Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
山口 尚登*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 小川 修一*
Applied Physics Letters, 122(14), p.141901_1 - 141901_7, 2023/04
被引用回数:3 パーセンタイル:78.44(Physics, Applied)単層BMをコートしたLaBの仕事関数の低減に関して報告する。hBNでコートされた領域は、非被覆あるいはグラフェンコートされたLaB(100)単結晶領域に比べて仕事関数が低下していることが、光電子顕微鏡(PEEM)および熱電子顕微鏡(TEEM)実験から分かった。グラフェンコートに比べてhBNコートされたLaB(100)では、非常に大きな仕事関数の低下が起きることが、DFT計算から定性的に分かった。計算に酸化層を考慮すると、計算と実験の間の整合性が改善された。放射光XPSによって、我々のLaB表面に酸化層が実在することを確認した。
森林 健悟; 佐々木 明; Zhidkov, A. G.; 上島 豊; 周藤 佳子*; 香川 貴司*
Atomic Collision Research in Japan, No. 26, p.111 - 113, 2000/00
最近の高強度レーザーの発展に伴い、高輝度X線、高速電子、多価イオンなどの新しい励起源が利用できるようになりつつある。これらが固体や蒸気と相互作用すると内殻励起状態や中空原子を生成し、それからX線が発生する。今回は、このX線発生の原子過程とそれを用いた応用に関して議論する。高輝度X線源の場合は、マグネシウム蒸気を標的として場合の内殻電離型、中空原子型X線レーザーの実験系を提案した。高速電子源の場合は、内殻励起状態と中空原子のポピュレーションとレーザー強度との関係で計算した。多価イオン源の場合は、X線発生の原子過程が超高速(1fs程度)で起こること、及び、X線への変換効率は約0.03で高効率であることを明らかにした。10Jのレーザーを用いたとき発生するX線の個数は約10個と見積もられた。これはX線源として十分に機能する。
小林 信一*; 水澤 正*; 白井 賢治*; 齊藤 芳男*; 荻原 徳男; R.V.Latham*
Applied Surface Science, 146(1-4), p.148 - 151, 1999/00
被引用回数:1 パーセンタイル:8.7(Chemistry, Physical)集積型電界放射電子源が真空マイクロエレクトロニクスの分野において開発されつつある。実用化にあたっては各電子放射サイトにおける電子放出の強化と安定化が重要な要素である。そのためには、電界電子放射サイトの直接観察が重要となる。そこで、Lathamの考案に基づき、平滑(マクロな意味で)なカソード面における電子放出サイトを観察しうる電子顕微鏡を開発した。本論文では、この電子顕微鏡の動作の概要及び集積型電界放射電子源からの電子放出像の観察についてのべる。各サイトからの電子放出は時間的に安定しておらず、全体として、放出サイト数の統計的な安定化作用により放出電流が安定化されることが判明した。
武井 早憲; 谷本 育律*; 大沢 哲*; 細山 謙二*; 江本 隆; 榎本 収志*; 紙谷 拓哉*
PNC TN9410 98-053, 43 Pages, 1998/04
事業団では、大電流電子線形加速器の利用技術の一環として、単色ガンマ線源、自由電子レーザー、大強度陽電子源などを検討している。本報告書は、大強度陽電子線源を開発するために、陽電子ビームを効率良く収束する装置への超伝導コイルの適応性を評価した。超伝導コイルを用いた場合の陽電子強度を常伝導コイルの場合と比較したところ、強度が2倍以上になることがわかった。さらに、ソレノイドコイルとして超伝導コイルの特性を調べるため、小型コイルを製作し、定格電流まで励磁する試験を実施した。中心軸上の最大磁場強度を測定した結果、設計値である5.6Tを達成した。従って、陽電子ビームを収束する装置に超伝導コイルを用いた場合、収束コイルとして機能することを確認した。
荻原 徳男; 三代 康彦; 上田 泰照*
Vacuum, 47(6-8), p.575 - 578, 1996/00
被引用回数:7 パーセンタイル:39.49(Materials Science, Multidisciplinary)我々はSpindt型の電界放出電子源(FEA)を用いた四重極質量分析計を開発し、超高・極高真空の測定を行ってきた。従来の熱フィラメント使用時に比べて、イオン源周辺部からのガス放出量を10%以下に低減することができた。しかしながら、気相中の気体からのイオンと真空容器表面から電子衝撃脱離(ESD)によって生ずるイオンとが区別できないことにより真の分圧組成を知ることが困難であるという問題が残されていた。これに対して、ESDイオンが約5eV以上の初期エネルギーを有する一方、気相を起源とするイオンの初期エネルギーは無視しうる程小さいことを用いて、FEAから引き出す電子ビームをパルス化する飛行時間法を応用し、これらのイオンを時間的に分離し独立に測定することを可能とした。これにより気相を起源とするイオンのみの測定が可能となり、真の分圧組成を知ることができる。
