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論文

Thermochronology of hydrothermal alteration zones in the Kii Peninsula, southwest Japan; An Attempt for detecting the thermal anomalies and implications to the regional exhumation history

末岡 茂; 岩野 英樹*; 檀原 徹*; 丹羽 正和; 菅野 瑞穂; Kohn, B. P.*; 川村 淳; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 小北 康弘; et al.

Earth, Planets and Space (Internet), 75(1), p.177_1 - 177_24, 2023/12

紀伊半島本宮地域の熱水変質帯を対象に、熱水活動による母岩への熱影響を評価するため、熱年代解析と流体包有物解析を実施した。流体包有物解析の結果、約150$$^{circ}$$Cと約200$$^{circ}$$Cの熱水活動が認定された。一方、熱年代解析の結果では、いずれの熱年代計でも、熱水脈からの距離に応じた年代の系統的な変化は観察されなかった。すなわち、熱水活動に伴う熱以上は検出できなかった。これらの熱年代は、中期中新世以降の山地隆起に伴う広域的な削剥史を反映していると解釈された。

論文

鮮新世$$sim$$第四紀深成岩体の固結年代・深度に基づいた飛騨山脈黒部地域の削剥史

末岡 茂; 河上 哲生*; 鈴木 康太*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 芝崎 文一郎*; 長田 充弘; 山崎 あゆ*; 東野 文子*; King, G. E.*; et al.

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.1 - 3, 2023/12

飛騨山脈黒部地域には、世界一若い露出プルトンである黒部川花崗岩体を含め、10-0.8Maの若い深成岩体が複数露出する。深成岩体が一般に地下数km以深で形成されることを考えると、削剥速度は数mm/yrないしそれ以上に達する可能性がある。しかし、これらの若い岩体の貫入やこれに伴う熱水活動等の熱擾乱のため、熱年代法による、冷却史に基づく削剥史の復元は簡単ではない。本研究では、地熱条件に依らない削剥評価のため、主に鮮新世から第四紀の深成岩体の固結年代と固結深度から、黒部地域の削剥史の復元を試みた。固結年代はジルコンU-Pb年代測定法、固結深度はAl-in-Hbl地質圧力計により推定した。計14試料から固結年代と固結深度のペアを得た結果、固結深度は約6-10kmでほぼ均一で、東西及び南北のいずれにも系統的な変化を示さなかった。この結果は、黒部-高瀬川破砕帯の東側の断層ブロックが、東に傾動したと考える従来のモデルとは不調和である。固結深度と固結年代のプロットから復元された削剥史は、約5.5-0.8Maにはほとんど削剥が起こらず、それ以降の時代に平均で約7-14mm/yrの急速な削剥が起こったことを示した。この結果は、ダム堆砂量や宇宙線生成核種法から推定された数十から数千年程度の侵食速度や、約1Ma以降に信濃大町方面で黒部地域からの花崗岩礫の供給が急増したことと矛盾しない。0.8Ma以降の黒部地域の急速な隆起・削剥の原因としては、東西圧縮応力の発現以降、黒部地域の地温が高い領域に沿って変位・変形が局在化した可能性が考えられ、現在、レオロジーと地温構造を考慮した変形シミュレーションによる検証を進めている。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和5年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.

JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10

JAEA-Review-2023-017.pdf:0.94MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和4年度)

丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 石原 隆仙; 小川 大輝; 箱岩 寛晶; 渡部 豪; 西山 成哲; 横山 立憲; 小形 学; et al.

JAEA-Research 2023-005, 78 Pages, 2023/10

JAEA-Research-2023-005.pdf:6.51MB

本報告書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第4期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を進めている。本報告書では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

論文

LA-ICPMS U-Pb dating of zircon in paleotsunami deposits from Miyazaki plain, southwest Japan

