検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 24 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

使用言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

報告書

JT-60U放電洗浄試験における排ガス組成の分析

堀川 豊彦*; 神永 敦嗣; 中村 博文; 東島 智; 新井 貴; 久保 博孝; 小西 哲之*; 西川 正史*

JAERI-Tech 2003-082, 66 Pages, 2003/12

JAERI-Tech-2003-082.pdf:3.44MB

放電洗浄中の真空容器内からの排ガスの組成を調べることは、水素同位体の除去特性の評価のための基本的な事項であるとともに、核融合炉の燃料サイクルシステム設計上有益なデータとなる。JT-60Uで実施した放電洗浄試験において、ガスクロマトグラフを用いて真空容器から排出される水素,炭化水素等の化学種の濃度及びそれらの時間挙動を分析した。排ガスからは水素,炭化水素等が検出され、真空容器第一壁温度が高いほど、また洗浄方法ではグロー放電洗浄(GDC)において、化学種が増加する傾向が見られた。排出能力は、GDCで最も高く、テイラー放電洗浄と電子サイクロトロン共鳴放電洗浄では低く、別途測定されたトリチウムの排出との相関が認められた。炭化水素の化学種としてメタン,エチレン,アセチレン及びエタンが検出された。生成量はH$$_{2}$$を用いたGDCで大きく、また第一壁温度に依存した。ITERの重要課題であるトリチウム炭素共堆積層の除去の観点から、反応に伴う炭素消費量を評価し、GDC1時間あたり単一層程度の除去であることがわかった。

論文

Measurement of the chemical sputtering yields of CH$$_{4}$$/CD$$_{4}$$ and C$$_{2}$$H$$_{x}$$/C$$_{2}$$D$$_{x}$$ at the carbon divertor plates of JT-60U

仲野 友英; 久保 博孝; 東島 智; 朝倉 伸幸; 竹永 秀信; 杉江 達夫; 伊丹 潔

Nuclear Fusion, 42(6), p.689 - 696, 2002/06

 被引用回数:46 パーセンタイル:78.98(Physics, Fluids & Plasmas)

JT-60Uの炭素材ダイバータ板におけるCH$$_{4}$$,CD$$_{4}$$,C$$_{2}$$H$$_{x}$$及びC$$_{2}$$D$$_{x}$$の化学スパッタリング率を測定した。CH$$_{4}$$,CD$$_{4}$$,C$$_{2}$$H$$_{x}$$及びC$$_{2}$$D$$_{x}$$分子の発生量を求めるためにCH,CD及びC$$_{2}$$分子からのバンド光を分光測定した。ダイバータ板への水素イオン束に対する炭化水素分子発生量で定義される化学スパッタリング率は、ダイバータ板の表面温度が約360,420及び540Kにおいて、CH$$_{4}$$については約1%,1-2%及び2-3%,C$$_{2}$$H$$_{x}$$については約2%,4%及び7%であった。ダイバータ板への水素イオン束が増加すると、水素イオン束の-0.15~-0.33乗に比例して化学スパッタリング率は減少した。いずれの分子種及び表面温度においても、重水素イオンによる化学スパッタリング率は、軽水素イオンによる化学スパッタリング率の約1.2倍であった。C$$_{2}$$H$$_{x}$$及びC$$_{2}$$D$$_{x}$$が起源の炭素原子数は、化学スパッタリングで発生した炭素原子数の約80%を占めることがわかった。

論文

Study of inner shell excitation effect on C-H dissociation in aromatic hydrocarbon solids

