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香西 直文; 大貫 敏彦; 花田 智*; 中村 和憲*; Francis, A. J.
no journal, ,
活性汚泥から単離されたバクテリアであるMicrolunatus phosphovorous NM-1株のヒ素存在条件での挙動を調べた。その結果、このバクテリアのヒ素共存下での非常にユニークな特性が明らかになった。このバクテリアはリン酸イオンを体内に取り込むことが知られているが、リン酸イオンを化学形態が類似するヒ酸(5価のヒ素)イオンを全く取り込まず、かつ吸着もしない。ヒ酸と亜ヒ酸(3価のヒ素)に対する高い耐性を示す。好気条件でヒ酸を還元する。また、ヒ酸を含む培地中では、好気条件下でヒ酸を還元しつつ増殖し、ヒ酸を含まない培地よりもよく増殖する。嫌気条件ではヒ酸を還元しない。
梅田 浩司
no journal, ,
飯豊山地は、東北地方の福島と山形の県境に位置し、ジュラ紀の足尾帯と白亜紀から古第三紀の花崗岩類からなる。当該地域は、第四紀火山から50km以上も離れているにもかかわらず、飯豊温泉や泡の湯温泉等の高温泉が分布する非火山地帯の高温異常域である。本研究では、これらの非火山地帯の高温異常域の熱源を特定するため、MT法電磁探査及び温泉ガスのヘリウム同位体の分析を行い、地球物理学的及び地球化学的な観点から検討を行った。その結果、山体の地下10km以深には10ohm-m以下の極めて低い比抵抗体が存在し、上部マントルまで連続していることが明らかになった。また、温泉ガスのヘリウム同位体比は、東北日本の火山ガスの値に匹敵すること等から、飯豊山地の地下にはマグマあるいはそれに関連する高温の流体が存在することが示唆される。
Salden, W.; 竹内 竜史; 竹内 真司; 三枝 博光
no journal, ,
瑞浪超深地層研究所は、深地層の科学的研究の一環として建設を進めている地下研究所である。この建設工事中に排水処理設備を増強する必要性が生じたため、一度坑内からの排水を中断した。このため、一時的に立坑内の水位が回復した。本報告では、この立坑内水位の回復時及び立坑内の水位を再度低下させた際に観測した、周辺のボーリング孔での水圧挙動データを用いた水理地質構造に関する解釈について報告する。
鳥居 建男; 杉田 武志*; 村木 綏*
no journal, ,
冬の日本海沿岸で、雷活動時における放射線レベルの上昇が観測されている。これまで原子力施設周辺に設置されている放射線モニタで数10秒程度の上昇が冬季雷活動時によって観測されていた。より詳細な変動を調査するために、本研究では長尺比例計数管2基を用いた放射線検出器により冬季雷活動時の放射線レベルの変動を観測した。また、フィールド・ミルを用いて雷活動時の電界変動を測定した。長尺比例計数管は3MeV以上のエネルギー領域において電子感度が線感度より1桁高いことがわかった。比例計数管、及び他の放射線測定器の応答特性の解析結果から、雷活動に伴う放射線強度の上昇は、高エネルギー電子が直接放射線測定器に入射によるものと考えられた。このことは、雷雲の高電界領域で生成された逃走電子の一部が地上にまで達していることによるものと考えられる。
澤田 淳; 武部 篤治*; 坂本 和彦*
no journal, ,
亀裂中の地下水流速を定量的な評価は、放射性廃棄物の地層処分のように汚染物質の移行評価上の重要な役割を担う。亀裂ネットワークモデルのような水理地質構図モデルにおいては、物質移行開口幅が地下水流速を推定するために必要なパラメータの一つとなる。物質移行開口幅,水理学的開口幅と透水量係数の関係について検討するために、不均質に分布する開口幅を持つ単一亀裂モデルを用いた数値解析を実施した。その結果、幾何学的開口幅の平均値が上記3つのパラメータに与える影響が大きいことがわかった。また、亀裂の接触面積率がJRC(亀裂表面の粗度)より透水量係数に与える影響が強い一方でJRCが流速や物質移行開口幅に与える影響が大きいことがわかった。
前川 恵輔; 唐崎 建二*; 高須 民男*
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分における安全評価では、地層中の地下水流動などの地質環境条件を実際の現象に即して適切に評価することが重要である。沿岸地域などでは、塩水と淡水が混在する地層中の地下水流動を把握する必要があることから、塩水と淡水の境界(塩淡境界)の挙動を評価するための実験的検討を行った。開発した実験装置は、水槽(幅0.5高さ0.25奥行0.1m)にガラスビーズ(粒径1mm)を充填し、淡水の流れが一定になるよう水槽の両端の水位差を維持したうえで、着色した食塩水を水槽中に浸透させ、形成された塩淡境界の形状を観察できるものである。この装置を用いて、水位差や塩分濃度を変えた条件での塩淡境界への影響を調べた。実験結果は、安全評価に必要となる水理・物質移行解析の信頼性の向上に資するものである。
堅田 元喜; 永井 晴康; Wrzesinsky, T.*; Klemm, O.*; Eugster, W.*; Reto, B.*
no journal, ,
幾つかの観測的研究によって、乾燥・半乾燥地域において雲水(霧水)が水資源として重要な役割を果たすことが示唆されている。植生への霧水沈着量を高精度に予測するために、植生への霧水沈着過程を含む鉛直1次元の植生モデルを開発した。ドイツのWaldsteinのトウヒ林で観測された森林上の地表面フラックス及び霧水フラックスと計算値を比較することによって、このモデルは検証された。このモデルを用いて、霧水沈着の植生種及び植生構造への依存性に関する数値実験を実施した。実験の結果、葉の形状及び大きさは霧水沈着に大きく影響すること、また霧水沈着は樹高と葉面積指数(LAI)の季節変化に伴い大きく変動することが示された。