渡邊 隆広; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 丹羽 正和

地学雑誌, 132(4), p.353 - 361, 2023/08

地層中の津波堆積物の分布を明らかにすることにより、過去の津波浸水域を推定し沿岸域の防災に貢献できると期待されている。しかし、地層中の津波堆積物と、洪水・高潮などの他のイベント堆積物との判別は容易ではなく、新たな判別手法の開発や改良が求められている。これまでに、西南日本の宮崎平野では西暦1662年の寛文日向灘地震・津波により発生した津波堆積物が発見されている。本研究では宮崎平野の津波堆積物に含まれる重鉱物ジルコンに注目し、新たな情報を得るため、東濃地科学センターに設置されているレーザーアブレーションICP質量分析装置を用いてジルコンのU-Pb年代測定を行った。年代測定の結果、約14Maから約2405Maの値が得られ、主に約100Maと約2000Maに年代値が集約する傾向が見られた。本研究により、ジルコンの年代値をもとに津波堆積物を構成する成分の供給源や堆積過程の推定につながる可能性が示された。

論文

Outlining zircon growth in a granitic pluton using 3D cathodoluminescence patterns, U-Pb age, titanium concentration, and Th/U; Implications for the magma chamber process of Okueyama granite, Kyushu, Japan

湯口 貴史*; 伊藤 大智*; 横山 立憲; 坂田 周平*; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 八木 公史*; 井村 匠*; 甕 聡子*; 大野 剛*

Lithos, 440-441, p.107026_1 - 107026_14, 2023/03

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Geochemistry & Geophysics)

本研究は、花崗岩質プルトンのジルコン成長過程を解明するために、3次元立体的なカソードルミネセンス(CL)パターン,U-Pb年代,チタン濃度,Th/U比の変動に基づく新しいアプローチ方法を提案するものである。また、本研究では、九州中央部に位置する大崩山花崗岩(OKG)のジルコン成長過程に着目し、この方法を用いて花崗岩質プルトンの形成に至るマグマ溜まりでの結晶化プロセスの解明を目的とした。大崩山花崗岩体は黒雲母花崗岩(BG),角閃石花崗岩(HG),角閃石花崗閃緑岩(HGD)の3つの岩相から構成されている。まず、ジルコン結晶の3次元内部構造と成長様式を明らかにするため、試料の多断面についてCL観察を行った。同時に、試料の中心部のジルコンのU-Pb年代とチタン濃度も測定した。CLパターンから確認できるオシラトリーゾーニングの3次元分布からは、結晶核を決定することができる。花崗岩試料のジルコンU-Pb年代とTi濃度の同時測定は、花崗岩マグマが固化するまでの時間-温度(t-T)履歴を示すものである。BG, HG, HGDの温度履歴はマグマ溜り内での類似した冷却挙動を示し、16Maから10Maの間にジルコン結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度まで急速に冷却されたことがわかった。また、Th/U比の温度に対する変化も、約670$$^{circ}$$Cの境界で異なる傾向を示した。マグマ溜まりでの分別結晶は670$$^{circ}$$C以上で著しく進行し、670$$^{circ}$$C以下では結晶化が緩やかになり、マグマ組成の変化が小さくなっていたことが示された。BG, HG, HGDの温度に対するTh/U比の変化は共通の傾向を示し、すなわち大崩山花崗岩体の3つの岩相の分別結晶化の進行は同じ挙動を示し、マグマ溜り全体で同じ挙動を示すことが示された。

論文

北部北上山地,下部白亜系原地山層の流紋岩および凝灰岩のジルコンU-Pb-Hf同位体と全岩化学組成

原田 拓也*; 長田 充弘; 小北 康弘; 鏡味 沙耶; 横山 立憲

地学雑誌, 132(1), p.57 - 65, 2023/02

北部北上山地に分布する白亜紀火山岩類の原地山層の形成年代の制約と起源マグマについて検討するため、全岩化学組成、ジルコンのU-Pb年代、およびHf同位体比を測定した。分析に用いた2試料は、非アダカイト(島弧起源)の流紋岩質岩を示し、小本地区の流紋岩からは127.8$$pm$$3.4Ma、机地区の流紋岩質凝灰岩からは129.2$$pm$$2.6MaのU-Pb年代を得た。また、両試料のジルコンの$$varepsilon$$Hf(t)値は、5.0から8.7の範囲である。これらの結果は、先行研究の北上花崗岩類のデータと類似しており、両者が同質同時代のマグマを起源としたことが示唆される。