下山 巖

放射光, 12(4), p.59 - 60, 1999/09

表面とバルクでの結合切断に関する内殻励起効果を調べるため、ベンゼン凝縮層の光刺激イオン脱離(PSID)の研究とアントラセン単結晶の色中心生成の研究を行った。ベンゼンのPSIDでは2次効果も含まれたTIY/AEYからC-H解離効率$$eta$$$$_{d}$$(h$$nu$$)を評価した。h$$nu$$=285eVの$$pi$$$$^{ast}$$(e$$_{2u}$$)$$leftarrow$$1sとh$$nu$$=287eVの$$sigma$$$$^{ast C-H}$$$$leftarrow$$1sの内殻共鳴励起において$$eta$$$$_{d}$$(287eV)/$$eta$$$$_{d}$$(285eV)$$sim$$4であった。AEICO分光法を用いて1次効果のみによる$$eta$$$$_{d}$$(h$$nu$$)を調べた結果$$eta$$$$_{d}$$(287eV)/$$eta$$$$_{d}$$(285eV)$$sim$$10であった。両者の結果より1次効果と2次効果の寄与率を求めることに成功した。アントラセン単結晶の色中心生成では炭素K端エネルギー領域において色中心生成量子効率$$eta$$$$_{c}$$(h$$nu$$)はわずかに内殻励起により増加する結果を得た。しかし、$$pi$$$$^{ast}$$$$leftarrow$$1sにおいてn$$_{c}$$(h$$nu$$)の抑制は観測されなかった。これらの結果よりバルクによりC-H解離効率では2次効果が表面よりも支配的であること結論した。

論文

内殻励起による芳香族炭化水素固体の放射線損傷の研究

下山 巖

放射線化学, (68), p.17 - 21, 1999/09

表面とバルクでの結合破壊に関する内殻励起効果を調べるため、ベンゼン凝縮層の光刺激イオン脱離(PSID)の研究とアントラセン単結晶の色中心生成の研究を行った。ベンゼンのPSIDでは2次効果も含まれたTIY/AEYからC-H解離効率$$eta$$$$_{d}$$(h$$nu$$)を評価した。h$$nu$$=285eVの$$pi$$$$^{ast}$$(e$$_{2u}$$)$$leftarrow$$1sとh$$nu$$=287eVの$$sigma$$$$^{ast C-H}$$$$leftarrow$$1sの内殻共鳴効果において$$eta$$$$_{d}$$(287eV)/$$eta$$$$_{d}$$(285eV)$$sim$$4であった。AEPICO分光法を用いて1次効果のみによる$$eta$$$$_{d}$$(h$$nu$$)を調べた結果$$eta$$$$_{d}$$(287eV)/$$eta$$$$_{d}$$(285eV)$$sim$$10であった。両者の結果より1次効果と2次効果の寄与率を求めることに成功した。アントラセン単結晶の色中心生成では炭素K端エネルギー領域において色中心生成量子効率$$eta$$$$_{c}$$(h$$nu$$)はわずかに内殻励起により増加する結果を得た。しかし、$$pi$$$$^{ast}$$$$leftarrow$$1sにおいて$$eta$$$$_{c}$$(h$$nu$$)はあまり抑制されなかった。これらの結果よりバルクにおけるC-H解離効率では2次効果が表面よりも支配的であると結論した。

論文

Development of electrolytic reactor for processing of gaseous tritiated compounds

小西 哲之; 丸山 智義*; 奥野 健二*; 井上 雅彦*; 山下 晃弘*

Fusion Engineering and Design, 39-40, p.1033 - 1039, 1998/00

 被引用回数:7 パーセンタイル:53.69(Nuclear Science & Technology)

核融合燃料サイクルへの適用を目的としたプラズマ排ガスの処理プロセスにおいて、トリチウム水蒸気とトリチウム化炭化水素の水素ガス形のトリチウムへの転換を行う単一の装置、電解反応器を開発した。開放端ジルコニア焼結体の内外面に多孔質の電極を形成し、反応ガスを外側、ついで内側に流して酸化・還元を連続して行うことによって水蒸気中の酸素によって炭化水素を分解する一方、水素ガスと二酸化炭素を得る。酸素は循環使用するが、過不足及び変動への対応のために閉口端ジルコニア管によって酸素濃度を測定するとともにその値を帰還制御して透過により酸素の供給・抜き出しをし、酸素収支を制御して常に反応を完了する。広範な混合比のガスを用いた実験で、99.9%以上の転換率が得られ、核融合炉燃料系への適用可能性が確認された。

論文

Study of carbon impurity generation by chemical sputtering in JT-60U

東島 智; 久保 博孝; 杉江 達夫; 清水 勝宏; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 細金 延幸; 逆井 章; 木島 滋; 櫻井 真治; et al.

