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宮本 喜晟
第36回原子力総合シンポジウム予稿集, p.37 - 41, 1998/01
高温ガス炉は約1000Cの高温熱を供給することができ、核熱エネルギーの利用を発電のみならず産業用プロセスヒート分野での利用へと拡大できる可能性を有している。また、固有の安全性がきわめて高いことは、原子炉の熱需要立地を可能にするものであり、エネルギー源の多様化、安定確保への大きな貢献が期待できる。そこで、地球温暖化の解決のための高温ガス炉による熱利用の役割、必要性、並びに、高温ガス炉による核熱利用システムについて述べる。また、原研が取り組んでいる熱利用技術の研究開発について目的、内容、スケジュール等を述べる。
日野 竜太郎; 藤崎 勝夫; 小林 敏明; 会田 秀樹; 太田 幸丸; 大内 義弘; 関田 健司; 羽賀 勝洋; 加藤 道雄; 茂木 春義; et al.
JAERI-Tech 96-037, 45 Pages, 1996/09
HTTRという実炉を用いて世界で初めて高温核熱利用系を接続して実証試験を実施するのに先立ち、機器の高性能化、運転・制御及び安全技術の実証、設計・安全評価解析コードの検証のための炉外技術開発試験が不可欠である。そこで、HTTRの最初の熱利用系である水蒸気改質水素製造システムの炉外技術開発試験装置の設計検討を行った。本報告は、試験装置のなかで原子炉システムを模擬して約900Cの高温ヘリウムガスを水蒸気改質システムに供給するヘリウムガス供給系の設計についてまとめたものである。HENDEL全設備を調査してヘリウムガス供給系に再利用可能な機器を評価・整理した。また、新規に製作するヘリウムガス高温加熱器等の熱流動性能及び構造強度の評価を行い、その仕様と構造を定めた。
日野 竜太郎; 鈴木 邦彦; 羽賀 勝洋; 根小屋 真一; 深谷 清; 清水 三郎; 小貫 薫; 高田 昌二; 茂木 春義; 数土 幸夫
JAERI-Review 95-016, 115 Pages, 1995/10
HTTRの目的の一つは高温核熱利用の有効性を実証することである。HTTRに熱利用系を接続するのに先立ち、熱利用系及び構成機器の性能、熱利用系と原子炉システムとの整合性、安全性能などを検証する必要がある。そこで、HENDELを用いた炉外実証試験を提案し、これまで熱利用系の候補として挙げられてきた水素/メタノール製造システム(水蒸気改質システム)、熱化学法及び高温水蒸気電解法による水素製造システム、ガスタービン発電等について、R&Dの現状、技術的問題点、システムの概要などについて検討を行った。本報告はその検討結果を示すものであり、水蒸気改質システムは他のシステムより容易に設計・製作が可能であるため、HENDELに早期に設置し、炉外実証試験を通して、システム特性の把握、運転制御法の確立等を行うとともに、将来の核熱利用系に対して汎用性のある高温隔離弁、受動的冷却型蒸気発生器などの各種安全機器・技術を検証・高度化することができることを示した。