論文

熱史からみたジルコンの標準試料への適性評価; 石川県鷲走ヶ岳層の例

長田 充弘; 中嶋 徹; 福田 将眞; 末岡 茂; 八木 公史*; 横山 立憲

フィッション・トラックニュースレター, (36), p.9 - 13, 2023/00

ジルコンを用いた年代測定における標準試料の探求の一環として、石川県白山市南部の下部中新統鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩に注目し、ジルコンのU-Pb年代・FT年代と月長石(サニディン)のK-Ar年代の観点から検討した。本論では、鷲走ヶ岳月長石流紋岩質溶結凝灰岩を鷲走ヶ岳層と呼ぶ。3試料より得られたU-Pb年代の加重平均値は約21.9-21.7 Maを示し、誤差範囲で重なる。ジルコンFT年代やK-Ar年代は一部試料が誤差範囲で重なるものの、若い傾向にある。また、ジルコンのトラック長は3試料とも初期長より有意に短いトラック長が確認された。これらの結果から鷲走ヶ岳層のジルコンはU-Pb年代のような閉鎖温度の高い手法に関しては標準試料として有効であるが、FT年代などの閉鎖温度の低い手法には不向きである蓋然性が高い。

論文

熱年代学的手法に基づく谷川岳地域の熱史・削剥史の推定

南 沙樹*; 末岡 茂; 福田 将眞; 長田 充弘; Kohn, B. P.*; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 梶田 侑弥*; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (35), p.22 - 26, 2022/12

一般的に花崗岩は、地下数kmから数十kmの深部で形成される。したがって、最近形成された若い花崗岩が、現在地表に露出する地域では、極めて急速な隆起・削剥が起きている可能性がある。世界的に見ると、約5Maより若い花崗岩の分布は、変動帯に集中している。変動帯にある日本列島でも、飛騨山脈の黒部川花崗岩や、南部フォッサマグナ地域の丹沢トーナル複合岩体などで、ジルコンU-Pb年代測定(閉鎖温度900$$^{circ}$$C以上)により数Ma以内の若い形成年代が報告されている。本研究の対象地域である谷川岳地域は、東北日本弧南部の背弧側に位置し、その地質は主に、後期白亜紀-古第三紀の花崗岩類と、これらに貫入する鮮新世の谷川岳花崗岩類(赤湯岩体・谷川岩体・巻機岩体)から成る。先行研究では、谷川岳花崗岩類について、形成年代を表すジルコンU-Pb年代(約4.0-3.2Ma)と、約280$$^{circ}$$C付近の冷却年代を表す、ジルコンのフィッション・トラック(ZFT)年代(約3.3-2.9Ma)及び、350-400$$^{circ}$$C付近の黒雲母K-Ar年代(約3.9-3.1Ma)などが報告されている。しかし、約280$$^{circ}$$Cより低温域における熱史は不明である。本研究では、後期白亜紀水上石英閃緑岩と谷川岳花崗岩類について、未測定の地点にU-Pb年代測定を実施し、約200$$^{circ}$$C以下の低温側の熱史・削剥史を推定するためにジルコンとアパタイトの(U-Th)/He年代測定(ZHe年代: 閉鎖温度160-200$$^{circ}$$C、AHe年代: 閉鎖温度55-80$$^{circ}$$C)を実施した。その結果、谷川岳花崗岩類は、ジルコンU-Pb年代測定により、約6.0-3.2Maの間に少なくとも3回の異なる時代の貫入によって形成されたことが明らかとなった。また、最近の山地形成に関連した削剥を最も反映していると期待される、AHe年代の閉鎖温度から地表温度(10$$^{circ}$$C)の平均冷却速度は、山頂稜線の東側に位置する巻機岩体と水上石英閃緑岩で13-36$$^{circ}$$C/Ma、稜線西側の谷川岩体の1地点(AHe年代: 約1.2Ma)で36-60$$^{circ}$$C/Maと推定された。稜線東側では、AHe年代が約3.0-2.0Ma頃に集中しており、この時期の急速な削剥が示唆される。AHe年代から得られた削剥速度について、丹沢山地や東北日本弧と比較すると、谷川岳地域の削剥速度は、島弧-島弧衝突帯の丹沢山地や、歪の集中で知られる奥羽脊梁山地のような地殻変動が活発な地域に匹敵することが示唆された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和4年度)

