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田島 俊樹
Computational Plasma Physics, 528 Pages, 2004/01
近代的計算プラズマ物理学の手法を紹介する。特に最近応用の広がっている粒子シミュレーションの方法を、その発展に長年携わってきた著者が、初歩から上級までの諸法を理論的に展開する。粒子法と流体法の比較的紹介も行われる。さまざまの算法(陰解法,一般座標系,高精度解法等)も系統的に提示される。また、その原理のみならず具体的応用例も示され、特に核融合プラズマや天体プラズマへの応用の数々が披露される。ペーパーバック化にあたり若干の誤植の改訂を行った。
桜井 淳; 中沢 正治*
シミュレーション, 22(4), p.248 - 253, 2003/12
本解説では、連続エネルギーモンテカルロコードMCNPの概要及び基礎放射線シミュレーション法,分散低減法の代表例としてウェイトウインドウ法,応用例,研究課題について記述している。計算の相対誤差は、臨界固有値問題で0.1%、一般固定線源問題で2-3%である。
上原 和也; 福本 亮介*; 津島 晴*; 雨宮 宏*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(11), p.2804 - 2810, 2003/11
被引用回数:4 パーセンタイル:34.22(Physics, Multidisciplinary)静電プローブによる強磁場中のイオン温度の有力な測定法であるイオンセンシティブプローブの性能を拡張する目的でイオンセンシティブプローブの電子障壁の有限幅を考慮した粒子シミュレーションを行った。電子障壁の高さhに対するイオン電流の依存性を計算して、実験的に得られるイオン電流-h特性からより正確にイオン温度を評価できることが示された。hがリモート制御できるような改造型のイオンセンシティブプローブをJFT-2Mのプラズマに適用し、オーミック加熱時及びL/H遷移時のイオン温度を測定することに成功した。
Zhidkov, A. J.*; Koga, J. K.; 佐々木 明; 上坂 充*
Physical Review Letters, 88(18), p.185002_1 - 185002_4, 2002/05
被引用回数:181 パーセンタイル:96.42(Physics, Multidisciplinary)イオン化を含む相対論的粒子シミュレーションにより、遮断密度を超えるプラズマスラブと超高強度レーザーでの相互作用における放射減衰の強い影響を見出し、解析した。ラジアンスWm/cmとパルス幅20fsのレーザー放射によって生成された高速電子では、そのエネルギーの35%以上が放射に変換され得ることがわかった。放出されるX線はインコヒーレントで、レーザーのパルス幅の間のみ放出され、高強度になり得ること、レーザー強度に対して変換効率は非線形的に増加することを示す。サイクロトロン放射と同様に、超高強度レーザーで生成されたプラズマにおける相対論的電子の最高エネルギーは、放射減衰によって制限されると考えられる。
細川 哲成*; 滝塚 知典
JAERI-Data/Code 2001-026, 19 Pages, 2001/10
ダイバータ粒子コードPARASOLは、ダイバータ板に挟まれた磁場におけるプラズマの挙動を、静電PIC法と二本衝突モンテカルロ法を用いて自己無撞着に模擬する。PARASOLコードはスカラー並列計算機向きにMPI-1.1に従って並列化され、従来IntelParagonXP/Sシステムで用いられてきた。今回(2001年5月)新しくSGIOrigin3800システムが導入された。このシステムの移行に伴い、PARASOLコードの並列計算の改良を行った。新システムの高性能化とコードの改良の結果、PARASOLのシミュレーションは、前システムに比べ同数のプロセッサで約60倍高速化された。
松本 太郎; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 内藤 裕志*
Earth Planets and Space, 53(6), p.565 - 570, 2001/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geosciences, Multidisciplinary)高温プラズマは無衝突状態に近いため、オームの法則に対してプラズマ抵抗よりも、むしろ電子慣性の効果が本質的である。したがって、磁力線の再結合を伴う巨視的な電磁流体力学(MHD)的現象に対して、プラズマの粒子性に起因する運動論的効果が重要な役割を果たすことが考えられる。本研究では、トカマクプラズマで観測される鋸歯状振動における内部崩壊現象の非線形的な振る舞いを解明するために、ジャイロ運動論モデルに密度勾配の効果を考慮し、無衝突m=1内部モードのシミュレーションを行った。線形成長率及び内部崩壊過程を変化させないような小さな密度勾配が、非線形的半径方向の電場を生成し、崩壊後の振る舞いを大きく変化させることが明らかとなった。これは、磁力線方向の電子の速い運動を考慮することにより、理論的に説明される。本発表では、これらの数値トカマク実験(NEXT)研究における最新の成果を報告する。