Journal of Nuclear Materials, 241-243, p.574 - 578, 1997/02

 被引用回数:10 パーセンタイル:63.05(Materials Science, Multidisciplinary)

定常運転を行うITER等の次期装置では、ダイバータ板損耗抑制の観点から低温・高密度ダイバータが想定されているが、その場合中性粒子等による化学スパッタリング過程が重要となる。この化学スパッタリングについては、実験室系の装置でかなり調べられてきている。しかし実機でのデータはほとんどなく、ITERの物理R&Dの要請項目の一つとなっている。そこで、炭化水素分子から発せられるCDバンド光をJT-60Uにおいて新たに分布測定し、化学スパッタリング率の炭素タイル表面温度依存性、電子密度依存性、電子温度依存性について調べた。例えば表面温度依存性については、弱い依存性しか示さないとの結果を得ている。これはJT-60Uダイバータ部の電子温度が100eV以下と比較的低いことが理由として考えられる。

論文

Development of real-time and remote fuel process gas analysis system using laser raman spectroscopy

大平 茂; 奥野 健二

Fusion Technology, 30(3), p.869 - 873, 1996/12

DT核融合炉プラントでは燃料排ガスプロセス,同位体分離,燃料注入において実時間にその場でガス組成等を分析測定するシステムが必要である。しかも、各々の過程において複数の測定点で並行して分析する必要がある。既存のガスクロマトグラフ,質量分析などの方法は配管,排気系などシステムを複雑にするだけでなく、測定時間を短縮するのに難がある。われわれはこれまでにレーザーラマン分光法によりプロセスガス中の水素同位体,炭化水素の定性定量分析が可能で、実時間測定が可能であることを実証している。レーザーを測定点に導入しラマン散乱光を分光器に導くことを光ファイバーにより行い、検出器に感度のよい液体窒素冷却CCD検出器を用いることで遠隔にしかも短時間にプロセスガスの分析測定を行えるシステムを開発した。複数の分析測定点で同時に測定を行える多点分析測定システムについても考察する。

論文

Radiation induced oxidation of liquid alkanes as a polymer model

Y.S.Soebianto*; 勝村 庸介*; 石榑 顕吉*; 久保 純一*; 浜川 諭*; 工藤 久明; 瀬口 忠男

Radiation Physics and Chemistry, 48(4), p.449 - 456, 1996/00

 被引用回数:11 パーセンタイル:67.99(Chemistry, Physical)

高分子のモデル化合物として液体炭化水素のヘキサデカン(C$$_{16}$$H$$_{34}$$)とスクアラン(C$$_{30}$$H$$_{62}$$)を選び、ガス発生・酸素消費・酸化生成物の分析により、ガンマ線照射による酸化を調べた。主なガス生成物は水素であった。酸素の消費量は固体炭化水素の場合よりも低く、酸化反応が連鎖的には進んでいなかった。消費された酸素の90%以上が、カルボン酸に転化していることがわかった。添加剤を加えた時の酸素消費量の変化から、液体炭化水素の酸化は、ポリマーの非晶部分の酸化をよく表していることがわかった。

