき裂先端から転位放出が観測され、そのことは{100}面が実際に起こるへき開面であることを示唆した。しかしながら、単純な直線状のき裂先端解析では、同じ結論は得られなかった。よって、機械的な強度を正しく予測するためには、高精度なポテンシャルを用いて、材料固有の複雑さを十分に捉えた原子論的なモデリングが必要であることが示唆された。本研究で採用した方法は、bcc遷移金属・合金のへき開問題に一般的に適用可能である。

論文

電子構造解析に基づく転位運動のモデリングとナノスケールの力学問題への応用

都留 智仁

材料, 71(8), p.660 - 665, 2022/08

材料の力学機能の本質を理解する上で、ナノスケールにおける個々の欠陥の動的挙動は重要な役割を果たす。本研究では、合金がもつ力学機能の起源を、電子構造に起因した転位芯の特性から捉えることを目的としている。古典的な力学問題や従来の弾性論に基づく強化理論を越えて、元素によって異なる電子の結合状態を考慮した力学特性の評価を実現するため、電子状態計算による欠陥構造解析とそれを用いた力学特性評価のためのモデリングに注力した。本稿では、力学特性に及ぼす合金元素の影響に関して、特に特異な温度依存性を示す体心立方格子構造(BCC)を有する合金について、キンク機構の本質に基づいて転位運動を記述するモデリングを提案する。また、転位運動に及ぼす合金元素の役割を電子構造から理解し、力学特性を予測する取り組みについて紹介する。

論文

Al-Mg-X (X=Si,Ge)合金における溶質原子および空孔間の相互作用

栗原 健輔*; Lobzenko, I.; 都留 智仁; 芹澤 愛*

軽金属, 72(7), p.427 - 429, 2022/07

Al-Mg-Si合金で形成されたナノクラスターは、形成温度に応じて合金の時効挙動に影響を与える。Al, MgおよびSiは原子番号が隣接しているためX線回折法を用いた分析が困難であることから、近年では、Siを同族元素のGeに置換したAl-Mg-Ge合金を用いた析出物の構造解析が試みられている。本研究では、密度汎関数理論に基づいた第一原理計算を用いてAl-Mg-Si合金およびAl-Mg-Ge合金における溶質原子および空孔間の相互作用を定量的に評価し、溶質原子および空孔間における結合の安定性の観点から両合金における析出挙動について比較検討した。

論文

Atomistic weak interaction criterion for the specificity of liquid metal embrittlement

山口 正剛; 都留 智仁; 板倉 充洋; 阿部 英司*

Scientific Reports (Internet), 12(1), p.10886_1 - 10886_7, 2022/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Multidisciplinary Sciences)

液体金属脆化は特定の固体金属-液体金属のペアにおいて顕著に発生することが知られているが、そのメカニズムは理解されていない。ここで我々は、第一原理計算とサーベイランス試験との比較から、粒界吸着エネルギーや格子溶解エネルギーがゼロ付近になるペアにおいて脆化が発生するという相関関係を発見した。一方で、亀裂先端における原子間結合切断に寄与する表面吸着エネルギーはすべてのペアにおいて大きいが、元素選択性とは相関しないことが分かった。これらの結果から、亀裂先端において結合切断に先立って原子の侵入が生じることが、液体金属脆化の元素選択性を決定している要因であることが示唆される。

論文

Synergetic effect of Si addition on mechanical properties in face-centered-cubic high entropy alloys; A First-principles study

都留 智仁; Lobzenko, I.; Wei, D.*

Modelling and Simulation in Materials Science and Engineering, 30(2), p.024003_1 - 024003_11, 2022/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:77.62(Materials Science, Multidisciplinary)

ハイエントロピー合金(HEA)は、その優れた力学特性で注目を集めてきた。我々の最近の実験研究で、Siを添加した面心立方構造(FCC)を持つHEAが、強度と延性の両方を改善する大きな可能性を秘めていることを示唆した。本研究では、第一原理計算に基づくモンテカルロシミュレーションと構造因子分析を用いて、マクロな力学特性に対するSi添加の影響を調査した。その結果、Siの添加により、局所的な格子歪みと積層欠陥エネルギー(SFE)が増加することが分かった。さらに、Si添加のHEAでは、SRO形成によりSFエネルギーが大きく変動することを示した。これは、低SFEおよび高SFE領域がマトリックスに不均質に分布している固溶体状態が形成されることを示唆している。Si添加のFCC-HEAのこの特有の機能により、Si添加合金では超微細な双晶が形成され、強度と延性の両方を向上させる主要な要因となることを明らかにした。

論文

Metalloid substitution elevates simultaneously the strength and ductility of face-centered-cubic high-entropy alloys

Wei, D.*; Wang, L.*; Zhang, Y.*; Gong, W.; 都留 智仁; Lobzenko, I.; Jiang, J.*; Harjo, S.; 川崎 卓郎; Bae, J. W.*; et al.

Acta Materialia, 225, p.117571_1 - 117571_16, 2022/02

 被引用回数:59 パーセンタイル:99.75(Materials Science, Multidisciplinary)

Recently-developed high-entropy alloys (HEAs) containing multiple principal metallic elements have ex-tended the compositional space of solid solutions and the range of their mechanical properties. Here we show that the realm of possibilities can be further expanded through substituting the constituent metals with metalloids, which are desirable for tailoring strength/ductility because they have chemical interactions and atomic sizes distinctly different from the host metallic elements. Specifically, the metalloid substitution increases local lattice distortion and short-range chemical inhomogeneities to elevate strength, and in the meantime reduces the stacking fault energy to discourage dynamic recovery and encourage defect accumulation via partial-dislocation-mediated activities. These impart potent dislocation storage to improve the strain hardening capability, which is essential for sustaining large tensile elongation. As such, metalloid substitution into HEAs evades the normally expected strength-ductility trade-off, enabling an unusual synergy of high tensile strength and extraordinary ductility for these single-phase solid solutions.

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