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田中 隆一; 須永 博美; 田村 直幸; 安東 俊郎; 家田 正之*; 門谷 建蔵*
JAERI-M 9517, 42 Pages, 1981/06
臨界プラズマ試験装置JT-60の逃走電子放電で発生する硬X線にポロイダル磁場コイルが照射された場合のコイル絶縁体内の過剰電荷の挙動を主とした計算により推定した。計算は実機条件での絶縁体(エポキシ樹脂)内の吸収線量率分布、過剰電荷推積率分布の推定ならびに照射下および照射停止後の放射線誘起電導度の測定をもとにして空間電荷の挙動を解析した。その結果最も厳しい条件では20回の放電で絶縁体表面の電界強度は10MV/cmを越え、その飽和値は10MV/cm以上に達することが明らかになった。また断続照射の繰返しによる照射停止中の電荷漏洩は飽和値にあまり影響を与えないとみなされた。以上の結果から絶縁体表面近傍では局所的な絶縁破壊を起す可能性はあるが、不平等電界であるため、破壊は内部に進行しないと推論された。照射下におけるX線誘起電流と内部電界との関係についても実験的検証を行った。