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青柳 和平; 菅原 健太郎*; 亀村 勝美*; 名合 牧人*
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 178, p.105776_1 - 105776_11, 2024/06
高レベル放射性廃棄物の地層処分場の設計や建設に際しては、初期地圧の情報を建設しながら行進していく方法を開発することが有効である。これまでの方法では、水圧破砕法や応力解放法といった手法により地圧状態の評価が行われてきた。しかしながら、特に堆積岩では、岩盤の不均質性や地形の影響によるばらつきが大きく、評価が難しい状況であった。本研究では、幌延深地層研究センターの深度350mに掘削した周回坑道で計測した掘削初期の弾性変形の情報を基に地圧状態を推定する手法を新たに開発した。推定の結果、最大水平応力、最小水平応力はそれぞれ11.25MPa、6.25MPaとなり、施設建設前の計測により得られた地圧値に整合的であった。この手法は掘削後の地圧状態を推定するものであるが、坑道周辺の数百メートル四方の広域的な地圧の状態を信頼性高く予測できるものであることが分かった。また、地層処分場のように広大な地下施設の設計や施工、安全評価の高度化や最適化に資する情報を提供できる手法であることもわかった。
青柳 和平; 亀村 勝美*; 名合 牧人*; 菅原 健太郎*; 松原 誠*
Proceedings of ITA-AITES World Tunnel Congress 2017 (WTC 2017) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2017/06
高レベル放射性廃棄物地層処分場の建設において、地下坑道の設計の高度化に資するために、処分場周辺の初期地圧状態の情報が重要である。これまで、初期地圧計測は、国内外の多くの現場で行われてきたが、評価結果のバラつきは大きいことがしばしばある。そのため、坑道の支保設計への反映が難しいという問題がある。この背景を踏まえ、本研究では、坑道で取得された内空変位計測結果に基づき、広域的な地圧状態を推定するための逆解析手法を構築することを目的とした。解析には、幌延深地層研究センターの深度350mの周回坑道において、様々な方向で計測された内空変位のデータを使用した。また、解析モデルには、周回坑道周辺の断層や不連続面を取り入れ、地質構造の影響も含めて詳細な検討を行った。解析による地圧の推定結果は、地下施設建設前に実施した水圧破砕法による測定結果に概ね整合するものであったため、広域地圧状態の推定における本手法の適用可能性が示された。
本島 貴之*; 矢吹 義生*; 南出 賢司*; 名合 牧人*; 青柳 和平
トンネル工学報告集(CD-ROM), 24, p.I_10_1 - I_10_5, 2014/12
幌延深地層研究計画の一環として堆積軟岩中に周回状の大深度地下施設を建設するにあたり、事前に初期地圧の調査を行って、掘削方向と主応力の方向の関係に応じて支保パターンを変更する経済設計を試みている。さらに筆者らは、施工時において内空変位の計測を行って掘削方向と内空変位計測結果の関係を整理し、事前に調査を行った初期地圧測定結果が妥当であったかを念頭に、計測結果と予測解析結果との比較をおこなった。その結果、両者の間は正の相関が認められ、値の大小についても変形係数の設定値と実測値との差から想定される範囲に収まっていることが確認された。これらのことから、地上からの調査で実施した初期地圧の測定結果はほぼ妥当であるものと確認された。
佐藤 稔紀; 木口 努*; 板本 昌治*; 小村 健太朗*
no journal, ,
地盤工学会「水圧破砕法による初期地圧測定法の基準化委員会」では基準案を策定した。本報では、基準案のうち、測定方法とその理論、主応力値の算出について解説する。