報告書

アスファルトの微生物分解に関する研究(2)-概要書-

川上 泰*

PNC TJ1564 95-004, 14 Pages, 1995/03

PNC-TJ1564-95-004.pdf:0.34MB

中、低レベルの放射性廃棄物はアスファルトで固化されて地層処分される。そのため処分環境でのアスファルトの安定性の評価が重要である。アスファルトの主要成分は炭素数の多い炭化水素の集合体であり、長期間のうちには微生物により分解される可能性がある。本研究では、微生物によるアスファルトの分解に関わる現状調査及びアスファルトの成分分画と微生物による易分解成分の同定を行い、今後のアスファルトの生物的な安定性の検討とよりよい固化材をめざす研究開発に資することを目的として行われた。その結果は次のようにまとめられる。1.アスファルトの成分分画及び化学分析に関して・本実験に用いたアスファルトは動力炉・核燃料開発事業団、東海事業所 環境技術開発部 地層処分開発室より供給されたもので、実際にプロセス濃縮廃液の固化に用いられているものである。このアスファルトを石油学会規格の方法により分画した。その結果は、飽和分:20.3%、芳香族分:33.4%、レジン分:21.6%、アスファルテン分:24.7%(回収率92.3%)であった。この数値は今回用いたアスファルトがブローンアスファルトであるため、昨年度のストレートアスファルトに比べ、レジン分、アスファルテン分が多くなっている。化学分析としては紫外-可視吸光スペクトルをとった。そのスペクトルから1)トルエン流下分には芳香環2-3の芳香族炭化水素とその関連物質が多く含まれる。2)レジン画分には直鎖の炭化水素骨格に酸素などが付加した極性物質が多く含まれる。3)アスファルテン画分には芳香環が4以上の多環芳香族炭化水素とその関連物質が多く含まれる。ことが示唆された。2.アスファルトを最も劣化させ易い微生物の選定及び培養実験に関して・地下埋設処分に用いられるアスファルトを劣化させる能力を持つ微生物を用いた実験のために昨年度用いた芳香族炭化水素分解細菌の既存株の他に、新たに環境中より適当な菌株を単離した。川崎、横浜両市の淡水域と海水域より水試料から目的の細菌を数株単離した。・今回単離した菌株のうち、その一部の脱窒能を調べた。その結果かなりの株が脱窒能を有していた。・脱窒能は有機炭素源を用いた時は高い能力を示したが、モデル炭化水素を用いた時は極めて薄弱なガス発生しか観察されなかった。

報告書

CMPOを用いた溶媒抽出における第三相の生成挙動(2)

駒 義和; 根本 慎一; 小沢 正基; 富樫 昭夫; 石井 太郎*

PNC TN8410 93-046, 46 Pages, 1993/03

PNC-TN8410-93-046.pdf:0.99MB

高レベル放射性廃液から超ウラン元素を回収するための方法として、TRUEX法が研究・開発されている。この方法では、硝酸溶液中からIII価のアクチニドを抽出できるoctyl(phenyl)-N、N-diisobutylcarbamoyl methylphosphine oxide(CMPO)を抽出剤としてTBPやn-dodecaneと混合して使用する。この混合溶媒は、TBP-n-dodecaneの混合溶媒に比べ、低濃度の金属の装荷で第三相を生成するという性質を有している。この第三相の生成と消滅の挙動について、前報告では基本的な性質を把握した。本報告では、重および軽有機相の組成の温度依存性、U抽出時の抽出挙動、濃縮高レベル廃液への適用性、および希釈剤の影響について検討した。結果として、以下の事項が明らかとなった。硝酸を抽出した溶媒の組成分析から、分相した有機相の組成に影響する因子として、非抽出化学種の濃度の他に温度も挙げられることが分かった。U抽出時には、ある濃度以上のUを抽出した溶媒は第三相ではなく黄色の沈澱物を生成する現象が観察され、析出の限界濃度はその系でほぼ一定であり、かつ温度に対する依存性が大きくないことが分かった。この沈澱物はガラス管の内壁に付着するなど、抽出操作に悪影響を及ぼすため、その生成を避けなければならない。模擬廃液を用いた試験では、溶媒のTBP濃度と温度条件を適切に設定することにより、廃液を希釈せずに処理できる可能性があることが分かった。操作条件の決定に際しては、実廃液を用いて希釈率や温度条件を詳細に検討する必要があるが、濃縮廃液に適用するための条件としては、溶媒のTBP濃度として1.4M、操作温度として40度Cが典型的な数値として挙げられる。希釈剤の与える影響に関して、全炭素数が12の炭化水素をn-dodecaneと比較した結果、炭素鎖長と分枝数が第三相の生成濃度に影響する。

