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吉澤 道夫
放計協ニュース, (29), p.2 - 5, 2002/05
日本原子力研究所・放射線標準施設(FRS)には、熱中性子,速中性子、及び減速中性子の校正場が整備されている。これらの校正場については、昨年(平成13年)4月の放射線防護関係法令の改正により線量換算係数が大きく変更されたことから、基準線量当量率の変更及び見直しを行った。本稿では、上記3種類の中性子校正場について、現在の基準値とそのトレーサビリティの現状及び法令改正に伴う変更点を述べる。また、散乱線の評価をはじめとして、これまで各校正場について行われてきた特性評価結果の概要をまとめた。
J.R.Dumais*; 吉澤 道夫; 山口 恭弘
JAERI-Tech 98-005, 65 Pages, 1998/03
原研・放射線標準施設棟には、中性子線量測定用の個人線量計やサーベイメータを校正するためのRI中性子源を用いた速中性子校正場が整備されている。この速中性子校正場には、線源カプセル、スタンド、空気及び壁等からの散乱線が含まれており、線量計の校正に影響を及ぼす可能性がある。そこで、MCNP-A4モンテカルロコードを用いた計算により、各散乱成分の割合及び中性子エネルギースペクトルの評価を行った。さらに、ボナー球検出器を用いた実験により中性子エネルギースペクトルを求め、これに基づき計算結果の補正を行った。その結果、線源から100cmにおける散乱線の混入割合は、中性子フルエンスについてCfで23%、Am-Beで19%であった。これらを線量当量に換算すると、Cfで13~14%、Am-Beで8~10%であることが明らかになった。