笹尾 英嗣; 石丸 恒存; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2022-022, 29 Pages, 2022/09

JAEA-Review-2022-022.pdf:0.97MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度$$sim$$令和10年度)における令和4年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

Solidification pressures and ages recorded in mafic microgranular enclaves and their host granite; An Example of the world's youngest Kurobegawa granite

鈴木 康太*; 河上 哲生*; 末岡 茂; 山崎 あゆ*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 田上 高広*

Island Arc, 31(1), p.e12462_1 - e12462_15, 2022/09

 被引用回数:1 パーセンタイル:37.23(Geosciences, Multidisciplinary)

Solidification pressure conditions and U-Pb zircon ages were determined and compared between mafic microgranular enclaves (MMEs) and their host granite from two sample localities in the Kurobegawa Granite (Hida Mountain Range, central Japan). The ages for MMEs tend to be younger than the host granites, although they overlap within uncertainty. In both lithologies, zircon occurs as the matrix mineral and as inclusions in plagioclase rims. Meanwhile, only in the host granites, zircon also occurs as early phases in plagioclase cores. Such differences in mode of occurrence of zircon suggest that the age variation reflects the difference in the timing of zircon crystallization between the MMEs and the host granites. Therefore, the MMEs record the same solidification pressures as the host granites and better represent the final solidification timing of the Kurobegawa Granite.

論文

Simultaneous determination of zircon crystallisation age and temperature; Common thermal evolution of mafic magmatic enclaves and host granites in the Kurobegawa granite, central Japan

湯口 貴史*; 山嵜 勇人*; 石橋 梢*; 坂田 周平*; 横山 立憲; 鈴木 哲士*; 小北 康弘; 三戸 和紗*; 井村 匠*; 大野 剛*

Journal of Asian Earth Sciences, 226, p.105075_1 - 105075_9, 2022/04

 被引用回数:3 パーセンタイル:52.46(Geosciences, Multidisciplinary)

LA-ICP質量分析法によりジルコンのシングルスポットからU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得することで、花崗岩質マグマの時間-温度履歴を解明するのに必要なジルコンの結晶化年代と結晶化温度を推定することができる。黒部川花崗岩体は、苦鉄質火成包有物(MMEs)を多量に含む岩体である。本研究では、このMMEsに対してジルコンのU-Pb年代とチタン濃度を同時に取得する方法を適用した。MMEs及び母岩について共通の冷却過程が認められ、この冷却は150万年前から50万年前に生じたことが明らかとなった。また、ジルコンの結晶化温度から黒雲母K-Ar系の閉鎖温度にかけての冷却は、100万年以内に急冷したことが分かった。本研究によって得られた時間-温度履歴と母岩の岩石学的記載から、マグマチャンバーを通じたMMEsの浮揚、移動、拡散が150-50万年前に停止したことが示唆され、また、それ以降に大規模な温度上昇が生じていないことから、この時期に黒部川花崗岩体が定置したと考えられる。

論文

Low-temperature thermochronology of active arc-arc collision zone, South Fossa Magna region, central Japan

末岡 茂; 小林 侑生*; 福田 将眞; Kohn, B. P.*; 横山 立憲; 佐野 直美*; 長谷部 徳子*; 田村 明弘*; 森下 知晃*; 田上 高広*

Tectonophysics, 828, p.229231_1 - 229231_17, 2022/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.42(Geochemistry & Geophysics)

島弧衝突帯における山地形成史の解明を目的に、中部日本の南部フォッサマグナ地域に低温領域の熱年代学を適用し、冷却・削剥史を推定した。

論文

Two pulse intrusive events of the Pliocene Tanigawa-dake granites revealed from zircon U-Pb dating