三代 康彦; 荻原 徳男; 西堂 雅博; 林 尚樹*; 鶴田 浩一*
真空, 38(3), p.274 - 277, 1995/00
Spindt型冷陰極電子源(素子)は電子放出の際ほとんど発熱しない。これを従来の熱陰極電子源に代わり真空計測に用いた場合、周辺部材からの放出ガスを少なくできる。ところが、素子から電流を引き出す時少量ながら放出ガスが存在することが分かった。超高真空では極力放出ガスを減らす必要がある。そこで放出ガスを減らすため素子に熱処理を施した。試験方法は(1)赤外線加熱炉を用いて特定の温度で素子に熱処理を加える。(2)素子から電流を引き出し四重極質量分析計にて分圧を測定する。電流引き出しによって、H、CH、HO、F、CO、COが放出されることが分かった。素子に400Cの熱処理を加えることでガス放出がおさえられることが確認できた。但し、熱処理については取扱いによって、寿命に大きな差が出る。以上、本素子を用いて真空計測を行うことが可能であることが確かめられた。
荻原 徳男; 上田 泰照*
真空, 36(3), p.325 - 327, 1993/00
超高真空の計測への応用を目的として、Spindt型冷陰極電子源を市販の四重極質量分析計のイオン化室に組み込んで、放出ガス特性を調べた。その結果、(1)Spindt型冷陰極電子源からの放出ガスとしては、H、O,F,CO,COが主なものである。Fは素子の製造プロセスに起因する。(2)同電子源を用いた分圧測定では、HOのピークが極微少であり、熱フィラメントのように周囲の電極を加熱することなく分圧測定が可能である。ことがわかった。Spindt型冷陰極電子源を脱ガス処理することなどにより、放出ガスの低減を試みる予定である。
荻原 徳男; 志甫 諒; 上田 泰照*
Vacuum, 44(5-7), p.661 - 663, 1993/00
被引用回数:13 パーセンタイル:58.68(Materials Science, Multidisciplinary)極(超)高真空下では、真空の状態を変えずに圧力測定がなされねばならない。従来の測定では気体分子をイオン化する電子を得るのに熱フィラメントを用いている。しかし、この方法では、熱フィラメント近傍の電極等からの脱ガスが増大し、圧力上昇を引き起こす。また、ある種の気体は熱フィラメント上で化学反応を起こし、気体の組成変化を引き起こす。以上の問題を克服するために、冷陰極電子源を質量分析計に組み込んで圧力測定を試みた。冷陰極電子源としてはSpindt型のものを用いた。測定の結果、熱フィラメント使用時に観測される水蒸気は、熱フィラメントの熱的効果により周辺の電極等から放出されているものであり、実際の分圧を反映しているものではないことが明らかとなった。このことから、冷陰極電子源が極(超)高真空の圧力測定に適していることがわかる。
小川 修一*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 山口 尚登*
no journal, ,
六ホウ化ランタン(LaB)は低い仕事関数をもち熱電子カソードとして利用されている。実用上、仕事関数の更なる低下と高い耐久性が期待される。本研究では、湿式転写法で転写被膜した2次元材料(グラフェンおよび六方晶窒化ホウ素(hBN))被膜による仕事関数変化を光電子顕微鏡(PEEM)、放射光光電子分光、ラマン分光、原子間力顕微鏡、DFT計算などから、2次元材料被膜がLaB(100)の仕事関数に与える影響を検討した。905C加熱後のPEEM像から、hBNコーティング領域で最も強い光電子放出が観測された。DFT計算から、グラフェンでは内向きの双極子が誘起されるため仕事関数が増大、一方、hBNでは外向き双極子が界面に形成された結果、仕事関数が減少することが明らかとなった。
小川 修一*; 遊佐 龍之介*; Wang, G.*; Pettes, M. T.*; Liu, F.*; 津田 泰孝; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; Moody, N. A.*; 山口 尚登*
no journal, ,
LaBは低い仕事関数を持つことから熱カソードとして利用されているが、仕事関数を小さくできれば光カソードの開発が進む。2次元物質(グラフェンあるいはhBN)でコートしたLaBの仕事関数変化を、光電子顕微鏡(PEEM)、熱電子顕微鏡(TEEM)および放射光X線光電子分光を使って調べたので報告する。グラフェンコートに比べてhBNコートされたLaB(100)は、非常に大きな仕事関数の低下が起き、その理由がDFT計算による表面電子状態の変化(ダイポール形成)によって定性的に説明できた。