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Koga, J. K.; Bulanov, S. V.; Esirkepov, T. Z.
Ultrafast Optics V, p.143 - 148, 2007/00
高強度レーザーと対向する高エネルギー電子との相互作用における放射減衰の効果について、運動方程式を数値的に積分することにより解析する。電子は放射減衰によりエネルギーを失い運動を停止した後、レーザーにより逆方向に加速され、比較的短距離の間に極めて大きなエネルギーを得ることを示す。
Koga, J. K.; Esirkepov, T. Z.; Bulanov, S. V.
Journal of Plasma Physics, 72(6), p.1315 - 1318, 2006/12
被引用回数:13 パーセンタイル:41.56(Physics, Fluids & Plasmas)高強度短パルスレーザーの出現により極めて高い強度を達成することが可能となった。このようなレーザーパルスが高エネルギー電子ビームと相互作用すると、通常は小さい効果である放射減衰が顕著となってくる。本研究では、放射減衰が後方散乱トムソン放射に与える影響を数値的並びに解析的に考察する。光量子科学研究センターにおけるレーザーとマイクロトロンに相当するパラメータに対し、放射減衰を考慮すると、後方散乱スペクトルは全体的に低周波側にシフトし、振幅も小さくなることを見いだした。
Koga, J. K.; Esirkepov, T. Z.; Bulanov, S. V.
Physics of Plasmas, 12(9), p.093106_1 - 093106_8, 2005/09
被引用回数:122 パーセンタイル:95.68(Physics, Fluids & Plasmas)高強度短パルスレーザーが対向する電子と相互作用するとき、電子によって放射される輻射は極めて大きなものとなりえる。その結果、電子に対する放射の反作用力も大きくなる。本研究では、直線偏光レーザーパルスと相互作用する高エネルギー電子が放射する後方散乱スペクトルに対する放射減衰の効果を解析する。解析的な表式により、輻射のピーク振幅の周波数が与えられ、電子運動とレーザー相互作用の方程式を適応刻みルンゲクッタスキームにより積分することによりその確認を行う。放射減衰を取り込まない場合と比べると、輻射スペクトルは低周波側にシフトし振幅も小さくなることを見いだした。
Koga, J. K.
Physical Review E, 70(4), p.046502_1 - 046502_5, 2004/10
被引用回数:39 パーセンタイル:79.77(Physics, Fluids & Plasmas)通常、電磁場と相互作用する電子の運動は放射減衰の影響をほとんど受けない。一方、ペタワットクラスのレーザーを集光すると、相互作用する電子が極短時間微小領域において相対論的となり、放射量が極めて大きく、結果として電子運動の減衰が顕著となり得る。このような問題を取り扱うために、強電磁場と相互作用する単一電子の時間発展を解く計算コードを開発した。通常、電子の運動方程式は放射減衰を摂動として取り扱い、ローレンツ-ディラック方程式より導かれる。この運動方程式を用いて時間的に前進させ、その後ローレンツ-ディラック方程式により時間的に遡った積分を行い、結果を比較した。波長が極めて短く、超高強度の場合には、これら積分に差異が生じることを見いだした。一方、電子運動が古典的領域にあるときは、この差異は無視でき、1次のオーダーの減衰方程式が適用できる。
Koga, J. K.; Zhidkov, A.*; 佐々木 明; 上坂 充*
Inertial Fusion Sciences and Applications 2003, p.237 - 241, 2004/00
ペタワット級レーザーを極めて小さいスポットに集光すると電子からの放射量が極めて大きくなり、その結果として、電子の運動が大きく減衰する可能性がある。レーザー-プラズマ相互作用での放射減衰領域において、レーザーエネルギーの相当な部分が極めて波長の短い電磁放射に変換されることが見いだされている。比較的強度の低い限界でも、放射減衰は重要な役割を果たす可能性がある。本研究では、プラズマと相互作用する強電磁場の時間発展を記述する方程式を解くコードを開発した。これらの方程式は放射減衰の効果を含み、有限差分により、1次元の一様な空間グリッド上で解かれる。低減衰と高減衰の領域におけるレーザーパルスとプラズマ電子のダイナミクスの差違を解析する。
Zhidkov, A. J.*; Koga, J. K.; 佐々木 明; 上坂 充*
Physical Review Letters, 88(18), p.185002_1 - 185002_4, 2002/05
被引用回数:181 パーセンタイル:96.36(Physics, Multidisciplinary)イオン化を含む相対論的粒子シミュレーションにより、遮断密度を超えるプラズマスラブと超高強度レーザーでの相互作用における放射減衰の強い影響を見出し、解析した。ラジアンスWm/cmとパルス幅20fsのレーザー放射によって生成された高速電子では、そのエネルギーの35%以上が放射に変換され得ることがわかった。放出されるX線はインコヒーレントで、レーザーのパルス幅の間のみ放出され、高強度になり得ること、レーザー強度に対して変換効率は非線形的に増加することを示す。サイクロトロン放射と同様に、超高強度レーザーで生成されたプラズマにおける相対論的電子の最高エネルギーは、放射減衰によって制限されると考えられる。