論文

低エネルギー炭化水素イオンによる薄膜形成

大野 秀樹*; 青木 康; 永井 士郎

第4回粒子線の先端的応用技術に関するシンポジウム, p.175 - 178, 1993/00

10~100eVのCH$$_{n+}$$(n=4,3.2)及びCD$$_{3+}$$をSi(111)基板に蒸着しながら、表面から放出される2次イオンを測定した。いずれの入射イオンを用いた場合にも、C$$_{6}$$までの炭化水素イオンからなるSIMSスペクトルが観測された。CD$$_{3+}$$を入射イオンに用いた場合には、CH$$_{n+}$$の場合と異って、SIMSスペクトルに顕著な入射イオンエネルギー依存性が見られた。これらの結果は、入射イオンのエネルギーが40eVより低くなると、入射イオンが化学反応に関与して2次イオンが生成することを示すものと解釈した。

報告書

高周波プラズマ質量分析装置による極微量元素分析法の開発(1)

鈴木 弘之; 斉藤 和則*; 大内 義房; 岡本 文敏; 富樫 昭夫

PNC TN8410 90-089, 59 Pages, 1990/10

PNC-TN8410-90-089.pdf:1.38MB

処分環境下におけるガラス固化体の健全性を評価するため、ガラス固化体浸出液中の極微量元素分析法の開発は、必要不可欠な分析技術開発課題である。従来の分析手法であるICP-発光分光法や原子吸光法は、ppmオーダーの元素分析法として、有効な分析手法であるが、処分技術開発において要求されるppbオーダーの極微量元素濃度分析には、分析感度及び精度の点で、その対応が困難であった。そこで、これらの極微量濃度域をカバーできる分析法として、高周波プラズマ質量分析装置を用いたICPー質量分析法に着目し、検討した。その結果、以下に示す知見が得られた。(1)浸出挙動評価上重要なリチウム、ナトリウム、アルミニウムなど33元素の最適な測定条件を検出し、従来法の100$$sim$$1000倍の検出感度で定量できることを確かめた。(2)上記の測定条件に基づき、模擬ガラス固化体浸出液を分析し、従来法において検出不能であったppbオーダーの極微量元素を有意値として検出した。また、この時の分析精度はほとんどの元素において+ー5%以下であった。(3)実ガラス固化体浸出液の分析に対応するため、イオン化源であるICP部と質量分析部を分離したフード設置型の高周波プラズマ質量分析装置を開発し、本装置がホット試料分析装置として、十分な分析性能を有することを確認した。今後は、ホット試料分析に向けた各種の条件を検討していく計画である。

論文

Radiation-induced chemical reaction of methane in the presence of X- and Y-type molecular sieves

清水 雄一; 永井 士郎

Radiation Physics and Chemistry, 36(6), p.763 - 766, 1990/00

X(13X)およびY(SK-40)型モレキュラーシーブスの存在下において300$$^{circ}$$Cでメタンを電子線照射すると、水素およびC$$_{5}$$までの炭化水素が生成した。炭化水素の収量は、エチレンを除き、いずれも照射時間と共にわずかに増加した。SK-40上での炭化水素の収量はモレキュラーシーブ非存在下の収量よりも大きいが、13Xでは小さかった。このように、SK-40はメタンの放射線分解に対して触媒活性を示すが、13Xはほとんど示さなかった。13XおよびSK-40上での炭化水素分布はモレキュラーシーブ非存在下での炭化水素分布とほとんど同じであった。また、メタンの放射線分解に対する各種のモレキュラーシーブスの触媒活性の度合いは直鎖炭化水素の熱触媒反応における触媒活性の度合いとは著しく異なることが明らかになった。これらの結果を、エネルギー移動およびモレキュラーシーブの細孔径と生成分子の分子径との関係の観点から議論した。

