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春日井 敦; 坂本 慶司; 南 龍太郎; 高橋 幸司; 今井 剛
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 528(1-2), p.110 - 114, 2004/08
被引用回数:23 パーセンタイル:80.13(Instruments & Instrumentation)原研では、核融合プラズマの加熱・電流駆動のための大電力ミリ波源ジャイロトロンの開発を行っている。これまでに世界に先駆けエネルギー回収技術,超高次モード発振技術,人工ダイヤモンド出力窓の開発を行うとともに170GHzの周波数において0.9MW-9秒,0.5MW-30秒などの成果を挙げてきた。長パルス動作時においては、散乱RFによるジャイロトロン内部の可動ミラー部ベローズの加熱に伴うアウトガスによって長パルス動作が制限されることを明らかにした。そこで、可動ミラー部ベローズの構造を散乱RFが入り込みにくい構造に変えるとともに、ステンレス製のベローズ表面に銅メッキを施し発熱を抑え、かつ熱伝導を良くすることで蓄熱を抑制することを試みた。その結果、改良を加える前と比較し、発熱は1/10以下に、熱拡散の時定数は冷却を行っていない状態において約1/3(270秒90秒)に減少し、改良が有効であることが確かめられた。このことから、大電力において長パルス動作を達成できる見通しが得られた。さらに水冷却可能な構造にしたことから、連続運転にも対応できるものと考えられる。