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鈴木 光弘; 田坂 完二; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 斯波 正誼
Nuclear Technology, 70, p.189 - 203, 1985/00
被引用回数:2 パーセンタイル:37.44(Nuclear Science & Technology)商用BWRを模擬したROSA-III実験装置において、再循環ループポンプ吐出側配管破断実験を行い、実験結果の解析及び解析コードによるROSA-IIIとBWRにおける事故事象の相似性の検討を行なった。破断口径を変えた3種の吐出側破断実験と、対応する吸込側破断実験の比較から次のことがわかった。吐出側破断時の事象は、同じ effective choking flow area を持つ吸込側破断の事象と同等である。最大の effective choking flow area は、吐出側破断では(Aj+Ap)、吸込側破断では(Aj+Ao)である。ここでAj,Ap,Aoはジェットポンプノズル面積、再循環ポンプ出口ノズル面積、再循環ループ吸込側配管面積である。このことは実機についてもあてはまる。解析コードによる相似性の検討から、下部プレナムフラッシング、水位低下による燃料棒露出等の主要事象は相似的であるが、ROSA-IIIでは破断初期の炉心出力の制限が燃料温度に影響することを明らかにした。
鈴木 光弘*; 安達 公道; 岡崎 元照; 傍島 真; 斯波 正誼; 松本 巖
JAERI-M 6849, 142 Pages, 1976/12
本報文はPERのLOCA模擬実験であるROSA-II試験結果の1部(Runs 411,314,315,316)を纏めたものである。これらのテストは、ECCSの注入場所を、標準条件のRun411に比べて、下部プレナム、上部プレナム等に変更し、注入流体のPV内蓄水速度や炉心冷却に及ぼす効果を調べたものである。また、炉心断面内に発熱分布があった場合とない場合について、およびPポンプ出口部での臨界流閉そくが生じなくなる条件、等についても検討した。主な結論は次の通りである。1)ACC注入は、減圧に役立つと同時に、炉心でのボイド増加を促し、一時的に燃料棒表面温度を上昇させる。この温度上昇が止まり燃料棒が冷却されるかどうかは、注入したECC水が直ちに炉心に進入するかどうかに関係している。2)圧力容器内にECC水を注入すると配管内に注入した場合より炉心冷却には有効である。3)SGやPVの蓄熱が1次系流体に及ぼす影響は大きい。4)ACC注入は、流れを大きく変化させる。