論文

イオンビームのマイクロドシメトリーに関する研究

南波 秀樹; 青木 康; 柴田 裕実*; 吉田 陽一*; Side, Y.*; 田川 精一*; 永井 士郎; 渡辺 宏

東京大学原子力研究所総合センター平成元年度重照射管理部門年報, p.21 - 23, 1989/00

本報は、現在、東京大学原子力研究総合センター重照射管理部門のイオンビームを用いて行っている「イオンのマイクロドシメトリーに関する研究」の平成元年度の研究報告書であり、ナノセカンドのパルスイオンビームによる液体炭化水素からの発光の時間分解測定のマイクロドシメトリーへの適用について述べられている。本報は和文の「経過報告」、ならびに英文の「成果報告」よりなり、「経過報告」は本研究の研究目的、研究経過、学会発表等について、また「成果報告」は、本研究における昨年度の研究成果についてまとめたものである。

論文

CO/H$$_{2}$$混合気体の放射線化学反応に対するシリカゲルの役割

永井 士郎; 新井 英彦; 畑田 元義

日本化学会誌, 10, p.1656 - 1660, 1984/00

種々の組成からなるCO/H$$_{2}$$混合気体をシリカゲル存在下および非存在下で電子照射して生成物を分析した。シリカゲル存在下の反応では、CO含量1~90%の全組成領域で低級炭化水素とCO$$_{2}$$が高収率で生成した。一方、H$$_{2}$$Oの生成量は、シリカゲル非存在下の反応と異なり、CO含量が5%を超えるとCO含量の増加と共に減少し、電子線により水性ガス・シフト反応が起こることが示唆された。炭化水素生成に対するシリカゲルの役割を明らかにするため、COからの含炭素固体の生成、およびこの含炭素固体の構造とH$$_{2}$$流通下における分解挙動を均一系の反応の場合と比較した。この結果、シリカゲルは、COの放射線化学反応および、その反応から生成する含炭素固体の電子線照射下における水素化分解に対して、顕著な促進作用を持つことが分かった。

論文

Kinetic study on hydrocarbon formation in graphite-water vapor reaction

今井 久; 野村 真三; 黒沢 武; 藤井 貴美夫; 佐々木 泰一

Journal of Nuclear Materials, 92, p.360 - 362, 1980/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.28(Materials Science, Multidisciplinary)

黒鉛材料の水蒸気による反応では水素、一酸化炭素、二酸化炭素等主要生成物以外に微量の炭化水素が生成する。これら炭化水素は一次生成物である水素と黒鉛との反応によるものであることが知られているが、水素が発生期状態にあるため、通常の分子状水素による反応とは異なる反応挙動を示すことが考えられる。この報告は、黒鉛材料とヘリウム中の水蒸気との反応におけるメタン生成反応に関するものである。 実験は原子炉級黒鉛材料IM2-24とヘリウム中0.72v/oの水蒸気を使用し、800~1025$$^{circ}$$Cの温度範囲で実施した。単位水素濃度当りのメタン生成速度は水素濃度に比例し、1025$$^{circ}$$Cでは比較のため実施した分子状水素との反応で生成するメタン生成速度の200倍を示した。メタン生成速度の反応温度依存性は、反応温度で大きく変化しなかったが、900$$^{circ}$$C付近に最小値を示す様な挙動を示した。このような挙動を示した原因についても説明を試みた。