岡本 正雄*; 濱松 清隆; 村上 定義*; 中島 徳嘉*
プラズマ・核融合学会誌, 77(6), p.536 - 546, 2001/06
核融合プラズマに対して、著者たちがモンテカルロ法を用いて行ってきた粒子シミュレーションの研究結果と問題点を紹介する。プラズマ中に発生した高エネルギー粒子の減速過程及びその過程におけるプラズマ加熱について述べ、また、これらの過程における高エネルギー粒子の衝突性輸送について考える。第3.1節ではモンテカルロ・シミュレーションの概要・歴史を紹介する(岡本担当)。第3.2節ではトカマクの場合(濱松担当)、第3.3節ではヘリカル系の場合(村上担当)を考える。さらに第3.4節では、新古典輸送を論じる(中島担当)。本章では、著者たちが最近行ってきたモンテカルロ・シミュレーションによる研究結果を中心に概観する。
内藤 裕志*; 松本 太郎
プラズマ・核融合学会誌, 77(6), p.549 - 552, 2001/06
プラズマ中に反平行磁場がある場合、磁気中性点において磁気再結合が生じ、磁気のエネルギーが開放される。このような磁気再結合現象は天体プラズマやさまざまな実験室プラズマにおいて幅広く観測されている。プラズマが磁力線に凍りついている理想的な状態では、磁場の変化に伴って磁力線方向の誘導電場が生じると、電子が速やかに動いてこれを打ち消すため磁気再結合は起こらないが、電子の磁場方向の運動を妨げる効果がある場合には、誘導電場が残るため磁気再結合が引き起こされる。核融合炉においては、高温であるためプラズマ抵抗は小さく、それよりもむしろ電子の有限の慣性効果が電子運動の遅延に寄与すると考えられる。本報告では、トカマクプラズマを例に挙げ、電子慣性による磁気再結合が引き起こす内部崩壊現象について、数値トカマク実験(NEXT)研究における最新の成果を交えて紹介する。
井戸村 泰宏; 徳田 伸二; 岸本 泰明; 若谷 誠宏*
Nuclear Fusion, 41(4), p.437 - 445, 2001/04
被引用回数:13 パーセンタイル:40.87(Physics, Fluids & Plasmas)負磁気シアトカマクのq面近傍領域をモデル化したスラブ配位においてスラブドリフト波の線形及び非線形の性質を調べた。線形解析からITG(イオン温度勾配駆動)モード及びETG(電子温度勾配駆動)モードの両方がq面付近で強く不安定化されることがわかった。非線形シミュレーションはITG乱流より非常に速い時間スケールで発展するETG乱流に対して行い、ETG乱流において準定常なErB帯状流が波のエネルギーの逆カスケード過程により生成していることを見いだした。静電的K-H(ケルビン-ヘルムホルツ)モードの線形解析から、準定常なErB帯状流は、K-Hモードに対して安定か効果をもつ磁気シア分布と密接に関係していることがわかった。また、ETG乱流により生成される微視的なErB帯状流はスラブITGモードに対して強い安定化効果を持つことを明らかにした。
滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏
Journal of Nuclear Materials, 290-293, p.753 - 756, 2001/03
被引用回数:19 パーセンタイル:77.9(Materials Science, Multidisciplinary)粒子シミュレーションコードPARASOLを用いてデタッチプラズマの形成に対する拡散粒子損失と放射エネルギー損失の効果を調べた。ダイバータ板近傍で、拡散により密度は減少し、放射により温度は減少する。板近傍での超音速流の発生により、温度が低下しても密度の上昇は起きない。超音速流の条件はC(R/R)(T/T)1であり(R: 粒子束増倍係数,R: 運動量減衰係数,T: 板近傍の温度,T: 入口近傍の温度)、板近傍のマッハ数はM=C+(C-1)となる。ここでMは1より大きくなっている。シミュレーションの結果はこの表式とよく一致している。拡散・放射とデタッチプラズマとの関係について検討し、超音速流による低密度化がデタッチ状態を容易に形成することを示唆した。
井戸村 泰宏
JAERI 1341, 91 Pages, 2001/01
