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柳澤 和章; 藤城 俊夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(10), p.981 - 988, 1995/10
被引用回数:1 パーセンタイル:17.51(Nuclear Science & Technology)本誌は研究炉(JRR-3)用として検討されている低濃縮ウランシリサイド燃料仕様(密度4.0gU/cc)及び現行のアルミナイド燃料仕様の小型板状燃料を用いた過渡実験結果について報告するものである。過渡照射は、原研の安全性試験研究炉(NSRR)を用いて遂行した。得られた結果は以下のとおり:(1)近い将来JRR-3炉心に使用を検討されている仕様の密度のシリサイド燃料板を用い、発熱量106cal/fuelまで過渡照射した。供試燃料板のピーク表面温度(PCST)は508Cに達したが、破損は起こらなかった。本実験は、PSCT400C以上で生ずると考えられているブリスターを模擬した過渡実験であった。実験結果から供試シリサイド燃料板は508Cまでブリスター破損に対し、強い抵抗を有していることが立証された。(2)供試アルミナイド燃料板は発熱量55cal/g-fuelの実験において燃料板のPCSTが230Cに達したが、異常は認められなかった。この実験条件は、JRR-3の安全評価における最も厳しい燃料温度条件の流路閉塞事故PCST、150Cを大きく上まわっており、安全評価における安全裕度が実験により確認された。
柳澤 和章; 宇賀神 光弘; 桜井 文雄*
核燃料工学; 現状と展望, p.285 - 304, 1993/11
日本原子力学会「極限燃料技術」研究専門委員会は、平成元年度から4年度までの調査研究活動を「核燃料工学-現状と展望-」にとりまとめた。この報告書中の第7章は、「研究炉燃料の開発状況」であり、その内容は、7.1高ウラン密度燃料の開発(桜井),7.2燃料の特性と製造(宇賀神、柳澤),7.3照射下ふるまい(宇賀神、桜井、柳澤)となっており、発表者らが共著でとりまとめた。この章に於いては、我が国のデータのみならず欧・米における研究炉燃料の開発状況が、実験的知見に基づいて平易に記述されている。また取扱いの事象も通常運転から事故と多岐に亘っている。
小森 芳廣; 清水 道雄; 岩井 孝; 齋藤 順市; 中川 哲也; 小山田 六郎; 斎藤 実
JAERI-M 93-016, 0, p.259 - 267, 1993/02
JMTRでは、1993年に濃縮度45%のUAl-Al燃料から濃縮度約20%のUSi-Al燃料に変更する予定であり、この変更に係る安全解析が実施された。安全解析において使用する核分裂生成物の燃料から1次冷却水への放出率を求めるため、USi-Al燃料を用いた炉外実験を行った。実験は、600~1100Cの範囲で行われ、USi-Al及びUAl-Al燃料も比較のために含まれた。実験の結果から、USi-Al燃料は、これまでJMTRで使用されてきたUAl-Al燃料とほぼ同等の核分裂生成物保持能力を有することが明らかにされた。
二村 嘉明; 斎藤 実; 小山田 六郎; 桜井 文雄; 小森 芳廣; 齋藤 順市; 岩井 孝; 清水 道雄; 中川 哲也
Nucl. Saf., 33(3), p.334 - 343, 1992/07
JMTR燃料の濃縮度低減化計画の一環として、低濃縮ウラン燃料の安全評価に資するため、シリサイド燃料の高温時における核分裂生成物(FP)の放出に関する実験を行った。シリサイド及びアルミナイド燃料のミニプレートをJMTRにおいて燃焼度約22%及び65%まで照射した。これらの照射試料はホットラボにおいて600C~1100Cまで100C毎に加熱し各温度におけるFP放出量を測定した。実験の結果、シリサイド燃料のFP保持力は、世界の試験・研究炉で広く使用されているU-Al合金燃料及びアルミナイド燃料のFP保持力と比較して同等以上であることが明らかとなった。
柳澤 和章
JAERI-M 90-120, 320 Pages, 1990/08
最近の燃料について、過去20年間近くのデータベースに基づいて、炉内ふるまいを中心にした総説を試みた。燃料として(1)発電用軽水炉のUO-ジルカロイ被覆燃料、(2)プルサーマル炉心及びATR用の(PuO-UO)-ジルカロイ被覆燃料及び研究炉用のアルミナイドシリサイド燃料を主に対象とした。第1章及び第2章では、これらの物理化学的な性質と製造技術について、第3章では、通常運転下での照射特性、炉内ふるまい及び過去に於いて発生した燃料の不具合とその防止対象等について、また燃料の高燃焼度化や負荷追従運転を目途としてR&Dがなされている種々の燃料性能の改良努力の現状について、とりあげた。第4章では、過去に発生した原子炉事故について紹介し、原研の安全性研究の一環として成されて来たRIA、PCM及びLOCA時の燃料ふるまいや安全審査時の判断基準データ等について概述した。
二村 嘉明; 山本 章; 白井 英次; 小山田 六郎; 斎藤 実; 足立 守; 酒井 陽之
Transactions of the American Nuclear Society, 55, P. 279, 1987/00
原研における研究・試験炉用燃料の濃縮度低減化計画は、まず、JMTR及びJRR-2をウランアルミナイド燃料により中濃縮化し、つづいて、JMTRをウランシリサイド燃料により、JRR-3はウランアルミナイド燃料により、低濃縮化しようとするものである。これらの低濃縮燃料の照射健全性を確認するために、アルミナイド燃料要素及びシリサイドミニプレートを試作し、それぞれ、JRR-2及びJMTRで加速照射し、ホットラボにおいて照射後試験を実施した。アルミナイド燃料要素について、外観,寸法及びウォーターギャップ検査を、燃料板について外観,寸法,X線,ガンマスキャン,ブリスタ及び引張試験を実施し、健全であることを確認した。シリサイドミニプレートについては、外観,寸法,X線,ガンマスキャン,酸化膜厚,ブリスタ,金相,引張試験及び燃焼度測定を実施し、いずれも異常のないことを確認した。
鶴田 晴通; 根本 博行*
JAERI-M 85-148, 65 Pages, 1985/09
研究炉用燃料の濃縮度低減化のため、高密度燃料の開発が国際協力のもとに進められている。現在有望視されている燃料の1つにシリサイド燃料があり、4.8g/cmまでのものが1985年末までに実用化されようとしている。JRR-3改造炉においては、アルミナイド燃料で設計が進められているが、将来はシリサイド燃料を使用する可能性も十分ある。このため、アルミナイド燃料をシリサイド燃料に置換した場合の核特性を調べた。計算条件は、両者の幾何形状とウラン含有量を同じにしている。結果は、過剰反応度、中性子束分布及び出力分布に両燃料間の差が見られないことを示している。また、これらの炉物理量の燃焼にともなう変化もほとんど一致している。これらの事実は核特性の観点から、炉心の構造上の変更をすることなく、アルミナイド燃料をシリサイド燃料に置換できることを示している。