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井上 彰一郎
船の科学, 51(1), p.68 - 74, 1998/01
原子力船「むつ」の実験航海の成果により、原子力を動力とする船舶の実現性が実証され、船の推進エネルギーとしての原子力の優位性が多々証明された。実験航海終了後の「むつ」の原子炉は、原子炉室一括撤去方式により移送し、保管建屋に安全に保管展示して、一般の見学に供している。改良舶用炉の研究開発は、「むつ」の成果を活用しつつ小型で軽量かつ経済性にも優れた舶用炉の開発を目指し、大型船舶用原子炉(MRX)と深海船用原子炉(DRX)の工学設計研究を新しい安全の概念を採用した一体型炉として、要素技術の実験研究等を行いつつ実施してきた。原子力船を実現するということは、単に海上における動力エネルギーの安定確保のみならず、大量高速輸送への対応や大気汚染防止等地球環境保全の上でも非常に意義があり、深海調査、極地調査等の可能性の拡大にもつながる。
船舶工務課
船の科学, 44(5), p.60 - 66, 1991/05
原子力船「むつ」の海上試運転は沿岸において試験を実施できないことから、洋上で船位測定が可能で、かつ最近その利用面において技術進歩の目覚ましい汎地球測位システム(GPS)を海上試運転の速力計測、旋回試験等に利用した。海上試運転において正式にGPSを利用したのは我が国で今回が初めてであり、近い将来には本装置を用いた試験が一般に実施されることも予想されるので、ここでは適用検討の段階から試験結果までをまとめて報告する。本報告書の中では特に速力試験への適用について述べ、「試験実施条件を、水平精度劣化率が3以下のとき航走距離を3マイルとする。」ことで従来の試験方法と同様の精度を得られることを確認した。また、GPSを使用することによる作業効率の向上についても付記した。
八巻 治恵
船の科学, 42(10), p.52 - 59, 1989/00
平成元年6~7月に、関根浜港において原子力船「むつ」の上架点検を行なった。これは、浮ドックを用いた沖合での上架・下架作業及び「むつ」を上架した浮ドックを曳船団が曳航しての入港・出港という我が国初めての方法を用いて行なった。原子力船「むつ」の昨今として建造以後の経緯も含めて紹介し、上架点検の方法の検討、浮ドックを用いた船体点検の安全性の評価、上架点検実施状況及び「むつ」の今後の計画について述べた。