負磁気シアトカマクにおける微視的不安定性の性質を調べるために、ジャイロ運動論的方程式系から定式化される固有モード方程式を解く固有値問題コード、及び、ジャイロ運動論的有限要素PICコードを開発した。線形解析から、負磁気シア配位において、スラブイオン温度勾配駆動モードに加えて、スラブ電子温度勾配駆動モードがq面付近で強く不安定化されることがわかった。負磁気シア配位における電子温度勾配駆動乱流シミュレーションにおいて、q面両側の磁気シア有限の領域で準定常なEB帯伏流が生成され、電子熱輸送係数が大幅に減少することがわかった。静電的K-H(ケルビン-ヘルムホルツ)モードの安定性解析から、EB帯伏流の流速分布とK-Hモードを安定化する磁気シアが密接に関係していることを見いだした。
滝塚 知典; 細川 哲也*; 清水 勝宏
Transactions of Fusion Technology, 39(1T), p.111 - 118, 2001/01
磁場閉じこめ方式における開放系プラズマの粒子シミュレーションは、流体シミュレーションに導入されている物理モデルの検証に必要である。先進的粒子シミュレーションコードPARASOLを開発した。このコードには、静電的PIC法に加えて二体衝突モデルが採用されている。シミュレーションモデルについて詳しく記述されている。PARASOLシミュレーションで得られた、シース入口での境界条件について示されている。EBドリフトの効果、拡散損失と放射冷却の効果について調べた。磁力線に沿った熱輸送についても研究した。
細川 哲成*; 滝塚 知典
JAERI-Data/Code 2000-025, 55 Pages, 2000/05
ITER等のトカマク型核融合炉において、ダイバータは熱除去や不純物の遮蔽等について重要な役割を果たす。ダイバータの性質は流体モデルによる包括的なシミュレーションによって研究されているが、その妥当性の検証には粒子シミュレーション等の運動論的な手法が必要である。そこで粒子コードPARASOLを開発し、SOLとダイバータプラズマのシミュレーション研究を行っている。PARASOLコードでは、ダイバータ板に挟まれた領域において、イオンと電子の運動を静電的PIC法に基づき追跡する。クーロン衝突効果はモンテカルロ法二体衝突モデルで模擬する。中性粒子の運動も荷電粒子と同時的に追跡する。本報告書は、PARASOLの物理モデル、数値計算法、プログラム構造、入出力形式、計算結果例、並列計算法及び並列計算効率についてまとめている。
岸本 泰明; Kim, J.*; Horton, W.*; 田島 俊樹*; LeBrun, M. J.*; Dettrick, S. A.*; Li, J.; 白井 浩
Nuclear Fusion, 40(3Y), p.667 - 676, 2000/03
被引用回数:48 パーセンタイル:78.61(Physics, Fluids & Plasmas)本論文は、JT-60をはじめとしたトカマクの反転磁気シア放電で観測されている内部輸送障壁の物理機構の一つとして、通例トカマク中にトロイダル結合効果によって発生するイオンのテーマ半径よりも大きな乱流構造が抑制され、径方向の位相関係が分断される不連続面が形成されることによるものであるとの提案を行っている。この物理機構を理論及びトロイダル効果を考慮した粒子シミュレーションコードによる計算で調べている。不連続面の形成の有無は、安全係数最小面の分布やその領域におけるプラズマ回転の影響を強く受け、逆に不連続面が消失する効果についても言及している。論文では、あわせて乱流自身の作る自己生成電場及びそれによるプラズマ回転の効果についても議論を行っている。
岸本 泰明
プラズマ・核融合学会誌(CD-ROM), 76(1), 2 Pages, 2000/01
原研ではNEXT計画の一環として、プラズマの静電的"揺らぎ"による輸送現象に着目し、粒子シミュレーション手法を用いて数値的にトカマクの輸送現象を解明する研究を進めている。ムービーの映像は、シミュレーションにおける粒子の動き、その際に発生したトカマク中の揺らぎの2次元及び3次元構造の時間変化、時間を固定したときの、揺らぎの内部構造を3次元的に示している。これまでの理論では、揺らぎのサイズは小半径に比べてはるかに小さいと評価されていたが、シミュレーションにより、揺らぎが時間とともに急速に小半径方向に連なり、小半径の1/20にもおよぶ大きな揺らぎへと成長する様子が明らかにされた。この大きな揺らぎは、周方向に回転しながら生成・消滅をくり返し、トカマク中心部からの大きな粒子・熱の流れ(異常輸送)をもたらすことが、このシミュレーションから示されている。
上島 豊; 千徳 靖彦*; 岸本 泰明
Proceedings of 4th International Conference on Supercomputing in Nuclear Applications (SNA 2000) (CD-ROM), 10 Pages, 2000/00