南 沙樹*; 長田 充弘; 末岡 茂; 福田 将眞; 梶田 侑弥*; 小北 康弘; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 田上 高広*

Earth, Planets and Space (Internet), 73(1), p.231_1 - 231_7, 2021/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:8.69(Geosciences, Multidisciplinary)

We performed zircon U-Pb dating on the Pliocene Tanigawa-dake granites (Makihata and Tanigawa bodies) and the Cretaceous Minakami quartzdiorite, Northeast Japan Arc. Concordia ages were estimated to be 3.95 $$pm$$ 0.11 Ma ($$pm$$ 2 sigma) for the Makihata body, 3.18 $$pm$$ 0.13 Ma and 3.32 $$pm$$ 0.15 Ma for the Tanigawa body, and 109.4 $$pm$$ 2.2 Ma for the Minakami quartzdiorite. The Minakami quartzdiorite is possibly correlated to the bedrock in the Ashio belt because the age of the Minakami quartzdiorite is consistent with the zircon U-Pb ages of the earliest Tadamigawa granites (107-62 Ma) which are distributed to the northeast of the Tanigawa-dake region and belong to the Ashio belt. All the zircon U-Pb ages of the Tanigawa-dake granites are older than the previously reported cooling ages, i.e., K-Ar ages and zircon fission-track ages, being consistent with their difference in closure temperature. On the basis of these results, we concluded that the intrusive ages of the Tanigawa-dake granites are ~4-3 Ma, which are among the youngest exposed plutons on Earth. The U-Pb ages of the Makihata body and the Tanigawa body are different significantly in the 2 sigma error range. Thus, the Tanigawa body intruded later than the Makihata body by ~0.7 Myr.

論文

アパタイトフィッション・トラック熱年代学に基づく北上山地の削剥史の推定

梶田 侑弥*; 末岡 茂; 福田 将眞; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 長田 充弘; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (34), p.14 - 16, 2021/12

東北日本弧前弧域における地質学的時間スケールの詳細な隆起・削剥史の復元のため、北上山地に分布する花崗岩類を対象としたU-Pb年代測定およびアパタイトフィッション・トラック(AFT)熱年代学を適用した。また、東縁に分布する浄土ヶ浜流紋岩について、その熱的影響や活動時期推定のため、U-Pb年代測定を行った。結果として、北上山地に分布する白亜紀花崗岩類2試料について122.7Maと117.3MaのU-Pb年代、および15試料について156.8Maから70.3MaのAFT年代、浄土ヶ浜の流紋岩については44.3MaのU-Pb年代が得られた。先行研究および本研究で得られたAFT年代を総合すると、北上山地の西方に向けて若返る傾向が示唆された。その原因として、火山フロントの移動による浄土ヶ浜の火成活動が考えられるが、本研究で得られたU-Pb年代に比べてAFT年代は有意に古い結果となり、トラックの長さ分布を利用した熱史逆解析の結果も徐冷を示唆していることから、再加熱を積極的に支持する結果は得られなかった。今後は、追加分析によるデータの信頼性の向上や、ESR法などのより閉鎖温度が低い熱年代計などの適用を予定している。

論文

ジルコンU-Pb年代測定による谷川岳地域に露出する中新世$$sim$$鮮新世花崗閃緑岩の貫入年代の推定

南 沙樹*; 長田 充弘; 末岡 茂; 福田 将眞; 梶田 侑弥*; 小北 康弘; 横山 立憲; 鏡味 沙耶; 田上 高広*

フィッション・トラックニュースレター, (34), p.4 - 8, 2021/12

国内において急激な隆起・削剥を経験してきた地域であると期待される、数Maに形成された若い花崗岩類が露出する谷川岳地域において、貫入年代の決定を目的にU-Pb年代測定を実施した。結果として、白亜紀花崗閃緑岩では109Ma、若い花崗岩類と推察された岩体では3.95Maから3.19Ma(3試料)のU-Pb年代が得られた。これらの年代は先行研究で報告されていた、より閉鎖温度の低い手法であるK-Ar法やジルコンのフィッション・トラック年代と整合的な値であり、本研究で得られたU-Pb年代の方が古い値を示す。したがって、得られたU-Pb年代は若い花崗岩の貫入年代に相当すると解釈でき、最低でも二回に及ぶ複数の貫入イベントによって谷川岳地域の若い花崗岩体が形成された可能性を提示した。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和2年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; et al.

