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吉村 一夫; 堂田 哲広; 井川 健一*; 上羽 智之; 田中 正暁; 根本 俊行*
Transactions of the 27th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT 27) (Internet), 8 Pages, 2024/03
上部炉心支持板のたわみによる反応度添加の可能性を調べるため、EBR-IIにおける燃料集合体と炉心支持板を含む領域の構造解析と燃料集合体の傾きによる反応度評価を実施した。その結果、低流量時の上部炉心支持板は高流量時に比べて下向きのたわみが大きくなり、燃料集合体の傾きにより正の反応度が入ることが示唆された。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 中峯 由彰*; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 飯田 将来*; 田中 正暁
第27回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(インターネット), 5 Pages, 2023/09
原子力機構では、開発コストの低減を目的とし、ナトリウム冷却高速炉の仮想プラントモデルを計算機内に構築することにより、コストのかかる実験を、さまざまなプラント状態における機器間の相互作用を考慮可能な数値計算に代替する連成解析手法の整備を進めている。本報では、米国高速実験炉EBR-IIのULOHS模擬試験を対象とした計算結果と、炉心入口温度や原子炉出力等の実験データとの比較により、仮想プラントモデルの適用性を確認した結果を報告する。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Proceedings of 30th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE30) (Internet), 10 Pages, 2023/05
プラント動特性解析コードSuper-COPDに組み込まれたフィードバック反応度評価手法の妥当性確認のため、米国高速実験炉EBR-IIで行われたULOHS模擬試験(BOP-301, BOP-302R試験)のベンチマーク解析を実施している。本研究では、炉心湾曲反応度モデルを新たに加えた1D-CFD連成解析を実施した。BOP-301試験では、本炉心反応度モデルの適用性が確認でき、BOP-302R試験では、炉心拘束系の考慮や炉心・制御棒相対変位反応度のモデル化の必要性が示唆された。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 9(2), p.021601_1 - 021601_9, 2023/04
高速炉の固有安全として知られているものの1つとして、炉心が径方向に膨張することにより自動で添加されるフィードバック反応度がある。プラント動特性解析コードSuper-COPDに組み込まれた炉心支持板反応度評価手法の妥当性確認のため、高速実験炉EBR-IIで行われた、炉停止失敗と2次主循環ポンプ停止を重畳させたULOHS模擬試験(BOP-302R及びBOP-301試験)のベンチマーク解析を実施し、実測データとの比較から、フィードバック反応度評価手法のULOHS事象への適用性を確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁; 山野 秀将
Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 10 Pages, 2022/08
反応度モデルの適用性確認のため、タンク型高速実験炉EBR-IIのULOHS模擬試験のベンチマーク解析に参加している。コールドプールを完全混合モデルで模擬したプラント動特性解析(1D)コードを使用したブラインドフェーズにおける解析では、コールドプールで発生している温度成層化現象を無視したことにより、炉心入口温度の上昇が緩慢であり、フィードバック反応度が過小評価されていることがわかった。そこで、本報では、コールドプールを数値流体力学(CFD)解析コードで詳細に模擬し、1D-CFD連成解析手法を適用することで、コールドプールにおける温度成層化現象と炉心入口温度上昇を再現できることを確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 田中 正暁; 藤崎 竜也*; 村上 諭*; Vilim, R. B.*
Proceedings of 19th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-19) (Internet), 16 Pages, 2022/03
原子力機構では、ナトリウム冷却高速炉の設計最適化や安全強化のため、プラント全体応答から局所現象までの一貫した評価を可能とするマルチレベルシミュレーション(MLS)システムを構築している。MLSシステムによる連成手法の妥当性確認のため、1次元プラント動特性解析コードとしてSuper-COPDを、多次元熱流動解析コードとしてFluentを使用した1D-CFD連成解析手法をEBR-IIの自然循環試験に適用した。その結果、プラント全体応答を押さえつつ、上部プレナム,Z型配管やコールドプールの温度成層化現象(多次元熱流動現象)を予測可能であることを確認した。また、実測データとの比較から本手法の自然循環試験への適用性を確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 田中 正暁; 山野 秀将; 井川 健一*
Proceedings of 28th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 28) (Internet), 8 Pages, 2021/08
プラント動特性解析コードSuper-COPDに組み込まれたフィードバック反応度評価手法の妥当性確認のため、米国高速実験炉EBR-IIで行われた、炉停止失敗と2次主循環ポンプ停止を重畳させたULOHS模擬試験(BOP-302R, BOP-301試験)のベンチマーク解析を実施した。炉心入口温度及び原子炉出力の実測データと解析結果の比較から、Super-COPDのフィードバック反応度評価手法のULOHS事象への適用性を確認した。
堂田 哲広; 大平 博昭; 上出 英樹
Proceedings of 2016 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2016) (CD-ROM), p.1618 - 1625, 2016/04
ナトリウム冷却高速炉では、冷却材の沸点と伝熱性能が高いことから原子炉出入口温度差を大きく取れる特徴を活かし、崩壊熱の最終ヒートシンクを空気とした自然循環による崩壊熱除去系の採用が指向されている。本研究では、自然循環時の炉心最高温度評価に必要な評価手法の妥当性確認の一環として、米国EBR-II炉の自然循環試験の解析を行い、実験データとの比較を行い、自然循環崩壊熱除熱時のプラント全体挙動及び燃料集合体内冷却材最高温度を十分な精度で予測できることを確認した。
Briggs, L.*; Monti, S.*; Hu, W.*; Sui, D.*; Su, G. H.*; Maas, L.*; Vezzoni, B.*; Partha Sarathy, U.*; Del Nevo, A.*; Petruzzi, A.*; et al.
Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.3030 - 3043, 2015/08
IAEA主催の「EBR-II炉停止のための熱除去試験に係るベンチマーク解析」研究共同プロジェクトは4年計画のうち3年目となっている。本プロジェクトには11ヶ国19機関がEBR-IIで行われた炉停止のための熱除去試験の内最も厳しい過渡試験の内の2ケースについて解析を実施してきた。ベンチマーク仕様に基づき炉心及び1次主冷却系の解析モデルを構築し解析を実施した。本プロジェクトのPhese 1ではブラインド解析が実施され測定データと比較・評価された。Phase 2では、Phese 1で試験データと合わなかった箇所を検討し解析モデルの改良を実施した。本論文では、最新の解析結果及び残された作業の実施方針を記載した。
堂田 哲広; 井川 健一*; 南 正樹*; 岩崎 隆*; 大平 博昭
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、冷却材の沸点と伝熱性能が高いことから原子炉出入口温度差を大きく取れる特徴を活かし、崩壊熱の最終ヒートシンクを空気とした自然循環による崩壊熱除去系の採用が指向されている。本研究では、自然循環時の炉心最高温度評価に必要な評価手法の妥当性確認の一環として、米国EBR-II炉の自然循環試験の解析を行い、実験データとの比較を行い、自然循環崩壊熱除熱時のプラント全体挙動及び燃料集合体内冷却材最高温度を十分な精度で予測できることを確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 村上 諭*; 田中 正暁
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の様々な熱流動関連課題に対して、プラント動特性解析(1D)と多次元熱流動解析(CFD)を連成させた1D-CFD連成解析によりプラント挙動から局所現象までを一貫して扱うことを可能とするマルチレベルシミュレーションシステムの整備を進めている。1D-CFD連成解析手法の妥当性確認として、米国高速実験炉EBR-IIのULOF模擬試験に適用して解析を実施し、実機スケールの熱流動現象に対して、プラント全体の応答を押さえつつ、炉上部プレナム部内の局所的な多次元熱流動挙動を詳細に把握することが可能であることを確認した。また、計測結果との比較からその再現性について確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁
no journal, ,
米国高速実験炉EBR-IIの炉停止失敗と2次主循環ポンプ停止を重畳させたULOHS模擬試験では、中間熱交換器(IHX)から1次主循環ポンプまでのコールドプール内で発生する温度成層化がプラント挙動に影響することが分かっている。コールドプールの1次元モデルを構築するため、まずは温度成層化現象の把握を目的として、コールドプール内の多次元熱流動解析を実施し、測定結果との比較を行った。温度成層化の再現には、IHX出口からの流出挙動、各機器からコールドプールへの漏れ流量、コールドプールから体系外への放熱を考慮する必要があることを確認した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 浜瀬 枝里菜; 藤崎 竜也*; 井川 健一*; 田中 正暁
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、炉心入口温度の上昇による炉心支持板熱膨張に伴うフィードバック反応度により原子炉出力が低下する固有安全を有しており、その影響を精度良く把握することは、高い安全性を有する炉心の構築に必要となる。本報では、EBR-IIにて実施された炉停止失敗と2次主循環ポンプ停止を重畳させたULOHS模擬試験を対象に、CFD単体解析で明らかにしたコールドプールの温度成層化を考慮したプラント動特性解析を行うため、コールドプールをCFD領域とした1D-CFD連成解析を実施し、炉心入口温度上昇評価を適正化した。さらに、炉心変形反応度モデルの高度化に資するため、炉心湾曲反応度の簡易モデルを取り込んだ感度解析を実施した。
吉村 一夫; 堂田 哲広; 井川 健一*; 上羽 智之; 田中 正暁; 根本 俊行*
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、原子炉出力が上昇した場合、炉心温度が上昇することによる炉心の変形によって負の反応度(炉心変形反応度)が添加され、核出力が自動で低下する固有安全を有する。この炉心変形反応度の評価精度向上に向け、炉心燃料集合体の傾き及び炉心中心高さにおける炉心燃料集合体間距離を変化させ、反応度に影響すると考えられる炉心支持板のたわみを、高流量時と低流量時に分けて、構造解析により定量的に把握した。
堂田 哲広; 加藤 慎也; 吉村 一夫; 上羽 智之; 横山 賢治; 田中 正暁
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉運転中の異常な過渡や事故時における炉心出力変化時の炉心変形に起因する反応度(炉心変形反応度)の過渡変化をより現実的に評価するため、炉物理計算、炉心熱流動解析、炉心構造変形解析を連成させる評価手法を整備してきた。本手法を用いてEBR-IIの炉心流量喪失時スクラム失敗事象模擬試験(SHRT-45R)の解析を実施し、炉心変形反応度は冷却材密度反応度に比べ寄与が小さいが事象開始時から負であること、また炉心温度上昇時は燃料集合体ラッパ管が炉心内側と外側の熱膨張差によって外側へ湾曲し、物質(燃料、構造材等)が炉心外側へ変位するために燃料領域及びその周辺の反射体領域で反応度が負となることを確認し、評価が困難であった炉心変形反応度変化を本手法によって評価できる見込みを得た。