相対論的高強度短パルスレーザーの実現により、その極めて強い電磁場とプラズマの電子との非線形相互作用過程から、高線量のX線やイオンを発生することができるようになった。原子過程から発生するX線とは異なり、自由電子の振動から発生するX線は、その振動時間がレーザーのパルス時間程度なので非常に短パルスである。また、レーザー遮断密度以上のプラズマ(薄膜)における陽子やイオン加速について2D3V-PIC (Particle in Cell) シミュレーションで調べた。いくつかのシミュレーションの結果、イオンの加速状態や効率は、レーザー強度だけでなく、薄膜の形状や構成物質の違いにより大きく変化することがわかった。例えば、アルミニウムの薄膜の裏面に水素をコーティングした凸型の二重層薄膜を400TW級レーザーで照射すれば、100MeV程度のイオンが発生することを見いだした。
岸本 泰明; J.Y.Kim*; W.Horlon*; T.Tajima*; LeBrun, M. J.*; 白井 浩
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(Suppl.3A), p.A663 - A677, 1999/03
トロイダル配位における粒子シミュレーション及びイオン温度勾配モードに代表されるトロイダルモードの理論的なアプローチにより、JT-60の反転磁気シア実験で観測されている内部輸送障壁発生の物理機構に関して考察する。特に、理論的考察より、磁気シアが消失する領域においてトロイダルモード(乱流)構造に不連続面が出現し、それが安全係数の最小領域で輸送障壁をもたらすとする「不連続面モデル」を提案し、それをシミュレーションにおいて検証すると共に、プラズマ回転やモード自身が作る径電場がそのような不連続面に与える影響について考察する。
井戸村 泰宏*; 徳田 伸二; 若谷 誠宏*
プラズマ・核融合学会誌, 75(2), p.131 - 142, 1999/02
電子系を含むジャイロ運動論的粒子シミュレーションの時間ステップ幅を制限するクーラン条件は、高速電子の通過運動により生じるバリスティックモードにより決定される。トカマクプラズマのパラメータでは、熱電子の通過時間はアルフベン時間の約1/10となることから、電子系を含むシミュレーションの計算コストは非常に大きくなる。本研究では、高速電子の通過時間と低周波モードの時間スケールの間にオーダリングを導入することにより、非正準リー変換を用いて高速通過電子の運動をその非摂動軌道に沿って平均化している。この結果、高速電子の通過運動に伴うバリスティックモードはジャイロ運動論的ブラゾフ-マックスウェル方程式系から解析的に消去され、より長い時間ステップ幅をとることが可能となった。電子系を含むジャイロ運動論的粒子シミュレーションの計算コストは大きく削減できた。
加藤 進*; 岸本 泰明; Koga, J. K.
Physics of Plasmas, 5(1), p.292 - 299, 1998/01
被引用回数:25 パーセンタイル:61.77(Physics, Fluids & Plasmas)トンネルイオン化を考慮した粒子シミュレーションを用いて、レーザー光が航跡場を励起するための条件[レーザーのパルス幅:L(laser)=プラズマ波の波長:1(plasma)]を満足しない場合において、イオン化で自己変調を受けた高強度レーザー光によって、大振幅の航跡場が励起・増幅されることを見出した。イオン化による急速なプラズマ生成時の密度勾配と一緒にレーザーパルスが伝播することにより、パルスの先端が徐々に急峻になることで、この変調は特徴づけられる。その結果として、航跡場は伝播に伴って増幅され、大振幅となる。イオン化を伴うレーザー光の伝播では、大きさの大小はあるが、プラズマ波のこの増幅は常に起こる。
岸本 泰明; J.Y.Kim*; 福田 武司; 石田 真一; 藤田 隆明; 田島 俊樹*; W.Horton*; J.Furnish*; LeBrun, M. J.*
Fusion Energy 1996, Vol.2, p.581 - 591, 1997/00
トカマクにおけるイオン温度勾配不安定性をはじめとした異常熱輸送に対する弱/負磁気シア及びプラズマのシア回転の効果を、トロイダル粒子シミュレーション手法及び理論手法により調べる。特にシミュレーションにおいて、トロイダル結合効果によってプラズマ中に発生する巨視的なモード構造が、磁気シアが消失する安全係数の最小値の領域において分断され不連続面が形成されることを明らかにした。この不連続面がいわゆるJT-60Uの実験等で観測されている負磁気シア時の内部輸送障壁に対応するものと考えられる。さらにこのような不連続面にシアのあるプラズマ回転が及ぼす影響について、理論・シミュレーションの双方より調べる。