JAEA-Research 2021-007, 65 Pages, 2021/10

JAEA-Research-2021-007.pdf:4.21MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和2年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

論文

Local tephra as an age-determination tool; Example of 2.3 ka Yakedake volcano tephra in Nagano Prefecture, central Japan

小嶋 智*; 鏡味 沙耶; 横山 立憲; 苅谷 愛彦*; 片山 喜一*; 西尾 学*

Proceedings of 5th International Workshop on Rock Mechanics and Engineering Geology in Volcanic Fields (RMEGV 2021) (Internet), 6 Pages, 2021/09

中部日本で最も活動が活発な火山の一つである焼岳の4.6kmほど北東に位置するきぬがさの池周縁部から採取したハンドオーガーボーリングコア試料からローカルテフラがみつかる。このテフラは、主成分として様々な形状の火山ガラス(マイクロライトを包有するもの、ブロック状、縦溝のあるもの、微小胞のあるもの)から構成され、また、少量の鉱物(石英,斜長石,角閃石,黒雲母,輝石)を含む。また、このテフラ層より10cm下部より回収された植物残骸から得られる$$^{14}$$C較正年代は、2,331-2,295cal BP(19.2%の確率)もしくは、2,270-2,155cal BP(76.2%の確率)である。本研究では、電子プローブマイクロアナライザを用いて、このテフラ層の火山ガラスのうち、241個について主要元素分析を行った。それらのデータをSiO$$_{2}$$-K$$_{2}$$O, SiO$$_{2}$$-Na$$_{2}$$O+K$$_{2}$$O、及びFeO$$^{ast}$$-K$$_{2}$$O図にプロットした結果、中部日本に分布する主要なテフラの化学組成との差異が認められた。さらに、鉱物組成及び化学組成は、約2,300cal BPとされる焼岳の北北西およそ2kmに広がった中尾火砕流のテフラと一致する。このテフラは北アルプス南部の2,300cal BPのローカルな年代指標として有益である可能性が示唆された。

報告書

東濃地科学センターにおける火山ガラスの化学組成分析手法; EPMAを用いた主要元素分析及びLA-ICP-MSによる微量元素分析

鏡味 沙耶; 横山 立憲; 梅田 浩司*

JAEA-Testing 2021-001, 49 Pages, 2021/08

JAEA-Testing-2021-001.pdf:3.86MB

高レベル放射性廃棄物やTRU 廃棄物の地層処分において長期的な安全性を確保するために、地質環境の長期安定性を評価し、地質変動の将来予測をすることは重要である。特に、第四紀(約260万年前$$sim$$)の地質イベントに対して年代を把握することは必要不可欠であり、その手法として放射年代測定が用いられることが多い。しかし、放射年代測定に供する地質試料が得られない場合もあり、それを補完する方法として、火山砕屑物(テフラ)を年代指標とした編年技術(テフロクロノロジー)が用いられることがある。テフロクロノロジーは、火山活動が活発な日本列島において特に有効な技術である。テフロクロノロジーでは、テフラの特徴を把握することが重要であり、その構成鉱物種や火山ガラスの形状、主要・微量元素の化学組成を得ることで起源(給源)の推定や広域に分布するテフラ同士の比較(対比)が可能となる。日本原子力研究開発機構東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、テフロクロノロジーに必要な化学組成分析の技術整備を実施しており、電子プローブマイクロアナライザを用いた火山ガラスの主要元素化学組成の分析手法に加え、レーザーアブレーション装置を試料導入系として備えた誘導結合プラズマ質量分析装置を用いた微量元素化学組成の分析手法を整備した。本稿では、その前処理及び測定手法について報告する。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和3年度)

石丸 恒存; 國分 陽子; 島田 耕史; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2021-012, 48 Pages, 2021/08

JAEA-Review-2021-012.pdf:1.64MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和3年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、地層処分事業実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

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