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永井 泰樹*; 川端 方子*; 橋本 慎太郎; 塚田 和明; 橋本 和幸*; 本石 章司*; 佐伯 秀也*; 本村 新*; 湊 太志; 伊藤 正俊*
Journal of the Physical Society of Japan, 91(4), p.044201_1 - 044201_10, 2022/04
被引用回数:2 パーセンタイル:42.15(Physics, Multidisciplinary)近年、神経内分泌腫瘍を治療するための医療用RIとしてLuが注目されており、加速器施設で重陽子を濃縮Yb試料に照射し、高純度のLuを製造する方法が検討されている。ただし、Yb試料には様々な同位体が微量に含まれており、Lu以外のLu同位体が不純物として生成される。医療用として利用するLuは一定の純度が求められるため、定量的にLuの不純物を評価する手法が求められていた。本研究では、実験値を基に関与する全てのYb()Lu反応の断面積を決定し、粒子輸送計算コードPHITSと組み合わせることで、Yb試料が任意の組成比をもつ場合の各Lu同位体の生成量を推定する新しい手法を開発した。他に、天然組成のYb試料へ25MeV重陽子を照射した実験も行い、本手法の有効性を検証した。また、市販の濃縮Yb試料に照射した条件で計算を行い、重陽子のエネルギーを15MeVとすることで、純度99%以上のLu生成を達成できることを示した。開発した手法は、加速器を用いて高純度の医療用Luを製造する際、必要な濃縮Yb試料の同位体組成を議論する上で重要な役割を果たすものである。