論文

Radiation effects on CO-H$$_{2}$$ gas mixture in the presence of silica gel

永井 士郎; 新井 英彦; 畑田 元義

Radiation Physics and Chemistry, 16(2), p.175 - 181, 1980/00

シリカゲル存在下でCO-H$$_{2}$$混合気体を電子線照射すると、炭化水素とCO$$_{2}$$が選択的に、また高収量で生成することを見出した。反応温度140$$^{circ}$$CではCO$$_{2}$$の生成量が多く、その大部分は炭化水素とは無関係に生成する。炭化水素の主成分は低級パラフィンであり、295$$^{circ}$$Cにおける収量は均一系で得られる収量より1ケタ以上多く、Fischer-Tropsch触媒による収量と同程度である。一方、シリカゲルをあらかじめCO-He混合気体流通下で照射し、その存在下でH$$_{2}$$を照射すると、低級パラフィンを主成分とする炭化水素が高濃度で生成することが見出された。これらの結果を解析することにより、シリカゲル存在下におけるCO-H$$_{2}$$混合気体から生成する炭化水素は主として、COから生成する固体沈積物とH$$_{2}$$との二次的な反応によることが明らかになった。

報告書

固体触媒存在下におけるCO-H$$_{2}$$混合気体の電子線照射効果

永井 士郎; 松田 光司; 新井 英彦; 畑田 元義

JAERI-M 7875, 75 Pages, 1978/10

JAERI-M-7875.pdf:2.04MB

昭和50年度から研究を開始した固体触媒存在下におけるCOとH$$_{2}$$の電子線照射効果について、現在までに得られた結果を整理して考察した。固体触媒としては、Feを主成分とするFischer-Tropsch触媒を重点として、その存在下におけるCOとH$$_{2}$$混合気体の放射線反応、および均一気相系の反応、前照射混合気体の触媒上での反応、触媒による混合気体の熱反応系関連反応に関する研究を行なった。これら種々の反応による生成物の分布および収量の比較から、Fischer-Tropsch触媒存在下における反応は、気相における放射線反応、未反応原料気体の触媒による反応、およびそれら反応による生成アルデヒドおよびオレフィンの水素化として説明可能であることが明らかになったシリカゲル、MgO、Cr$$_{2}$$O$$_{3}$$・ZnO触媒存在下における反応についても検討を行い、これらの実験結果から得られた知見をもとにして今後の研究方向について考察を加えた。

論文

炭化水素を用いた放射線合成

池添 康正; 佐藤 章一

石油学会誌, 17(8), p.635 - 639, 1974/08

炭化水素を用いた放射線合成は多数の系で研究され、二,三の系については工業化されている例もある。光,熱,触媒などによる反応に比較して、反応に関与する活性種がラジカル,イオン,電子,励起分子と多く、反応のメカニズムとしても興味がある。放射線合成に用いられる放射線源について簡単に記した後、放射線による合成反応を、1)ラジカル連鎖反応,2)イオン連鎖反応,3)その他の非連鎖反応の三つに分類して、例を挙げて述べる。

報告書

テトラオキサンのハロゲン,又はハロゲン化炭化水素存在下における重合

中瀬 吉昭; 吉田 勝; 坂本 昌弘; 伊藤 彰彦

JAERI-M 5601, 40 Pages, 1974/03

JAERI-M-5601.pdf:1.27MB

テトラオキサンの放射線固相重合の研究において、再結晶溶媒の重合速度におよぼす影響を検討する過程で、ハロゲン化炭化水素がテトラオキサンの重合を開始することが判明した。とくに、ヨウ化メチルによる重合の場合、非常に高分子量のポリオキンメチレンか得られる。また、ヨウ素存在下でテトラオキサンを重合した場合にも高分子量ポリマーが得られることがわかった。これらの重合開始剤は、同時安定化重合に非常に有効であることも判明した。ハロゲン、またはハロゲン化炭化水素と放射線照射を併用すると、相乗効果があり、重合速度が大きく増加する。この放射線照射併用の条件を検討した結果、開始剤添加量が非常に低く(1~10ppm)ても十分な速度でテトラオキサンを重合することができた。また、ハロゲンとハロゲン化炭化水素の混合物を重合開始剤とする場合にも相乗効果を認めた。

24 件中 1件目~20件目を表示